和風凌辱エロゲーの主人公兼ヒロインの兄に転生したんですが何か違う 作:ビシオ
何分素人故に未熟な点もありますが、ご期待に沿えるよう頑張ります。
今月頑張れば何とかランカー1群入り出来そうなので更新が非常に遅れてますごめんなさい。なので今月分です。
都とは、扶桑国の中心にある大都市である。
霊脈を中心に都を築き、遥か昔から要塞都市として築き上げられたそれは、人間の攻撃のみならず妖魔の攻撃をも堅牢に耐えてきた。
常に上級とも言える退魔師や武士が常駐してたまにやってくる妖魔に対処し、この時代の警察に当たる検非違使が巡回しているので治安も悪くない。兵士も精強で、雑兵だけでも地方の兵士二人分くらいの働きはできる上に、南蛮から渡来した火縄銃を国産化し配備してる部隊を作っているほどに資金の余裕もある。噂では火縄銃より大型のものを開発していると囁かれているほどだ。
何より、霊脈は御所の真下にあるのだが、そこを中心に都全体を結界で覆っているので、生半可な妖魔の攻撃はシャットアウトする。各所に補助の為にある要石を壊せれば突破の目があるが、各地で結界の起点として扱われる要石は都では補助扱いとなっている。本来ならば逆だが、それだけ都の霊脈が扶桑国で最も強いということを示しているのだ。
その都市区画は平安京や平城京を思わせる碁盤目になっており、区画ではっきりと分かれているので、地方からやってきたおのぼりさんも目的地にたどり着きやすいという親切設計だ。
各所は商業区や工業区、居住区、歓楽街、農業区画、牧畜区画と分かれている他、公園もあるので平民も楽しめる場所を作っている。貴族の中には、自分の屋敷の庭園を一時的に開放し、それの入場料を得たりする者もいるとか。
こうして説明すると、近代的な都市の中に緑地公園を作って平民対策をし、農作物を作って輸送コストを抑えるような、現代社会の街づくりに通じるところがある。だが、実は最初から機能重視の都市づくりだったのではなく、千年前の大戦が原因でこのような都市となった。
敵である妖魔が人類を干上がらせるために、農業や牧畜が出来る都の外壁から先の土地を破壊し兵糧攻めをした。それに対応するために、自給率維持も兼ねて都の外にあった農業と牧畜区画を中に作ったのだ。おかげで、ある種のアーコロジーとなって大戦時前より更に発展したのは皮肉としか言いようがない。仮に妖魔が同じ手段を用いて兵糧攻めをしたとしても耐えられる、同じ手は二度食わぬという人類の鉄の意思を表した都市作りとなった。
そのおかげか。人口は百万を超えており、これに匹敵する大都市は大陸に行くしかない。島国でこれほどの規模の都市を持つことは驚嘆であり、大陸からやってくる商人達も黄金の国と呼んでたりした。
但し、百万越えの大都市と言えど、人口分布…………有り体に言うなら階級社会がしっかりとあり、百万の人民の半分以上が平民だ。その上に兵士商人下級貴族などがおり、さらにその上に公家などの中級以上の貴族が君臨している。尤も、この階級自体は大陸の国家もそうだから扶桑だけが特別というわけではないが、強いて言うなら扶桑は平民の中に半妖も少し混じっているのが特徴だろうか。大陸のほうはほぼ人権がないが、こちらは少しだけある、程度の差ではあるが、大陸から来た商人はそれも珍しいことだと本国に報告したりしてる。
そして、都の上位に存在する貴族たちは和歌や茶会を嗜みながらも弓術や槍術といった武術や霊術も怠りなく鍛錬し、研鑽を積んでいる。平和だった頃は、武術よりも芸術に重きを置いて文化を成長させていたが、妖魔との争いが激化し始めると、天秤も武術に傾き、文字通りの文武両道を地で行く存在であるため、貴族を侮る平民は誰一人としていない。
