もしも『あなた』が『ろうきん』の雑貨屋ミツハのお客さん第1号だったら? 作:サリオン
「ああっ……あの時、間違えて入れてたかも!?」
ミツハに脳裏に過るのは数日前の荷物整理。
日本の自宅にて、お店用、私物用でモノを仕分ける最中にどうやら誤って、ミツハのJSスク水が紛れ込んだようだ。
そもそも雑貨屋にスク水ってどうなんだ?
という疑問もあるが、ミツハ雑貨屋のコンセプトには、『ダイ●ー』や『ド●キ』のごった煮なので、雑貨の範囲はいい加減なのだ。
それに、現代のちょっとしたモノでも、この世界の文明や既得権益を脅かすおそれがあり、そこもミツハは細心の注意を払っている。
たとえ、ある日、パッタリミツハの転移能力がなくなって、スク水が供給できなくなっても、この世界の人々が困ることはない。
また、スク水の模倣品が異世界で流行しても、文明に与える影響など些細なものだ。
まぁ、ちょっと、『スク水ソープランド』とか『スク水メイドカフェ』なんてものが流行って、異世界の人々に変な性癖を植えつけることになるかもしれないがご愛嬌とさせていただきたい。
(そんなわけで雑貨屋ミツハにスク水があっても問題ないのだだだだ!! お兄ちゃん、解説ありがと♪ あ、一階の一般スペースにスク水が置いてあるのは間違いじゃないよ? スク水を手に取ったり、わたしがオススメしちゃう子は、それはもう、女の子なので、わたし自ら着衣方法を手取り足取り教えちゃうわけだよ! その時にうっかり胸やお尻に手が触れちゃったりするかもだけど、役得? 、いや、不可抗力ってやつだよっ!!)
確信犯である。
(ていうか、なんで、お兄さんがそんなスク水に興味あるの!? やっぱり、お兄さんて……ロリコンさん? …………いや、まてまて、記念すべきお客さん第1号がロリコンって、わたしが報われなさすぎでしょ!? そこは、ロリコンじゃないと仮定すると……妹へのプレゼント? うん、うん。男性が雑貨屋に行く用事なんて、異性のプレゼントくらいだよね? とすると……これは、きっと、お兄さんの歳の離れたロリな妹さんとわたしとの『運命の出会い』のフラグに違いないっ!!)
瞳にメラメラと炎を燃やし、グッと拳を握ったミツハは、次の瞬間には、困ったように眉を寄せて、『あなた』に、
「あ、あの……こちらは未成年の女の子用の衣装なので…… スク水は諦めて、他の服はいかがでしょうか? …… それとも未成年の妹さんへのプレゼントのためですか?」
探りをいれてきた。
『あなた』は、すかさず「妹へのプレゼントだよ」と答えた。
『あなた』は何も嘘を言っているわけではない。
異世界転生であれば本当に妹がいるかもしれないし、元の世界に妹がいるかもしれないし、もしも現時点で妹がいなくとも、未来はどうなるのか分からない。
生き別れた妹がひょっこり現れるかもしれないし、義理の妹ができるかもしれないし、平行世界から妹がやってくるかもしれない。
『あなた』に妹ができる可能性は、ゼロではなく、妹が未成年だとは一言も発していない。
もちろん、未成年の妹ができる可能性もゼロではない。
「そうですか……それでしたらお売りします……」
(よし、梱包するときにこそっと未使用の新品のスク水と入れ替えよう! なんで、新品があるかって? もちろん、いつでもロリ美少女とスク水撮影会やロリ美少女だらけのスク水ローションプレイ! ポロリもあるよ! って、どこの昭和だッ!! …………まぁ、平成一桁まで普通にあったけどさぁ……!! それに……新品に差し替える前にスク水の着方を教えてなんて言われる前にささっと購入してもらおっと……)
ミツハは、『あなた』と、来店第1号特典として、購入品の使用方法を実演することを約束しており、スク水の場合はミツハ自身がスク水を着た様子を披露することになる。
(うん……高校を卒業したわたしがスク水着るのって……限られてシチュしかありえないよね……風俗のオプションでスク水プレイとか……彼氏とのエッチでスク水プレイとか……お兄さんとどんな関係なの!? 店員とお客さんの関係だけど、ここは夜のお店かな!? …………まぁ、なにより、18才の成人女性がスク水着るのはいやーキツイっす…………汗)
だが、現実はいつだって、非情。
