◇
カオス・アリーナ。かつて魔界の組織・ノマドが運営していた闇闘技場である。「最強の対魔忍」と謳われるあの井河アサギも、捕らえられた際に闘奴としてカオス・アリーナで戦ったこともあった。魔界の住人達が望むような過激なショーが繰り広げられ、通常では味わえない刺激を求める場所として賑わっていた。
しかしそのカオス・アリーナは対魔忍によって滅ぼされた。だがノマドとのパイプを持つリーアルはノウハウを吸収し、街の有力者と共に試験的にここヨミハラに地下闘技場を設置。結果として予想以上の反響となっていた。以後ヨミハラ地下アリーナでのショーは娯楽興行として無法者達を満足させる場となっている。
今、凜子はそのアリーナの控え室にいた。身体には彼女の対魔忍スーツを模した、紫色のピッチリとした密着コスチューム。どこから情報を仕入れたか知らないが、任務で使用する本物そっくりである。だが所詮はまがい物に過ぎないために布と変わらず、防御力などは期待できない。その衣装を着て、凜子はリーアルの指示によってこれから見せ物として戦うのだ。賭けの話が出たときに挙がった条件、それ故このこと自体に驚きはない。
(しかし……)
どうにも言葉に出来ない違和感を凜子は感じていた。昨日は身体検査という名目でリーアルに散々身体を弄ばれ、思い出すのも恥ずかしいほどの痴態を晒して数え切れぬ絶頂を迎え、いつ終わったのかもわからないほどに憔悴して気を失ってしまっていた。だがその後半日程度眠っていたために体力はほぼ回復している。身体を
そこがどうにもわからない、と凜子は眉をひそめる。てっきりまともに戦えない状態まで追い詰め、そこで闘技場に送り出して負けさせる。そして敗北によってさらに犯され、それと別に奴隷娼婦として客も取らされ、次第に肉体的、精神的にも追い込んでいく。そうやって自分を追い詰めて賭けをご破算にするつもりだろう、と凜子は考えていた。なのにこの十分過ぎる休養はその仮説からは逸脱する。
「さすがは本物そっくりのスーツか。よく似合ってるぞ。それで戦えば客も盛り上がるだろう」
と、考えをめぐらせる凜子へと声が掛けられた。この戦いへの参加を指示したリーアルその人である。
「リーアル……」
「それに体調も良いようだな。昨日の快楽に溺れ続けているわけでもなさそうだ」
キッと相手を睨みつけ、その態度でもって今言われたことの可能性を否定する。
「馬鹿にするな。確かに汚されてしまったこの身体だが、心までは支配できないと言ったはずだ」
「偉そうな口を利く割には、昨日は随分とお楽しみだったぞ? 俺にアナルを責められて悶絶し、何度イったんだ? 随分とケツ穴がお気に入りのようだが……ああ、腋の下をしゃぶられてもよがっていたかな」
「だ、黙れぇッ!」
昨日の痴態を強制的に思い出させられ、凜子は顔を真っ赤にして叫んだ。だが乱れさせた張本人は全く堪えた様子もなしに含み笑いをこぼすだけだった。
「クックック。それだけ普段の調子でいるなら心配はいらないな」
「心配……? ほう、私を心配してくれるのか? 抱く女がいなくなっては寂しいか?」
「お前の代わりなどいくらでもいる。……と、言いたいところだが、お前ほどの逸材はなかなか見つからないのは事実だ。なくすには惜しい。それに、お前に何かあってはせっかくの賭けも終わってしまうからな」
挑発もうまく流されてしまい、凜子は嫌悪感を顔に表すことしかできなかった。しかし直後、リーアルは緩めていた顔を少し引き締め、固い口調で切り出す。
「ひとつ話をしてやろう。これからお前が戦う相手だが、かなり手強い。ここ、ヨミハラ地下アリーナにおいてこれまで無敗。正直、あまりに強すぎて客から謂れの無いクレームまで届くこともあって、俺も手を焼いていたところだった。だが『斬鬼』の異名を持つお前ならあるいは、と思ってな。……まあ、お前が負けようがそいつが負けようが、客は満足するだろう。どちらが犯されようと客にとって楽しいショーになるのは間違いない」
「今の話……相手は女なのか?」
「そうだ。だが女だからと甘く見ると痛い目を見るぞ。……ああ、武器も用意してあるが、変な気は起こすなよ?」
「わかっている。手足を吹き飛ばされたくはない」
そこまで話すと、リーアルは再び粘りつくような笑みを浮かべ直した。
「では頑張ってくれ、『斬鬼の対魔忍』。お前の名は結構広まっているようでな、客も楽しみにしているようだぞ」
勝手に言いたいことを述べ、リーアルは去って行った。だがやはり凜子の心には疑念が浮かんでいた。
(あの男……。どういうつもりだ? 私に本当に普通に戦わせる気なのか? 妨害も何もなしに? ……それとも、無敗というからには……妨害の必要など無いほどに相手が強いということなのか?)
