ボクは徹底的にエリィの乳首をいじくり続けた。
次第に抵抗を示す発言は減っていき、呻き声だけになっていた。
口を開く余裕すらも失っているようだった。
「ぅ、……ひっ、ぐっ……」
嗚咽のようなものしか漏らさない。
それでもボクは、いつまでいじくっていても飽きる気配を感じなかった。
とはいえ、このまま同じことを続けるなんて勿体ないことをするつもりもない。
ボクはようやく彼女の乳首から手を離した。
「はぁっ……ひっぐ、はぁっ……終わ、り?」
『そうであって欲しい』という願いが込められた、震えた声。
しかし、まだ始まってすらいない。
「この程度で終わるわけねぇだろうが! きひひっ!」
ボクは体重をかけ、プレスしていたエリィの上からどいた。
ようやく満足に空気を得られ、彼女は息を荒くしている。
ボクはそんな彼女をゴロンと転がして、仰向けにした。
きれいな乳首、くぼんだおへそ、ぴったりと閉じた1本のスジが丸見えになる。
「いやぁ……見な、いでぇっ……!」
エリィはワタワタと腕を動かして隠そうとしているが、文字どおり手が足りてない。
片腕は折れて動かず、1本の腕だけじゃあ股間と両の乳房……合わせて3ヶ所は隠しきれない。
切羽詰まったような顔。
あぁ、いいなぁソレ!
「ボク好みの表情だねぇ?」
「うっ……!」
エリィは慌てて、片手で顔を覆うが……。
頭隠して、身体隠さず。
指の合間から、羞恥と恐怖でだろう涙の浮かんだ目尻や、引きつった口元が見えている。
チラリズムとは表情にも通用するようだ。
(じつに、そそるじゃないかぁ!)
「い〜っぱい、気持ちよくしてあげるからねぇ。きひっ!」
さっそくとばかりに、ボクはエリィの身体に覆いかぶさり、顔を寄せた。
彼女の首筋に唇を触れさせる。
「ヒッ!?」
エリィの身体がビクリと震える。
最初は肌の感触を唇で楽しむだけ。
そこから次第にエスカレートさせていく。
口をわずかに開いて、啄むように動かした。
唾液が口内から溢れ、彼女の肌を濡らす。
やがて『ぶちゅう』と唇を触れさせるたびに音が鳴るようになっていた。
唾液が彼女の首を伝って流れていく。
……不思議なものだ。
あれだけ水分に飢えていたはずが、今は全然気にならなくなっている。
むしろ、乾きが癒えていく。
けれど、まだ足りない。
もっとだ。もっと吸わせろ!
「ぶちゅるるるぅ!」
エリィの首筋に思いっきり吸いついた。
彼女の甘い汗が、かすかに口内へと入ってくる。
「ぃッ――だ、いぃっ!?」
『ちゅぽん!』と口を離す。
エリィがそれに合わせてビクンっと震えた。
「はぁ、はぁ……。きひひっ!」
「う、うぅっ。なんで、こんな……」
口づけしていたそこには痛々しいほどにはっきりと、真っ赤な痕がついていた。
キスマークだ。
それはエリィがボクの所有物である、という証左。
むくむく、と征服欲が増していく。
「ごくりっ。……もっと、もっとだ!」
「ひぃっ!? いや、ヤメテ! 痛っ――!?」
たった一度の経験。
しかし、それが呼び水となって欲望が溢れて止まらなくなる。
ボクは自身の存在をさらにエリィの身体に刻みこんだ。
身体中を巡りながら
「うっ……、くっ、あっ……は、ぅっ!」
ひとつ痕を増やすたびに、エリィは呻いた。
その小さな鳴き声が、ボクの興奮をさらに煽る。
首筋から鎖骨、乳房ギリギリをかすめて脇へ、さらに脇腹からお腹、足の付け根を経由して太もも、膝小僧、すね、足の甲……。
足の先端まで達したら折り返す。
肩口まで戻ってきたら、二の腕、肘の裏、手首をついでに甘噛みしてから、手のひらと指先を堪能した。
これで全身。
彼女の身体はもはや余すところなく、すべてボクに征服された。
いや、まだ残っている部分があった。
「ぁ、やッ……来ないでっ!」
エリィは「ハッ」として声をあげた。
ボクと彼女の顔がゆっくりと近づいていく。
「ほら、ジャマだ。”ボクに顔を見せろ”」
「ダメっ、やっ……待っ!」
エリィの意思をムシして、彼女の手が退けられた。
……驚いた。
キスマークをつけるのに夢中で気づかなかった。
しかし、彼女の顔は、涙と鼻水とよだれでぐしゃぐしゃで、そしてなにより……。
――頬が紅潮していた。
目は潤み、吐息は熱い。
彼女は必死に目を逸らしていた。
「もしかしてエリィ、キミ……感じてたの? ムリヤリ全身にキスされたのに、感じちゃってたの? 痛くされたのに、感じちゃってたの? なんてヘンタイなんだキミは」
「ち、ちがっ……ちがう、そんな、こんな!」
イヤイヤするようにエリィは首を振っていた。
「こんなものはウソだ」「夢だ」と現実から逃避しようとしていた。
「~~~~~~~!」
エリィの否定する声には力はなかった。
彼女自身、心のどこかで気づいているのだ。
自分が感じてしまっていたことに。
(まさか、あのエリィが、ボクのキスで!?)
きひっ、きひひっ、きひひひひひひっ!
ボクは気づくと……。
――むちゅぅうううううう!
彼女の唇を奪っていた。
マジック<シンクロ>による疑似体験ではない、ボクにとって本当のファーストキスだった。