※この作品はR-18です。

テイマー職は奴隷商!?   作:可愛ケイ@VTuber兼小説家

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第14話『指先はミツの味』

 エルフ少女の秘密基地をあとにしてから、およそ1時間。

 

 ボクたちは地面に降りていた。

 そして、巨大樹の森を歩いて――いなかった。

 

「あんた、驚くほどなっさけないわね」

 

 先を歩いていたエルフ少女が、振り返って言う。

 苛立ちを通り越したのか、もはやその視線には呆れが混ざっていた。

 

(うっせぇえええ! 体力がないのも、裸なのもボクのせいじゃないねぇっつーの!)

 

 テオにおんぶされた状態で反論するのもなんだが……。

 運動不足ももちろんあるが、ボクが本当にへばっている原因は『状態:水分不足』だ。

 

 

 もし、これが進行したら『状態:脱水症状』にでもなるのだろうか?

 そうなったら……。

 

(もう、死ぬのはもうゴメンだぞ!?)

 

 コーラじゃなくてもいいから、なにか水分を取らないと。

 ボクは掠れた声でエルフ少女に訴えた。

 

「み、ず……、こほっ……」

 

「なにあんた、のど乾いて動けなかったの? そういう言い訳、いらないんだけど?」

 

(……! やった、伝わった!)

 

 ボクもそろそろコミュニケーション能力が上がってきたようだ。

 返って来たのは相変わらずの辛辣な言葉だったが、これで解決……。

 

「ガマンしなさい。このあたりに飲み水はないから」

 

「!?」

 

 そんな無情な!?

 それに、ないなら出せばいいだろ? こういうときのための魔法じゃないのか!?

 

「あーはいはい。なにが言いたいのかはわかるけど、意味ないわよ。だって魔法で出した水は飲めないから」

 

「……」

 

 いや、結論だけ述べられても困る。

 きちんと理由を説明しろ理由を。

 

 正直、納得できない。

 コイツ絶対、ボクに対して魔法を使いたくないだけだろ。

 

「はぁ、信じてないって顔ね。フンっ。だったら口を開けなさい」

 

 ボクの無言の返答を受け取り、エルフ少女は嘆息した。

 ちょっとずつ、彼女のボクに対する読解力が上がってきている気がする。

 

 ボクは言われたとおりに口を開けた。

 彼女は人差し指を立てて、唱える。

 

「マジック<ウォーター>」

 

 エルフ少女の伸ばした指先から、ちょろちょろと水が溢れはじめた。

 彼女はニヤニヤと笑っていた。

 

「あんた、口に入った分は全部、1滴残さず飲み干しなさいよ」

 

 指先がボクの口元に差し出された。

 え? 本当にいいのか?

 

「ちょっと、早くしなさいよ。魔力がムダになるでしょ」

 

 ボクは急かされ、意を決する。

 相手が許可してるんだから、いいんだよな?

 

「きひっ。い、……いただき、ます……ぱくっ!」

 

 そして、ボクはエルフ少女の指先にしゃぶりついた。

 咥えた彼女の指先は、ものすごく……柔らかかった。

 

「~~~~!?!?!?」

 

 エルフ少女がガキンと硬直していた。

 髪がぞわっと逆立っていた。

 

 なにを驚いているんだろう?

 けど、そんなことどうでもいいか。

 

(き、気持ちいいぃいいいっ!)

 

 なんだこのすべすべとした触感は!? ぷにぷにとした食(・)感は!?

 あぁっ、一生このままでいたい!

 

 魔法で作られた水が口内に溜まっていくが、構うものか。

 ボクはぶちゅぶちゅと指先を堪能する。

 

 口で息を出来ない分は、フゴフゴと鼻を動かして呼吸した。

 1秒でも長くエルフ少女の指を味わうのだ。

 

「べろんべろん、ちゅぱちゅぱ、じゅるるるぅっ……!」

 

 エルフ少女の指の形を覚えるかのごとく、舐めまくる。吸いまくる。

 興奮し過ぎて、味なんてわからない。

 

 けれど、舌に触れるきめ細やかな肌はボクに『美味』という感情を抱かせる。

 それを甘噛みすることで、さらに堪能する。

 

 簡単に噛み切れそうな、柔らかくてほっそりとした指先。

 歯茎がムズムズしてしまう。

 

「じゅぶっ、はぁっ……!」

 

 あぁっ、なんでこのエルフ少女の指は、こんなにもおいしいんだろう!

 もっと強く噛み締めたら、いったいどれほどよいだろう!?

 

 彼女が痛みに悲鳴を上げる瞬間を見たかった。

 同時に、永遠にこの歯がゆさを感じ続けたいという思いもあった。

 

 そんな二律背反の思いは、しかしどちらも叶うことなく終わりが来る。

 口中が、水でいっぱいになってしまったのだ。

 

「ひっ、ひぃいいいイヤぁああああああッ!?」

 

 同時に、ほとんど白目を向いていたエルフ少女が我に返った。

 

 指を引き抜き、ボクを蹴り飛ばした。

 

 ボクは最後の一瞬まで、彼女の指を堪能した。

 人生一の肺活量を発揮して「ちゅぽんっ」と吸い尽くした。

 

「……んむっ、ふんむぅぅっ」

 

 ボクのチンポは完全に勃起していた。

 それに、まだ最後の楽しみが残っている。

 

 口中に溜まったエルフ少女が出した水。

 それを彼女のエキスとかき混ぜるように口内でしっかりと味わい……。

 

「ブフゥウウウウウウ!?」

 

 ボクは顔を背け、勢いよく吹き出した。

 真横に立っていたテオがそれを頭から浴びて、ビショビショになった。

 

「ごはっごはっごはっ!? んだ、コレぇ!? にっがぁっ!?」

 

 まだしも小便のほうがマシでは? と思えるほどにヒドい味だった。

 そもそも、これは本当に水なのか?

 

「ぺっ、ぺっ!」

 

 口内に一滴も残すまい、と執拗にツバを吐く。

 後味も最悪だ。まだマズさが舌にこびりついている気がする。

 

「あっ」

 

 そこで我に返った。

 エルフ少女が静かに肩を震わせていた。

 

「だ……だれがっ! 直接っ! 口をつけていいなんて言ったぁあああっ!?」

 

 これ、やばいかも……!?

 




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