どれだけ考えても答えは出ない。そうしているうちに時間が来たらしく、魔族と思われるスタッフが移動するように促してきた。意図を図りかねるまま、凜子は腰を上げ、男の後へと続いた。
アリーナは開けたドーム状になっていた。中心に四角く闘技用のスペースがあり、そこを四方から観覧出来るよう、囲む形に観客席が設置されている。中央のスペースの上には映像が投影されており、舞台上の様子を大きく映し出せるようだ。客として来ているのは亜人や魔界の者とおぼしき連中がほとんど。一部普通の人間のような者たちがいるスペースもあるが、あれはVIP席であろうか。
不意に、スタッフの男が一振りの刀を手渡してきた。無言で差し出されたために戸惑いつつも、凜子はそれを手に取る。
「使っていいのか……?」
鞘から刀を抜いて刀身を確認する。傷やヒビなどはない新品だ。が、所詮は学園で支給されるものと大差ない刀。業物である彼女の愛刀には遠く及ばない。
(石切兼光よりは少し短いか……。だが無いよりはマシだ。それに……これにも細工をされている様子は無い。リーアルめ、何が目的なんだ……?)
ますます深まる疑念と共に刀を鞘に戻したところで、アナウンスが響き渡った。
『それでは、本日のメインイベント!』
会場内が熱を帯び始める。無言のスタッフが顎で舞台へと昇るよう指示し、凜子は足を進める。スポットライトを浴びたその対魔忍の姿を見てか、一層客席の熱気を増した。
『まず入場してきたのはご存知の方も多いであろう、『斬鬼の対魔忍』、秋山凜子! 捕らえられてここにつれてこられたこの女は、現在生きながらえるためにリーアル殿に慈悲をかけてもらい、娼館『アンダーエデン』で奴隷娼婦として訓練中の身である。だが、ショーを盛り上げるためにリーアル殿が便宜を図ってくださっての参加だ!』
そのアナウンスに、歓声、いや、罵声も混じった声が飛んだ。
「俺達の仲間を斬った対魔忍の女だ!」
「乳デカクソ女が!」
「後で娼婦となったテメーを買って死ぬほどよがり狂わせてやるぜ!」
なるべく感情を出さぬよう無表情を装って野次を無視し、凜子はゆっくりと舞台へと昇る。そうしながら聞こえてくる声に、リーアルの狙いが少しわかったように思えていた。
(なるほど……。要は私を自分と娼館の宣伝に使ったのか。……小さい男め)
くだらない、と凜子は小さくため息をこぼす。それに気を悪くしたか、観客席からますます罵声が高まった。
が、直後、ピリピリと肌に何かを感じ、凜子は目を見開いた。もはや罵声が耳に入ってこない。自分がこれから戦うであろう相手、向こうの入場口から感じる確かな闘気。
『続いて入場してきたのは、言わずと知れたこのヨミハラ地下闘技場で無敗の女王! 『疾風』、キシリア・オズワルド! 果たして『斬鬼の対魔忍』はこの相手の前に跪くのか、それとも無敗の女王がとうとう痴態を晒す時が来るのか!?』
ゆっくりと相手が近づいてくる。こちらに対しても観客から歓声と、「さっさと犯されろ!」といった罵声が飛ぶが、今の凜子にはそんなことは些事でしかなかった。
白く伸びた髪、やや茶がかった肌の色、凜子に勝るとも劣らない爆乳の中心部分だけを隠す和風な衣装。腰に差した刀も相俟って、侍や武人といった印象を受ける。目の下や露わになっている腹部には刀傷と思われる跡もあり、引き締まった身体は女性でありながら勇ましさも秘めていた。
いや、そんな外見より何より、凜子は相手から滲み出る気配を警戒していた。そして、リーアルがなぜ小細工をしないのかをようやく完全に悟った。
(やはり小細工など必要ないほどの相手ということか……! ただでさえ今の私は術が使えず、愛刀もない。スーツも似せただけのまがい物。それだけのハンデを背負っていては、他がベストであっても、この相手……勝てるかわからない……!)
闘技場へと昇ってくる相手から威圧感すら感じる。小手先の戦法は通じない。下手をすれば一瞬で食われかねない。
心を落ち着けるために、一度凜子は深く呼吸した。普段鉄火場に立つ時のように冷静でありながらも、同時に気分を高揚させる。
『ルールはこれまでのキシリアの戦いの時と同じ。戦闘不能になるか、降参するか、得物が破壊されたら負けだ。敗北者には恥辱のステージが待っている! それではレディー……』
凜子は刀を抜くと鞘を放り投げた。そして初撃から踏み込むべく構える。
『ファイッ!』
ゴングが鳴らされた。距離を詰めようと凜子が駆ける。だがそれは相手も同様、それもかなりの速度だ。
(は、速いッ!)
先ほどアナウンスが言った「疾風」という異名は伊達ではないらしい。加えて、まだ得物を腰の鞘から抜いていない。
(居合い……抜刀術か!?)
