和風凌辱エロゲーの主人公兼ヒロインの兄に転生したんですが何か違う 作:ビシオ
今月分も頑張って書き上げました、皆様の暇をつぶせるのならば幸いです。
扉を開けてやって来た女性は、まるで鬼のようというに相応しい巨漢、いや、巨女であった。
白頭巾を被り、背中に沢山の武具を背負うその姿は正しく源平合戦の武蔵坊弁慶の様相と言っても過言ではない。
顔は頬に裂傷の痕があるが、それを差し引いても美人顔だ。流石エロゲー世界、モブでも美人だし、リーダー格の僧兵である彼女も美人だ。袖から見える腕の筋肉も太く逞しく、それでいて頬同様に裂傷の痕がある。まるで歴戦の猛者を知らしめるような風格だ。
一方で、出るところはしっかりと出ている。爆乳爆尻、そして服の上からでもわかる筋肉質な太腿。もう雌の欲張りセットといったところだ。
そしてその後方には、沢山の僧兵がいた。各々が槍や薙刀を持ち、まるで討ち入りにやって来るような様子である。はっきり言って圧が凄い、というか全員が全員僕の方を見ている。何故かって? 視線の圧が僕の方に集中しているからだ。というか、僕を抱っこしている牛股師範代の方に殺気を飛ばしているに近い。まぁ僕を抱っこしてるからだろう、貞操逆転してると考えるならば美少女抱っこしてるおじさんとも言うべきか。そのような状況だから羨望と憎しみの視線を出している。
視線を僕と牛股師範代に集中すると言うことで、とりあえず師範代が剣聖様の代わりに相手をすることになる。抱っこしていた僕を優しく丁寧に座布団の上に置いて、師範代は立ち上がって歩き、僧兵たちの前に、もっと言うならリーダー格の僧兵の前に立った。
どちらも2m超えの巨女であり筋肉も付いてるし乳も尻もデカイ。そして美人だ。美人が双方ともに立ったまま相対してるのは絵になるけどちょっと怖い。まるで、相撲の千秋楽かのような威圧感が出ている。
まず最初に道場の代理ということで、牛股師範代が口を開く。剣聖様は見守るだけだ、弟子がどう対応するのかを見ると言うのもあるだろうけども。
「
先頭に立っている、リーダー格の僧兵が答える。
「拙僧は武蔵坊弁慶と申す、ここに北土の貴公子がいると聞いてやって来た。単刀直入に申す、是非とも我等が本山の寺社に来ていただきたい。座主が強く願っておるのだ」
武蔵坊弁慶みたいだなと思ったら、本当にそれだったでござるの巻。というか、原作ゲームだとネームドキャラだったのを今更思い出した。
そして、
仏像と言えば、お釈迦様の座禅を組んだ仏像を、賢明なる読者諸兄の皆様は想像するだろう。
だがこの宗教は、基宗派は男の象徴たる一物をおったてた男と、それに跨る女性がいる絡み合った仏像なのが特徴だ。というか、お釈迦様ではない筋肉のモリモリな男と肉感的な女性が跨り、さながら美術の彫像のようになっているのである。
で、その宗派は男尊女卑。
男がいなければ、胤が無ければ芽は生まれない。だから、この世の女を孕ませ産めよ増やせよ地に満ちよ。女は男を裏で支えて、男を最大限支援しろ。
という如何にも昭和の頑固親父というか、一昔前の古い考えなのが特徴だ。まぁ、産めよ増やせよ地に満ちよというのは聖書にも載ってるからそこは通じるところはある。
一方で、こういう教えもある。
男はそれに応えよ、男は幸せになろうなどと思うな、女子供を幸せにすることを生きがいにしろ。男なら死ね。毎日を死ぬ覚悟で生き、安逸に人生を消耗させるな。いかなる困難にも負けず、毎日を熱く苛烈に生きるのだ
と、どこぞの男を養成する塾長のような教えがある。その結果、ここにいる坊主は皆ムキムキマッチョマンの集落となっている。ここに放り込まれた男子は、どのような貧弱脆弱軟弱虚弱なモヤシマンも、ムキムキマッチョマンにしてくれるほどに鍛え上げてくれる修行場でもあるのだ。
僕らの世界だと貴族や公家が次男三男を寺社に入れるのは俗世と政治から切り離す意味合いがあるし、それはこの世界もほぼ同様である。が、寺社との繋がりを作ると同時に性根と身体を鍛え上げて有用な男にする、という意味もあった。実際鍛え上げられた肉体と霊力で、妖魔に対抗できる存在になるのだから損はないのだ。貴族や公家からしても、補助である次男三男に使い道が出来るのだから、このエロゲー世界だと積極的に寺社送りにしてると資料集にあったっけな。
だが、貞操逆転してしまってるこの世界だと意味も違っているようだ。なぜなら男の僧侶が一人もいないのである!! これには仏陀も嘆いていることだろう。まさか、ムキムチボインでケツデカい尼僧達の集団とは予想もしていなかった。というかみんなおっぱい大きいしモブでも顔が整ってるから普通にスケベ過ぎてちんぽに悪い。
そして、先ほどの弁慶さんの問に対して、牛股師範代は顎に手をやりながら。
「ふむ、それに関しては本人に聞いた方がよさそうですなぁ。先ほど師弟関係の契りを結びましたが、座主猊下の元に行くか行かぬかは本人次第。聞いてみては如何でしょうか?」
「わかりました、では失礼して上がらせていただきます」
「どうぞどうぞ」
