※この作品はR-18です。

鬼滅の刃 甘露寺かおり伝   作:ましゅまろバスターズ★

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 最終選別編①

 三、四話の執筆で、挫折したので、五話から投稿します。
 エロシーンなしですいません。


五話

 

 「それでは姉さん!行って参ります!」

 「かおりちゃん、気を付けてね、危なかったら逃げるのよ。」

 「はい!必ず生きて帰ります!」

 

 ”恋柱”甘露寺蜜璃の義妹(いもうと)、甘露寺かおりは、蜜璃に出発の挨拶を告げた。

 そして意気揚々と、鬼殺隊最終選別へと向かって行くのだった。

 

 

 

 二人が出会った頃、甘露寺かおりは、雪くんを殺した甘露寺蜜璃が大嫌いだった。

 ただ生きるために仕方なく、彼女について行ったのだ。

 

 しかし蜜璃は優しい人だった。

 子供っぽい人だけど、かおりの事をよく気にかけて、トラウマから立ち直るのを助けてくれた。

 

 そしてかおりは、蜜璃の事を姉のように慕うようになった。

 

 

 

 かおりは蝶屋敷で暮らすことになり、胡蝶しのぶさんや神崎アオイ等と出会った。

 神崎アオイは、かおりにとっての初めての友人であった。

 かおりは次第に元気を取り戻していき、明るい笑顔を振舞うようになった。

 自分と同じように、親に虐待されて兄弟を失った、栗花落カナヲを気にかけて、感情を押し殺している彼女に、積極的にコミュニケーションをとった。

 

 鬼によって家族を失った蝶屋敷の人々と関わる中で、

 甘露寺かおりは、徐々に鬼殺隊に興味を持ち始めた。

 

 私達の家族を奪った元凶、鬼舞辻無残を許せない。

 私も、鬼を滅ぼす刃になると、そう誓ったのだ。

 

 そうして彼女は、花の呼吸と全集中の呼吸の常駐を身に着けて、

 鬼殺隊最終選別に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かおりは、藤重山へと到着した。

 藤の花が咲き誇り、幻想的な山道を登る。

 階段の上には、人が沢山いた。

 皆緊張した顔持ちで、腰には剣を携えている。

 こそこそとした会話や、誰かの泣き声も聞こえる。

 

 (こんなに多いのか。この内の何人が生き残れるのだろうか。)

 

 かおりは不安そうに辺りを見渡す。

 かおりは、誰にも死んで欲しくないと思う。

 しかし、これは鬼殺隊として戦っていくための試験なのだ。

 実際の任務と思えば、当然、死者も出る。

 全員、命がけの覚悟を持って来ているのだろう。

 

 

 

 (ん??)

 

 かおりは人混みの中に、知っている顔を見つけた。

 蝶屋敷の大人しい女の子、栗花落カナヲちゃんである。

 

 「カナヲちゃん!!来たの!?」

 

 かおりはカナヲちゃんの元へと走り込み、明るい声で挨拶をした。

 カナヲは、ビクッと身体を弾ませながら、かおりの方を振り向いた。

 

 「知ってる人がいて良かったよー!カナヲちゃんも鬼殺隊になりたかったんだね!!」

 

 かおりは、カナヲの両手を握りしめてギュッと握りしめた。

 カナヲはブルブルと震えながら、かおりの登場に動揺している。

 

 「私もだよ!鬼を倒すために、一緒に頑張ろう!!」

 

 カナヲはその言葉に、コクコクコクと、なんとか頷いた。

 

 

 そして鳥居の前に立つ二人の子供から、最終選抜の説明がはじまった。

 

 『皆様、今宵は、鬼殺隊最終選抜にお集まり下さって、ありがとうございます。

 この藤重山には、鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼が閉じ込められており、外に出ることはできません。

 山の麓(ふもと)から中腹にかけて、鬼どもの嫌う藤の花が、一年中狂い咲いているからでございます。

 しかしここから先は、藤の花は咲いておりませんから、鬼どもがおります。

 この中で七日間生き抜く。それが、この最終選別の合格条件でございます。

 では、いってらっしゃいませ』

 

 

 「じゃあ、頑張ろ、カナヲ。私は一緒には居られないけど、生きて一緒に鬼殺隊だよ!」

 

 かおりはカナヲに、激励を送り、拳を突き出した。

 

 「うん…」

 

 カナヲはぎこちないながら、かおりの拳に拳を合わせた。

 そして二人は別々の方向へと、山を登っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふぅぅ…イイ女じゃねぇかぁ!!」

 「俺と鬼プレイをしねぇか!?」

 「おい、あいつは俺のモノだ。」

 「はぁ!?ざけんな!俺がヤルんだよ!!」

 「若いのにパイがデケェなぁ!!」

 

 

 山に入ってすぐ、私は五匹の鬼に囲まれた。

 そして汚い視線で、私の身体を視姦してくる。

 気持ち悪い。

 これは私の特殊な稀血、鬼を性的に魅了するという効果のせいだ。

 メリットは、鬼の殺意が減り弱体化すること。

 デメリットは、鬼が集まってくること。

 

 まあ、この程度の鬼なら、蜜璃姉さんの技で一撃だが。

 

 

 

 

 ふぅーーっ。

 

 私は、下腹部に力を込めて深く呼吸する。

 蜜璃姉さんの場合は、胸の奥と言っていたが、

 私の場合は下腹部、おへその下あたりの方が一番力が入る。

 

 「全集中、恋の呼吸、一の型…」

 

 私は大きく跳び上がり、しなる刀で周囲を切り刻む。

 

 「初恋のわななき!!!!」

 

 ズババババァァァァン!!!