奉公も関係しているが、妖魔が出てきたら対処するのが武士と貴族ら退魔師である。故に強いし、彼女らのおかげで都が外敵から身を守れるので猶更文句を言う平民はいなかった。文句を言うのはせいぜいが、その豪華な暮らしを羨む破落戸程度である。
そんな中、貴族たちが住まう上京区画。そこにある左大臣の屋敷に集まる貴族たちは会話に花を咲かせていた。
「そういえば、此度の上洛で北方守護の綾絶家が来るようですね」
綺麗な小袿に身を包んだ美しい女性が言う。それに呼応するかのように周りの女性貴族も話始める。
「そうですな、麿が知る限りだとあそこは当主が倒れて上洛に猶予を与えられたと覚えておりますが」
「然様、当主乃至代行が決まるまでの猶予でしたな」
「あそこは北部に住まう鬼と対峙してるだけでなく、他の三方と違って迷い家やなまはげといった厄介な妖魔もおります。それ故の、特例猶予でしたな。ですが、それらの妖魔に対抗すべく屈強な女子も数多く居ますからすぐに決まったのでは?」
「ところが、代行となったのは少年のようですよ」
「なんと?!」
基本的に女性が強いこの世界では裏から支える男が当主をやるのは珍しい。やる場合は名誉職だったり、妻が夫を立てるために据え置いたりすることがほとんどだ。なので、男が当主をしたら次代は女なのが基本だが、綾絶家は代行とはいえ二代続けて男だというのが貴族達の興味を引いた。
「しかも、その少年は噂となっている『北土の貴公子』だそうです」
「ほほう! 最近都に流入してる清酒を開発した
「しかも、物が育ちにくい北土で砂糖の生産も編み出したようですぞ」
「他にも有用なものを開発したのだとか」
「更には、とても健康的で美しくも愛らしいのだとか。目敏い商人は浮世絵師を連れて商売に向かって描かせて売ってかなりの利益を上げたそうです。某は市井で売られている浮世絵を購入しました」
「麿も娘と共に大金を払って清酒を飲みましたが、あの味は素晴らしい物でしたね……大金を払う価値は間違いなくあります」
話題の貴公子のネタを中心に会話が弾む。
今まで北土は寒い地方であるために、特産品も三方に比べれば大したものではなかった。四方の護家の中では広大な土地を持つ綾絶家ではあるが、その実態は寒冷地な為に土地の旨味が少ないからである。
西方、南方、東方地方はそれぞれ旨味のある土地は朝廷の御料地があり、財源であると同時に三方の護家に対してのいざという時の楔の為に対抗措置として置かれてある。だが、北方には御料地はほとんどない。
せいぜいが重要な港などだが、それすらも三方にある鎮守府にもなってる重要な港に比べれば半分以下の規模でしかない。
これも、かつての人妖大戦の時に北土を根城にしてる鬼達に対抗し南下を防いだ実力があることもそうだが、一時期愚かな公家が約定を反故したら反旗を翻してその公家を滅ぼしたという歴史がある。その時の強さは、西方守護と東方守護が協力して漸く止めることが出来たというほどだ。南方守護はその当時手が離せない防衛があったので、二家で止める形となった。西方と東方という二家がそろって漸く止めたという強さに、朝廷と公家達は北方守護の強さを知り恐怖した。流石に三方まとめて相手にするならば数の暴力で負ける。だがしかし、綾絶家の反旗は二対一という数の不利に拮抗できるレベルの強さを所持していた。
これも、大陸に伝わるノルドという種族と北土に住まう人間が似ているのだろう。冷たい北風、身を凍らせる雪、作物が育ちにくい土地。それらを子々孫々に至るまで理解し、必要とあらば老い先短い老人を殺して食い扶持を減らし、またはその逆の子を口減らしして親が生き延び子を再度産む…………。
