同刻、学院長室。
『……ラカーユ、見ないの?』
「アレは、和奏が、仕上げた、舞台。関与、して
居ない、のに、邪魔、は、無粋……」
『ラビット・ハント』が行われその様子を他の囚徒達が大食堂で観覧しているその頃、レーキュは学院長室に居た。
『……それで、どうしたの?』
「ガイア様、
『…………』
レーキュは雑談が得意では無いが故にいきなり、核心を持ち込んで来る。そして、手段は基本的に選ばない。その気になれば世界の1つも平然と使い潰す。
『それは本当……?』
学院長はティーカップを持ってそう訊ねる。その質問にレーキュはYESと答えた。
「ええ、この世に、完璧、は、存在、しない。そして、均衡、も、存在、しない。あるのは、錯覚、だけ」
それは凡ゆる意味で全てを否定する言葉であった。ありと凡ゆる努力を須く全否定する外道の発言だ。
『ラカーユ。なら……』
「そう、ですね。……一層の事、世界征服、した、方が、良い。良く、言う、でしょう。急がば、回れ、と」
何の衒いも無く簡単に言い放った。世界征服など簡単に出来る様なモノでは無い。だが、それが必要ならばやるだけである。
『それが最短なんだね。ラカーユ』
「まぁ、
『……分かった。プランを変更する。使命達成の為の演算を再計算開始する』
学院長はそう言ってから暫く暝目した後、口を開いた。
『演算完了……。フォールにも通達』
「納得する、?」
『する。
「同感、だ。フォーマルハウト、に限らず、アルデバラン、ベテルギウス、レグルスとか、自分も、居ない」
それは即ち五稜監獄学院の囚徒達はガイアの要求に応えられるから存在出来ているに他ならない。
『…………』
「……でも」
『……?』
「漸く、悪の組織、っぽく、なってきた、んじゃない? 悪の総帥、は、和奏に、押し付け、て……科学者役は、私が貰う……‼︎」
口元を三日月にして如何にも悪巧みをしているレーキュ。凄く楽しそうであった。
『ラカーユ、楽しそう……』
「楽しくも、なる。此処まで、
笑っている。
ああ、咲っている。
普段から笑わない人間ほど、嗤っている時こそ危ういモノは存在しない。
「殺人鬼、殺し屋、外道、暗殺者、サイコパス、生体兵器、殺戮者、竜公、その他諸々。廃棄、死刑済み、の、ロクデナシ共、……コレほどの、連中は、そう、は、集まらない」
『…………頑張った』
「ならば、完璧、とは、言わない、が、最善を、尽くそう、じゃないか。そうだな……」
「手始め、に、四十院、を、焚き付けよう、か……。既に、土壌は、肥えて、いる。後は、ミストルティンを、投げる、だけ」