手で示されて慇懃に招待されて上がる弁慶さん。見上げるような巨体でおっぱいがでかいせいか、見下ろすと僕が見えないので、僕の前に来てその場で正座をする。正座をしても見上げる巨体だ、桃代姉さんといい、牛股師範代や伊予さんといい、どうしてこの世界の女性はガタイがデカいしおっぱいも尻もデカいのか不思議である。
黙っていると、相手が口を開いた。
「綾絶殿ですね? 先ほど申し上げた通り、是非とも我等が寺社に来ていただきたい。猊下が強く願っているのです」
というわけで、こちらに矛先が向いた。弁慶さんの視線もこちらに来る、その視線はとても強い。まるで、YESかはいかしか言わせないような視線だ。
…………いや、違うな。言わせないというよりも、それ以外を聞くことが出来ない、というのが正しいのかもしれない。
彼女の強い視線の中に、焦燥感というかそう言うものを感じた。まるで、時間がないような焦り方だ。更に黙っていると、相手が更に頭を下げて両手をついてきた。武将が頭を下げるその格好は土下座とは違うが、それでも最大限の礼の示し方なのはわかる。というか、谷間が晒しによってIの字になった爆乳がムニュんと地面に落ちて形を変える。
「どうか、この通りでございます」
いきなりの初対面だというのに、この礼の仕方に面食らう。それは、僕だけでなく剣聖様や牛股師範代、そして後方にいた僧兵集団もそうらしい。どよめきが彼方で起こるほどだ。だが、それ以上に気になることがあった。
座主猊下と言えば僕の前世の現実世界だったなら天台宗のことを示すがこの世界だと
前衛は一刀斎、後衛は道玄、政治や援助諸々は座主猊下。という風に役割分担して物事に当たってスムーズに動かしていたのだ、政治に関しては朝廷があるじゃんと思うが一刀斎と道玄が政治に関わろうとしないから代わりに座主猊下が代理として出ているのである。
一刀斎は親友である座主に対して全権委任を任せており、それは道玄も同じであった。一刀斎も、道玄も、それぞれが妖魔相手に切り結ぶのと、実験や研究をするので朝廷の会議に参内しないのが問題であった。このことは度々会議で紛糾し、意思統一に齟齬が出来ると問題提起されたので、二人はそれならばと白羽の矢を立てたのが座主猊下である。
座主猊下自身も、友である二人から頼られるのは悪くないし自分が二人の言葉を聞いて会議で代弁すれば流麗に物事が進むだろうし、意思統一も出来るし、何より自分達の魔羅教の権勢維持にも役立つという思惑もあったので快く引き受けたという裏話もある。そのことは二人も認識しており、友に頼み事をするのだからそれなりの報酬として権勢維持に一役買うことで、三人は手を取り合った。
座主の言葉は一刀斎と道玄の言葉と言ってもいいほどである。この試みは最初は上手くいっていたし、朝廷からしても道玄と一刀斎という政治に余り関わらない人物が代理として座主がやってくれるのならば問題ないので受け入れていた。
しかし、五十か七十年ほど前に起きた一揆で話は変わって来る。
座主を支える坊官達の一部が、朝廷の掲げる税率に不満を抱き、そこを妖魔の甘言に付け込まれて一揆を扇動したのだ。
その一揆に座主自身は関わってない、それどころか全くの寝耳に水であった。
だがしかし、下の責任は上役が取るものとして都の寺社から本山のある金剛山へと自発的に蟄居することで責任を取った。
これによる影響は多大な範囲に及んだ。
まずは、自発的な謹慎処分である蟄居であるものの、情報統制などにより都から追放されたと見做す者が多くそのせいで朝廷と魔羅教との関係が冷え込んだ事。政治や朝廷との繋がりを代理としていた一刀斎と道玄は、伝手が無くなってしまったこと。
その結果、朝廷と魔羅教との間に冷戦状態に陥る危機になった。その余波で、一刀斎は代理の政治をしてくれる人が居らず渋々自身が朝廷に参内したものの、今まで政治をしたことがなかった事と刀一本でのし上がった自分は政治の伏魔殿である朝廷が肌に合わず、弟子育成のために隠居を決意させた。
道玄も同様で、自身は研究成果を上げること、そして一刀斎と違い多少は政治の心得はあったもののやはり研究者肌である彼には政治はあまり似合わず、そして付け届けや賄賂などをし忘れたりしたため大蔵卿と険悪になり研究材料が融通されなくなって、失敗し没落した。
等々と、有用な人物が没落や隠居し、最大勢力の宗教と険悪になるなどと内乱寸前まで陥ったことがあった。
ちなみに、本山よりも都の寺社のほうが住まいが上等なのは言うまでもない。今までは皇族が出家したことによる門跡としての繋がりや、下々の民への普及のために交通や人の流入の多い都に代々住んでいた。
だが、上記の坊官達のように、本山の金剛山でそのようなクーデター紛いのことを起こされた。これにより、座主が責任を取って本山に戻って纏めなおして、綱紀粛正をしなおすことで持ち直した。
そして、都にある寺社は縮小され、当面の間の罰金として寄付金の三割を朝廷に収めることで一揆をおこしたことによる罰は雪がれた。
それ以降、朝廷と魔羅教による関係は一時期冷え込み冷戦状態になるものの、妖魔という共通の敵がいることと、元を正せば一揆をおこした坊官が妖魔に唆されたのが悪い。だが、それでも追放されたような形となったので、そこをどうにかせねば妖魔にまた付け込まれる。そのことを見越した時の帝が、自身から出向いて座主に労いの言葉をかけることで蟠りを解した経緯がある。
