※この作品はR-18です。

和風凌辱エロゲーの主人公兼ヒロインの兄に転生したんですが何か違う   作:ビシオ

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色々とご指摘ありがとうございます、自分の知識不足を思い知り汗顔の至りです。初心者処女作品ですが皆様のご期待に沿えるよう頑張ります。

感想は全部目を通してますが、中には返信しづらいのもあるんで全部返信出来そうにないですごめんなさい。

休みなので何とか完成出来ました。毎日休みたいですね

E-1甲突破したけど、E-2は怖いんでちょっと様子見します。


八話 でかい女性に抱きしめられたら即落ち不可避でっせ

「いい子♡いい子♡」

 

 頭を優しく撫でながら言葉を語り掛ける。その行動で気を許してくれたのか、もっと力強く抱きしめ始めた。全身を使って体を押し付け、頭を動かして胸の柔らかさを堪能しているのがわかる。さらには、自分の背中に回していた腕を両胸に添えて、ぽよぽよと触って揉みながら自身の頭に押し付けるようにしている。

 

 言わなくてもわかる、彼は自分に欲情していると。

 女としての欠陥品である自分の体に欲情してくれている、その事実が何よりも嬉しいことだった。周りの家人達からは頼が欲情しているとは知らないが、自分たちの主人に年下の夫が甘えているように見え、ほっこりとした笑顔でそれを見ている。

 

「頼君、辛くなったらこうしてあげるからね?」

「ふぁ…………い」

 

 胸の谷間から顔を上げた彼の顔を見ると、蕩けた顔をしていた。たまらなく可愛く愛おしい。

 彼のことは、父からよく聞いていた。父が敬愛する兄に生まれた初めての子だと、兄は術者として都に名を馳せたが体が弱く他の男たちと比べて子作りがしにくい欠点があった。その兄に三人の妻の中の正妻が生んでくれたと、しかも兄の虚弱体質が遺伝せずに健康体だと。父は我が事のように喜んで私に報告しており、父と共に挨拶に向かって顔を見たら、なんとも愛くるしい男の子だった。

 

 この世の男達は、私達女と違って奥ゆかしい存在だ。故に、大事な子作りは如何にして彼らから子種を頂くか、彼らにどれほど尽くすかがいい女の条件だと乳母から教わった。父のような前に出て戦う男はいるにはいるが私達女より数は少なく、後方で支えるのが専らの仕事だ。特に男は子孫を、家を維持するために一夫多妻が普通である。

 

 だが、私は女として出来損ないだった。

 死んだ母と同じ病に苦しみ、前に出て戦うことも出来ず毎日寝る日々。後ろから支えていくはずの父が、前に出て治療費を稼がなければならないほど我が家の財政に負担をかけた。

 体調がよかった時、慰めに父に頼み込んで武術の修練をしたら、父を軽く凌駕する才能を持っていたことがわかったが、この病弱な体でその才能が何の役に立つだろうか。

 

 父が馬車馬のように働いて、私の薬代を稼ぐ一方で、寝たきりの私を慰めるようにこの子を呼んで一緒に遊んだ。

 乳母も家人も、男は目に入れて癒されると聞いたがそれは本当だった。この子は私を姉さん姉さんと呼んで懐いてくれた、私が病で体が弱いということを考え無理をさせないように気遣ってくれてるのも嬉しかった。しかも、この子の父親の虚弱体質と違って遺伝せずいたって健康体である。そのことが、一族全体の吉報であった。この子の後に生まれた妹達も、健康体であることもさらに吉報であった。

 

 この子は、自分で作った交易品で稼いだ金子のほとんどを領地開発につぎ込んでいる。それだけでなく、父の代わりに私の薬代を払ってくれているということには心底驚いた。

 この子は、遊んでくれた大切な姉さんがこのまま病に臥せっているのを見たくないからと言って照れ隠しをしたが、それがどれほど私の心に響いただろうか。

 父が、貰い手がいない私を彼の妾にと頼み込んだと知った時は、流石に父に対して私は怒った。ただでさえ薬代で迷惑をかけているというのに、貰い手の無い私を宛がうのは大変失礼だし、彼の妻となる女達にも悪影響だろうと。

