電脳空間フロアは機械姦フロアと同じく外部から隔離されたフロアとなっており機密事項の塊の様な場所。その為、機械姦フロア入り口と同じ様な厳重なセキリュティが施された金庫扉の様な扉を潜る必要がある。
「初めてのドロシーも居るから一応、説明するけど、電脳空間フロアは機械姦フロアよりも更に上位のセキリュティになっているわ。基本的には機械姦フロアと同じく担当職員の命令に従う事」
「分かりましたわ」
「う、うん……♡」
『命令』と言う言葉に反応して下半身が疼いた。機械姦フロアでラバーメイドに命令されて縛めを受けた時も悦んだ事を思い出した。
「と言っても電脳空間がメインだから然程、複雑な構造じゃないわ。今日はヒナタが居るからその人に伝えて頂戴。それじゃあ、申請出しておいたから行ってらっしゃい。もしかしたら電脳空間で私達と鉢合わせするかもね」
——そう言えば非番の職員の人も此処の施設で楽しんで居るんだっけ……。電脳空間の構造は分からないけど遭遇するかも知れない。
金庫扉を潜り抜けると機械姦フロアとはまた違う冷涼な空気が肌に伝わって来る。白く仄かに発光する一直線の廊下の先に両開きの扉がありその上に『電脳空間フロア入り口』と言う電光看板が掲げられている。
「では、参りましょうか」
その廊下を歩し電脳空間フロアの扉を開いた先に広がって居た光景は、予想を上回っていた。
——な、何コレ⁉︎
青黒い円形の部屋。壁には複数の扉があるのが見て取れる。その中央には仄かに発光する青白い巨大な天球儀の様な球体が鎮座しておりその周囲には複数の環が幾重にも重なって回転している。その周囲には膨大な数の空間投影型ウィンドウが展開されては消滅を繰り返していた。
初見では誰もが圧倒されるであろう光景、その眼前の足元に位置する端末席に座る人物が見えた。
白いハイレグのISスーツの様なボディスーツをその身に纏い、斜めにカットされた同質のニーソとロンググローブを着用したかなりの巨乳の女性だ。その周囲にも多数の空間投影型ウィンドウが開いては消えてを繰り返しており、その両手の指は絶えず動き独自にフルカスタムされた投影型キーボードを左右に4対展開して入力している。簪も独自に組んだキーボードを使うが目の前の女性の方が遥かに上手だと直感で悟る。
緩やかでボリュームのある長髪も相待ってかふわふわして居そうなイメージと知的そうなイメージが調和している。そんな第一印象だ。
「あ、来たんだねっ」
——た、高っ⁉︎
その時、女性は来場者の存在に気付いたのか周囲に展開されていた空間投影ウィンドウが一斉に消滅。同時に立ち上がり簪達の前に小走り気味に歩いて来る。空間ウィンドウで分かり難かったが、半色の髪色だ。と言うかそれよりも別の意味で驚愕した。何故なら贔屓目に見ても身長は190は越えて居そうな程の高身長なのだ。今の時代でも早々見ない高身長(女性で170あれば高身長と思われる)。
「カグヤちゃんも久しぶり〜。一年振りかな?」
「はい。ご無沙汰しております、ヒナタさん。また、宜しくお願いしますね。そして、此方がドロシーさんです」
「ど、ども……」
「うんっ。話は聞いているよ〜。あ、私は『電脳空間フロア』電脳係、そして管理人であるヒナタだよっ。宜しくね、ドロシーちゃん‼︎」
デカい、色んな意味でデカい。彼女、ヒナタの存在感は全てにおいてデカい。豊満な胸を張ると殊更、強調される。ましてや身に纏っているのが真っ白なボディスーツだけの為に大きく揺れるのだ。
「と言う事はお仕置き電脳空間でお仕置き調教陵辱拘束淫紋虜囚快楽絶頂丸呑み触手異種状態異常敗北プレイをしたいんだね?」