おおよその見当はついても、相手の武器の正確な長さが計れない。加えて今自分が手にしている刀は普段使用している愛刀とは長さが異なる。それだけの不確定要素を持ちつつ、一撃で決めに行くのは愚行と判断し、凜子はまず初撃を受け流すことを最優先に考えた。
「シッ!」
短い声と共に、相手が抜刀する。だが見当をつけている得物の間合いからはまだ遠い。牽制の一撃か。かといって減速してやりすごせば、勢いを乗せての次の刀をこっちは足を止めて受けることになると判断し、凜子はそのまま飛び込んで抜刀の刃を防御にかかった。
「はあッ!」
こちらも気合と共に刃を一閃。乾いた音が響き、互いの得物が拮抗する。
「ほう、飛び込んできたか……」
短く呟いた相手は次に微笑をこぼし、無造作に刀を引いた。ほんの僅かに凜子のバランスが崩れたのを見計らって刀を振り下ろす。
だが凜子も逸刀流の皆伝という達人だ。すぐさま相手の刀の軌道を読み切り、身体をよじらせて紙一重でそれを回避。そして逆に訪れたチャンスを逃がしはしなかった。
(好機ッ!)
咄嗟に相手が飛び退く。それに対して絶対の一撃と確信して凜子は相手の右腕を狙って剣を振るった。回避より先に入ると信じて疑わなかったその攻撃は、しかし着衣の一部を切り裂き、肌を掠めるだけに終わった。
「くっ……!」
凜子が構えなおす。だが、その心中に今の一撃で決め切れなかったという動揺が広がっていた。
「……なるほど。やはり噂に
と、不意に相手が構えることなく声をかけてきた。しかし隙は感じさせない。目の前の女剣士はなおも続ける。
「先ほど紹介はあったが、改めて名乗らせてもらう。私の名はキシリア・オズワルド。ここでこうして『斬鬼』……秋山凜子と
「幸運……? お前は、自ら望んでここで戦っているというのか?」
無理矢理戦わされている凜子にとって、キシリアの物言いは引っかかる部分があった。故に考えるより早く、質問を投げかけていた。
「いかにも。私はただ強者を追い求めてここに来た。かつてのカオス・アリーナと似通ったここにくれば強者と戦うことが出来る。そう信じて戦っていたが……正直期待外れだった。しかしお前は違う。私の前にようやく現れた、本物の強者だ」
「私を褒めてくれるのは嬉しいが、わかっているのか? ここでもし負ければ辱めを受けることになるんだぞ?」
「百も承知。その時は自身が未熟だった、というだけのこと。だが考えるだけ無駄なことだ。……私は負けないのだからな」
気づけば凜子も微笑をこぼしていた。潔いほどの
「だがそれ故若干残念でもある。……どうやらその刀は愛刀ではないらしいな。先ほどの一撃、外れたことに落胆したようだが、本当の得物はもう一、二寸長いと見た。だとするなら、私の右手は今刀を握れてはおらず、勝負はついていただろう」
「……怖ろしいな。僅か数太刀でそこまで見抜いたか。ご名答だ。確かにこれは支給された刀で愛刀ではなく、今の私はベストとは言えない。だがそれを言い訳にするつもりも無い。……見事私を打ち倒せたなら、『斬鬼を倒した者』と心置きなく名乗ればいい」
声を上げて、キシリアは笑った。愉快そうに、だが猛るように笑みを浮かべたまま凜子を真正面から見据える。
「面白い……面白いぞ秋山凜子! やはりお前は一流の剣豪、私が求めた強者だ!」
ますます機嫌をよくするキシリア。しかし対照的に観客席からは罵声や野次が飛んでくる。いつまでも睨みあったまま動かないのが不満なのだろう。
「やれやれ、外野が水を差してくるな。まったく、興醒めだ」
「同感だ。私もまさか無理矢理出させられたこの場で、お前のような面白い相手と出会えるは思わなかった。無粋な連中がいなければもう少し話していたかったな。いささか残念ではあるが……続きは剣で語るとしよう」
「いい提案だ、受けて立とう。『斬鬼』の力、見せてもらう!」
凜子は八相に刀を構えた。対するキシリアは下段に。次の一撃で決めようという凜子と、それを防ぎ切るつもりのキシリア。互いの狙いを明確にした上で、凜子が先に動いた。
「はああーッ!」
袈裟を狙っての斬撃。当然のようにキシリアはそれを防御する。しかし凜子の手は止まらない。返す刀は既に動き出し、今の初撃はこれから始まる連撃のうちの一合に過ぎなかったと証明していた。
「逸刀流・
流れるような動きで凜子の刀が煌く。舞うように繰り出され、四方から次々と迫り来る刃を前に、だがキシリアはそれを見事に捌いていた。当たればどれも決定的といえる斬撃。それらを卓越した剣術で払い、流し、受け止めていく。