 

 だが、彼は嫌な顔一つせず了承した。しかも、妾扱いだと私は嫌がるかもしれないし正妻でも構わないと気遣うほどだ。流石にそこまで厚かましいことは出来ないので、妾としてお願いし了承してくれた。私のような出来損ないを貰うもの好きはいない、子を産めないどころか夜伽すら出来ないお荷物だ。そんな私をこの子は受け入れてくれる…………。どれほど心が救われたことだろう。

 

 

 今、この子が当主代行として働き、一族重鎮達から嫌味の応酬を受けているが、あれは女だからわかる。彼女ら重鎮達は、嫌味を浴びせることで都の役人連中に対する耐性をつけさせようとしているのだろう。父も度々都からやってきた役人に嫌味を受けてげっそりしていたほどだ。当主代行ならもっとそれが行くだろうし、彼が無理をして当主をやる必要はなく、早く他家に輿入れして妻達を支えた方が良いと遠回しに言っているのだとあたりをつけた。もっとも、この子にはそれが全然伝わってないようだが。

 

 妹達が生まれた時も

 

「姉さん、僕に妹が生まれました!」

「今度は双子が生まれました!」

「僕は兄として、妹達を守りたいです!」

 

 そう元気に報告していたほどだ。

 

 だが最近では、重鎮の嫌味を真面目に受け取り気が滅入っているかもしれない。故に、こうして優しく抱いて慰めようとした。

 するとどうだろうか、この子は私の体に欲情してくれている。周りの家人は気づかないが、密着させてる私はこの子の荒くも押し殺した淫蕩な息遣いが聞こえた。

 

 すうぅぅ~♡~~♡♡はぁ~♡~♡~♡♡~♡♡

 

 と、欲情しないような抵抗と、たくさん空気を吸いたいという相反した意思を感じさせる声を出している。それを知った時、私の股が熱を持ち始めた。男は中々欲情しないとは乳母から教わった、なのに、私の小さな旦那様は欲情してくれている。その事実が何よりも嬉しい。頭を撫でると、気を許したのか、全身を使って私の体に密着するように抱き着いてくる。赤子が生まれたらこんな感じなんだろうと思い、私の心と下腹部に熱が灯る。

 

 そして、その状態でいると、私の下腹部に何やら硬いものが当たってきた。まさか…………これは…………。

 

 すると、私の胸からガバッと勢いよく顔を上げ、彼と目があった。その顔は、非常に真っ赤になっており、目線も拙いことをしたと説明している。私の体で勃起したのが恥ずかしいのだろう。

 

「ね、姉さん! 僕はこれにてしつりぇいします!!」

 

 恥ずかしさと慌ただしさが混じって、どもりながらわたわたと私の体から降りようとする。それを動かさないように強く抱きしめて

 

「頼君」

「んむっ?!」

 

 彼に私の唇を重ねた。

 激しい接吻は出来ないが、じっと重ね合わせて固定する。胸が熱くなり、彼のすべてが欲しくなる。今すぐにでも彼とまぐわい、子供を作りたい。だが、それを私は出来ないので名残惜しいが唇を離す。

 

「愛する旦那様、辛くなったらいつでもこうして上げますからね? 私のところにいつでも来てください」

「ひゃ、ひゃい…………」

 

 真っ赤にした彼の表情を見るだけで、体調が良くなりそうだ。心がこんなにも温まる。

 私の体に跨っている状態からゆっくりと彼は降りて、入り口の前に立ち。

 

「じゃ。じゃあ、姉さん。次に来るときはお土産を買ってきます」

「ええ、楽しみにしているわ」

 

 そう真っ赤になりながら挨拶をして、慌ただしく出て行った。

 

 旦那様が出て行ったあと、控えていた家人が近づき

 

「愛らしいお方ですね」

「ええ、本当に」

 

 そう返すほかない。家人達から見ても、頼君は私に良くしてくれているからありがたいのだろう。

 

