※この作品はR-18です。

和風凌辱エロゲーの主人公兼ヒロインの兄に転生したんですが何か違う   作:ビシオ

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遅くなり申し訳ございません。今回もエロ出来ませんでした。

5/2追記
読者様からのskebで依頼された紅月を納品しましたー!見てくださると嬉しいです!!
https://www.pixiv.net/artworks/144274916


五十三話 新人初演技なのに人物の説明なしって、実力無いと無理。でもあるのなら別

 裏歌舞伎の場所は天網にあるが、表歌舞伎と違う場所にあり、非常に奥深く暗い場所にあった。そこは二つの入り口があり、堂々と看板に裏歌舞伎入り口と掲げられている。四枚の入場券と共に入っていた簡易地図に従ってやってきた四人は入り口にやって来た。

 

 入り口は二種類あり、片方は霊力無し、もう片方は霊力有り、とわかりやすく看板があるので、四人は後者の方に並ぶ。

 

「入場券を確認します」

 

 雑面で顔を隠した係員に止められて、四人はそれぞれの入場券を出した。入場券の紋様を見た係員は本物であることを確認するために次なる指示を出す。

 

「はい、これは霊札ですね。では各々方、本人確認の為にお手数ですが霊力を御流し下さい」

 

 係員の指示に従い、それぞれ霊力を指先に集中させて霊札に霊力を流す。それぞれが、淡く発光した。これが違っていたのならその場で燃える、そういう風に術式が組み込まれているのだ。故に、淡く発光するのは本人で間違いないということ。係員はそれぞれ頷き

 

「はい、本人確認を完了しました。では皆様方、どうぞお入りください」

 

 そう言って、塞いでいた道を開けて手を奥へと向けて入る様に促す。入る前に、疑問を持った焔が質問した。

 

「係員殿! 質問でござるが、拙者らと違って霊力を持たない人はどうやって判別するのでござるか?」

「はい、よい質問です。ではお客様、あちらをご覧くださいませ」

 

 別の係員が手を向けて示すと、其処は霊力無しの入り口が示された。其処も、波羅達と同じように入場券の本人確認をしていた。だが一つだけ違う点を上げるならば、列をなしている連中からは霊力を感じないことだ。

 

 その様子を見てると、係員の指示に従って札を舐めてる人々が居た。舐めた札は、波羅達の入場券同様に発光し、それを確認した係員は入場を許可する。そのやり取りを、延々と繰り返ししていた。

 

「霊力を持たない方々は、あのように体液で判別いたします」

 

 血、唾液等で判別するという説明を受けて波羅達は納得した。最初期は血でやってたらしいが、いちいち出血させないといけない上に痛い思いをするし、時間もかかるということで舐めると言う風に改良されたようだ。唾液も立派な体液である故に十分確認できる、というわけである。

 

「しかし、全員が全員顔を隠すのは中々に奇妙だな」

「ええ、そうですね」

「場合によってははぐれるかもしれません」

「しっかりと固まって動くでござる!」

 

 この裏歌舞伎に行く際はある種のお約束がある。それは、各々が雑面で顔を隠すのだ。理由は非常に単純で、ポルノ映画を見に行く際に見知った顔があったら非常に気まずいからだ。誰だって、自慰をする時は邪魔されず静かに一人でやりたい……、そう思うだろう。

 

 しかし、それと同時に顔を隠すことで身分に関係なく歌舞伎を楽しめるという点もある。隣の人物と一緒にオナネタを共有しあったりして仲良くなることも可能だ。

 

 つまり、ある種の仮面舞踏会である。身分に関係なく楽しむことが出来るのだ。

 

 無論、普通の歌舞伎同様に座席にも値段があり貧富の差によって見れる場所も違うのは言わずもがな。波羅達は、頼と一緒に見た時同様の特等席である桟敷席の入場券であったため一番いい場所で見れる。

 

「それはそうと、とても多いな」

「ええ、そうですね」

「表の歌舞伎とは違う熱気がありますね」

 

 波羅の呟きに、双子も呼応する。

 

 さもありなん。娯楽で人気のある歌舞伎を、ポルノ映画にしたのが裏歌舞伎なのだ。遊郭で男娼を買うのとは違う娯楽を楽しめるのである。我々の世界は個人でPCやスマホでアダルトビデオを見れるが、この世界は違う。

 

