俺はロリコンでシスコンだった。
三流大学を出てブラック企業で働き、50歳を前に体を壊した俺は医者から余命いくばくもないことを告げられ、病院のベッドで横になっていた。碌でもない人生だったし、未練はない。出来るだけ早く楽になりたいと思っているくらいだ。
唯一、心残りというか後悔があるとすれば、子供のころ最愛の妹を自分のものに出来なかったことだ。俺は妹が好きだった。筋金入りのシスコンだった。だが性に目覚めたばかりの俺は妹の体に興味を持つあまり、中途半端な悪戯のような行為をして妹を怒らせてしまった。その結果妹は俺を嫌い、今でも碌に話をしてくれない。安月給で働き彼女のいない俺に対し、結婚して一子を設けた妹は俺を見下していた。
「今なら真剣に口説いてあいつを俺のものにするのに」
朦朧とした意識の中で俺は呟いた。恋愛経験と呼べるほどのものはほとんどないが、流石にこの歳まで生きればそれなりの知識や余裕はある。子供だったころのあいつなら口説き落とせるだけの自信があった。
「まあ……今更言っても仕方ないが……」
次第に意識が遠くなり、俺は死を実感した。案外怖くないものだな、と思いながら俺の意識は闇の中へと沈んでいった。
そうして永遠の安らぎを俺は得たはずだった。ところが目が覚めた。しかも周りの様子がおかしい。病院ではなく、現在の家でもない。だが見覚えはあった。
「昔の家?」
そうだ、ここは中学入学から高校を卒業するまで住んでいた借家だ。どういうことだ?
「夢か。まだ死んでないということか」
それにしてはあまりにもリアルだ。玄関横の自分の部屋。ベッドに机、本棚。もうとっくに忘れていたそれらの配置が完全な形で目の前にある。試しに頬をつねってみたが痛みがちゃんとあった。夢とは思えない。
「これは……」
記憶をたどって風呂の前にある洗面台に行き鏡を見て驚いた。若返っている。鏡に映る自分の姿はまだ子供だ。中学生くらいか。ここにいた時期とは合っている。玄関に行き、ポストから新聞を取ってくる。外気の冷たさを肌で感じ、やはり夢ではないと確信した。
「昭和……60年?」
新聞の日付は昭和60年10月となっていた。中学に入った年、つまりここに引っ越してきた年だ。まさかタイムリープか。死んで意識が40年近く前に戻って来たということか。そんなことが本当に起こりうるのか。
ドクン、と胸が高鳴った。これは天啓か。人生最大の後悔である妹を俺のものにするという願いを叶えるために天が与えてくれた機会なのか。今の俺には生前の記憶がある。それなりに社会で苦労しながら人づきあいもしてきた。今ならば妹をきちんと口説き落とせるのではないか。冷静に話をしながら少しずつ妹を性の目覚めに導けるのではないか。
自分はロリコンだ。子供の頃妹を好きだったことが影響しているのか分からないが、とにかく小学生にも激しく欲情する。かといって大人の女が嫌いというわけではないが、まあ熟女は好みじゃない。十歳から三十歳くらいが守備範囲と言ったところか。
今なら妹は小学三年生。少し幼すぎる気もするが、調教を始めるにはいい頃だろう。いくら何でもすぐにセックスは出来まいし、徐々に性の快感を覚えさせていって恐怖心や抵抗感を無くしていくのが肝心だ。昔と違って今なら冷静に調教計画を進められると思う。同じ失敗は繰り返してはならない。
最終目的は妹を俺だけの肉奴隷に堕とすことだ。そのための計画が一瞬で頭を駆け巡った。妹が4年生になるまではセックスは我慢しよう。それまでフェラを覚えさせ、クンニで性の快感に目覚めさせる。何度も真剣に口説きゆっくり俺を受け入れるよう心を解きほぐしていく。そして身も心も一つになるのだ。妹を自分だけのものにするのだ。これは天が与えてくれた絶好の機会だ。必ずものにする。妹を絶対に肉奴隷にする!!
この頃、この家には自分と妹、そして母の三人が住んでいた。両親は二年前に離婚し、自分たちはそれまで住んでいた借家からここへ引っ越した。母は朝から晩まで働き、俺と妹は母が帰るまでは二人きりだった。時間はたっぷりあるのだ。
母は接客業で土日はほとんど仕事。帰るのは夜の7時か8時頃だ。新聞の日付を見ると今日は日曜日。時計は九時を指している。母はもう出かけた時間だ。休みの日は自分たちを起こさず出ていくことが多い。
改めて現状を確認する。自分は今中学一年生。妹は小学三年生。この頃はまだ妹へのアプローチはしていなかったと思う。まだ妹には嫌われていないはずだ。肉奴隷計画を始めるにはぴったりだ。やはり天の采配かもしれない。
興奮を抑えて二階へ上がる。妹と母は二階で寝ている。ドキドキしながら足音を忍ばせ階段を上り、二階の部屋に入る。妹はまだぐっすりと眠っていた。息を吐いて心を落ち着かせる。可愛い。妹は美人と言っていい顔立ちをしている。妹を女として意識してからますます可愛く思えてきたのを覚えている。その妹が目の前にいる。
「必ずお兄ちゃんだけのものにしてやるからな」
妹の寝顔を見つめながら呟く。さて、まずはどこから始めようか。最初が肝心だ。そう考え、その日から慎重に機会を窺いつつ必要以上に妹と話をして親密度を高めるようにした。記憶の通り妹はまだ自分に懐いてくれていた。そしてしばらくしてチャンスが訪れた。
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