土地が切り開かれ開発された三方と違って、過酷な環境で生き延びた北方に住まう人間は強い。大陸のノルドの乙女達も精強だと聞く。綾絶家とそれに従う御家人達も、同様に強い。
本来ならば謀反をした家は廃絶させられる。だが、西方と東方を同時に相手取り拮抗出来るほどの強さを持ち、何より北土に住まう鬼を中心とした妖魔達に対抗できるのが綾絶家とそれを支える御家人達とあらば、廃絶という選択肢は取れなかった。元はといえば、その約定を反故した公家が悪いというのもあり、今回だけは情状酌量の余地ありとして無罪となり、その約定の反故を補填する名目で、御料地を必要な場所にしかおかず、北土の土地を綾絶家を中心とした各大名や御家人達に渡す。という式目を作っていち段落した歴史がある。
その力が中央に牙を剥くと困ることになるので、北土のほぼ全てを北方守護の連中に渡したという歴史書は、北方守護の各大名や御家人達にとっては輝かしい勝利の歴史でもあり、朝廷や公家達にとっては恐怖と屈辱の歴史である。…………というのが、表向きの説明だ。
土地をほとんど渡したというと聞こえはいいが、北土に旨味がないから御料地を置かなかっただけだし、大半を渡しても寒冷地であるため開発が難しい。故に、他の三方と違って大半の支配を認めさせることで朝廷に恩を売らせ彼女らの怒りを鎮めるという思惑があった。
だが、北土は有望な鉱脈が山師によってわかっており、開発すれば莫大な資産が出来る。これさえあれば、寒冷地であっても中央に劣らぬ発展が見込めるだろう…………。というのは北土の各大名や御家人達が思い浮かべる未来図だが、これは画餅だ。
仮に開発したら、多少は税を納めなければならぬとはいえ丸々がその御家人のモノになるが、寒さが厳しい北土では冬の備えを考えなければならないので、開発が遅々として進まない。
冬の備えと領民の守護の為に開発の資金がないので、朝廷や公家から借りる。借りた金の返金は、高めの税を払うことで返済する。借金返済で首が回らなくなったら、開発した土地の権利を頂く。これにより、北土の有望な鉱山は朝廷や公家に潤いをもたらすことになる。
「北方の連中は強いが、政治に強いわけではなかった」
というのが、当時の北土に住む人間を知る貴族の言だ。事実、土地を手に入れたら開発しないと持ち腐れなので、それをさせるように仕向ける。そのための資金を安く貸付て首輪をつける。後は、借金返済をその土地の権利やら税金で徴収すれば、こちらは金を貸すだけで利益が転がり込む。という図式を当時の朝廷や公家が作り、事実その通りになった。
各大名や御家人達はそうなったが本丸たる綾絶家はそれに気づいていたのか、自分達の手で開発するようにしている。だが、それでも冬の寒さで思うように開発が進んでいなかった。
そんな旨味の無い北土で、都の貴族をも唸らせる交易品がやってきたのだ。しかも、今までのどぶろくや寺社が作る僧坊酒とはひと味違う旨味を持った清酒。南方護家の極一部の特産品であり、もしくは南蛮や毛唐からのたまにくる交易品でしか手に入らない砂糖。黄金に値する交易品が突如として北土からやってきたのだ、話題にならぬわけがない。
その話題の中心である綾絶家の男子である頼は、既に注目の的であった。
「平民の為に率先して治水工事をし、更には妖魔退治も前に出て戦うのだとか」
「男子にしては珍しいですな。基本的には
「妖魔退治が出来る力もあり、素晴らしい数々の交易品を開発し、見た目も麗しい。天は二物を与えずと言いますが、どうやら嘘のようですな」
最後の締めに笑い声が響き渡る。
「帝に献上品を奉じるとのことなので、我等もお顔を拝見しなくてはなりませんな」
「然り、健康的な男子ならば、縁談も考えなければ」
「もしかすると、帝が気に入って正室にするやもしれませんぞ?」