帝自ら労いの言葉をかけた、しかも都から出て自分達のいる本山にやって来た。
その事実が、憤懣やるかたない坊官達、そして情報を碌に与えられずただ単に朝廷によって座主が都から追放されたと信じ込んだ一般僧侶と信者たちの怒りの心を鎮めて自尊心を高めたことにより、冷戦状態は解除され関係も上昇し始めたという経緯がある。
そこは実は高度な政治的取引などが絡んでいたと、設定資料集に書いてあったがどういうものだったのかは詳しくは覚えていない。そこだけは悔しいと僕は思った。
それだけではない、座主猊下はネームドキャラであり名前は
原作ゲームならば、政治能力が高く魅力も高いので裏方として働けるキャラクターだ。何より、座主は今まで門跡即ち皇族の傍流が継いできていた。つまり、皇族と繋がりのあるキャラとも言えるのである。
そして、道玄と一刀斎と同じくヨボヨボ爺さんではあるが、こちらもまた道玄の秘術によって若返って権力と権勢を取り戻し、妖魔と結託して一揆を再度扇動して扶桑国を混乱に陥れ、自身は門跡即ち皇族に連なる者。故に、都へ攻め入り帝に成り代わる、という妖魔と手を結ぶルートがある。
これは非常に辛いルートであり、ゲーム攻略が一気に難しくなるとも言われ、なるべくならば寺社勢力と関係を良くして裏切り天秤を妖魔側に傾けないようにする必要があると言わしめるほどだ。それくらいの鬱なストーリーというかルートである。
そして、当然ながら主人公であり僕の妹である波羅は、魔羅教によって捕らえられて孕み袋となる。魔羅教は、「彼の法」集団のような髑髏本尊を用いるわけではないが、ひたすらセックスをして子供を作り、満ち増えることを目的としている。その中で、女性達は大事に扱われるものの、上記に書いたように昭和乙女のような男の裏方に徹し只管性の捌け口に晒される。
そういう意味では、強い女性ほど有力な孕み袋となるので、波羅を筆頭として焔も含めたネームド女性キャラを捕まえて孕ませる反乱ルートは非常に厄介なのである。
孕み袋として子を産ませ、その子で信者を作り満ちて増やし、権勢を高めてすべての宗教の頂点に立ち支配するという野望が聖護院 寂潮にあった。だが、老齢に差し掛かり、道玄のように性欲があるが一刀斎のように老齢で勃起しないので、その野望はそのまま蝋燭の火の如く潰えるものだと思っていた。
しかし、道玄の生み出した若返りの秘術によって体を全盛期に作り替えられたら百八十度反転する。
魔羅教は男は女子供のために死ねという、男らしい教義を持ち合わせているが、その一方で男の浪漫とも言うべきものも推奨している。それが、頂点に立つことだ。
男たるもの、一度は頂点を取れ。
男を養成する寺である以上、男とは何かを教えている。その中でも最たるものと言えるのが上記の一節である。それは座主である寂潮自身も良く分かっているし、自分自身は遠戚とはいえ皇族に連なる故に帝になっても問題はない。ならば、自身が宗教の頂点であると同時に扶桑国の頂点に立ち宗教国家をつくる必要があるという野望が寂潮にはあった。
なぜそのような野望を抱いているのか? と疑問に思った読者はいるしプレイヤーも思った。すると、キャラクターと友好度を上げれば過去話や思惑が聞けるのだが、寂潮は度々南蛮から流れる情報によれば、大陸の更なる西のほうでは巨大な宗教国家があるというのを掴んだ。
それを知った寂潮は、同じような宗教国家を立ち上げて意思統一を図り、西からの攻めに備えなければならぬという思いがあった。その思いは実際正しく、西からガレオン船や戦列艦がやってきて大航海時代が訪れるから間違っていない。
つまり、寂潮が頂点を取るというのも、妖魔と結託して宗教国家を作り上げようとするのも、ある意味扶桑国の未来の為に動いていると言ってもいい。自身の野望と国家の未来を掛けて動くその様は忠を尽くしているように見える。
だが、先見の明がありすぎたとも言える。まだ、東西南北の状況や貧富の落差、そして共通の敵である妖魔への対処、諸々の状況がある中では扶桑国は不安定なのだ。その不安定な状況の中で宗教国家を立ち上げようとするのだから野望どころか無謀とも言えた。もし、あと数百年後ならば妖魔が大妖以上が根絶され中妖以下となり、東西南北の貧富の落差も減少し、平和で文化的な状況が生まれる中ならば可能性はあったと資料集に書いてあった……筈だ。
そんな、内乱を起こすような野望を抱いている存在が僕に会いたいとはどういうことか不安で仕方がない。だがしかし──
「弁慶殿、頭をお上げ下さい。その願い聞き入れましょう」
「おおっ、有難く存じ上げます!!」
僕の即断によって、弁慶さんは喜色満面の笑みと声で反応した。横で見ていた剣聖様が口をはさむ。
「頼よ、即断即決は男らしいとも言えるが、なぜそう決めたのじゃ?」
「兄様、師匠の言う通りです。幾らなんでも答えが早すぎませんか?」
剣聖様のみならず、波羅まで疑問を呈する。それに対して僕は
「座主猊下自ら会いたいと、こうして弁慶殿がやって来た……。僕の予想ではありますが、弁慶殿一つ宜しいでしょうか?」
「はい、なんでしょうか」
「多大なご無礼を承知で質問します。もしかして、座主猊下の寿命が近いのではないでしょうか?」
