※この作品はR-18です。

カナンの騎士列伝 −無貌鬼と白銀の戦姫−   作:Recent

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継承編完結、そして主人公がようやく“カナンの騎士”としてのスタートラインに立った記念に、“カナンの騎士”について出せる部分の情報を公開します、








設定資料集(カナンの騎士編)(挿絵あり)

”カナンの騎士“

 

征服歴1200年に成立したヴィーテ=ガスク連合王国における()()の称号。

 

征服歴1500年時点で襲名したのは僅か七名のみ。

襲名の条件として、『連合王国出身であること』『3年以上の軍歴があること』『七大貴族の内三家以上又は王位継承権を有する王族から推薦を受けること』『バスカード闘技場(カナンの地)においてその実力を示すこと』の四つ全てを満たすか、『現役の”カナンの騎士“に決闘で勝利する』必要がある。

この条件は二代目”カナンの騎士“リシャール・グランツが当時の国王と七大貴族と共に策定した。

 

元々は初代”カナンの騎士“ロイ・リガールの功績を称えて、初代国王より与えられた称号であり、彼の死と共に伝説となるはずだった。

彼の死後、西方の大国ガルアーク聖王国の侵攻により存亡の危機に陥った連合王国を救うため、当時の国王とバランタイン公爵、そしてリガール辺境伯がこの称号を復活させ、初代の孫であり初代の瞳と彼の妻の髪色を受け継いだリシャール・グランツに”カナンの騎士“襲名を要請し、英雄の称号と龍の仮面を受け取ったリシャールは、聖王国を撃退し、英雄の健在を大陸中に証明した。

 

リシャールは存命中に、当時の国王や七大貴族と共に連合王国の大戦略を定めると共に、国内外の抑止力として”カナンの騎士“の制度化した。

 

 

というのは実はほとんど建前で、実のところリシャールを含めた『円卓の間』に出席するメンバーは、自分達の死後に現れるヒトの限界を越えた英雄(怪物)を制御する首輪として、”カナンの騎士“を活用しようとしたというのが実態である。

事実、リシャールの晩年に頭角を現した後の三代目”カナンの騎士“グラッパは、彼を見出し鍛え上げたリシャールすら制御困難な危険人物であり、その懸念は的中する事となる。

 

 

 

初代カナンの騎士

ロイ・リガール 

二つ名:偉大なる初代、金剛竜

建国王ジョージ・ヴィーテの腹心にして最強の戦士。

大陸では珍しい金色の瞳を有していたと伝えられる。

亡国の王族であるジョージの影武者として、幼い頃からジョージと兄弟のように育てられた。だが、彼らの祖国が滅んだ際にジョージを護るために奮戦し、その顔に疵を負い影武者の任を果たせなくなった。

その後は顔を隠すために龍の仮面を着用し、祖国復興を目指すジョージの立ち上げた傭兵団で彼の腹心として武功を挙げ、後に”カナンの地の決闘“においてガスク族最強の戦士バスカードを打ち破り、その名声は大陸中に響き渡る事となる。

 

白兵戦、部隊指揮のどちらも突出した実力を誇り、素手での格闘戦もこなす万能ユニット。ただし戦略や政略は主君であるジョージに任せきりなので苦手では無いがあまり目立たなかった。

 

愛妻家であり、妻以外に側室や愛人はいなかった。

 

後に辺境伯として、連合王国の北東の守護を請け負い、東方から来寇するあらゆる脅威を斬り伏せ、彼が亡くなった際には連合王国以外の国々が祝杯を挙げ、隙を突いて侵攻してきたが全て返り討ちにされたとか…。

 

 