「あり得ますな。ですが、今まで帝が気に入った男子は御呼ばれして帝のお姿を見て逃げました。その結果、帝は人見知りが激しくなりもうした」
「綾絶家の男子も逃げるかもしれぬ、と? ですが、逃げた男子は一部がその後の行方は知られておりません。中には下級貴族の男子もいたようですが、その後もやはり情報が出ておりません。帝が逃げた男子に報復をするとしてもあの家は北方守護、嘗ての謀反の再来になるのでは?」
今上帝は、姿を現さないことで知られている。
というのも、帝は基本的に御簾越しなのでお顔を拝謁出来たものは限られた者しかいない。今までの歴史でも、朝廷の重臣達は帝から御呼ばれして拝謁し直接褒美を頂く立場にある。これが一つ下の位置の役人ならば、名代が渡すという風になっている。この場にいる公家達は朝廷でも上位に位置する役人故に、帝のお顔を拝謁できる。そのはずだが、今上帝は左大臣や右大臣といった重臣にしか顔を見せない。他には傍仕えといった者しか見せず、更には貴族がどのような顔をしているかを聞くのも禁じている程だ。
昔はこうではなかった。
人妖大戦前も大戦後も、その時代を生きてきた帝は重臣達に直接顔を合わせて功を労うことをやっていた。だが、時代が進むと段々と頻度が減っていき、三代前の幡麗帝からは今のように限られた者しか姿を知ることはない。伴侶となった者は流石に顔を知っているが、全員が全員口を閉ざし、今上帝に御呼ばれして拝謁した男子達も、軒並み口を閉ざした。
その逃げた男子に、興味本位で帝のお顔について尋ねた下級貴族は処刑され、その男子も連座された。これ以降、帝のお顔について聞くことも、見たものが話すことも禁句となった。
故に、もし北土の貴公子が帝の顔に泥を塗る行為をしたならば一波乱どころか嵐がやってくるのでは……。そういう危惧を彼女達貴族は抱いていた。
そんな彼女達の中に、一人の「男性」がやってきた。
「皆様、ご安心ください。彼はそのような人物ではないようです」
「おお、左大臣殿」
役職名を言われた人物は、この世界の男子にしては珍しい部類の長身であった。世の女性達に匹敵とまではいかぬともそれなりの背の高さを持つ。更には、眉目秀麗の優男であり、日頃美しい物に囲まれ目利きのある貴族の女性達も溜息を漏らすほどだ。手入れをせずとも黒光りする長髪を揺らしながら彼は近づいて所定の位置に座る。
「話題となっている男子ですが、どうやら女性に対して人見知りしないようですよ」
「それは素晴らしい、今では平民ですら男子を囲って外に出そうとしませんからな」
「私達の間でも男は大事に共有しますが、人見知りが激しいと世継ぎを作るのに影響が出ますからな」
貴族の言うように、男の数が過去に比べて緩やかに減っていってるこの世界では男は周囲で囲む物である。それは、彼女達貴族も例外ではない。他家との繋がりや同盟のために、時には夫を、時には息子を差し出し棒姉妹となる。一人の男を貴族間で共有するなど、特段珍しいことでもない。一夫多妻が常識のようなものだ。
故に、彼女達貴族が綾絶家の男子である頼に近づこうとするのは特別珍しいことではない。家の存続を考えればこちらから手頃な娘を差し出して嫁か側室にしてもらい、そこから自分達と繋がりを作れば、あとは仲良く男子である頼を共有すればいいだけである。
そして、女であるが故に、持て余す性欲を発散したい。親と子で仲良くまぐわえば子も産まれる確率も単純に倍に増えて家の存続も安定するので言うことなしだ。親子丼は、乙女の夢。三代丼は更なる夢。という歌が流行したほどである。
男は大事に囲む物、上げ膳下げ膳全てにおいて負担を減らし女が甲斐甲斐しく世話をする、それこそが乙女淑女の役割である。とはこの世界の女が当たり前に考えることだ。…………というと聞こえはいいが所有物であり種馬扱いなのは言わぬが花の常識である。
