和風凌辱エロゲーの主人公兼ヒロインの兄に転生したんですが何か違う 作:ビシオ
実は初心者故に1話当たり何文字がいいのかわかってないのです。故に、話の長さがバラバラになるかもしれません、ごめんなさい。
力があるのはいいことではあるが、良くないことでもある。それを幼い時に嫌と言うほどに学んだ。
私は長女としてそして妹として生まれた。私の前にはいつも大きな背中の兄がいた。周りは私を姫と呼び、親戚も私を姫と呼ぶ中で、家族が対等に見てくれた。中でも、兄様はいつも私を気にかけて可愛がってくれた。だが乳母は、一族と言えど隙を見せてはならないと言った。他人を蹴落とすことをいつも考えていると、それは当主の息子の頼様も例外ではないと。頼様からすれば、遥かに優秀な姫様は邪魔な存在、隙を見せてはなりませんと。
私は天才という奴だった。
生まれた時から高い霊力を持ち、難しい術を難なく覚えることが出来、武器を使った戦闘技術も数年で指南役を超えた。綾絶家の中でも、とびっきりの天才だと評価されて嬉しかった。その中でも、兄様はいつも私を褒めてくれた。乳母の話では嫉妬しているから気を付けろと忠告してくれたが、あんなに喜んで褒めてくれるのをみて嫉妬してるようには見えず純粋な行動なのがよくわかった。
だが、そこから更に技術を磨き、力を増していくと周囲の見る目が変わってきた。段々と化け物を見るような目になっていった。今まで褒めてくれた人たちの態度が変わったことはともかく、乳母まで余所余所しい態度を少し取り始めた時は私も落ち込んだ。それでも、兄様は私に変わらず接してくれた。あの時、兄様がいなかったらどうなっていたか……。それは同じようにみられていた沙羅と由羅も同じく救われたことだろう。
一族からは怪物のように扱われ、沙羅と由羅も同じように見られ、私達三人が固まって動くのは必然とも言えよう。だがそれでも、一族だからと信じていたが、その思いは砕かれた。
決定的だったのは、私が十歳の時に妖魔退治に出陣したときだ。私と配下を十人ほど連れて近くの村に中妖がいるから退治しに行ってくれと言われて向かうと、そこに居たのは大妖を中心とした大群だった。力を持っていたとはいえ、幼く未熟だった私は己の力を過信しやれると思っていた。だが、結果は全滅。気心の知れた配下の退魔師と下人達は踊り食われ、案内役を勤めてくれた男の農民は目の前で配下の妖魔に犯され連れていかれた。
私は、私の力を妬んで恐れていた連中に嵌められたのだと理解した。そして、大妖に食われそうになった時、兄様が助けに来てくれた。
私より弱い兄様は大妖に勝てるとは思えない。だが、兄様は視界を遮る閃光玉に煙玉、鼻を効かなくする臭い玉などを使って大妖から逃げ出すことができた。弱い兄様だからこそ使う手で、親戚一同では当主の息子として生まれておきながら下人のような道具を使うとは、と非難の声を上げてた。妖魔達相手に道具を使うこと自体は別に問題ないが、兄様の場合は名のある退魔師一族に生まれながら、卑しい下人の道具を使うというのが非難の理由であった。私も心の中では同意し、別の道具を使った方がいいのでは?と進言したこともあった。
「使えるものはなんでも使わないと、僕は弱いからな」
「道具に貴賤はないだろう?下人達が使うものだろうが、一流退魔師が使うものだろうが、妖魔に効果あるのならばそこに垣根はない」
「寧ろ、そのような考えこそ改めなければならない。身分に見合うような道具を使って倒せる連中ならば、僕達人間はこんなに苦労してないよ」
進言したらそのように返答された。
当時の私は、軽々と兄様を超え一族最強と言われていたから、兄様の返答を弱者の返答だなと失望したものだが、その失望した行動に救われたとなっては嫌でも考えを改めざるを得なかった。
ようやく安全圏から逃げ出した後、兄様は私を強く抱きしめ涙を流しながら
「無事でよかった……間に合ってよかった……」
と言ってくれた。あの温もりは今でも鮮明に思い出せる。領地に帰ってきたら、沙羅と由羅も泣きながら抱き着いてきた。
その後、私以外が全滅したことについての糾弾が行われたが、そこは兄様が全て助けてくれた。
中妖と大妖を間違えたことと、その間違った報告を上げた者に対するつるし上げ、相手の情報の違いで対処も違ってくること。それらを全て展開し、逆に間違った報告を上げた者は罰として謹慎処分にされた。処分にされた者は、それを報告した下人が悪いと蜥蜴の尻尾切りをしようとしたが兄様は逃げないように手を回しそれが全くの嘘だと突き詰め処分をさらに重くした。