遠目で見て居た知的そうな雰囲気は何処へやらテンションが高いのか早口で捲し立てる様に尋ねて来る。イメージと実態のギャップがある意味凄い。
その様子に神楽は額に手を当てて溜息を吐いた。昔から知っているのか彼女の性格は分かっての反応だろう。
「……ヒナタさん。そう言う食い気味な質問責めはお控えなさって下さい。ドロシーさんは人見知りなので貴方の様な姉を名乗る狂人は相性最悪ですわ」
「えぇーー⁉︎ 酷いよ〜っ‼︎ と言うか聞いてよー、この前、弟君に夜這いして私の胸で搾乳した母乳で作ったチーズを食べさせようとしたらユリエちゃんがメイド軍団、シノカちゃんがナース軍団を引き連れて来て私を開発エリアの奥で催淫ガスマスクと強制絶頂装置で全身拘束してから搾乳機で搾られ続けだんだよっ‼︎ それに加えてクリトリスやアナルにもバイブを突っ込んで来て、足裏とか脇にマジックハンドで擽りまでするだなんて酷いと思わないッ⁉︎」
「最初から最後まで意味不明ですわ。何がどうなればそんな素っ頓狂な展開になり得るのですか?」
ぶっちゃけ簪も理解出来なかった。と言うかこの人達は職員同士で内乱でもやってんのだろうか?
「……貴方方の戦争には興味はありませんので、取り敢えず仕事して下さいませ」
「ぶーぶー。お姉ちゃんだって愚痴りたいもん‼︎ ……気を取り直して、カグヤちゃんは更新で其方のドロシーちゃんは新規だね」
「は、はい」
「聞けば幾つかパッチノートが適応されたそうですわね。ゲーム会社のソーシャルゲームと違い此方は更新データはより膨大ですからね」
複数のパッチを一度にやろうとすればそれだけ時間が掛かる事になる。毎回更新しても内容が膨大であればそれでも多大な時間が掛かる事になる。神楽も久し振りに電脳ダイブする為に更新するデータも相応に多くなる。
「うん、軽量化したいのが本音だけどリアルさを出すには相応に細かくしなきゃ行けないからね。如何しても時間が掛かっちゃうから夜間に始めるのがベストなんだよ〜」
「え、えっと質問、良いですか?」
「うん? 何かな?あ、基本的に此処の電脳空間フロアの電脳空間は意識体の基本的な容姿は基本的に本人の姿に準ずる形になっているんだよ。理由としては現実の本人と容姿が乖離していると精神とリンクが難しくなるからからなの。だからキャラメイクって奴はオミットされているから了承してね」
「は、はい」
聞きたい事は先に言われた。総合案内係のミソラからは普遍的な事は聞いてはいた。電脳ダイブの自分の姿は現実の自分の容姿に準ずる様である。
「衣装関連や細かいアクセサリー類は変更可能ですのでご心配無く」
「うんうん、例えばビキニアーマーとか巫女服とかバニー服、逆バニーもアリだし、拘束衣とかボディスーツもあるよ‼︎ アクセサリーも足枷とか手枷とか、ギャグボールにアナル尻尾とか他にも色々なデータも適応しているから楽しみにしてね‼︎」
「……そ、そうなんだ」
「じゃあ、早速始めるよっ」
ヒナタは踵を返して端末席に座ると同時に複数のキーボードを展開、更に複数の空間投影ウィンドウを開いて一斉に動かし始める。
「基本的に電脳空間内では施設内ネームで登録するんだよ。最近の健康診断の情報を元に、登録するね」
指は常に動かし視線は簪と神楽、そして展開と消滅を繰り返す空間ウィンドウに、そして口を開くヒナタ。コレは最早、マルチタスクと言うレベルでは無いだろう。
「身長、体重、あと胸の大きさにお尻の大きさ、他は……」
「そ、其処まで……?」
「うん、電脳空間は意識体だけど五感をほぼ感じられる状態。つまり臭いや味覚もキチンと感じられる。でも、意識体だから出血とかは無いから安心して拘束されたり捕獲されて辱められてね? 因みに電脳空間だと現実世界と時間の感覚が違うから其処の点は留意する様にね。