上げ膳下げ膳全てにおいて負担を減らすという文言も大層耳に宜しいが、ようは余計な体力を使う暇があるなら種を撒け、ということだ。女の絶頂と違って、男の絶頂は回数制限があるので、無駄な労力を使わせるわけには行かない、男の数が減ってて性力的にも大昔と違って草食動物みたいに減っているから、というこの世界でのっぴきならない事情も拍車をかけている。
そういう意味では、人見知りしないという情報だけでも値千金である。この場にいる貴族の女子達は、話題になってる頼とどう繋がりを持つかを考えていた。
「帝に御呼ばれする際は、私も彼に色々と助言をします。その時、皆様と顔合わせをする機会を作る様にしましょう」
「ありがたい。人見知りせぬと言っても、私達は女。それに大勢やってきたのならば萎縮してしまうかもしれません」
「そういう意味では、同じ男性である左大臣殿ならば、彼も会話しやすいでしょう」
男女という性別の違いで話のしやすさが違うのは世界共通である。何より、自分達も家の存続という名目で若い男を食いたいという性欲があるし、それを隠しているつもりだが、相手の男子も名門出身だ。自分たちの仮面の下の欲望くらい気づいてしまうかもしれない、そうなったらお近づきになるという目標も達成できなくなる恐れがある。
そういう意味では、同性なら警戒心も薄れて話しやすくなるだろう。なので、左大臣の申し出は、彼女ら貴族達にとっては渡りに船だった。
「そういえば、今日は春寺殿でしたね?」
「ええ、お相手よろしくお願いします」
左大臣に名前を呼ばれた公家の女性は、彼に向かって深々と頭を下げる。
彼も、この場にいる貴族達と肉体的な関わりがあり、彼女達にとって共有の種馬であった。尤も、彼の方が立場が上であるので、名門や公家はこうして頭を下げて頼み込むのである。
それを理解しながらも、左大臣はにこやかな表情をして不満な態度をとったりはしない。彼女達も、相手をしてくれる男性が地位の高い美男子だから文句など出ようはずもなく、順番に相手をしていた。
だが、この場には彼のそのにこやかな表情だけを見て判断する女性しかいない。その彼の瞳は、深淵のように暗いことに気づく者は誰一人としていなかった。
道中にある関所や馬借町などで補給をしつつ、脱落もなくなんとか都の正門にたどり着いた。現在は、都に入るための検問を順番待ちしているところだ。僕らの場合上洛だし、北方守護大名総代の綾絶家であるため順番をすっとばして割り込むことも権力で可能だ。でも僕はそれをせず順番にやるということにした。
前世でも、順番待ちしてたところに割り込まれて嫌な気分をしたからわかる。今こうやって長蛇の列で平民が長い時間をかけて待ってる中、権力者が割り込んだら嫌な目で見られるだろう。いや、僕が嫌な目で見られるのはいいが、可愛い妹である波羅が嫌な目で見られるのは困る。何より、僕が割り込みをしたら、波羅が当主を引き継いだ時に僕の行いから嫌な目で見られる恐れがある。そう考えると、僕が今代行をやってるうちに公明正大な行動をしてポイントを稼いでおいた方がいいと判断したのだ。
全ては妹のためだ、ちょっとだけ大変だけどお兄ちゃん頑張るぞい。という気分で割り込みをせず粛々と順番を守ってる。ここまでの道のりがそこそこ長かったので、休憩も兼ねて順番が来るまで各自休憩をさせている。
妹達は戦働きをしたので、我が家の牛車の中で休憩させている。あの牛車は特別製でゲームでもかなり使える代物だから休憩にはもってこいだろう。叔父上は品物の管理を任せているので、僕がやることは床几に座って待機しているだけだ。一応、護衛の下人を背後に侍らせており、彼女らは傍にずっと立っているので疲れたら困るかなと思って床几に座っていいと言ったが。
