「さぁ、そろそろ佳境に入るんちゃうかぁぁ‼︎⁉︎」
——誰か止めろよ⁉︎ 明らかに搬送案件が出ているぞ⁉︎
負傷者の発生やら襲撃されて内臓とかを抉り出されている最中でも猟奇的な大会は続く。
「フッ……私に限ってはそんな事は問題ありませんわッ‼︎」
「セシリアァァァァァァァァ⁉︎ お前は何をやっているんだァァァァ‼︎⁉︎」
「おおっと⁉︎ IS学園からの刺客、セシリア・オルコットはんは自身のISで防衛網を敷いたァァァァ‼︎』
セシリアは自身の専用機『ブルー・ティアーズ』のビット兵装を自身のキッチンの周りに展開して絶えずレーザーを撃ち下ろす陣形を取っていた。接近すればレーザーで撃ち抜かれると言う構図である。
——セシリア⁉︎ 完全にこの学院のノリに毒されて居ないかッ⁉︎ と言うか鍋から赤色の煙が出ている気がするんだが、それは料理として大丈夫なのか⁉︎
「……ん」
「おーい、リデア。何を入れてるんだ?」
一夏がセシリアの調理風景に戦慄している頃、和奏も和奏でリデアの行動に戦々恐々としていた。どうやら彼女も彼女でヤバいようである。
「ん、カルシウムが足りないと思って骨と貝殻とガラス瓶」
「今すぐに
彼も彼で大変な様子。と言うか無機物が混入している時点が既に危険な光景が広がりつつある。
「つーか、篠鴉達はさりげなくアップ始めんじゃねぇ‼︎」
「だって、ぶっ倒れる事が確定しているじゃない。和奏、アンタは兎も角、そっちの男性操縦者は死ぬかもね」
「俺、死ぬの⁉︎」
「安心しなさい。『トドメ刺して、修理して、蘇生させる』ってのがウチらのスローガンだから。脊髄が溶けても安心しなさい」
「最初にトドメ刺している時点で、そのスローガンは破綻しているんだよ⁉︎」
——医者や看護師と言うよりもマッドサイエンティスト的な存在にしか見えねぇ‼︎
「弟君、弟君‼︎ もうすぐケーキが出来るよ〜‼︎」
どうやら議長はケーキを作るらしい。しかし、そのキッチンに広がっているのは明らかに可笑しいモノで溢れかえっていた。
電動ドリルやらノコギリ、白い綿塗れの腕らしきモノ、他にも警告マーク入りの瓶(中身は空っぽ)、頭がぶった斬られたイノシシの胴体、ばら撒かれた絵の具と言った代物が散乱している……。
「それらの内容で本当にケーキが出来て堪るかッ‼︎」
それらが合成されたケーキをレンジに入れて焼き始めたその直後。轟音と共に大食堂全体を巻き込む大爆発が発生。凄まじい爆轟と煙が発生し大食堂の窓ガラスが全壊、大食堂内に居た者達全員が爆発に飲み込まれた。
「……何か、凄い爆発音が響いたような」
「そう言えば今日は料理大会が開かれていたわね。多分、姫舞か沙夜ちゃんかリデアちゃんか灯火ちゃん辺りが料理して何かしら失敗したんだと思うわ。学院の半数は料理下手だから」
簪は蔡歌に連れられている最中、凄まじい爆発音が響き渡った事に気付いた。そして、この学院の生徒達は料理が下手らしい。……戦闘能力に振り切っていて他はオザナリと言う有様との事だ。
「そ、そうなんですか」
「まぁ、和奏君が見ているから多分、大丈夫でしょうね。他にも医療棟の娘達も居るし、腕とか脚が吹っ飛んでも問題は無いわ」
「……普通に流していますけど、軽く流して良い内容とは思えませんね」
「気にしない気にしない。さて、そろそろ着くわよ」