会社の上役の人が寿命近いんじゃない? なんてことを質問されたら、会社に愛着のある社員ならば激怒か余りの荒唐無稽な内容に呆然とするかだ。その僕の無礼極まる質問に対して、弁慶さんは目を見開いた。そして、観念したかのように深いため息を吐き──
「…………はい、その通りでございます。猊下はもう長くはなく、ご自身がそう皆に言っております。ですが、最後に今を時めく北土の貴公子に会いたいと強く願っておりました。ですので、貴方様にこうしてお願いしにまいったのです」
「そうか、寂潮も長くはないのか……」
──そう答えたのであった。そして、それを聞いた剣聖様も、友である寂潮が長くはないことを知って哀愁漂う言葉を呟く。二人三脚どころか三人四脚で進んでいたから、いざ失うということがわかると悲しみも一入なのだろう。
道玄、一刀斎、寂潮は三人の爺さんということで3Gとファンの間から呼ばれ、公式チャンネルでも逆輸入されるほど使い勝手と有用ユニットなのだ。その一角が崩れるのだから、波紋は大きいのだろうが、気になることがまだある。それは、何故僕なのか? ということだ
それを聞かねば話が始まらないので、聞いてみる。
「弁慶殿、何故僕なのですか?」
「何故、というと?」
「いえ、僕は北方守護代理ではありますが、言うならばその程度の者。道玄師匠や剣聖様と同じ時を生きた座主猊下より見劣りする人物です、僕のような若造に出会う理由はなんでしょうか?」
僕に会いたいというのはわかったが、僕に会う理由をまだ聞いていない。北土の貴公子に会いたがってるというのはわかったが、じゃあ何故? という理由を聞かねばならない。
そう思ったのだが、相手は首を傾げて
「綾絶殿、寿命の尽きる
「………………えっ?」
「えっ?」
突然の話に頭が追い付かなくなった僕に、弁慶さんも同じ言葉で返す。鸚鵡返しになった形でフリーズしたが、そこに剣聖様が横から口をはさむ。
「頼よ、寂潮は女じゃぞ?」
「ええっ?! し、知りませんでした」
「なんじゃ、知らなかったのか。座主猊下と呼んでおったからてっきり知っておったかと思ったわい」
「いえ、あの、その、剣聖様と道玄師匠のご友人とお聞きしましたので、てっきり男の方かと」
「ああなるほど、そういうことで勘違いしたのじゃな。なら納得じゃ、じゃが魔羅教の教祖は確かに男であったしずっと男が継いできた」
「ですが、千年前の人妖大戦の折に天正帝の呪いによって妖魔のみならず我等人間にも影響が及び男の出生率が下がり、男が座主を勤めることが難しくなったのです。そこを、有り余る女に代替わりしたのが五百年ほど前です」
剣聖様の言葉を補足するかのように、弁慶殿が言葉をつないでいく。なるほど、千年前の天正帝の呪いによって影響が及んでいたというのはゲームの設定であったが、男女比率まで影響を及ぼしているのはこの世界の変更点なのかもしれない。もしかしたら、貞操逆転して男女比率も変わってきたのもその影響なのだろう。そこまで理解が及んでおらず、今まで原作ゲームの知識のみでやってきた僕の頭にストンと納得の二文字を受け入れさせた。
そうなると、女性の体格がやたらムチムチボインなのと、男が昔から体格があまり変わらずそして男の出生率が悪いのも、天正帝について調べれば何かわかるかもしれない。そうすれば、僕が自身に暗示を掛けるほどになったという理由について理解ができるかもしれない。
新たな発見と目標が出来て嬉しいものの、もう一つの疑問が出てくる。
「そうなると、今の座主猊下が女性ならば、女性として何代目なのでしょうか?」
「五十年を節目に引継ぎなさっておりますので、ちょうど十代目ですね。男性も含めるのならばもっと長いですが」
僕の疑問にスラスラと答える弁慶殿、こう答えれるのを見る限り見た目通りの脳筋なだけかと思いきや頭脳も悪くないようだ。後方の僧兵集団を纏め上げてるのを見る限り、彼女も高位の僧と見ていいだろう。
しかしまぁ、やってることは死ぬ前に一目でいいからアイドルを見たい爺さんだなぁと思った。いや、この場合性転換しているから婆さんか。若い演歌歌手に会いたいみたいなものだろう、気持ちはわからなくもないけど、僕がそのうら若く美しいと評されるのは面映ゆくそして背中がむず痒い気持ちになってしまう。前世が平民且つ庶民だから、周りからそういう風にみられるのに未だに慣れない。まぁ、だからといって慣れたいとも思わないが。慣れたら慣れたで、傲慢になるかもしれないという偏見もあるから気をつけないと。
だが、これで一つはっきりしたのは寂潮の性別だ。
原作ゲームだと男であり爺さんであり、竿男優であった。だが、この僕の転生した世界だとTSしており女性になっている。
ここには気をつけないといけないだろう、僕の双子の妹達も、沙羅と由羅であるが、原作ゲームだと沙悟に由悟であった。それと同じでTSしてることを考えると、僕という異物に対して世界が働きかけているのかもしれない。そして、相手は道玄と一刀斎と年齢がタメな婆さんである。なんだかとんでもなく嫌な予感がしてきた…………。原作ゲームだと若返って波羅が孕み袋にされてた、この世界だと僕が種馬になってしまうんだろうか?