「病に倒れるお嬢様と、それを支える頼様…………まるで、御伽噺のようですわ」

「出立にはお嬢様の接吻で送る…………、大変良いものを見させていただきました」

 

 先ほどのやり取りを、家人達はきゃいきゃいと喜びながら話し合う。傍で聞いてる私も、うれしさと恥ずかしさで火が出そうだ。

 

「お嬢様と頼様は本当にお似合いでございます」

「ありがとう、後は私の体が万全ならば、是非とも彼の子を産みたいのだけれど…………」

「うう…………お嬢様……お労しや……」

 

 私の台詞に家人が涙を流す。女として子を産むのは当然の義務だ、それが出来ない私は欠陥品の烙印を押されている。それを知っているからこそ、長く世話をしてくれる家人は嘆いてくれている。そのことを嬉しく思うが、私はあの時から絶望していない。

 

「すみませんが、そろそろ寝ます。少々疲れました」

「わかりました、私達は失礼させていただきます」

 

 私がそう言うと、背もたれの木座椅子を片付け、横になった私に布団をかけなおし、家人達は退出していった。

 

 

 

 

 気配から周囲に誰もいないことを確認すると、私は自慰を始めた。

 

「んっ……っ、……♡……! ふ♡ぅう♡ぅ……♡……っう……う」

 

 いつもはこんな事はほとんどしない。体力を消費するだけだし、懸想するようなものがないからだ。

 だがしかし、彼のことを思うと指が止まらない。

 

「あ♡ぁあぁは……あ♡あ♡…………あ!」

 

 私が抱きしめた時、私は彼を癒すためと思ってそれをやった。何故ならば、男はあまりそういうのが奥手で欲情しないと思ったからだ。だが、あんなにはっきりと私の体に欲情し、この無駄に大きい乳房を堪能するかのように触って頭に押し付けて、大きく息を吸って味わい全身を私に押し付けて、しまいには勃起までしてくれるなど…………! 

 

「は……♡ぁ♡……ぁ……ああ……! あ♡……ああ…………あ♡……」

 

 久々に達した。これほどまでに気持ちがいいのは久しぶりだ、もっとしたいが流石に疲れたのでやめる。

 大きく深呼吸して呼吸を整え眠りにつく。そして、私の病のことについて思う。家人は、私の病は不治の病なので二度と治らないということを知っているので涙を流した。これはまぁ、いい。私の病は音に聞くもので、貴族と言えども逃れられないと一般に知られているほどだ。だが、私は絶望していない。理由は簡単だ、この病が治ることを他ならぬ私の旦那様が教えてくれた。

 

 あれは、私が彼と波羅ちゃんとの修練の時のことだ。私の才で彼らをコテンパンにしたが、最終的には私が血反吐を吐いたため途中で終了した。慌てて私のもとに駆け付けた父の肩を借りて、息も絶え絶えの時彼と父との会話が耳に入った。

 

「すまないね、うちの娘が迷惑をかけた」

「いえいえ、流石桃代姉さんですね。前、叔父上から姉さんは自分を超えると言ったことが半信半疑でしたがそれが本当だったなんて」

「だが、この子は病に侵されている。これさえなければ、この子も幸せを掴めただろうに…………」

「大丈夫ですよ、姉さんの病は治ります。僕が治してあげますよ」

「そうかい、慰めてくれてありがとう」

 

 あの時はまだ当主代行となる前だったため、父も彼の言葉を子供の言う慰めだと思って流していた。だが、肩を貸されて意識が朦朧としていた私は、彼の言葉が嘘ではないと理解した。

 父が言うには、武を極めしものは、相手の行動視線発言全てで情報を掴みとれる。と、父自身が剣聖様から教わったそうだ。そして、私はその言葉の意味を彼らとの修練で理解した。刀の軌道、視線、足の動き、体幹の向き、それらから相手の行動がわかる。剣聖様はそれが出来るという。

 