「せやああーッ!」
「うおおおおッ!」
大上段から振り下ろす凜子の一撃と下から切り上げるキシリアの一撃。その「胡蝶乱舞」の最後の攻撃が受け止められた瞬間、澄んだ音と共に凜子の刀が真ん中から折れた。
「……私の負け、か」
技を出し終えて立ち尽くす眼前に、相手の刀を切っ先が突きつけられる。
「いや」
その一言に、目を伏せていた凜子は視線を上げた。直後、キシリアの刀もまた折れて地面へと刃が落ちる。
「私の刀も破壊された。この勝負……引き分けだ」
「キシリア……」
自嘲的に小さく笑い、キシリアは折れた自分の刀を眺めていた。
「さすがは『斬鬼』だ。愛刀でなくともこれだけの手並み。もしも本調子であったなら……。いや、言うまい。それを言ってしまっては、ベストでないことを言い訳にしないといったお前の言葉を汚しかねない」
潔過ぎる武人に、凜子は感服していた。軽く顎を引いて敬意を表す。
「……キシリア・オズワルド。その名、覚えておこう。機会があるなら、また手合わせ願いたい」
「望むところ。次こそ明確な決着をつけよう、秋山凜子」
両者が笑みを交わす。本来なら素晴らしい戦いを見せ、互いを健闘しあう2人に万雷の拍手が送られる光景であろう。
しかしここは無法者の集まる地下都市、ヨミハラの闘技場である。感動的な光景より、扇情的で刺激的な絵面を求める観客達が押し寄せる場だ。よって、降り注ぐのは拍手でも喝采でもなく、決着がつかなかったことと安っぽい茶番にしか見えないという不満による罵声と野次だった。
『……観客の皆さんが不服なのはよくわかる。しかし落ち着いてほしい』
ヒートアップする観客席をなだめるようにアナウンスが流れる。だがこの状況では全く逆効果で、ブーイングは増すばかりであった。
『ルールを思い出していただきたい。得物が破壊されたら負け、だ。この戦いにおいて凜子、キシリア両名の得物は破壊された。よってこの試合……
途端に、不満の声は歓声へと変わった。今しがた名勝負を演じた2人が健闘を称え合うより、痴態を見せるべき。そう考える不埒な客達は2人まとめての恥辱のショーという期待に一気に沸き立った。
「なっ……馬鹿な!?」
「ふざけるな! 今のは2人とも武器破壊、引き分けだろう! 両者敗北など聞いたこともない!」
凜子に続いてキシリアも非難の声を上げる。だが2人の声は会場から沸き立つ声によってあっさりとかき消された。
「馬鹿げた真似を……! 強者に敗北するなら恥辱であろうと甘んじて受け入れるが、こんな勝手な都合で恥を晒してたまるか! 責任者に直談判して撤回させてやる! そうだろう、凜子!」
賛同を得ようと、キシリアは激闘を見せた相手の方へと視線を移した。だがその期待を裏切るかのように、申し訳なさそうに凜子は顔を俯かせたままだった。
「凜子……?」
「……すまない、キシリア。私はある事情でこのショーの責任者……リーアルに逆らえないんだ。だから直談判には行けない。……本当にすまない」
「なっ……! じゃあお前はここで公開レイプまがいの屈辱を受けてもいいと言うのか!?」
納得いかない様子でキシリアが凜子に問いかけた、その時。不意にキシリアの身体が硬直し、そのまま崩れ落ちた。
「キシリア!」
慌てて駆け寄って支える凜子。その相手の首元に、何か小さいダーツのようなものが刺さっているのを目にした。
「これは……」
「く、くそっ……。麻酔……銃か……。迂闊……だった……」
闘技スペースへオークや馬の顔を持った馬漢といった亜人、獣人達が近づいてくる。これからの公開凌辱ショーを行うための連中だということは、下卑たその表情から容易に察せた。
「へっへっへ。その麻酔銃は魔界の凶悪な猛獣さえ一発で麻痺させる強力な代物だ。いかに『疾風』のキシリアといえど、こいつを食らったら動けないだろ?」
「対魔忍の方は特に何もしなくていいってリーアルの旦那の指示は本当だったな。こいつ犯されるのを楽しみにしてるのか?」
亜人達の勝手な言い分に対して怒りを覚え、凜子は鋭い視線を送る。
「今の勝負は私の武器の方が先に折れた、だから私の負けだ! 犯したければ私を犯せばいい! その代わりキシリアには手を出すな!」
「凜……子……」
どんなに訴えかけても目の前の亜人達は全く聞く耳を持たないようだった。埒が明かないと、凜子はVIP席と思しき場所へと顔を上げ、懸命に声を張る。
「リーアル! 私はどうなったっていい! キシリアを解放してくれ! 頼む、リーアル!」