ミツハの思う通りにはいかない。
両親、兄も理不尽な事故で命が奪われ、自身も理不尽な事故で命が奪われかけ、よくわからない思念体の一部が精神と融合した。
つまり
『あなた』 が、スク水の着方を教えて欲しいと言ってきた。
「ぇ…………あ、そうですね……たしかにこのような服はみたことないですよね…… 妹さんも着方が分からなければ困りますし、着るシーンを知らなければ恥をかきますし…… わかりました。 わたしが試しに着ますね…… ですが、着替える途中はさすがにお見せしませんよ……」
動揺をすぐさま隠しつつ、ミツハは店前の札を『準備中』に変えて鍵を閉め、カーテンを閉めた。
『あなた』以外のお客さんが来ないとも限らないし、外から店内の覗いたときにスク水姿のミツハを見られると、この店が色々と誤解を受けること必死だ。
店内の窓は採光のためでもあり、カーテンで目張りをするとクラくなったが、蛍光灯をつけると室内は明るくなり、『あなた』の驚いた様子を見ると、ミツハの溜飲は少し下げられ、少し満足げに店内の奥に消えていった。
(さて、今のうちに、「新品のスク水」を2着用意するか……「実演用のスク水」と「売却用の未使用のスク水」を…… 「布教用のスク水」はさすがにないけどね……!)
※ ※
しばらくして、ドアの隙間からのミツハが顔を覗かせると、
『あなた』 は、「着替え終わったかい」と声をかけた。
「はい……」
と、ミツハがガウンを羽織って現れた。
素足に赤いサンダルを履いている。
(カーテンを閉じた店内でお客さんのお兄さんにスク水姿を披露するなんて、どこのヘルスゥ!? ここは店舗型のファッションヘルスじゃないってば!? ……まぁ、二階だとアダルトグッズコーナーになってるから、『そういうプレイ』ができなくもないけど……って、しないよッ!!)
ミツハの胸中は混乱の坩堝と化していた。
異世界で出会ったばかりの男性にスク水姿を見せるなど、普通に考えて正気の沙汰ではない。
「で、では……お見せしますね//////」
ミツハは恥ずかしそうに顔を赤らめながらガウンを脱いだ。
すると、『山野光波』とマジックで胸に書かれたスク水姿を披露した。
(うう……まさか発注したスク水がまだ届いてなくて、新品は一枚もなかったよ…… 仕方なく、小学生時代のスク水を着るしかなかったんだけど……胸回りが全ッ然キツくないってどうよ!? 当時はクラスでもそこそこ大人びてたのに……あれから全く成長してないってこと!?)
18にもなってスク水姿を出会って間もない男性に披露することよりも、JS時代から主に胸周りの発育状況が変わっていないことに、ミツハは愕然としていた。
ミツハは 『あなた』の視線に気づき、意識を『あなた』に戻すと、
「あ、あのお客様……? どうして前屈みなんですか……? ……あ。 ま、まさか…… 汗」
とある可能性に思い至り、激しく動揺、羞恥する、
(わたしのスク水姿に勃起したの!? )
「わたしのスク水姿に勃起したの!? 、って、声でてるぅ──!?」
まさかの『勃起発言』。
うら若き女性が人前で、しかも、男性の眼の前で言うなんて、決してしてはならぬ発言だ。
『あなた』 は、ギョッとしつつも、正直にミツハの発言を肯定した。
つまり、「勃起している」と答えたのである。
「ぎ…… 」
「ぎ?」と『あなた』。
「ぎゃあああああああああ!!! ロリコンがいるぅぅぅぅぅぅ!!! 」
絶叫するミツハ。
その絶叫は隣の詰め所の衛兵のおじさまにも届いたのだが……「ろりこん?」と首を傾げ、いつものことだとスルーされた。
店内の防犯には隣の詰め所も考慮してこの店舗をミツハは選んでいたが、よく絶叫するもんだから、オオカミ少年のごとく、本気にされなかったのだ。
(勃起してるってことは、今、お兄さんの下半身は硬くなって大きくなってるわけだから、わたしとエッチしたいってことだよね!? この世界だとわたしは11か12歳にみえるのに、お兄さんたらそんなに幼い女の子に欲情するなんて、ロリコン以外の何者でもないよ!! こんなお兄さんに脱ぎたてほやほやのスク水なんて渡した日には舐めたり吸ったり擦りつけたりされちゃうんだよね!? ゾッとするよ!!)