 そして、彼の言葉が…………治るという言葉が決して嘘ではないというのを理解した。あの発言の声音、感情、それらが彼自身が治し方を知っているから出ているものだ。父は気づかなかったが、私はそれに気づいた。あれは、慰めで言ったのではない。彼は、治し方を知っていると。

 

 出来損ないの私のために高額な薬代を出し、貰い手がいない私を妾ですら烏滸がましいのに正妻でも構わないと気遣い、更には治らないと思っていた病の治療法を知っており治そうとしてくれる。

 これが、どれほど救われたことだろうか。どれほど、ありがたいことだろうか。そして、ここまでされて惚れない女がいるだろうか…………。

 

 なので、私は絶望していない。私の小さな旦那様のために、私は待っている。そして───

 

「頼君。病が治ったら、子供はたくさん産むからね…………」

 

 ───そう心に決めて、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 桃代の色気にやられて勃起するなんて、滅茶苦茶に恥ずかしいことをしたと罪悪感で胸が一杯になっていた彼は、駆け出したまま部屋に戻る。

 そして、敷かれた布団にそのままダイブしてしばし横になる。まさか、あんなことをして知られてしまうとは…………。まるで、母親に勃起を見られたかのような羞恥心を感じてしまった。そのまま横になって、いきり立つ息子を優しくマッサージしてどうにかこうにか落ち着かせるようにする。しばらくすると、息子に溜まった血と熱が収まり、段々と小さくなっていった。

 ふう、と一息つき、体を起こす。そしてまた、背中からバタンと倒れて天井のシミを数え始める。そうして心を落ち着かせた彼は、今後のことを考え始めた。

 

 

 

 ……滅茶苦茶に恥ずかしかった。あんな赤ちゃんみたいに抱き着いてしまい、あまつさえ勃起してしまうなど。姉さんに嫌われてなければいいんだけど…………、いや、今はそれよりも今後のことを考えないと。

 

 桃代姉さんはとても有用なキャラなのは間違いない、主人公である波羅は鍛えなければ大ボスたる凶妖に立ち向かえないが、彼女は時間制限付き病弱持ちというデメリットがあるものの鍛えずに凶妖撃破を出来る優れたユニットだ。

 

 その彼女が役に立つのが、凶妖の一角を担う双子の鬼。双月の修羅とよばれる赤鬼の紅月(こうげつ)、青鬼の蒼月(そうげつ)だ。二人は兄弟で、力の赤鬼、術の青鬼と呼ばれているネームド凶妖である。鬼は基本的にカラフルだが一番多いのが赤鬼と青鬼だ。緑鬼はいるが、これは大陸のオーガがそれにあたり扶桑には存在しない。

 

 紅月も蒼月も腰まで伸びた艶やかな金髪ロングだが、前者はボサボサのワイルドヘアーで後者はきっちりとしたロングヘアーとなっている。髪が表すように、顔も紅月は好戦的で、蒼月は眼鏡をかけたインテリ鬼となっており、しかもどちらもイケメンなために女性プレイヤーからの人気も高い。

 

 二人はプリキュアとばかりの連携攻撃が得意で、基本的に凶妖は一体ずつ相手するのだが、この二人だけは同時に相手取るのでキャラ育成と連携の重要さがモノを言う戦闘になっている。

 

 前衛の紅月の力に任せたパンチは最大の威力だとこちらの障壁を突破し相手を血煙に変える。後衛の蒼月の術に至っては、前衛への補助などもそうだが、全体攻撃の「鬼雷」「氷魔」「獄炎」と呼ばれる電撃、氷、炎属性攻撃を操ってきてこちらのライフを的確に削ってくる。大体の妖魔は属性攻撃は一つだけなのだが、蒼月は三種以上扱うので、ボス対策のために一つの耐属性防御だけを装備して対策する、というのがやりにくいのだ。

 

 それだけでなく、隙を見て幻惑や催眠術といったデバフまで使ってくるのだ。鬼は基本的に力任せで、術を扱うものはいるにはいるが少ない。いたとしても中級退魔師レベル程度しかない。ちまちま術を使うより、己の怪力でぶん殴るほうが早いからだ。そういう意味では紅月はわかりやすい。