凜子の声は客席の歓声によってかき消される。だが凜子が必死に何かを叫んでいることに気づいたのだろう。アナウンスだけが聞こえていたスピーカーから、これまでと違う声が聞こえてきた。
『凜子、お前が必死に何かを叫んでいるのはわかる。中身までは聞き取れないが、おそらくキシリアは助けろ、などとお人好しなことを言っているのだろう。だがそれは却下だ。お前にもこの待ち侘びる観客の声が聞こえるだろう? これだけの期待を裏切るわけにはいかん。2人仲良くそこで
「この外道があぁーッ!」
鬼の形相で、声の限り凜子は叫んだ。だがより一層の客の声がスタジアムには響き渡る。責任者の許可が出たということで、2人の凌辱ショーは間違いないものと確信したからだろう。
「やめろ、離せっ! キシリア!」
亜人達に身体を掴まれ、引き離された好敵手の名を叫ぶ凜子。だがそれを妨げるように凌辱者が立ちはだかった。
「人の心配してる場合じゃねえだろ?」
「どけっ! 離せ! 下衆共め!」
「うるせえんだよ!」
獣人の1人が筋肉に包まれた腕を振りかぶり、拳を固めて凜子の腹部へと叩きつけた。
「がっ……! ゲホッ、がはッ……!」
両腕を掴まれていたせいで防御も出来ず、獣人のパワフルなボディーブローを受けて凜子は悶絶する。息苦しさで脱力しているうちに上半身を支える両側2匹のオークによって、胸や局部といった箇所のコスチュームが力任せに引き裂かれてしまう。
「く、くそっ……!」
「ゲヘヘ、でけえ胸だぜ」
衣装を引き裂いたオークが胸へとしゃぶりつく。犬歯による鋭い刺激とザラつく舌による撫でるような刺激によって、凜子の女芯が途端にかあっと熱くなり始めていた。
「あうぅ……。くっ……や、やめろ……!」
「おやおや? もう甘い声出して、感じてるのか?」
「ち、違う! そんなわけ……ああっ!」
否定しようとした声は、再び訪れた暴力的な刺激によって続けられなかった。乱暴にされているにもかかわらず、胸の先がジンジンと疼きだしている。先日のオーク達による輪姦が脳内でフラッシュバックし、嫌悪感ではなく快感を与えてくれる期待として胸に湧き上がりつつあった。
(ううっ……。私の身体は……これほどまでに……! こんな衆人環視の中犯されても……感じてしまうのか……?)
ここに来ている者達全てに見られているという事実に、恥ずかしさで押し潰されそうになる。数え切れないほどの視姦によって、まるで見られることでも犯されているかのような錯覚。舞台上には2人の痴態が映像として投影されており、それがますます彼女を惨めな気持ちにさせていた。
「それにしてもでけえ胸だ。そして感度も抜群。もう乳首がビンビンになってるぜ」
「なっ……。う、嘘だ! そんなわけが……」
「何が嘘なもんかよ。見てみろよ、こんなに勃起させやがってよ」
手の平に収まらないほどの乳房が持ち上げられ、胸の頂を無理矢理見せ付けられる。今しがた言われたことに違わず、確かにそこは激しく自己主張をしてしまっていた。
(ああ……私の乳首、もうこんなに……! くっ……意識してしまうと……より身体が……!)
ドクン、と心臓が大きく鼓動する。身体は早くもオスを求め始め、無意識のうちに秘唇がヒクヒクと動き始めていると自覚していた。
「おい見ろよ。あの女、自分の胸見て興奮してやがるぜ!」
「何が『斬鬼の対魔忍』だ。所詮ただの淫乱女じゃねえか!」
客席からも下品な声が聞こえてきて、ますます屈辱を味わってしまう。それでも身体の疼きは止められない。
「さあて、淫乱な対魔忍ちゃんのオマンコももう濡れ濡れみたいだしな。いいもんを用意してやったぜ。こいつでアヘアヘよがらせてやるよ」
そう言って獣人が手に取ったのはディルドだった。それも並の大きさではない。赤ん坊の腕ほどはあろうかというサイズに加えて、先の方はペニスでいうカリのように傘状となっており、さらにところどころにイボのような突起もついている。その異様さに、これまで激しい暴虐を受けてきた凜子でさえも顔が青ざめていた。
「ま、待ってくれ……。そんなのを入れられたら……こ、壊れてしまう……!」
「あぁ? 心配ねえよ。リーアルの旦那からのお墨付きだ。お前はどんなものでも受け入れて快感にしちまう淫乱ボディの持ち主だってな!」
両足を広げた状態で身体を抱え上げられ、M字開脚を強いられてしまう敗北の対魔忍。投影される画像に無様な姿が映し出されると、会場が大きく沸いた。
「やめろ……! 頼む、やめ……。お、お、んおおっ……!」
