幼き赤龍帝は百獣に拾われ海賊に 作:グルム
遠征に出てから一週間、あれから海賊も海軍にも遭遇せずただただジャックとの組手だけを繰り返す日々だ。
「退屈だな、お前もそう思うだろジャック」
「俺はイッセー坊ちゃんとの組手が楽しいからそうは思わねぇ」
「それは嬉しいけどさ変化がなさ過ぎて退屈なんだよ」
「それを含めての遠征では?」
「真面目か」
そうやってジャックと話をしているとクイーンがやって来る。
「イッセー坊ちゃん、それならいい話があるぜ」
「良い話?」
「さっきカイドウさんに定期連絡したらイッセー坊ちゃんの海軍基地壊滅の指示が来たんだ」
「義父さんから?」
「あぁ、そろそろ本格的な戦闘経験を積ませろって事でな」
「よっしゃあ、やるぞーーー!!」
義父さんからの指令に興奮を抑えきれない俺にクイーンがこう言って来る。
「それでな、指揮系統の実戦訓練としても経験を積ませるって事になってるから俺達を上手く動かして見せろ」
「オッケー」
こうして、俺の海軍基地壊滅作戦が動き出す。
数時間前
「ってな訳なんすよ、カイドウさん」
『そうか、イッセーの中に何か強大な力の塊があることは解っていたが其処までのモノとはな・・・』
「そうッスね、下手すりゃ古代兵器なんて目じゃねぇッスよ」
その報告にカイドウはそう言葉を漏らし、クイーンも賛同する。
『それでイッセーの奴はそれを扱い切れるのか?』
「それに関しちゃ今後育成方針と成長に賭けるしかないッスね」
『そうか。なら、あいつにこの近くにある海軍基地を壊滅させよう』
クイーンの言葉にカイドウは納得しそう言い、更に言葉を続ける。
『今は実戦経験と指揮系統の経験を積ませていく方針で進めていくことにする』
「了解ッス」
そうして、定期報告は終わるのだった。
海軍基地壊滅の指示を受けた俺は海軍基地に攻撃を始める前に船員達に鼓舞をすることになった。
「これよりイッセー坊ちゃんに開戦の宣言をして貰うぜ~~!!」
クイーンの言葉で全員の視線が俺に集中する。
俺は緊張で言葉が出ない、せっかく義父さんから貰った仕事なのにそれを果たせないのは嫌だ。
だから最初に俺は
それは味方である船員達を安心させるためだ、不安にさせちゃいけない。
義父さんの部下を死なせる訳には行かない、そう誓った。
「お前らこの世の"最強"を教えてやれ」
『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!』
その言葉の後は天にまで届くと思わせるほどの雄叫びが上がる。
「イッセー坊ちゃん、俺も海兵共に教えてきます!!」
「おう」
こうして、開戦の狼煙が上がった。