そう思ってしまうとブルリと体が震えてしまう。自分がそういうことをされてしまうかもしれないと思うと、悪寒が全身を駆け巡る。だがしかし、その若返りを阻止し、裏切り天秤を妖魔側に傾けずにこちら側に傾けるように政治工作をすればなんとかなるかもしれない。
だが、収穫はある。3Gから孕み袋にされると思いきや、2Gに減ったことだ。可愛いくてでっかい妹である波羅と双子、そして焔の貞操に対する危機が一つ減ったとみていいだろう。そう前向きに考えれば心も少しは軽くなる。
気持ちを切り替えた僕は、弁慶さんに再度話しかける。
「弁慶殿、本山である金剛山に向かえばいいんですね?」
「はい、そこで座主がお待ちになっております」
「ですが、僕達にも都合があります。帝への謁見並びに宝物の進呈が終わっていませんし、まだ他にも都ですべき予定があります。それら全てが終了し、そして北土へ帰還する折に寄り道する…………という形になりますが宜しいでしょうか?」
座主猊下に会う。会うと言ったがすぐに会いに行くわけではない……!! その気になれば予定を引き延ばすことも可能……!!
と、どこぞの金融機関の幹部みたいな理論と似たようなことを言ったのだが、相手は嫌な顔一つせず頷き。
「構いません、元はと言えばこちらが無理を言ってる身。それに、綾絶殿の仰る通り帝への謁見などを差し置いてまで来いと申すことなど出来よう筈もありません。そちらの仰る都合の通りで、座主のお見舞いに来ていただければ十分です」
流石に帝への謁見を差し置いてまでやるのは政治的失点が高すぎるのは、弁慶殿も理解しているようだ。僕の言った事を反芻するかのようにいう弁慶さん、やはり見た目のガチムチボインボインに反して頭は悪くないようだ。
そして、物事の諸々を弁慶さんとその場で取り決め、一応間違いがない様に文書として
「そういえば、皆さんは武装してますが何かあったのですか?」
「ああ、我々は郊外に現れた妖魔討伐からの帰還と報告で朝廷へと参内しておりました。そして、寺社へと帰還中に綾絶殿の存在を耳にしおっとり刀で参った所存です。物々しい様子になって申し訳ありません」
何分急いでいましたし、更に言うなればここで会えなければいつ会えるかわからなかったので。
そう恥ずかしそうに言う武蔵坊弁慶さんがちょっと可愛いと思った。だが、気持ちはわかる。近くにアイドルが現れたから急いで碌な身支度もせずに行くようなものだろう。誰だってそうする僕だってそうする、そう考えると責めることなどできない。
何より、郊外の妖魔討伐をしてきたということは、治安維持活動をしている証左でもある。これは即ち、寺社勢力でもまだマトモな分類と言えよう。場所によっては、稚児を文字通り飼って性欲の捌け口にしてる酷いところもあるのだ。そう考えると、働いている分都の寺社はまともな分類なのだろう。尤も、帝のお膝元だからやることが出来ないだけかもしれないが。
僕は今後の関係の事を考えて、武蔵坊弁慶さんに一つ提案をした。
「弁慶殿、一つ提案があります」
「なんでしょうか?」
「貴方方と、是非とも握手をさせて頂きたい」
「ええっ?!」
終始厳粛な面持ちで、ついさっき顔を赤らめたのが初めての表情崩しであったが、今度は見事なまでに表情を崩し驚嘆の声を上げさせた。
「ほほほ、本当ですか?!」
「はい、都の郊外での妖魔討伐の労いの意味を込めてです。守護当主としても妖魔討伐の苦労はわかります、それを考えれば貴方方を労うことに何の躊躇いがあるでしょうか。是非とも労わせていただきたい」
「わ、わかりました。そこまで仰るのならばこちらとしても有難いことこの上ないです。では失礼して──各々方、一列に並びなさい!! 北土の貴公子が私達に握手してくれます!!」
僕自身未だにアイドルとして持ち上げられるのは慣れてないのは先ほど言った通りだ、だがしかしそれを利用して少しでも関係が良くなるのならば利用しない手はない。何より、妹に引き継いだ時に彼女の手助けになるのならばやらない理由はない。
それに、今を時めくアイドルが握手会を即興でやってくれるというのだから喜ぶだろう。そう思っての提案だったのだが、効果覿面だったようだ。弁慶さんの掛け声に一斉にずらっと綺麗に一列を作って並ぶその様は正に圧巻。通りをはみ出て尼僧が列を作ってるものだから、平民たちもなんだなんだ? と顔を覗かせる始末だ。
そして、僕は座ったままではなく立って握手をする形だが、それでも彼女達は背が高いのか、片膝をついて握手をした。道場なので、膝を立てても床があるから大丈夫である。最初の尼僧はモブ顔でも整っているので飽きない顔だった。弁慶さんが最初かと思ったのだが
「拙僧は最後にします、それに貴方に莫迦をやらかす僧がいた時に止めるのが拙僧の役目であり坊官としての役目です」
と言って傍に居て取りまとめ役をやってくれた。
とりあえず、最初の人が膝をついて震える手で両手を出してきた。その震える手を両手で優しく包み込むように僕は握る。
「妖魔討伐、お疲れさまでした」
「ひゃ、ひゃい♡」
真っ赤になりながら僕の包み込む手にされるがままになる尼僧さん。間近で見ると、モブであっても本当におっぱいも太腿も大きい。
そして弁慶さんが「次!」と言ったので、僕は手を離す。尼僧さんは、信じられない体験をしたかのような蕩けた表情で両手を見てワキワキと動かしていた。そんなに握手が良かったのだろうか?