力任せに膣口にディルドをあてがわれ、凜子は言葉を最後まで発せずに苦悶の声を上げた。いくら胸責めによって濡れているとはいえ、あまりにも巨大過ぎる器具は胎内に入っていきそうにない。
「む、無理ぃ……! そんなの……入るわけ……」
「入る入らねえじゃねえ、入れるんだよ!」
身勝手な理屈と共に、獣人は強引にディルドを押し込んだ。
「ほひぃッ!?」
股間から引き裂かれたような衝撃に、凜子は目を見開いて悶え苦しむ。快感などという感覚からはほど遠い、苦痛でしかない痛み。しかし観客はグロテスクな張り形が膣内へと入ったことで盛り上がっていた。
「あんなぶっとい物を咥え込んじまった!」
「すげえ、俺のチンポもぶち込みたくてしょうがねえ!」
観客席からのぎらついた視線に加え、オスの体臭まで臭ってきそうな錯覚に、凜子の頭の中がぐちゃぐちゃに混乱する。痛みしか感じないはずの秘穴が熱を帯び出し、拒絶の意識に反して身体は異物を受け入れるために準備を開始する。愛液が溢れ出したのをいいことに潤滑油代わりとして、獣人は禍々しい凶器の出し入れを開始した。
「あ、あがああぁッ! そ、それぇっ! お、オマンコ壊れるぅぅうううううっ!」
「壊れやしねえよ。大体まだ始まったばかりだ。おらぁ、もっと激しくいくぞ!」
「そ……そんな……! う、あ、あああっ! あぐっ……いぎいぃいいッ!」
規格外のサイズの擬似ペニスに、凜子の口からはまだ快感よりも苦悶の声が漏れていた。圧迫感しか感じることが出来ず、顔は苦痛に歪み続けている。
しかし胸を乱暴に揉みしだかれ、執拗にディルドを抽送されていると、段々と甘い声が漏れるようになっていった。強烈過ぎる媚薬によって開発されてしまった影響、幾度と無く覚えてしまった快感を身体が再び求め、意識と裏腹に発情状態へと陥っていく。そうして出来上がってきた身体は、先ほどまで嫌悪感しか抱かなかった淫具を性的欲求を満たすものとして認識し始めていた。動かされるたびに傘が膣粘膜を抉り、凶悪なイボがあちこちを刺激することで、快感となって身体に響いていく。
「あ、あぁっ……。う、あ、あ、あふうっ……」
「何が壊れる、だよ。もうこいつを受け入れてよがり始めてるじゃねえか」
「そ、そんな……ああっ……こと……」
「喘ぎ声交じりに否定されても説得力ねえよ。どれ、じゃあまずは1回イかせてやる。旦那の話じゃ、お前はイくほどに感じやすくなる変態だって話だしな!」
「ち……違う……。私は変態なんかじゃ……あ、あ、あああああッ!」
否定の言葉は、すぐに口を衝いて出た嬌声にかき消された。誰が聞いても、そこにあるのは歓喜の声だった。
「ひゃああああんッ! は、激し……すぎるうッ……!」
「でもこれがいいんだろ? さっきから本気汁垂れ流してグチュグチュすげえ音だ。観客席の連中にもきかせてやりてえぐらいだぜ!」
「いや……。あ、ああっ! いやああっ!」
見られている、という状況が羞恥心をさらに煽る。だが既に身体のスイッチが入ってしまっている今の凜子には、それさえも背徳のスパイスとして働いてしまっていた。
「あんっ、あんっ、あ、あ、あああっ……!」
「お、そろそろイくか? いいぜ、イッちまえ。この会場にいる連中全員にお前のアクメ顔見てもらえ!」
「い……いやあ……! ああっ! そんなの嫌なのに……もうだめぇッ……! イク……イクうッ……! ああッ! 見るな、見ないでくれぇ……! あ、あ、ああああああああああぁぁッ!」
膣内を巨大なディルドで抉られ続け、衆人環視の中で凜子は果てた。沸き立つ会場の声と、容赦なく降り注ぐ嘲笑に、快感よりも泣きたくなるほどの屈辱が押し寄せてくる。
「う、ううっ……。くうっ……」
「皆にイクところちゃんと見てもらえてよかったなあ、凜子ちゃん?」
「く……くそっ……。なんて……なんて惨めな……!」
「恥ずかしいなんて思ってるのは最初だけだぜ。すぐに見られて悦ぶようになるだろうよ。……さてと、そろそろ俺様のチンポをぶち込んでやるか。とはいえ、前が塞がっててそれを気に入ってるようじゃ仕方ねえな……」
言うなり、獣人は張り型を咥え込んでいる秘裂の下の蕾へと狙いを定め、左右から尻肉を掴んで開く。勃起した巨大な男根を見せつけ、排泄器官の本来出口であるはずの場所へ押し付けた。
「ま、待てッ! まさか、そっちに……!」
「おう、そのまさかよ。オマンコからだらだらと涎を垂らしてくれたおかげで、ローション代わりになって突っ込めそうだからな」
「そ、そんなの無理だっ……! いきなりそんな太いものが入るわけ……!」