それから、電脳空間は基本的に入場エリアであるメインエントランスを中心に色々なテーマに合わせた仮想現実空間を生成して進入する形になっているけど、其処はダイブしてから説明するね」
茶目っ気溢れる方目隠しでヒナタはそう告げる。更に神楽は電脳空間内での補足を付け足す。
「……電脳空間のメインとなるダンジョンエリアで敵役エナミーや拘束トラップ等に拘束されたり捕獲されて完全に行動出来なくなると、エナミーやダンジョンに監禁される仕様になっていますわ。俗に言う囚われの身や虜囚ですわね」
——敵に捕まって捕虜にされちゃう……他にも捕獲トラップで捕獲されて拘束される……正に拘束系リョナゲー。
「安全性を考慮して電脳空間内の認識時間で20時間経過した後、自動的にダンジョンエリアからメインエントランスに自動退室する様に設定しているのログアウト仕様も考えたけど、ログイン方法の仕様上其方は微妙に不都合だからこう言う形に組んだの。
まぁ、殆どの人は再び同じダンジョンエリアに飛び込んで同じ辱めに遭う様に動くんだけどね。皆、マゾだし、それに拘束時間を伸ばして欲しいって要望もあるけど、安全性を理由に其方は妥協はしないけどね」
更にヒナタが付け足す。つまり、捕獲されて20時間経過すれば自動的に解放されるとの事。が、利用者たるプレイヤーはマゾヒズムの塊なので、同じ事を繰り返しているらしい……。
「電脳空間のダンジョンエリアは希望に合わせて色々な形でカスタマイズして生成するんだよ。
例えば機械系エナミーばかりだったり、スライムばかりだったり、植物系エナミーばかりとか、或いは色々なトラップが仕掛けられていたり……外観も研究所やお城、遺跡とか色々網羅しているよ。適当なテーマを提示すれば後は此方で適当に組んじゃう形にしているの」
つまり、当人の希望に合わせたオリジナルマゾ仕様の電脳調教空間が出来上がると言う訳である。こう言う仕様は中々、見ないしそれらの希望を叶える為に更新データ等が膨大になるのも頷ける。
「他にも調教とか拘束とか関係ないけどIS操縦者向けの仮想シミュレーションシステムもあるよ。其方にも興味があればハイスコア目指して頑張ってね、規定点数を上回れば電脳空間内で使えるアクセサリーとか景品があるから」
電脳空間と言うよりもフルダイブオフラインゲームに近いのかも知れない。電脳ダイブの時点でそう言う内容なのかも知れないが。
「後、もう1つ……『エクストリーム・ストラトス』と言う仮想バトル。代表候補生以上推奨の高難度バトルエンターテイメント。早い話が、仮想現実内でISに搭乗して登場するAIのISと戦闘する内容。結構、要望があったからね。作っちゃった」
「……となると専用機のデータも」
「うん、すっごくすごーく疲れたよー‼︎ 登場する敵性ISのAIも(弟君やウィキちゃん、他にもレーキュを元にしてるから‼︎)クセが強過ぎるから余計にー‼︎」
——……どうやら本当に難しい内容だったらしい。まだ片鱗も見ていないから良く分からないけれど……。
「……とと、話している間に基本データは登録は完了。データ更新及び、構築完了は明日以降かな。じゃあ、完了したら呼び出すからそれまでは此処で出来る事は無いよ?」
後はデータの構築まで簪達の出来る事は無いので待つのみである。
「実はもう1つご用件があるのですわ、ヒナタさん」
「んにゃ?」
「……ウィキリピアさんかDr.レーキュは今、施設内に居られますか?」
ウィキッドとオリンピアでウィキリピア。
因みに姫舞と書いてヒナタと読む。