 

 と、五体の鬼の首が、血を撒き散らして、吹き飛んでいく。

 気持ちのイイ斬り心地だな。

 

 

 ビクッ

 

 と、そこで、私の股間が疼いた。

 また3体近づいてきた

 まったく、休ませてくれないのか……。

 

 私は刀を構え直し、新たな鬼へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一日目

 二日目

 三日目

 私は一人ぼっちで、一晩じゅう刀を振り続けた。

 私の近くに、鬼はどんどんと引き寄せられてくるのだ。

 逆に人間は、誰も私に寄って来ない。

 当然だ、鬼を引き寄せる疫病神に、近づこうとする者なんていない。

 

 唯一、うるさい二刀流イノシシに出会ったが、アレは何だったのだろう?

 

 

 一晩中戦い続けるというのは、かなりのハードワークだ。

 夜明けがくる度、凄まじい疲労感に襲われて、私はいつも気絶してしまう。

 そして昼下がりに目が覚めて、水や食料を探して空腹を満たすと、また地獄の夜が来る、

 そんな過酷な日々が。繰り返し続いた。

 

 四日目

 この夜から、全集中の常駐が使えなくなった。

 身体に染みついた、泥や汗が気持ち悪い。

 この汚れた感覚は、昔、クソご主人様に、性奴隷にされていた頃には当たり前だったが、豊かな暮らしをする今となっては、かなりキツイ。

 どんどんと心身が削られていく中で、私は気力だけで刀を振り続けた。

 

 五日目

 雨が降った。

 天然のシャワーは中々気持ち良かった。

 身体に泥が纏わり付いたが。

 

 六日目

 七日目

 最後の夜がきた。

 山の中は、乾いた血の匂いにまみれて、破れた服や折れた刀が散乱している。

 カナヲちゃんが死んでいないといいな

 と願いながら

 私は目の前の敵を倒していった。

 最終選別がこんなに過酷だとは思っていなかった。

 

 

 

 そんな時、とんでもない股間の疼きが、私の身体を襲った。

 

 「何だ??あいつは!?」

 

 腕、腕、腕、腕…

 たくさんの腕を、身体中に巻き付けた、蔵のように大きな化け物。

 手鬼、とでもいうべきか。

 異形の鬼というやつだろう。

 今までの鬼とは、明らかに雰囲気が違う。

 

 体力が限界の今、アイツと戦うべきではない。

 私の身体は、危険信号を発している。

 

 でも……

 

 「逃げろっ!!俺はもう…助からねぇ!!」

 「兄貴っ、ざけんな!!一緒に鬼狩りになるって言ったじゃねぇか!!」

 

 兄貴と呼ばれた男が、手鬼に捕まっていた。

 泣きながら彼に叫び続けるのが、彼の弟と思われる人物である。

 なるほど、兄弟か…

 しかもお兄ちゃんが死にそうときた、

 これは助けなきゃな…

 私は、兄貴クンの姿に、今は亡き兄、雪くんを重ねた。

 彼を助けられなければ、私は鬼狩りになる意味がないとさえ思う。

 気合をいれろ、絶対助ける、死なせない!

 これが私の初仕事だ!

 

 

 

 私は、全集中の呼吸を入れ直し、手鬼に向かって駆け込んでいった。

 

 「恋の呼吸二の型!懊悩巡る恋!!」

 

 私は、お兄ちゃんの方を掴む、手鬼の手に斬撃を加える。

 

 バギィィィ!!

 

 「な!!嘘っ!?」

 

 

 

 私の刃は鬼の腕を斬り飛ばした。

 兄貴くんは鬼の腕から解放される。

 しかし私の刃のほうも、粉々に壊されてしまったのだ。

 この鬼が強いのか、連戦によって消耗してしまっていたのか分からないが、

 かなりまずい、刀が使えなくなった。

 

 私は、周囲を見渡した。

 逃げなければ…!

 そして刀を探して…

 

 ガシッ!

 

 私は手鬼に、足首を掴まれた。

 

 (うそっ……?)

 

 後ろを振り返ると、手鬼はニヤリと笑いながら、私を見つめていた。

 

 (マズイ…誰か…助けて…。死にたくない…)

 

 私は恐怖に犯され、目から涙が溢れ出した。

 

 

 

 

 

 「兄貴!良かった!逃げるぞっ!」

 

 弟くんは泣きながら、兄貴くんを背負ってこの場から去っていく。

 

 「待って、行かないで!!…せめて刀を一本ください!!」

 

 私は、遠ざかっていく二人に、みっともなくなく泣き叫んだ。

 二人の背中は、無情にも小さくなっていく。

 

 まじ?見捨てられたの…?

 助けてあげたのに……

 まだ…死にたくないよ…

 

 私は絶望をした。

 私は最愛の兄を失ってから、アオイや蜜璃姉さんに出会って、幸せな日々を過ごしていたのに…

 これで全部、終わりなの??

 涙がドンドンと出てくる…

 嫌だっ…こんなことなら、鬼狩りなんか目指すんじゃなかった…

 …でも、蜜璃姉さんと一緒に、戦いたかったんだ…

 

 

 

 手鬼の腕が、四本、ゆっくりと近づいてきて、かおりの身体をがっしりと掴む。

 そして、服を引っ張って…

 

 

 手鬼の腕は、私の服を、ビリビリに引き裂いた…

 

 「え……?」

 




 読んでくれてありがとうございます!
 
ー解説ー
 原作で手鬼は、一夜目に炭次郎によって倒されていますが。
 本作では、かおりの稀血の効果によって、鬼の行動アルゴリズムが変わり。
 炭次郎はまだ、手鬼とエンカウントしていない状態です。

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