刑務作業名:侵入者迎撃
目標:突発的発生した侵入者の撃破及び捕縛
依頼者:ラカーユ
報酬CP:20,000
依頼本文:一部の囚徒の錯乱及び暴走の元凶が侵入して来た。目的は不明。コレを迎撃、問題解決の為に確保を要請。内容が内容、ISの使用は無制限とする。
尚、今回の件による囚徒暴走の内容の傾向から侵入者は度し難い変態である可能性が浮上した、警戒を怠らぬよう。
本音の存在によりあの戦闘員の一団は1年1組と言う事実に軽く驚愕しながらも調教部屋を抜けた楯無。部屋を通過する頃にはイカされまくった為に精神が軽く飛び掛けていた。
「はぁー♡ はーッ♡……う、くっ♡」
その先の部屋はある種の終点地点。其処で虚が待っていた為、フレームを外され取り付けられていたニップルドームとバイブ2本を外すも、余韻が未だに残っていて身体の痙攣が続いていた。
「よもや2部屋程、跨ぐとは思ってもいませんでしたね……」
「う、虚、ちゃん♡ ほ、本音ちゃんが、♡ 居たわ……♡ 完全に私の事を、覚えていない♡ みたいなの……♡」
「……完全に洗脳されて過去の事を思い出せない状態にされているのかも知れません……。一歩逃げ出すのが遅れれば私も、そうなる恐れもあったみたいですね」
虚としては妹である本音が心配になる。かく言う既に洗脳され敵組織の戦闘員にされている。
「すー、はー……。何とか正気に戻せないかしら?」
絶頂の余韻及び痙攣が収まりつつあった楯無は呼吸を整えて現状を整理。簪の事もそうなのだが本音を始めとした『学年留学』に参加した生徒達の身が危険だと判断する。しかしながら、先程の光景から既に戦闘員へと洗脳され使役されている様子から説得は難しそうだ。
「現状では何とも……。記憶喪失の類と同じ様に思い出すと言う奇跡も期待は出来ないでしょう。いえ、記憶喪失よりも希望が薄いと思います」
「…………。分かっている」
——広義的に記憶喪失は何かしらのショックで『忘れた』状態を指している。複数の種類はあるけれど、何らかの形で思い出す事もある。……けど、洗脳の場合は門外漢だから何とも言えないけれど、それを踏まえてもどう対処すれば良いのか私でも分からない。
加えて生体兵器や未知の性能のISを所持している時点で明らかに既存の国家や最高峰の研究機関を上回る技術力を有している……そう言う意味では太刀打ち出来ないかも知れない。それでも……。
「諦める訳には行かないわ……。今は、進まないと……‼︎」
「…………」
痙攣が収まっているとは言え、身体の疼きは止まった訳では無い。着せられているスクール水着の布の衣擦れが乳首に摩る度に、思わず声が出そうになる。角度が急なハイレグの為に秘所の場所に食い込んでおり、其処も加えて刺激が発すると腰が砕けそうになる。
——……こんな姿、他の誰にも見せられないわね……んっく、……♡
「……この先の扉、少し大きいわね」
「ある種の重要拠点、なのかも知れませんね」
かなり奥まで進んで来た先に見えた他とは少し違う扉。調教施設を越えた先、願わくばこの先が最深部であり簪が囚われている場所であって欲しい所である。
「「…………」」
意を決してその扉を開け放った。
「……誰も、居ない?」
壁の一面には大型モニターが存在しており、その先に映っているのはもぬけの殻となっていた機械式の拘束具。記憶が正しければ其処には簪と小柄な少女が拘束されて調教されている様子が映し出されていた筈であった。だが、今は2人とも映し出されていない、と言う事は……?
「お嬢様、アレは……?」
「ッ‼︎」
部屋の壁際にある長テーブルの上に無造作に置かれた結晶体。それは眩い光を放っており、楯無にとっては見間違える事は無い、自身のIS『霧纏の淑女』の根幹たるISコアに他ならなかった。
「こんな所に……‼︎」
楯無は思わず駆け寄ってそのISコアを手に取った。あの瞬間に一体、どうやって移動させられたのかまるで理解出来なかったが、今は考察する余裕は無い。
「罠ですッ‼︎ お嬢様‼︎」
「え……っ⁉︎」
虚のその声と同時。楯無がISコアに手を掛けた直後、床に穴が開き机共々、無抵抗のまま落下した。
「…………」
『織斑 一夏、件の、侵入者と、間も無く、接敵、する。用意は、良い、か?』
「ああ、問題無ぇ。それよりも、この機体……何時も以上に動かし易いぜ……‼︎」
レーキュから改修直後の試運転を刑務作業と言う名目で受注した一夏はISが暴れるには充分な広さの大部屋にて待機していた。
『機体、各種、データ、の、バランス。情けない、程に、調整、が、甘い。呆れる、他に、無い』
そして一夏はかつて和奏に完膚なきまで破壊されレーキュの手により新調同然に改修された『白式』をその身に纏っていた。
ISコアは無事であり其処から抽出された機体データを元に再構成され無事に復活を果たした機体。だが、完全に元通りとは言えず寧ろ改修を施されたと言う構図となっていた。
全体的なフォルム構成は従来の白式と変わらないが、全体的に赫みを帯びたエネルギーがブースター付近を中心に滞留している。
「うっ……機体調整とか、その面倒臭いと言うか、整備科に知り合いがいなくて」
『…………そうか』
「それよりも、皆が可笑しくなったのはその侵入者が原因なのか?」
一夏は此処に来る前に1組の生徒達を見かけたのだが、黒を基調とした胸や股が丸見えのハイレグスーツに身を纏っており痴女と言っても良い変態的な戦闘員の様な格好をしており、思わず目を逸らした。一夏とて男子だ、女子のあの格好は余りにも目に毒と言えた。
『つい、先程、判明した。一部の、IS学園の、生徒達、が、突如、として、胸部や、恥部を、曝け出し、変質者、の様な、姿となり、暴れ出した。まだ、正気に、戻せていない。
調査の結果、どうやら、潜在、催眠の一種、らしく、何かしら、のトリガーで、発動する類……。ただ、その発生させる為には、一定範囲内、じゃない、と発動、しない、らしい』
「……そんな、いつの間に」
『それは、分からない。ただ、状況的に、『学年留学』、以前に、仕掛けられた、と考えるのが、自然。五稜、監獄、学院内、だと、あの
「だが、その侵入者を捕まえれば……‼︎」
『侵入者を、確保、出来れば、解除の、やり方も、見つかる、可能性が、ある。まだ、発展途上、の技術、なのだろう。でなければ、侵入する、リスクを、冒す必要、は、無い』
「そうか……。それよりも、分かったぜ‼︎ 上手く行けば」
『勿論、報酬CPの、上乗せも、検討の余地、あり』
「待っていろよ、皆‼︎ 俺が絶対に元に戻してやるからな‼︎」
『熱源、反応を、確認。上階から、侵入者アリ。織斑 一夏、衝撃に、備えろ』
その言葉の直後、一夏の眼前でナニカが墜落し、衝撃による突風と砂埃が舞い上がった。