そう思いながら次の尼僧さんにも同じようにする、似たようで違う顔だがやはり美人。握手していて僕も気分は悪くならない。女性に馴れ馴れしく触れてて大丈夫かな? と疑問があったが皆が皆喜色を露わにしてるので大丈夫だろう。尚、どの尼僧さんも帰り際に巨尻をブルンっと擬音を出しながら揺らすのでちんぽに非常に悪かった。
そうこうしながら、三十人近くの尼僧の握手は終わり、最後に弁慶さんとなった。彼女で大トリを勤める。こういう時一番最初にやるものだが、リーダーが最後にやるというところに彼女の誠実さを感じた僕はオマケをすることにした。
弁慶さんも、他の尼僧達と同様におずおずと両手を出してきたので、それを優しく包み込むように両手で握る。これは弁慶さんに限らずだが、どの女性も手は荒々しくタコが出来ており、傷跡もあった。弁慶さんも申し訳なく思いながら口を開く
「綾絶殿、汚い手で申し訳ありませぬ」
後ろで見ていた尼僧達も、やや俯き始めた。彼女達も同じことを考えていたのだろう、自分達のようなささくれだち、傷跡やタコのある手で僕の手を握って大丈夫なのかと。だが、僕はこう言った。
「とんでもありません、弁慶さんもそうですが皆さんの手も綺麗ですよ」
「お世辞はありがたく受け取ります、ですが──」
「卑下なさらないように、これほど美しい手は中々にお目に掛かれません。なぜなら、働いた手なのですから」
弁慶さんが世辞はいいと言うのだが、それを被せるかのように言葉で防いだ。それでいて、僕は彼女の荒々しい手を優しく掴み、緊張で出来た弁慶さんの握りこぶしを指を一本ずつ解して開き、その開かれた手を僕の顔に近づけてじっくりと見る。うん、傷、筋肉、そしてタコ、どれも使い込まれなければ生まれないものだ。働き者の手だ、これほど美しい物はないだろう。なので、その心情を素直に吐露する。
「妖魔との戦いで負った傷、重い物を運ぶために出来る筋肉、そして武具を取り扱う際に出来るタコ…………。これらは使い込まれなければ生まれません、貴方方尼僧達は、一人残らず同じでいて多種多様な違いがあります。ですが、共通してるのは働いてる手だということ。そして、妖魔との戦いに己の身を捧げた手です。ならば、これほど美しいと思うことはないでしょう」
「きょ、恐縮です」
僕のべた褒めに、弁慶さんはどぎまぎしながらも返す。多分、こんな風に褒められたことと、男性からこう強く優しく握られたことがないからだろう。そして、トドメとして僕は彼女の右手をひっくり返して手の甲にし、その甲に
「これは、僕から弁慶殿に対してのご褒美です」
ちゅっ♥
「ひゃあっ♡」
そうして、キスをしたのだった。すると、猪武者とも思えるようなガチムチボインボインな僧兵なのに、可愛らしい声が上がる。その声を聴いて、そのギャップが可愛かったのもあり思わず勃起してしまった。
「あ、綾絶殿、それは」
「失敬、初対面の女性に対して失礼でしたね、忘れてください」
勃起したちんぽに霊力を送り即座に鎮める。
僕と弁慶さんのやり取りを見て、周囲は僕が弁慶さんの手の甲に接吻したことについてのやり取りだと認識したようだ。
だがしかし、それは違う。僕と弁慶さんのやりとりは、周囲が思っているのも当たってはいるがそれは三分の一だ。残りの三分の二は、僕が急に勃起したことに対してだ。服の上からだったとはいえ、僅かに股間が膨らんでしまったのを弁慶さんは間近で目撃してしまった。そして、僕もそれに気づいて礼を失すると思ったので、即座に鎮め先ほどのやり取りをしたのだった。
初対面の女性の手の甲にキスして勃起するなんて失礼極まるだろうと、昔の僕なら考えていた。だがしかし、自身にかけた暗示が解かれ、様々な女性を抱いて抱かれてをすると、どうも心の底からこの世界の女性達に尽くしたいという気持ちが生まれてしまう。その結果、咄嗟にあのような行動をしてしまったのだ。
僕の前世に例えるならば、アイドルがファンの握手会でおっさんの手の甲にいきなりキスして下着を濡らすようなものだろう。それを相手が見たらどう思うか…………。そう考えたら、ちょっとやり過ぎた感があるが、ブレーキをせず突っ込めと本能が訴えてしまい、その本能に従った結果がこれである。
弁慶さんは、先ほどの手のべた褒め以上に顔を真っ赤にしながらも、はにかみながら笑顔を見せた。
僕はその顔を見て、別れの挨拶を切り出す。
「貴方の笑顔をみれたことが、この出会いで一番嬉しいです。是非とも、金剛山の本山でまたお会いしましょう」
「ハッ!! 是非とも頼殿とまたお会いしたいです!! では、これにて我々一同は失礼いたします!!」
と、僕の別れの挨拶を即座に理解した弁慶さんは、それに応えるように挨拶を切り返す。そして、身を翻して道場を後にし、僧兵たちも慌ててその後を追って行った。その姿に向かって僕は手を振ってさよならをする
こうして、天地流道場に押しかけてやってきた僧兵達を、僕は無事に退散させることに成功したのだった。
ぞろぞろと出ていった僧兵達の姿が見えなくなるまで、僕は手を振ってさよならをし続けてようやく姿が無くなったので手を振るのを辞める。
その様子を見た剣聖様は膝を叩きながら