確かにミツハは二階にアダルトグッズコーナーをつくるほどの淫乱痴女であるが、それはあくまで、美少女やロリ、ショタをターゲットとしたものであり、出会ったばかりの男性に、スク水姿を披露して、勃起されることに興奮したり、喜びを感じるようなことは一切なかった。
今にも飛びかかって、犯されないか恐怖を感じるし、もしもの場合に備えて、地球の自宅のお兄ちゃんの部屋を思い浮かべている。
いつだって、ミツハがピンチな時はお兄ちゃんが助けてくれたのだ。
だが……と、ミツハは、こうも思った。
(この世界にはスク水なんてないし、そもそも水着なんてものもないんじゃないの? だとすると……店の鍵を締めて、カーテンも閉じて、こんなに肌を露わにするわたしって、ま、まさか……『お兄さん♥今からわたしとイイコトしよ♥』なーんて、一瞬でも思わせちゃったのかな!? だとすると……うん……わたしも悪いというか刺激が強すぎたよね……でも……勃起しちゃった以上、使用済みのスク水は売れないよね……だって、ボーゼス家の男性陣に売りつけようとした未使用の下着と違って、完全にブルセラになるもんね…………汗)
ミツハは商売人としてスク水の売却を『あなた』と約束したのだが、スク水のその後の扱いを想像し、約束を反故にしようとした。
「お兄さんには絶対にスク水は売りませんからっ!! 」
『あなた』は、「そこをなんとか」と打診するものの
「いーやーでーすー!!! 絶対に持ち帰った後、洗わずに、『使用』するつもりですよねっ!!! スク水は諦めて下さい!!!」
ミツハにけんもほろろに断られる。
『あなた』 は、「諦めない」と粘り強さをみせた。
たぶん、ここが、分水嶺だと本能的に察知しているのである。
事実、その選択は、『あなた』とミツハのその後の運命に激烈に甚大に決定打を与える分水嶺だった。
ミツハの頭でとある解決策が脳裏によぎった。
「うーん……では、こういうのはどうでしょうか? 店内に限り……ス、スク水姿になりますので//////それでご了承いただけないでしょうか? 1回だけですが…… 」
『あなた』は、「スク水姿になるのは3回」と要望した。
「3回もぉ!? ……………………うーん………… 2回……ではどうでしょうか? 」
『あなた』 は、渋々頷いたのだった。
「はい! そうして下さい!!」
(ま、まさか、このわたしが交渉事で負けるとは……!? というか、お兄さんにはまだ一つも買ってもらってないのに、スク水姿をサービスするって、おかしいよね……汗)
ミツハはスク水姿から元の店員服に着替えると、『あなた』に 他の商品で気になるものがないのか聞いてきた。
このまま帰ってもらうのは何だか色々と負けた気がするし、なんてったって、『あなた』は、来店第1号のお客さんなのだ。
※ ※
『あなた』が次に気になったものは────────
──────―ポラロイドカメラだった。
第一回アンケート『ミツハの使用済みのJSスク水にいくらまでならお金をだせる!?』の集計結果は次のページで紹介してるぞ!!
ミツハ「ギャー!! 絶対にロクでもない結果だよッ!!」
ちなみに今回、ミツハが着てたスク水についてもアンケートを行うぞ!!
ミツハ「ギャー!! だから、そんなアンケしないでってば!!」
ミツハの脱ぎたてほやほやのJSスク水を『あなた』ならどうする!
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買わないし対価も求めない!
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買わないけどスク水姿鑑賞券はもらう!
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買って妹に渡す。本当に渡すだけ。
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買ってその日に下衆いことに使うでゲス
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擦りつけるでゲス。ゲヘヘ
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舐めるでゲス。ゲヘヘ
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身に纏うでゲス。ゲヘヘ
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飾るでゲス。ゲヘヘ
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ハッ!?……お、俺は一体何を……
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彼女に謝らねば…………
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スキル『最後の鍵』で開けるでゲス!!
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…な、なんだ!?詰め所のやつらが!?