二代目カナンの騎士

リシャール・グランツ

二つ名:腹黒い二代目 白銀の梟

初代の孫であり、両親が早逝したので幼少期は祖父であるロイの下で育てられた。

槍と謀略のエキスパート。黄金の瞳と銀色の髪を有する絶世の美男子。実は女とかではないが、後世にソシャゲとかだと女体化される枠。

戦場で無敗を誇るが、そもそも彼の前に敵として現れることが出来るだけで上澄みであり、大抵はその前に謀略で足元を崩され同士討ちで死ぬ。

本編でも好き勝手しているの腹黒達の師匠的な存在であり、彼が大陸中にばら撒いた不和の種は元気に内乱と裏切りの花を咲かせている。

晩年、最大の誤算として宗教勢力が拡大し連合王国にすら被害を与えるようになるが、さっさと三代目に仮面を譲って悠々自適な老後を送った勝ち組。

 

 

三代目”カナンの騎士“

グラッパ・ザーレ

二つ名:強すぎる三代目 神殺し

平民出身で、エボバム教の侵攻の際に徴兵され戦場で頭角を現し、リシャールに見出された。

歴代で唯一、先代に決闘で勝利し仮面を受け継いだ。

およそ剣以外は何も出来ない偏りすぎた天才。ただし剣に限れば文句なしに歴代”カナンの騎士“最強である。

読み書き計算から礼儀作法まで、およそ貴族としての最低限の教養を嫁から叩き込まれたため、妻であるリリエラ・リガールには生涯頭が上がらなかった。

教養は無いが頭の回転は早く、人懐っこい童顔の好青年。七大貴族の当主達には呆れられながらも何だかんだ仲は良かった。ただし彼の奇行に振り回されたマーグレム侯爵や義弟のリガール辺境伯、ついでに礼儀作法のもう一人の師であったトランバレム公爵は頭痛と胃潰瘍に悩まされていたとかいないとか。

 

頭は残念なので部隊の指揮なんて出来ないが、取り敢えずこいつに頑丈な剣か金棒を持たせて突っ込ませればどんな大軍でも粉砕するチートユニット。唯一の欠点が武器が長持ちしないことだったが、半年ほどの冒険の末に手に入れた隕鉄から鍛造された魔剣”黒キ剣“を装備してからは、文字通り無敵の存在となる。

嬉々として万の軍勢に突撃する命知らずであり、相対した敵には平等に死を与える平等主義者。参加した戦場で膨大な数の首無し死体を量産するやべー奴その①。

そもそも切れ味が無いただの頑丈な剣の形をした棒を、戦場で敵を切りながら鎧と骨と時々岩で研ぎ上げ現在の”黒キ剣“に仕上げた頭のおかしい奴。

もしもカイトではなくグラッパが”黒キ剣“を使っていたら、主人公は初手で真っ二つになっていた。

 

ザーレ家は男子はおらず、3人の娘がそれぞれ別家に嫁いだ。

長女はグラッパの一番弟子に嫁いだが、後の内乱で夫と息子達と共に”黒キ剣“を守って戦死。次女はマーグレム侯爵家に嫁ぎ、三女は武者修行の果てにエウロペ大陸に渡り、その地でヴァルデンブルガーという騎士と結婚したと伝わっている。

 

 

四代目カナンの騎士

フィラルド・バランタイン

二つ名:苦労人の四代目 重ね幻月

 

『トランバレム公爵令嬢リディア、君との婚約を破棄する!!』

 

()()()()()()()()()()()()の婚約破棄から始まった、僭王ヴィサリオの王位簒奪。それは連合王国最大最悪の内乱『僭王ヴィサリオの乱』の始まりを告げる号砲だった。

 

『舐めるなよヴィサリオ! リディアに冤罪着せて恥をかかせたアンタなんてボッコボコにしてやるわ!! フィラルド(愚弟)が!!』

『待って姉さん!? 勝手に宣戦布告しないで!?』

『頼んだぞフィラルド(親友)…』

『勝手に話進めないでくれないかなぁエドワード殿下!?』

『助けてください…フィラルド』

『任せろぉ!!』

『『()の時と扱いが違う!?』』

 

 バランタイン公爵家嫡男フィラルドは、(暴君)第二王子(親友)、そして密かに想いを寄せる悪役令嬢(幼馴染)を守るため、連合王国を支配する簒奪者と最強の騎士に立ち向かう!!

 

カナンの騎士列伝〜重なる月と煉獄の公女〜

多分この連載が終わったらいつか書くかも……?