「前にあんなでけえのが入ったんだ、後ろだって入る……だろっ!」
力任せに極太ペニスが侵入してくる。先ほどを越える圧迫感に、凜子は体を強張らせた。目を見開き、奴隷の刻印の刻まれた舌を突き出したまま、声を上げることも出来ない。だがその残虐ともいえる光景に、対魔忍の痴態を楽しみにしていた客達は沸きあがる。
「さすが対魔忍様だ! ケツでチンポ咥え込んじまったぜ!」
「すげえ……。普通あんなの入んねえだろ……」
「前も後ろもバッチリな対魔忍娼婦かよ。あいつが客を取るようになったら絶対アンダーエデンに行ってやる!」
客席から飛び交う声も、激痛と闘う今の凜子には聞こえない。お尻が裂けてしまったのではないかというほどの痛みを受け、しかしここまでの凌辱と調教で何度も男を受け入れたそこは割けていなかった。括約筋を限界まで広げ、獣人のペニスを飲み込んでいた。
「ほら見ろ。入ったじゃねえか」
「あ……ああ……!」
「しかもすげえ締まりだ。たまんねえぜ。このケツ穴がガバガバになるまで犯してやるよ!」
まだ息も絶え絶えな凜子を無視し、腰が振られ始める。到底快感など感じることの出来ないその口からは悲鳴のような声しか出てこない。
「あ、あ、あがあああああーッ! お、おな、かぁ……! お腹の中が全部裏返って出ちゃうううううううぅぅッ!」
それでもアナルを犯す獣人は容赦なかった。力任せに尻穴を蹂躙し、強引な抽送を繰り返す。併せて膣を貫いたままになっている極太ディルドも前後に動かし始め、粘膜1枚隔てた箇所の同時責めが凜子を襲った。始めこそ嫌悪の色を見せていたものの、既に絶頂を迎えている場所も同調して責められることに加え、昨日リーアルに執拗に犯し抜かれた場所ということも重なり、次第に声に甘いものが混じってくる。
「う、ああ……! あ、ああっ……。あぁん……」
「なんだ、さっきまで痛がったのにもう感じ出したのかよ。二穴責めがそんなにいいのか? それとも美少女剣士様は肛門を抉られるのがお好みか?」
「ち、がぅ……。そんなこと……」
「何が違うんだ? オラァ!」
獣人がアナルから抜きかけたペニスを一気に押し込み、同時にディルドも細かく抉るように動かす。乱暴な刺激にもかかわらず、快感を感じ始めていた凜子にはもはや苦痛となってはいなかった。電流が全身を駆け抜け、硬直した身体が一瞬遅れて不規則に痙攣し始める。
「お、お、おおああああああッ!」
「あ? なんだ、軽くイッちまったのか? まったく本当にとんでもねえ淫乱女だぜ!」
目の前の獣人と、さらに観客席からも蔑むような笑いが飛び、凜子はまともに顔も上げられない。まだ軽い絶頂の余韻を覚えつつ、目には耐えかねて涙が浮かんでいた。
(こんな……こんな屈辱……!)
悔しさのあまり、それを堪えようと唇を噛み締める。だが次の瞬間には双穴に走る衝撃で口はだらしなく開き、艶かしい声が漏れてしまっていた。
「すっかり出来上がったな。……さて、向こうも準備はいいみたいだしな。さっき心配してたお友達に会わせてやるよ」
意味深な発言と共に、獣人は凜子の秘部と繋がったまま器用に体位を入れ替えて後ろへと回り込んだ。そのまま凜子の身体を抱え上げて歩き出す。
「な、何を……」
不安そうな問いかけは無視されたが、凜子はすぐに相手の思惑を悟った。
「あ、ああ……!」
彼女の視線の先には名勝負を繰り広げながらも同様に敗北宣言をされ、亜人達に輪姦されていたキシリアの姿があったのだ。
「き、キシリア……」
「凜子ぉ……」
先ほど剣を交えたときのような凛々しい表情は、今名前を呼んだ剣士からはもう微塵も感じられなかった。最初に撃たれた麻酔銃の影響か、それとも単純に快感に抗えなかったのか。凜子同様立ったまま後背位の体勢で膣に男を迎え入れるキシリアの顔は恍惚感に溢れ、蕩けてしまっていた。
(あんなに気持ち良さそうな顔を……。だ、ダメだ……。私までなんだか切なくなってきてしまう……!)
好敵手のあられもない姿にキュン、と胸の奥が疼く。だがそんな思いはいけないと、凜子は目の前のキシリアに声をかけた。
「気をしっかり持て、キシリア! 強くなるんじゃなかったのか!? 快感に飲まれてしまっては……んんっ!? むぐっ!?」
励まそうとした言葉は、近づいてきたキシリア本人の唇によって遮られた。凜子の顔に手をかけ、甘い息を鼻からこぼしながら、貪るように舌を絡ませ合う。
(女性同士で何を……!? だ、だがこれ……! まずい……頭が……ダメになってしまいそうだ……!)