 

 だが、蒼月は鬼にしては珍しくインテリで、術は上級退魔師と遜色ないレベルのものを放ってくる。それだけでなく、鬼特有の怪力も有しているから厄介なのだ。尤も純粋な力という意味では兄弟の紅月に劣るのだが。紅月を倒して、術師だから接近戦に弱いだろうと蒼月に殴りかかったら返り討ちにあった。というのはよくあるパターンだ。この場合、どれほどライフや霊力を維持して紅月を突破するかというのが問題となってくる。

 

 そういう意味では結構な良ボスと言えるだろう。

 こいつらは中盤から相手をするボスで、今まで一対多数だった大ボスが二対多数になるだけで非常に大変となる。そして、この双子を相手にした後は凶妖が一体ずつで来るのが稀になってくるほどだ。つまりプレイヤーに意識の切り替えを突き付けるのである。双子以前だと、思いっきり地道に鍛えて一対多数だから凶妖を楽々撃破ー! と余裕かましているプレイヤーに冷水を浴びせる形となるので意識切り替えとしてはありがたいと言われているほどだ。

 

 だがしかし、エロゲー故にエロに関しては妖魔は信用ならないと言える。

 特に、鬼は人間に良く近づいて色々と会話をして友好的なイメージを作り出すシーンがあるが、普通に嘘だったり、あっさり裏切ったりとするので油断ならないし信じないが退魔師の基本だと資料集に書いてあった。だが、プレイヤーはそういうのを真面目に受け取らず、最初辺りでも急に名前付きの双子の鬼が現れ、主人公に色々協力してくるし、家事もしてくるし、妖魔退治にも付き合ってくれる。そんなことをするこの双子は味方なんじゃね? と思って過ごしていたら実は主人公にじわじわと催眠をかけており、大事に守っていた処女は二人に美味しく頂かれた。

 

 それだけでなく、主人公にそれぞれ子供を産ませて、自身を兄と呼ばせて一族の中にすんなりと入りこむ。外見は高等幻惑術を使っているのでイケメンの人間にしか見えず、そして手当たり次第に一族の女どもを食い散らかしてたくさんの子供を産ませる。なんてルートがあるほどだ。

 

 ただし、この双子は敵である凶妖なのに条件によっては味方ユニットとして最後まで裏切らずに使えるルートもある。尤も、それをする場合主人公は彼らの妹となり性欲のはけ口兼、一族復興のための孕み袋になるのは確定となってしまうのだが…………。尚、妹になりたい女性プレイヤーからの評価は非常に高い模様。見方によってはイケメンの双子の兄に求められて子供産んだ上に、今後も自分のことを妹として可愛がってくれて妖魔退治も裏切らずに最後まで付き合ってくれるからわからないわけでもない。

 

 話が逸れた。

 で、この双子に対して桃代姉さんがなぜ有効かというと、単純に強すぎて二人の連携なんざぶっちぎりでぶった切るからである。通常プレイならば、双子の高度な連携に対応するための装備や編成などを駆使しなければならない。特に、タンク役の紅月に蒼月がバフと結界をかけてるせいでこいつが暴れまくるのが非常に厄介なのだが、桃代姉さんは全てを断ち切る物理最強の剣聖様の技を使えるからいいのだ。

 

 剣聖様の技は物理を極めた結果、刀を振ってたらいつのまにか斬撃が飛ぶわ、大地を割るわ、海や山を割るわ、更には妖魔の使う高度な結界術や障壁すらぶった切るのである。なので、蒼月がタンク役の紅月にバフや結界術をかけても、問答無用とばかりに秘伝・空絶を使ってまとめて二人を切ってしまうのだ。ただ、この秘伝は負担が大きすぎて最強と言われる剣聖様もポンポン出せるわけではなく命を削ると言っていた。なので、病弱な桃代姉さんは文字通り命と引き換えにこの技を放って蒼月と紅月を倒すのである。この双子を倒すのが中盤の折り返しというか、ある意味基準点みたいになっている。