 自慰をするのに個室が使えるのは大商人や貴族位なもので、完全に防音まで考えるとなるとそれこそ迷い家の権能を利用した部屋を用意するしかない。無論、迷い家の権能を使わずとも遮音の術式を入れた札や術などで防音できる。だが当然、それを出来るのは退魔師みたいな霊力持ちに限られるし、持たない平民は遮音術の札を買うしかないが、言うまでもなく高いためそれこそ大商人みたいな金持ちしか利用できない。

 

 つまるところ、金のない多くの平民女性たちは、他人の喘ぎ声を壁越しに聞いてしまうので非常に耳に悪い。我々の世界でも、騒音問題で苦情から騒動へと発展するのと同じだ。男性の自慰は声をあまり出さないのに対して、女性は声が出るのである。

 

 他人のオホ声を聴いて誰が悦ぶというのか? これに尽きるのである。

 

 なので、堂々と声を出せる遊郭や出会い茶屋などで済ますのが普通の性欲発散である。しかし、この世界では性欲発散に物語を混ぜた艶本などが生まれそれらも人気だ。そして、その艶本を実演するのが裏歌舞伎なのである。

 

 大勢の女性達が、一つのポルノ映画を共有して鑑賞する。ある種の連帯感が生まれるのもそうだが、この世界の裏歌舞伎は表歌舞伎同様に霊術を使ってド派手な演出をするのが魅力だ。更には、術を使って特別演出をしている、それはつまり──

 

「しかし、表の歌舞伎と違う方式とはな」

「ええ、只の御触り厳禁な結界だけでなく」

「こちらからは見えて、あちらから見えないような結界を張るとは」

「なんだかすごい高度な術でござるなぁ」

 

 ──そう、我々の世界のアダルトビデオのカテゴリーの一種に分類されてるマジックミラー号、その演出をしているのだ。

 

 興奮した観客が昇らないようにガラス張りのような結界を張るだけでなく、マジックミラーのように観客は舞台を見れるが演者からみたら観客席は舞台の風景のように見えている。大体は壁のように見えているような術が組み込まれているのだ。

 

 無論理由は当然あり、表歌舞伎と違って裏歌舞伎の視線は非常に厭らしい上に何なら瞳術を使って服を透視して肉体を見ようとする者すらいるのだ。

 

 これの何が問題かというと、表歌舞伎は一般人が普通にいるのでそういうのを行使する者はいない。だが、裏歌舞伎は性欲の捌け口の為に作られたようなもの。更には入場券を購入するには表歌舞伎よりも非常に高い金額且つ身元保証が必要なため招待制なのが特徴だ、当然ながらそれらが出来るのは霊力を持たない人間ならば最低でも大商人、持つ人間なら貴族以上と相場が必然的に固定されており平民が入る余地は殆ど無いに等しい。あったとしても、大商人や貴族のお気に入りの丁稚少女などが精々である。

 

 そして、歌舞伎演者はほとんどが退魔師(もとい)術者なのである。何故ならば、霊術を使ってド派手な演出をするために術を行使する必要があるのだ。京極雅も京極家という歌舞伎を代々受け継いだ男形としての名門生まれであるため、彼女自身も術者である。

 

 この術者というのが実は厄介な点でもある。それは、術者は他人の術に敏感になるのだ。簡単に言えば、強者と強者は惹かれあうようなものである。

 

 なので、裏歌舞伎で透視してまで濡れ場を見ようとする観客が、退魔師がいるのである。その視線を、術の行使を演者は感じてしまい疲弊してしまうのだ。表歌舞伎ならば霊力を持たない平民が大勢いる上に全年齢向けなのでそういう心配はない。

 

 だが、裏歌舞伎は性欲という三大欲求に従った人間が集う場所である。故に、張型帯(ペニスバンド)で貫かれてる結合部までしっかりと見たいという女性陣が、退魔師が非常に多い。その術の籠った視線は同じ霊力を持つ人間ならば感知してしまう。それが一人ではなく大勢の野獣達から見られるのだから、表歌舞伎と違って非常に神経に来るのだ。

 

 故に、マジックミラーのような結界を張ることで霊力による観客の透視術から遮る必要性があるのだが、これをした時に不満が起きた。観客からの苦情(クレーム)を要約すれば

 

「結合部を見たいのに見れないのは不満」

 

 である。さもありなん、透視で結合部を無理矢理にでも見るのは、我々の世界のアダルトビデオのモザイク処理を外すようなものだ。それを出来なくなったんだから、不満が起きるのは当然の帰結とも言える。

 

 しかし、歌舞伎座からすれば演者を優先しなければならない。演者が臍を曲げて公演が出来ないこともある、表の歌舞伎ではそれが度々起きた事も過去にあった。

 