昨日リーアルにされた時よりも、遥かに甘美に響く同性同士のキス。少し前まで気丈に振舞おうとしていた面影はもう見る影もなく、凜子もすっかりメロメロとなってしまっていた。
「んっ……。んむっ……んちゅっ……」
「んうぅ……。ふぅ……むぅん……。ぷあぁっ……! ああ……凜子、かわいい……」
しばらく続いた口付けを終え、唇から唾液の糸を引かせながら、うっとりとしたようにキシリアは呟いた。
「へへっ。随分とムードが出てきたじゃねえか。でもお前らばっかで楽しむのはずるいよな!」
動きを止めていた獣人が凜子のアヌスを抉り、膣をディルドでかき回す。突然の下腹部への衝撃に甘い雰囲気は消え去り、声を裏返らせて嬌声が上がった。
「あっ、ああああああッ!」
「じゃあキシリアちゃん、こっちも再開するとしようか」
キシリアを背後から犯していた亜人も腰を打ち付け始める。肉がぶつかる音が響くたびに女剣士の褐色の爆乳が揺れ、口からは歓喜の声が衝いて出た。
「お、オマンコ気持ちいいぃ……! あ、あ、あぁ……! すごいぃ……」
「ちょっと前まで澄ました態度取ってた無敗の女剣士とは思えねえな。……どれ、それじゃあお友達と互いのいやらしい姿を見せ合いながらのセックスといこうか」
亜人はキシリアの身体を起こして抱きかかえる。それを見て凜子を犯していた獣人も意図を察したらしく、同様の姿勢を取らせて胸が触れ合うほど2人を接近させた。共に後ろから挿入され、揺れる爆乳同士が密着する。
「ああっ……! き、キシリアの胸が当たって……」
「はぁ……はぁ……。凜子ぉ……凜子の乳首ぃ……」
再び肌が触れる。2人の女剣士が互いを求め、たわわな果実同士を震わせて、敏感なその頂を擦り付け合った。自然とそれぞれの右手と左手、左手と右手が固く握り締められ、唇が重なる。ほんの数刻前まで互いに剣を向けて戦っていた同士のレズプレイに、観客達は先の戦い以上に沸き立った。
「おうおう、ラブラブで見せ付けてくれるじゃねえか。興奮してくるぜ」
「このままイかせてやるよ。大勢に見られて、互いにも見られながらイッちまえ!」
ペニスを挿入していた男達がペースを上げた。凜子は肛門に、キシリアは膣に激しくピストンを受けて、どんどんと昂っていく。
「うぅああああぁッ! お尻ぃ……お尻熱いいいいぃッ!」
「ああぁッ! いい……! オマンコ……オマンコもっと突いてくれえぇっ!」
欲望の声を上げながら、2人の目が互いに合う。少し前までなら恥ずかしさのあまり顔ごと逸らしていたかもしれなかったが、今の2人はとろんとした瞳を逸らすことなく見つめ合っていた。そして再び唇を重ね、それぞれの鼓動の高鳴りを共感していた。
「そろそろ出るぞ!」
「こっちもだ! 子宮に濃いのぶちまけてやる!」
「んん……! ああっ! いいっ……! お尻……気持ちいいっ……!」
「い、イク……! も、もうイクぅっ……! あ、あ、ああああッ……!」
唇同士が離れ、余裕のなくなった喘ぎ声が漏れる。上下に揺さぶられ、さらに凜子は膣に咥え込んだディルドをかき回され、大勢の目に晒されているのも忘れてよがり狂った。そして発情しきった胎内へと、待ち侘びた精液が吐き出された。
「あ、あ、あああああああーッ! せ、精液ぃ……お尻にぃ……! うぅあひゃああああああぁぁあんッ!」
「きた、きたあぁッ……! 子宮に……! お、おおおおおおおおッ!」
直腸と子宮にそれぞれ粘りつく欲望の塊を受け、凜子とキシリアの2人は同時に絶頂を極めた。身体を痙攣させ、その後で目に入ったお互いの姿に悦びの表情を浮かべる。
「あぁ……キシリア……。イッたのだな……?」
「凜子……。すごく……かわいかった……」
余韻に浸りながら、2人はまた唇を重ねる。もはや観客の目も、凛々しく戦ったお互いの目も気にならない。むしろ見られているということにさえ興奮を覚え、今日何度目かもわからない口付けを終えた。
「おいおい、2人でいいムードなのは結構だけどよ」
「こっちはまだまだいるんだ、どんどんやらせてもらうぜ」
背後から聞こえてきた声に2人は我に返る。その言葉通り、股間をそり立たせた亜人や獣人達がまだそこに複数名立っていた。
「甘い時間はおしまいだ。こっからは俺達が満足するように勝手にやらせてもらうぜ」
「そ、そんな……!」
再びキシリアから離され、凜子の周りを亜人達が囲んでいく。
「もうオマンコのこいつも必要ねえ、こっちにもペニスをくれてやらねえとな。……そら!」
がっちりと咥え込んでいたディルドが力任せに引き抜かれ、カリを模してエラ張った傘と複数のイボが凜子の膣壁を刺激する。あまりに急、それも強引であったために、心の準備をする間もなく全身を衝撃が襲った。
「はひいいいぃぃぃぃいッ! そんな……急にいいぃッ!」
「ハハハッ! ぶっといの抜かれてイッちまったか? オマンコがぽっかり穴空けて寂しそうにしてやがるぜ。そら、今埋めてやるよ!」
張り型を抜かれた場所へと亜人ペニスが埋没していく。さらに後ろの穴にも先ほどの獣人と別な亜人が肉槍で貫いてきていた。
「あっ、あっ、ああああああああああぁーッ!」
「お、入れられただけでまたイッたのか? イきまくりじゃねえか。女同士の甘々なプレイもいいけどやっぱこっちだな! オラァ、もっといい声をお客様にも聞かせろよ!」
荒々しく前後の秘穴がピストンされる。数度イッたことで身体が出来上がってしまった凜子はそれすら肉悦として享受し、嬌声を上げてよがり狂った。
敗北者の凌辱ショーにアリーナの熱気は益々増していく。美女剣士達の恥辱劇が終わりを迎えるまで、会場からの歓声はやむことはなかった。