 

 

という嘘予告はともかく、婚約破棄された令嬢を助けるために突撃した(暴君)第ニ王子(親友)を助けるために奮戦させられた苦労人。でも好きな人にアピール出来たから本望である。

二刀流と弓の達人だがおよそあらゆる武器を初見で使いこなす天性の戦人。実は姉の方が強いという噂があるが、知能(Intelligent)の差で勝てるらしい。

基本的に常識人で周りに流されやすく、本能で生きる姉とそんな姉にベタ惚れで腹黒な親友に振り回され、気がついたら”カナンの騎士“に襲名していた。解せぬ…。

 

『僭王ヴィサリオの乱』において、ヴィサリオが任命した偽りの”カナンの騎士“偽竜グザルフに唯一対抗出来る騎士として連合王国各地を転戦しその名声を高めた。

同時に、貴族の特権を廃止し万民に権利を与え平等な社会を作るというヴィサリオと彼の王妃となったテレサ・モスキートの妄言に唆された平民達を弾圧した事から、後世で評価が最も分かれる”カナンの騎士“でもある。

ただし、彼の汚名の多くは姉と親友の代わりに泥を被ったものであり、”カナンの騎士“の義務を果たしただけとも言える。

 

”黒キ剣“に愛用の武器を尽く破壊された被害者。

偽竜グザルフに負けない代わりに毎回武器を破壊され、最後の決闘となったバスカード闘技場での決戦では、二刀一対の双刃剣”スコル=ハティ“を用いて偽竜グルザフと渡り合うが、右手の剣を破壊されてしまう。だが、武器を破壊し勝ち誇るグザルフの隙を突いて、折れた剣でグザルフの首を貫き勝利した。”黒キ剣“を一時的に戦利品として回収し、その弱点である重心の偏りを発見し、子孫へと伝えた。

 

 

 

五代目カナンの騎士

レムス=タム・ミスト

二つ名:海賊嫌いの五代目 紅の防人

海賊コロス慈悲は無い、連合王国最強の海賊スレイヤー

歴代で最も海戦に強いが、別に陸戦や白兵戦が弱いわけではない。

大型船ですら転覆する大嵐すら乗り越える嵐の航海者であり、海賊にとっては出会う=死を意味する海上の死神。

主に片刃剣を使用するが、海戦ではクロスボウ等の飛び道具も多用する。

 

連合王国南部の漁村であるタム村出身の由緒正しい平民。幼い頃に故郷の村を海賊に襲撃され、レムスを除く全員が死ぬか連れ去られ奴隷として他国へ売られた。レムス自身も重症を負い身動きがほとんど取れなくなりながら、運良く降った雨水と家族の屍肉を食らって生き延びた。

救援に現れた当時のミスト侯爵に救われ、彼の猶子(相続権の無い養子)としてレムス=タム・ミストと名乗ることとなった。

その後18歳で『学園』を卒業、海軍に入隊し海賊討伐に身を投じ、武功を挙げ”カナンの騎士“に推挙される…というのが公式の記録に残る彼の足跡。

実際は、ミスト家に拾われてから10年近く海賊に復讐する為に鍛え続け、たまに屋敷を脱走して野盗や盗賊をスレイする日々を送っていたのだが、14歳の頃に彼を心配した養父と同い年の義姉に半ば強制的に別荘での休暇を言い渡される。

義姉であり後の妻であるミレイアや少数の護衛達と保養地で静養していた彼らを海賊が襲撃し、護衛は全滅。生き残ったミレイアと彼女の侍女や戦えない使用人を隠し部屋に押し込み、レムスは別荘を襲撃した海賊(明らかに訓練を受けた兵士)を相手に死闘を繰り広げ、救援が現れるまでミレイア達を護りきった。

その後、助けられたミレイアに大泣きされながら叱られ、心境の変化があったのか自罰的な鍛錬は控えるようになる。

20歳で”カナンの騎士“を襲名した後、ミレイアに告白しまた号泣されながら受け入れられ、同時にミスト侯爵家も継ぐ事となった。

 