 だが裏歌舞伎だと話は違う。何故ならば、招待制である故に観客の殆どが身分が確りとした──大商人や貴族──連中だからだ。

 

 表の歌舞伎ならば一般公開しているため、観客の不満も平民ならば無視できる。だが、裏歌舞伎となると観客は金持ちが殆どである故に、そして中には所謂後援者(パトロン)も混じっているのだ。

 

 後援者からの支援を受けてる以上、彼女達からの苦情は真摯に受け止め対応しなければならない。支援を打ち切られたら困るからだ。株式会社の株主のようなものである、一般の平民観客とは訳が違う。

 

 なので、朝廷にお伺いを立てて理究衆に莫大な研究費を提供し、後援者達にも協力を仰いだ。彼女らも己が欲求に忠実に行動しているために裏歌舞伎を利用している。故に、歌舞伎座からの協力要請の打診に対して二つ返事で協力した。

 

 透視が出来て、その霊力による視線が演者に来ず、演者が術を感じて疲弊することがないような都合のいい術式。それらは、結界だけでは足りずどうしようかと悩んでいたところ、ある若い理究衆が

 

 

「あの……、全てを結界でやるのではなく舞台そのものに術式を、所謂固有領域を施してはどうでしょう?」

 

 

 と、疑問を呈してそれだ! と飛びついたことで解決した。いつの時代も若人(わこうど)の発想で解決するものである。

 

 そう、彼らは舞台と観客の間にある結界のみに注目しており、舞台そのものを忘れていたのだ。

 

 固有領域とは、術師の描くイメージを具現化したものである。

 

 退魔師は妖魔と戦う際、相手の得意な地形──所謂ホームグラウンド──で戦わされることがしばしばある。主に討伐に出向く際がそれだ、防御側は攻撃側と違って地の利を得ている事が多く、数が劣っても均衡もしくは覆すことすら可能になる。

 

 それは勿論、攻守が入れ替わった時も言える。

 

 皇国側も、妖魔に攻められる際は地の利を活かすのは当然だが、領地にある龍脈を使って土地そのものに結界を張る。これにより弱小妖魔を遮断することが出来、要所を簡単に守ることが可能となる。

 

 更には、結界だけでなく領地、つまり地面という足場その物にも術式を展開する。これにより、その領域内にいる退魔師の身体能力を増加させ霊術行使をしやすくする。退魔師のみならず雑兵や平民にすらも効果があり、霊力が無いので霊術関係は無意味だが、身体能力向上は受けるため労働効率や妖魔と対峙した際の攻防力を上げて生還率の底上げに寄与している。

 

 その固有領域は戦闘に置いてよく使用されるが、それを演者の体力回復や身体能力向上という形で利用すればよいことに気づきさっそく実行に移した。

 

 結果は成功を超えた大成功であった。

 

 演技による体力消耗も抑えられるばかりか、固有領域自体が強力な結界なので透視術を行使されても演者は疲弊しなくなった。透視からの術を感じ取る疲弊よりも、固有領域の回復の方が上回ったのである。

 

 更に嬉しい副次効果として、裏歌舞伎で成功したこれを表の歌舞伎でも使用することにした。結果は言わずもがな。表歌舞伎も更に演技と演出に磨きが掛かり、平民たちも大喜びで大金を落としていき、今日に至るまでの歌舞伎座の繁栄を約束することとなった。

 

 それらの繁栄と栄華を保ちつつ、裏歌舞伎は表歌舞伎と共に続けられ、都の民と貴族達の娯楽欲を満たしている。

 

 そして今、彼女達は新たな演目が始まるということでこの裏歌舞伎にやってきている。

 

「触れ込みがあるが、これは何だろうな?」

「凡そ千年振りと書いていますが」

「一体何のことやら」

「でも気になるでござる! 早く見たいでござる!!」

 

 波羅達が叔父の左門に扱かれている間、彼女達は外の情報を知ることが出来なかった。師範である左門と師範代である牛股是枝はめっぽう強く、修行と訓練に明け暮れて終わったら食事後即睡眠というサイクルを三日間していたからである。なので、演目一覧として配られたしおりを見て初めて知った程だ。

 

 どうやら、周りの人達の声も演目の宣伝が気になるようで、聞き耳を立てれば

 

「今までの常識を覆すとありますね」

「はてさてどのようなものかしらねぇ」

「私としては雅様の、あの腰振りを見れれば宜しいですわ」

 

 等といった声が聞こえる。

 