ただ私も全くの無罪と言うわけではなく、無理だとわかったら即座に引くようにと言われ、有用な配下と下人達が死んだことによる処罰の謹慎と厳しい修行を言い渡された。間違った報告を上げた親族より罰を重くしたのは、あちらが私をこれ以上警戒しないようにとの配慮だと後で兄様から説明を受けた。厳しい修行も、力不足を感じた私からしたら当然のことなので罰に当たらなかった。
ちなみに、この時の罰の取り決めなどは兄様に権限はない。まだこの時は父上が当主として君臨してるため越権行為に当たるのだが、父上は兄様の話と罰の取り決めを追認したので問題はなくなってる。後で兄様に聞いたが、この時から少し前ほどから父上の体調が宜しくなく、兄様に当主としての仕事をさせていたという。今回の会議の進行と取り決めも、今後兄様が当主としていけるかどうかの見極めもあったそうな。
結果は見事な進行と、相手に罰を与えつつ私の方を大きめにして不満を抑える手法だったので、当主代行にされたと兄様から聞いた。尤も当の兄様は、父上の弟である叔父上がなるものだと思っており、それまでの父上に与えられた当主の仕事も叔父上を支えるつもりだったと。まさか自分がなるとは思ってもいなかったと驚いていた。
さらに後でわかったが、由羅と沙羅も似たような任務を言い渡されたが兄様に阻止された。後で調べたら私と同じで中妖ではなく大妖が複数いた場所に討伐に向かわされるところだった。あの時、兄様が一団を連れ私に向かって深く頭を下げて力を貸してほしいと頼み込んだ。正直言って私は双子とあまり仲はよろしくない。だが、兄様の取り成しと頼みだから一緒に援軍に向かった。
仲はよろしくなかったが、共に背中を預けて戦ったことで良くなった、そのことには兄に感謝してる。それと同時に、腹違いとはいえ、妹達を危険な目に遭わせるのには腹が立った。
高名な退魔師である我が家、有力である私と双子まで謀略で殺そうとするのは何か?それは、兄様が教えてくれた。他でもない僕のせいだと。
僕がお前たちより弱いから、お前たちを危険な目に合わせた。
僕がお前たちより強かったなら、このようなことは起きなかった。
僕がお前たちより立場が上だから、弱い僕を傀儡か他家から乗っ取りしやすいようにするために、今回の出来事が起きた。
全てが、自分のせいだと兄様は言ってくれた。
そして、私達を守るために、病に臥せった父上から万座の席で当主代行を言い渡された。その後着任した台詞が
「私は当主代行でありますが、ここに宣言します。私は当主の座を波羅に譲り渡すと」
「理由は簡単。彼女の方が私より強いからです、弱い私が上に立っては皆さま方も不満でありましょう。故に、強い彼女が上に立つ方が良いと判断しました。この事は当主である父上と相談し許可を貰っております」
「ですが、流石に半人前である彼女に今渡しても余計に混乱するだけです。ですので、彼女が一人前になるまでは私が預かります。それまでは、不肖この頼に皆さまの力を貸してください」
そう満座の席での挨拶で宣言した。
私達を守るために一族に頭を下げる兄様に、戦いのこと以外で手を回して助けてくれる兄様に、私達三人は何も恩を返せていない。
私達は、あの時妖魔に殺されかかった時の屈辱と敗北を糧にして、私達はひたすら鍛錬を続けた。
今までの驕っていた自分はいない、ひたすらに鍛錬をした。
兄様が私達のために手料理を作ってくれるのもあり、兄様の愛情を受けてメキメキと成長していった。
私達の体も大きくなり、私は見上げていた兄様を見下ろす形にまで成長した。双子も兄様と同じくらいの大きさとなった。女は男と比べて成長が早く体も強い。何より私達は兄様の手料理という美味しい食事のおかげで大きくなれた。
強くなった私達はそれからしばらくした後、どうにかして兄様に恩を返したいと思っていたところ、兄様が鍛錬をしているのを見て天啓がひらめいた。私達が兄様を鍛えれば多少は恩返しができるのではと。沙羅と由羅に話して、二人からも賛意を得て、兄様に私達が兄様の鍛錬に協力すると告げた。
その話をすると兄様は、最初は驚き喜ぶ表情をするがすぐにしかめ面をし、次に困った表情をして頭を抱えて悩みその場をうろうろと動いて止まった後。
「……すまないが、宜しく頼む」
そう言ったので喜んだ。私達も多少は恩返しができると思っていたが、この私達の行動が兄様を傷つけているとは思ってもいなかった。兄様が奇怪な行動をしたのは、優秀な妹達から鍛錬される劣った兄、自分はこの三人の兄で本当に良いのか?自分自身の存在が彼女たちの足枷になってるのではないか?いっそのこと、一族から言われたように他家へ嫁いだほうがいいのではないか?と悩んだ行動だというのは、兄様自身から聞いたのだ。
なぜ、そのような自身の心境を赤裸々に教えてもらったのかというと、私達が兄様にする鍛錬の中に術式に関するものがあり、その中で敵の催眠術対策のために私達が兄様に催眠術を施しそこから聞いたからだ。