「頼様のお心遣いありがとうございます。ですが仕事ですので」
と言われてそのままだ。体が大きい下人はその黒い忍者のような装束の上からでもおっぱいとお尻の自己主張が凄い。床几に座ってる状態から見上げると、おっぱいで顔が隠れてしまうほどだ。ていうか本当に巨乳しかいないな。大変エッチだから勃起しかかるので、なるべく見ないようにしている。
尚、順番待ちの際配下の一部からは不満の声が出掛かったが、妹達もそうだが僕らの補佐兼保護者みたいな役割をしてる叔父上が文句を言わないので、不満の声は引っ込んだ。四人には感謝しないといけない、僕だけじゃ舐められるだろうし。
まぁ、考えたい時間があったのでこうして順番を守ってるという意味もある。これまでの道程を思い出しながら考えに耽っていた。
途中厄介な妖魔が現れたりしたものの、叔父上を筆頭に僕の妹三姉妹が働いてくれたのもあり、怪我人は下人衆には出たものの重篤なものはおらず、治療術で回復しきれるくらいなのでよかった。死人が出ないだけでも良かったし、治療のために片腕片足切断みたいな真似をしなくても良かった。
ちなみに、治療は専ら僕がやっている。
僕より腕がいい由羅にやってもらうのがいいと思ったが、彼女達は前に出て襲い来る妖魔に対処するので治療が出来るのは同じく戦っている者たちだけだ。後方に下げられた怪我人は僕を中心に術師の元に送られて治療している。
その怪我人も女性ばかりなせいか、僕が治療すると凄く喜んでくれてる。なんだろう、喜んでくれるのはいいと思うが、時折目つきが危なく感じるのでちょっと怖い。
桃代姉さんとの先日でのやり取りで思ったが、原作ゲームに比べてやはり女性が結構多いような気がする。
都に向かう道中に寄った関所や宿場街など、大多数が女性だった。僕の住んでた場所では男はちょっと少ないな~と思ってたが、遠く離れた場所だと段々と割合が違ってきている。やはり、僕が思ったような原作ゲームに似ていてそうじゃない、貞操やら何やらが違うパラレルワールドなのか……?
まぁ、この疑問も都に入れば解決するだろう。何故なら都は重要イベントが良く起こる場所だからだ。
段々と薄れかかっているゲームの記憶を辿るだけでも、大狸の鍛冶師、先代陰陽寮理究衆頭で終身教授の陰陽師であり研究者のドスケベジジイ、そして剣聖様。大雑把なこの三人がどうにか頑張れば味方に出来る。フラグ管理を怠ると敵に回って主人公を犯して孕ませることになってしまうから気をつけないといけないが。
後は、敵としても左大臣殿、色々難癖付けて主人公を犯すエロゲ竿男優のクソデブ貴族、そしてこれはグレー判定だが帝。ここら辺も気をつけなければならない。一応、僕と一緒に次期当主が内定してる波羅も一緒に連れていって顔合わせをするのだが、彼らと妹の間に立って守らないようにしないと貞操が奪われてしまう。
これからの活動のために吉と出るか凶と出るか。いや、鬼が出るか蛇が出るか…………。まさに伏魔殿となっている都にこれから入るのだ、若干恐怖が背筋を走るが妹達を守るために僕が何とか色々行動しなければならない。
そう心に決めて難しい顔をしながら、待っていると
「頼兄さま、難しい顔をしてどうなさいました?」
声をかけられた方に顔を向けると、僕より背が低い女の子が居た。
唐突な女性新キャラ、そして男性?キャラ。
色々頑張ってエロに入りたいなと思ってます。応援よろしくです。
ちなみに主人公の傍に立ってる下人は上から見下ろす状態だと主人公のうなじがばっちり見えて下を濡らしてるので、主人公の椅子に座っていいという申し出を断固拒否してます。座ったら見えなくなっちゃいますからね