妻のミレイア、というよりもミスト家は代々赤系の髪色をしており、自分で名乗った二つ名が上記なのはつまりそういうこと。

 

一見すると無愛想でデリカシーの無い朴念仁で海賊の事になると尋常ではない殺気を発するが、本質的には温厚ですこし物ぐさな何処にでもいる好青年。ただし優しいところを見せるのは妻と義父、あと子供たちだけ。部下には死ぬほど厳しい。

 

 

六代目カナンの騎士

リオン・グラハム

二つ名:薄命の六代目 血塗れの蜃気楼

長柄武器の達人だが、病を得てからは主に刺突剣を使用していた。

没落し領地を返上した領主貴族の三男。身を立てる為に勉学と剣術に打ち込み、18歳で士官学校卒業後、”錬武館“に推薦される。4年以上かけて当時の大師範(グランドマスター)の高弟として認められるが序列は低かった(筆頭は6歳上の兄弟子であるトマス・ヴェレン伯爵)が、トマスには最も歳の近い弟弟子として可愛がられていた。

カルネアス流剣術の免許皆伝を受けた年に、北方の新興国家神聖ミトラリア帝国との戦争が始まり、騎兵中隊長として出征する。

戦争は油断と慢心、そして悪天候のツケを連合王国が血を以て支払う羽目になり、敵の倍以上いた連合王国軍は潰走し、北方の雪原に10万以上の屍を晒す羽目になる…はずだったのだが、殿を押し付けられたリオンの活躍により主力の離脱と再編に成功し、戦争を膠着状態に持ち込んだ。

そしてその武功から”カナンの騎士“に推挙される、史上最も遅い年齢(26歳)でカナンの騎士を襲名した。

その後、独立騎兵連隊を率いて神聖帝国軍を翻弄し、最終的に神聖帝国軍の10万を越える屍が、北方の大地で凍りつく羽目になり、開戦から1年足らずで休戦協定が結ばれた。

その後、同じく新興の大国である青麟帝国の侵攻を、東方の砂漠地帯で阻止し、帝国軍20万が砂漠の流砂地帯に()()られる事となる。残念ながら土が悪いので畑から兵士が採れる事はない。

 

容赦なく敵兵を虐殺するやべー奴その②。自身の武芸だけでなく金とコネを用いで、数的不利をひっくり返す広域戦争の怪物。

この人に殺されまくったせいで神聖帝国と青麟帝国の安定と発展が10年遅れた。

 

史上最も遅く襲名し、そして史上最も在任期間の短かった”カナンの騎士“でもあり、襲名から僅か8年、実質的な活動期間は僅か6年足らず。そしてそうでありながら功績と生み出した怨嗟は歴代に劣る事はない。

また、死の間際まで”カナンの騎士“であり続け、病で衰えた自分に勝利して”カナンの騎士“を奪おうと目論む愚か者達を尽く返り討ちにした。そして返り討ちにあった者の中には、兄のように慕っていたトマスの姿もあった。

 

子はいない。リガール家出身の妻と仲は良かったが結婚後も軍人として忙しく、穏やかに過ごせるようになった頃には、死病でまともに動けなくなっていたからだった。

享年は34歳。

 

 

 

七大目カナンの騎士

アレクサンダー・ウォーカー

二つ名:??? 無貌鬼(フェイスレス)

本編の主人公、紆余曲折の末に“カナンの騎士”を襲名した歩く不幸属性。実は歴代だと弱い方。

頭脳や戦略でも今のところは二代目と六代目には敵わない。

戦場で落ちているあらゆる武器で用いて生き抜いてきたため、苦手な武器は殆ど無い。唯一苦手(?)なのは弓で、安物だと一射で弦が折れ、高級品でも10回も保たない。だったらいっそ石投げた方が低コストだなと本人は割り切っている。

一応一番得意なのは片手剣だが、日本刀は使ったことが無かった。実はミランダに“サミダレ”を借りた際、使いこなせるか若干自信がなかったのだが、不思議と手に馴染んだ。

 

 

以後、主人公の活躍は本編にて。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

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