※この作品はR-18です。

今宵の月は   作:Fulikake

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某百万偶像浪速たこ焼き娘と女性Pの百合です。
初めて投稿します。
関西弁不慣れ&キャラ崩壊があるかもしれませんがご了承くださいませ...


第1話

「おはようございます!」『おはようございます〜』

劇場のドアを開けると元気にアイドル達の挨拶が飛んでくる

 

「みんな、おはようございます!今日も頑張ろうね」

 

挨拶を返していると歌織さんがこちらに近付き、話しかけてきた

『おはようございます、プロデューサーさん』

「おはようございます、歌織さん。この間のお仕事は上手くいきましたか?」

『はい!プロデューサーさんのアドバイスのおかげで収録後、MCの方に褒めていただきました!』

本当にありがとうございます!と私の両手を持ってぶんぶん縦に振りながら喜びを露わにする歌織さん

 

「良かったですね!今後も楽しみにしてますよ」

アイドル達の頑張りがこうして評価されていくのはとても嬉しい

 

『歌織さーん!』

2人でニコニコ笑い合っていると歌織さんを呼ぶ声が聞こえる

それではまた、と手を振りながら去っていく姿を見送った後、事務室に向かおうと右足を1歩下げた瞬間何かにぶつかった

「わぁ、ごめんなさい…奈緒ちゃん…?」

 

振り返るといつも明るく挨拶をしてくれる奈緒ちゃんが私の背中に顔を押し付けていた

「…どうしたの?」

明らかにいつもと違う様子に尋ねる

『うっ…ぐすっ…』

 

表情こそわからないものの、すすり泣く声で私のすべき事は決まっていた

「よしよし、大丈夫だよ。一緒に会議室で話そうか」

こくん、と頷くと左手で涙を拭きながら私の後をついてくる奈緒ちゃん

 

 

「美咲ちゃんおはよう、…少し会議室借りるね」

『おはよう!…わかったよ、ゆっくり使っていいからね』

察しのいい彼女は事をすぐ飲み込んだようで部屋を開けてくれた

 

「ほら、座って」

『うん…』

「落ち着いてからでいいからゆっくり話してみて?」

子供をあやす様にぽんぽんと奈緒ちゃんの頭を触る

 

『なんや、最近自分の事がわからんくなってきて…』

ぽつり、ぽつり、と語り出す奈緒ちゃん

『プロデューサーさんに会えたん久しぶりやろ?

...せやからめちゃくちゃ楽しみにしとったんやけど、いざ会ったらなんや泣けてもうて…』

確かに前まではほぼ毎日サポート役として会っていたけれど、最近は奈緒ちゃんと一緒に仕事に出かける機会がなかった

劇場でもすれ違ってばかりで会話すらろくにしていなかった

 

「嬉しさで?」自意識過剰な返答をしてみる

『嬉しさもありますけど、…寂しさもあるんです。』

『プロデューサーさん、全然私に構ってくれへんし…最近アニキがサッカーの遠征で北海道に行ってもうて、ずっと家に私1人なんですよ。

それがむっちゃ寂しうて、今までは劇場に来てメンバーと会っとったら平気やったんです、』でも今日は…と俯いてまた涙を流す奈緒ちゃん

 

普段明るく振舞っているものの彼女も1人の女の子、寂しさが募って爆発したのかもしれない

このまま感情を抑えて抑えてを繰り返すのは結果良くないことに繋がってしまうだろう

 

「ねぇ、奈緒ちゃん今日のお仕事の予定は?」

『えと、ダンスレッスンとボーカルレッスンです』

「それさ、サボっちゃおうか」

『……、えぇっ!それホンマにいうてます?!』

「うん、ホンマに」頬杖をつきながら微笑む

 

「だってさ、今日の奈緒ちゃんちょっと心配なんだよね、

体を休ませることは当然として、心を休めるための休暇っていうものも同じくらい大事なんだよ」

『…せやったら、プロデューサーさんも一緒に仕事サボって今日1日私と一緒にいてください』

 

もちろん想定内の反応だ

 

「いいよ、美咲ちゃんに説明してくるから帰る支度しててね」

今日の業務は内容的に大変でもないので後回しでも大丈夫だ、

それに何よりも大切なアイドルのメンタルケアを優先させてくれ、と美咲ちゃんや他の従業員に力説をし、合意を得て会社を早退をした

 

 

今日の出勤時間わずか10分ほどである

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