 

 この双子を相手にした後、凶妖達も二体同時などが起きるが、ぶっちゃけ連携なんて一切しないので。片方の攻撃はがっちり守ってもう片方を集中して倒すという各個撃破をすればあっさり倒せるのだ。凶妖達の仲は基本的によろしくない。というか、全員我が強いので連携? なにそれ美味しいの? 状態なのだ。

 

 まぁ、後半に出てくる以上厄介だし強いし下手すると全滅するのは間違いないのだが、少しでも気が抜けない双月の修羅に比べれば余裕ある上に後半である以上装備とレベルも整っているので対処しやすいのだ。

 

 

 ちなみに、そんな凶妖達が軍隊レベルの高度な連携をしてきたのが一千年前に起きた『人妖大戦』である。

 

 資料集によれば、人も妖魔も生存のために悍ましいことをしまくった。

 浮浪者や貧民に爆弾を仕込んで妖魔に特攻させる、幻術で人間を操り人間を大量に生み出す人間牧場を作る、妖魔の頭を割って妖力を使った悍ましい電池の発明、水源汚染による地域一帯の人間を妖魔に変貌させる、妖魔の住処の環境を激変させ環境に適応できない妖魔を絶滅させる、人間を食って皮を被って成り済ます、妖魔同士を仲違いさせる、etc。

 

 結果的に言えば、人間の底知れぬ悪意が勝利したと簡潔に書いており、そのおかげで人類と妖魔はパワーバランスが崩れ人類が優勢となっている。

 

 黒き太陽『空亡』、白面金毛九尾の狐『玉藻』、変幻自在の妖怪『鵺』、双月の修羅『紅月』『蒼月』、他多数の凶妖が妖魔の世界にするべく手を取り合って人類を管理しようとしてそれに徹底抗戦したという形だ。だが、人類側は時の帝とそれに従う『妖魔滅却八勇士』と呼ばれる八英雄によって封印乃至撃退されたということになっている。特に決定的なのが、帝がその命を捧げて都の霊脈をも使って扶桑国を丸々覆う呪術を使って、それにより妖魔が大幅に弱体化。その呪いが今でも妖魔に残ってる、とかなんとかだったっけな。薦めてくれた友人みたいに完璧に覚えていないのが悔やまれる。

 

 何にせよ、厄介な双子の修羅に対する切り札となりえるのが桃代姉さんなのだ。

 といっても、病を完治させてから出撃させると決めている。RTA走者ならば時間短縮が大正義だから、あの鬼畜技を使うんだろうけど僕は一切する気はない。というか現実だし、僕の嫁さんにそんな外道は出来ないし、せめて桃代姉さんはこの世界だけでもいいことが起きて欲しいと願っている。妹達同様に、姉さんのことは守りたいと思ってる。故に、彼女を戦闘に出すなら治療法を確立させてからになる。

 

 

 

 ───よし、色々難しいこと考えたからあそこに行こうかな。久しぶりに頭使ったし、最近は上洛の準備で忙しいし、そして桃代姉さんに抱きしめられて悶々してしまったしで頭の中がぐちゃぐちゃになりかかってる。こういう時は、天然の温泉に入ってリラックスするに限る。時間帯も、やや夕暮れとちょうどよい。ちゃっちゃと入って戻ればいいだろう、そう決めた僕は、うちの領地の中にひっそりと作った秘湯へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 秘湯。

 文字通り隠れた温泉である。この北部にあって、日本の北海道や東北地方のような雪が当たり前の場所にも、日本をモチーフにしてるせいか温泉は掘れば湧き出るし、自噴してるところもある。僕は領地開発の中で、自分でこっそりとここに露天風呂を作ったのだ。理由は簡単、入りたいから。

 