 雅は主演男形で、張型帯(ペニスバンド)をつけて腰を振る所謂タチ──攻め(挿入する側・男役)──である。その王子様のような中性的な容姿で多くの女性を惹きつけてきたのだ。無論、彼女も例外なく爆乳であるがその乳は霊術を施した曝しによって抑え込まれているので、見事な王子様役をこなすことが出来る。

 

 最後の女性の言った事は、今までやって来た裏歌舞伎の出来事で、雅のその王子様役で攻めをする腰振りが本物の男のように見えたから人気があるのだ。

 

「ですが、此度の演目での雅様は違うようですね」

「みたいですね、今までタチでしたのに……」

「このネコになるってのは本当でしょうか……?」

 

 だが、此度の演目では雅はなんとネコ──受け(挿入される側・女役)──になると書いてあるのだ。これには追っかけファン達も驚きを隠せない、今までの役柄とは真逆の事をするのだ。そうなると、タチは誰になるのか? という事になる。

 

 そのタチについては──

 

「タチ役は今回初出演だとか」

「演技初出演とは中々に大役ですね」

「果たして、雅様の代わりになるのでしょうか……それが不安ですわ」

「全くの無名の新人とは……心配ですねぇ」

 

 ──全くの無記名なのだ。

 

 これには観客としてやってきた者達も困惑を隠せない、いつもの歌舞伎座ならば新人で演技初出演でも大々的に名前を売るのだ。それは裏歌舞伎であっても例外ではない、演技者は名前を売って演技を見せて、ファンを作る。

 

 それは我々の世界でも変わらぬ道理である、新人は何もない故にとにかく顔を売らないと始まらない。正体を隠した謎の演技者という売り方は非常にお高いやり方だが、それは実力が無ければ成立しないのである。取り柄も何もない奴が、誇り(プライド)だけを高く持ったところで昇らず落ちていくだけである。

 

 そのような売り込み方、今までの歌舞伎座ではやったことがない。今を時めく京極雅ですら、演技初出演の時は名前を売り下積みをしていったのだ。ハッキリ言って、金になるかどうか博打に近いやり方としか見えない。

 

 歌舞伎座は慈善事業ではない、列記とした会社である。確かに金を稼いでいるから、博打に近い宣伝を出来るか否かと問われれば出来ると答える。しかし、歌舞伎座は演技者を育て花形を生み出すのが仕事。そこから浮世絵などの我々の世界でいうグッズ展開をして、浮世絵師などを筆頭にそれぞれの業者に仕事を与えて、そこから生まれた商品を民草が購入して経済を回す。

 

 そのように経済に絡む娯楽産業であるために、売れない芸人はすっぱりと切る。今までの歌舞伎座は表も裏も、売れない芸人は容赦なく切って来た。

 

 だが、容赦なく切って来たとしても座を挙げて抜かりなくしっかりと宣伝したのだ。座としても、金にするのが仕事なので宣伝や売り込みなどはちゃんとする。それでも売れなかったら、その芸人の演技に問題があるということなので、切られた芸人も未練がましく駄々をこねたりしなかった。無論、切った後困らないように保障金などを渡して後始末(アフターケア)を忘れない。

 

 なので、博打のような新人初演技という宣伝にある者は不安を、ある者は興味を抱いて裏歌舞伎へと大量に赴いて行った。

 

 そして今、多くの観客がワイワイガヤガヤニギニギヤカヤカと騒いでいるところに、舞台方から()をチョンチョンと小気味良く鳴らして観客一同は始まるのだと理解し静かになる。次に、舞台端に黒子が登場する。黒子は女性であり、その乳と尻と太腿は豊満であった。

 

 黒子は、進行役を兼ねてるのか、観客たちに一礼をしてその手に持つ台本を読み上げる。

 

「これから始まります劇は、およそ千年前にあったものを復帰出来た事に対する新たなる試みでございます。ご来場の皆様方、どうかご寛恕を持って観覧してくださいませ」

 

 そう言って、一礼し退出。他の裏方の黒子達が、茶室のような舞台小物をせっせと用意していく。

 

 次に役者が現れた、その役者を見て観客は雑面の下からの目を見開いた。何故ならば、表れた役者は女性に比べて小さくて、細くて、胸もなく、尻もやや硬そうな──

 

「あ、あれはもしや──」

「──お、男……の……子……?」

 

 ──少年であったからだ




次こそはエロ行きます、ごめんなさい、マジですいません許してくださいなんでもしますから!

とりあえずちんちん亭語録などを勉強してきます

あと、度々後書きなどで言ってたエロゲーのお手伝いですが、漸く情報解禁許可を得たので宣伝します。こちらの活動報告をご覧くださいませ!
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=338917&uid=197933
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