そして、その鍛錬を今からやる。この対催眠術の鍛錬は、そういう妖魔がいることから有用であるというのは兄様も知っていたからすんなり受けたし、私達も単に耐性を高めるために鍛錬をやっていて、そこに不純な動機は一切なかった。
そう、過去形である
弱い兄様はそちらの抵抗も弱いので、兄様を想う私達三人が獣欲に従って利用するのを思いついたのはさほど難しいことではなかった。言い訳を言わせてもらうなら、最初からそういう欲の為にやっていたわけではない。もちろん、兄様の体を見るたびに胸が熱くなるというのは言い訳しないし、女なら男の体に欲情するのは当たり前だ。
だが、その前に私たちは聞きたかったのだ。何故、兄様は私達に自分を見捨てるような選択肢を取らせようとするのかと。
催眠術にかけて聞いた結果――
「この世界は色々と大変だ、生き延びるためとはいえ親兄弟も裏切り、口減らしのために子は売られる」
「貧農や寒村ですらそのようなことが起きてる、そして僕たち貴族はもっと酷い」
「君たちの力が強すぎて親戚に嵌められたように、安心などない」
「都の貴族も噂に過ぎないが、一部は妖魔と繋がりがあるとも言われて安全な場所もない」
「かといって、海を越えた大陸は殺し合いの毎日だ、この国から離れても安全に過ごせるわけではない」
「そして、父上が倒れて僕が当主代行となってしまった」
「僕は弱い、弱い奴は弱点となる、そこから突き崩される」
「僕だけ死ぬならまだいいが、妹達と両親が巻き添えを喰らうのは我慢できない」
「だから、僕というわかりやすい弱点は囮にして、妹達には生きていて欲しい」
「僕は弱くて足手まといだ、でも鍛えて足止めくらいはできるだろう。弱い自分が情けないが、妹を守るためにはなんだってやる」
催眠術はあまり強すぎると相手に違和感を残し、そこから発覚してしまう。
兄様は私達に劣るが、無能ではない。故に、ゆっくり時間をかけて、毎日は無理でも催眠術の授業では一言ずつ聞き出していった
この世に絶望を覚えながらも、それでも私達を気遣ってくれている。他家の中には姉妹で殺し合いをしたりするところもあるが、我が家はそういうことは起きてない。一時期、私は双子と仲が悪かったこともあったが、それも兄様が執り成してくれたおかげで仲直りし、今ではこうして共に過ごしている。尤も、三人とも兄様が大好きだからという理由で繋がったというのが大きいが。
そんな大好きな兄様が、ここまで私たちのことを考えてくれている、それだけがとても嬉しく胸が熱くなる。
「兄様、貴方は自分が弱いとわかってるのに、無駄かもしれないのに何故そこまでするのですか?」
だが、そこまでする理由がわからない。この世は女性が中心だ。男は女に比べて色々と弱い。兄様もその例に漏れず弱い。ならば、素直に私達の庇護を受ければいいのにと思い、そう尋ねた。
催眠術で虚ろな表情をしながらも
「無駄だとか、弱いからとかじゃなく――」
その言葉には熱がこもっており――
「僕は兄なんだ、兄は下の子を守らなくてはいけないんだ――」
はっきりと――
「例え勝てない相手だとしても、守るために立ち向かわなければいけないんだ」
そう告げたのだった。
兄様のその言葉を聞いて、下腹部が熱くなり、私も双子も気が付いたら兄様に抱きついていた。
その後のことは、あまり覚えてない。気が付いたら、裸となった私達と、その中心に兄様がひっくり返った蛙のように痙攣しながら気を失っていた。
私達はその日、愛する男で処女を捨てるという、この世で貴重な体験をしたのだった。
今日も兄様は、私達に自分を見捨てるように催眠をかける。だが、弱い兄様の催眠など障子紙のようなものでいつものように催眠を即行で解除しかかった振りをしている。兄様が私達を守るための行動とは知っているが、そんなのを守る気はない。兄様は私達のものだ、絶対に見捨てない。
何よりも、このような催眠をかけて私達に手を出さないことが許せない。今日私が兄様に抱き着いたとき、霊力の流れで下半身に力を入れているのを知っている。兄様が私に欲情しているという事実に歓喜すると同時に、欲情していないように見せていることに怒りを覚える。そのまま私を押し倒して、腰を押し付けても喜んで受け入れるというのに何をしているのか。
だが、弱い兄様が私達のことを思ってくれている、無駄な事とわかっていてもそれだけで心が熱くなる。そしてその熱は今も収まらない、今日も兄様と私達は熱く溶け合う。くだらない催眠をかけている分、しっかりとそのきれいな体に教え込んでやる。そう私達は思って、兄様に逆に催眠をかけた。
次話は明日0時予定です。ようやくエロ行ける。
でも次のでもうストックがねえ!!ごめんなさい!!