 ゲーム中だと、領地開発が進んで中盤以降に技術研究が進んでのタイミングで領地開発の再調査なるタブが生まれて、そこから領地内で新しい鉱脈やら何やらを見つけるイベントがある。尤もこれは確定ではなく運が絡むし、攻略本にどこに何があるのかというマップもあるが、全部開発出来るわけではなく完全に運となっている。わが綾絶家は鉄、銅、金、銀、翡翠、温泉、等々といったそれぞれゲームを進めるのに有効な資源がある。鉄、銅は武器防具開発で良質なものを作れるようになるし、金銀は財政が潤う、翡翠はそこから良質な勾玉やらブレスレットなどを作って後衛の術師の能力が上がる装備を作れることが出来る。

 

 ぶっちゃけ領地にここまでのブツが眠ってるってこと自体がかなり凄い案件で、全部掘れたら間違いなく大発展すると思うだろう。ただし、その再開発タブは二個しか出ないので、六個のうちどれが当たるのかは運なのだ。

 そして僕は、どこに何があるのかというマップを………………一部しか覚えていなかった。非常に惜しい。

 その中で、特徴的な場所に温泉があるポイントが数か所あって、そこの一つだけ覚えていた。領地の地図のなかでも、結構特徴的な場所にあったなーとうろ覚えだったがそこを見つけたのだ。

 

 尚、領地内である故に当主一族である僕が開発しても誰も文句は言わない。それに、常日頃暇があったら農作業やら工作やらをやってるので、領地内を好き勝手に移動しても咎められないのだ。結界で覆ってる領地から出たら襲われるかもしれないが、領地内なので安心安全なのも理由だ。で、僕は掘り当てる道具…………といってもつるはしやスコップ、いや、この時代なら鋤と言うべきか。それらを持って掘り当てたのである。如何せん半信半疑だったが、出てきてよかった。

 

 ちなみにだが、僕みたいな貧弱な小僧が掘るとなると普通に時間がかかりすぎる。しかし、この世界は霊力を体に張り巡らせて身体能力をアップする技法があるので、それを使えば僕でもサクサク掘れるのだ。そして、掘り当てた場所からチョロチョロろお湯が沸き出たので大喜び。後は、その場所にえっちらおっちら岩を運んで、地面に置いて、周りを囲んで~という風に自作の温泉を作ったのである。作り方は、youtubeのDIY動画で魚のための池を作る動画を見てたのでそれを参考にしました。簡単に言ってるけど、納得いく形になるのに実に一年以上かかったりしたのは秘密だ。まぁ、誰にも言わず秘密にやってたからだし、ちょっとした小屋や温泉卵作る道具など凝ったものを作ったからだけども。

 

 ちなみに、ゲーム中の温泉は入浴シーン目的に利用され、それ以外は傷の治りが早くなるといった効果がある。エロシーン見終わったら終わりかと思いきや、傷の回復といったちゃんと使えるところを用意しているので、先ほど挙げた資源の中でもハズレ扱いではないのだ。といっても温泉以外の資源の方が有効なので、明確なハズレではないが劣るといったところだ。

 

 で、ひっそりと作った露天風呂をしばらくは自分だけが利用し、問題ないと判断したら公開しようかなと思ってる。これだけでも温泉地として収益可能だし、都からやってきた役人への応対にも使える。平民に解放は…………無理だろうな流石に。あと一つ掘ればそっちを平民に渡せるだろうが、多分一族会議は認めないかもしれない。温泉はとても貴重なものだから、しょうがないね。現代日本みたいに進んでないからね。

 

 基本的に傍に誰かいたりするから、一人でひっそりしたいときに温泉に入っている。なので、ウキウキ気分で秘密の露天風呂に向かっていた。その時、温泉地の方から妙に甘い匂いがした。何だか変な気分になるが…………、ま、いいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだぁ? こんなところに男がやってくるなんて、俺にもツキが廻ってきたなぁ♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この匂いに危機感を抱いて引き返したなら、あんなことにはならなかっただろう。と、後年の頼は嫁にそうこぼしたという。




身長差があると、どう頑張ってもおねショタみたいな体格差になってしまいますね。大好き

僕が影響受けた淫魔作品も大体2m超えがデフォみたいなんでそんな感じだと思ってくだせぇ

多分次でエロ入ると思います
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