「頼よ、実に面白い物を見せてもらった。礼を言うぞ」
「そうですか? 大したものではないと思いますが」
「そんなことはないぞ、あの弁慶と申す者。あ奴は寂潮と同じく頑固な考えの持ち主じゃ、お主が断っておったらそれこそ屁理屈こねくり回して居座るじゃろう。それに対して貴様は誘いを了承し、その場で交流の場を設け、あまつさえ頑固者の心を解した。実に見事、天晴じゃ!」
大声を上げて笑いながら僕を褒める、そんな天地 一刀斎殿を見て、苦笑しながらも綾絶 左門こと叔父上は語る。
「ええ、まさしく見事なやりとりでした。頼君、君もだいぶ成長したね。叔父として誇らしいよ。それに、自然と男の魅力を使っている。同じ男として尊敬するよ」
僕の握手会並びに、弁慶さんの手の甲にキスしたことを褒める叔父上。二人からそう言われると悪い気分はしないので、ぽりぽりと頬をかきながら笑って誤魔化す。
チラリと外を見ると、もう夕暮れとなり鴉が鳴いていた。帰るころ合いである。
「叔父上、もう夕暮れになったので僕達はここらで失礼いたしましょう」
「そうだね、宿場に残した部下たちの指示もあるしね。お師匠様、これにて僕らは失礼します」
「うむ、ではまたな」
牛股師範代を見ると、やや残念そうな顔をしていた。まぁ、このまま残ると彼女に抱かれることになるしなぁと思うし、それを残念だと思うちんぽに従った自分と、可愛い妹達を置いてそのような肉欲に従うべきではないという理性にしたがった自分が争い今回は後者が勝利した。
そして、街中をぞろぞろと歩きながら、蓬莱亭へと帰還する。
帰還する際、波羅が近寄って来た。
「兄様、魔羅教への対処お見事でした」
「うん、ありがとう」
「ですが、あの武蔵坊弁慶とやらの手の甲に接吻をしたのはいただけません」
上げて堕とすような真似をした波羅。だが、気持ちはわからなくもない。逆転すれば美少女な姉がむさ苦しい男達と握手会をしただけでなく、リーダー格の男の手の甲にキスをするようなものだからそりゃあ弟視点から見たら気分が良くないだろうと思う。
「ごめんね、だけど今後の事とか、お前に引き継いだ後を考えると色々と関係良くした方がいいかなと思ってね」
「その点に関しては兄様は私達の為に心を砕いているから、感謝しております。ですが、いくらなんでも自分を安売りしすぎです」
そんなに安売りしてるかなぁ? そう思って反論しようとしたところ。
「ですので、
叔父である
「
「ええ、申し訳ありませんが私達も我慢の限界です」
左門は、姪っ子達が頼に対して催眠をしていたことに既に気づいていた。否、最初の彼女達が処女を捨てた日から気づいていたと言うべきか。
男である以上、女の感情に機敏にならなければならぬ。何故ならば、女の性欲は強く力も強いからだ、下手すると自分が組み伏せられるために、この世の男達は女の感情に機敏に反応するのが普通とも言える。
そういう意味では、姪っ子達が甥っ子を使って処女を捨てた日に「あっ」と気づいたのだ。この時ほど、自身の刀の才能及びそれに準じる機を見る敏さ、そして女性の機敏さに反応できた自分の反応の良さを恨んだことはなかった。
甥っ子である頼は、同じ男の左門から見ても美しい
まるで、御伽草子から出て来たかのような妖艶さを生まれた時から放っている。そしてその妖艶さは、姪っ子達に催眠をかけられて抱かれた時を皮切りに一層磨きがかかり、そしてこの都に滞在してからは多くの女性達と絡み合ったのを理解したくらいに妖艶さに拍車がかかっている。
実際問題、下人と言った卑しい身分のみならず家人といったしっかりした身分の者さえ、頼を餌にして自慰に励んでおり、その喘ぎ声の苦情が偶に左門の元に届き左門はそれの対処をしているほどだ。
と歌舞伎や御伽草子に艶本で描かれるが、それを体現したかの如く頼は都入りしてから磨きが掛かっている。まるで、沢山の女のみならず、同性すらも相手にしたのではないかと思ってしまうほどだ。
剣の道に進んで機敏さを磨いていた左門ですら容易に気づいたのだ。ならば、修行中の身とはいえ、女である姪っ子達がそれに気づかないはずもなく、そして身を焦がすような嫉妬をしているのも理解していた。
そう思わせてしまうほど、目を離した隙に磨きが掛かる頼。
男子三日会わざれば刮目してみよとは言うが、それにしたっていくら何でも早すぎると思ったほどだ。
「別に君達が頼君に対して発散してるのは知ってるし、それに関して止めることはしない。だけど、彼の体をよく労わるように。いいね?」
「もちろんです、健康管理は女の勤めです」
「こちらこそ、申し訳ありません」
「私達の見苦しい姿をみせることになってしまいました」
「拙者、早く頼兄さまと風呂に入りたいでござる!!」
焔の様子を見て、左門は額に手をやり天を仰ぐ。焔の処女すら頼で捨て去ったのかと。
「焔に関しては早すぎないかい?」
「いいえ、遅いか早いかと言えば普通と言うべきでしょう。寧ろ、そこらの凡夫で捨てるよりかは愛する従兄で捨てた方が宜しいかと。それとも、叔父上がお相手なさいますか?」
「そこまでは言ってないよ…………」
焔の処女捨てに対して苦言を言うが、じゃあ自分が相手をする? と言われたらノーサンキューと答えるほかない。この世界では、男が少なく減少していってるので、家族で男が生まれたのならばその男で処女を捨てるのが常識とも言える。
そういう意味では、波羅はこの世界の常識に則ったある意味正常な考えをしているのだ。逆に苦言を呈する左門の方が異常なのである。そして、苦言を呈すると波羅のように返される。そうなると、自分は拒否するしかない。この世の男は、性欲の強い女の相手は一回か二回が限界なのだ。更に言うなら姪っ子は年が離れすぎて逆に勃起しないし醜聞もある。
否、醜聞というと聞こえは悪いが、この場合幼女相手に勃起する大人の男という風に広まると、他家から幼女を妻として宛がわれる可能性が高まってしまうのだ。子作りは早めがいいとはいえ、流石に体の出来てない子まで相手にするのは御免こうむる。何より、幼女のころから性の目覚めが早いのだ、この世界の女共は。
そして、左門が姪っ子達が頼で処女を捨て今のように催眠を掛けて肉欲を発散することも、強く苦言を呈することができない。何故ならば
「兄様の代わりに、叔父上がお相手なさってくださいますか?」
「叔父上ならば、立派な大人」
「胤も、桃代姉さんを産ませたという実績があるので十分です」
「拙者、頼兄さまの魔羅が好きでござるが、他人の魔羅も気になるでござる!」
「ごめん、私からは何も言うことはないよ。好きなだけ頼君で発散しなさい。ただし、彼が倒れるほどまではしないこと。いいね?」
「「「「もちろんです」」」」
こんな風に、性欲の強い思春期の女の子は叔父にすら毒牙をかけようとする。性に奔放なのだ。そして、それを理解してるからこそ、左門は拒絶し頼を生贄に捧げている。なので、頼を使って性欲発散する姪っ子達に強く言えないのである。
現に左門は、下人のみならず家人にすら厭らしい目で見られ、たまに胸の谷間や巨尻の揺れで誘われたりしているのだ。それに負けそうになって、手を出そうものなら、周囲の女共は挙って左門に殺到するだろう。それを考えると身震いと悪寒が止まらない。
この世界の女は、男に性欲があるとわかったら即座にぐいぐい迫るほど男に飢えている。家人のみならず下人にすら誘われるほどだ、それほどまでに性に忠実且つ奔放なのだ。
なので、隙を見せたら自分が食われるので、左門は妻一筋を掲げ、そして自身の武の腕で寄せ付けないようにしている。それでいて、頼を生贄に捧げているのだ。左門は、自身の行いを理解し、恥じて、後悔しつつも、自分は相手をしたくないので頼を捧げている。自身が汚い行いをしていると理解してるから、そして頼を守ろうとすると自分が狙われるからこうして苦言を呈するだけに留まるのだ。
その行いを恥じて後悔し、娘であり頼の妻である桃代に告解した。だが桃代はというと
「お父様、貴方はこの世界の男として普通の行動をしてるだけですからお気になさらず。私が同じ男であるならば、そうやって他の男を捧げて自分に累が来ないようにするでしょう。寧ろ、そうやって告解してくれるだけまだ良いとも言えます」
と、許してくれた。娘にも頭が上がらない思いでいるのだ。その娘も娘で
「波羅達が頼君を使って性欲を発散してることは知ってますが、あれは頼君が悪いんです。あんなに無防備なの、鴨が葱を背負って来るようなもの。同じ女の私すらそう思うほどですから、何時も傍に居る彼女達の我慢が出来ずに手を出すのもしょうがないでしょう。まぁ、避妊をしているだけまだ良いほうです」
と、既に自身の夫が犯されていることを知ってる。その上で彼女達の行いを認めているのだ。だが、ちゃんと釘は差していると言っているし、度が過ぎるならば自身が仕置きをすると釘を刺しているので、そこは安心して良いだろう。
こうして、催眠に掛けられてフラフラと誘蛾灯のように姪っ子達の元に向かう甥っ子を見て、左門は天に対して頼が無事でありますように、と祈るのであった。
皆さま、大変お待たせ致しました。
匿名投稿解除したところ、幾人かの読者様と作者様が僕と連絡取り合い、そしてスペースやDISCORDでお話したり、モンハンやったりしてメンタルが大分回復しました。とても楽しかったし嬉しかったのでこの場でお礼申し上げます。モンハンは既にトロコンしてあとはDLC待つだけです。今は激運チケット消費するだけですが、やりたい方がいらっしゃったら手伝いますんでツイッターに張ったコードでフレンド申請して頂けたら返信します
実はエロシーンに持って行くのはあと数話後だったんですが、そろそろ妹達による催眠ッッッ!!仕置きなエッチシーン見たいのもあって
残り5,4,3,ヒャアッ我慢できねえ、エロだっ!!
とどこぞの悪党の如く自分が我慢できず、そして、エロに持って行くまで納得いく展開にするにはどうすればいいか?話をまた二話分を一話に纏めればいいじゃない!!とまたまた頭の悪い発想をして18000字近くなりました。
というわけで、次回予告
「風呂場と部屋での催眠お仕置きセックス、はーじまーるよー(RTA風」
です。また次回も気長にお待ちいただけると嬉しいです。感想評価も宜しければお願いします。