「貴方が落札された際のお金はIS学園の運営の為に大切に使わせて貰いますから安心して下さい。もし、誰も落札しなかった場合……何処か遠い国のスラム街での公衆肉便所になりますから、全力で媚びて下さいね?
では、長らくお待たせしましたバイヤーの皆様方‼︎ 今月のオークションを開催致しますので是非ともご参加の程を……それでは最初の金額は20万円から‼︎」
真耶に告げられた現実を前にオークションとして掛けられた元生徒は来る未来に絶望するのであった。
「25万、30、40……おや、50。60‼︎ 他にいらっしゃいませんか? では、日本円で60万円で落札となります‼︎」
モニター越しで入札する人間達。釣り上がる値段は60万円。つまり、元生徒の人生の値段は60万円で打ち止めと言う事であった。
「……ッ」
「あれ? もっと喜んだ方が良いですよ? だって2年生の放学処分者は誰も落札せずにスラム街便器に決まったのですから、それに比べたら天地の差がありますよ?」
「ひ、ヒィ⁉︎」
スラム街と言えば破落戸や身元不明の人間達が跋扈する光景が思い浮かぶ。事、女尊男卑となり先進国でもスラム街が各地に出現したのだ。男性を排斥するが故に出来てしまった吹き溜り……女性が其処に行けばまず間違いなく誘拐からのレイプに加えての肉便器コースは確実だろう。2年生の成績最下位となり人権抹消された元生徒には誰も買い手が付かなかった……つまり、誰も必要としていない為に何処か遠い国のスラム街に廃棄される事が決まったとの事。
人権も無いしスラム街なので司法も無い……つまり、誰1人として助ける人間は居ない中、泣き叫び孕まされヤリ捨てられて生涯を終える事となるだろう。
「さてさて、今回落札なされた方は養豚場のオーナー様です」
オークションで落札が確定となった為に複数のモニターが閉じられ真耶は落札した人物の説明を始めた。
「よ、養豚場……?」
元生徒は涙を溢しながら尋ねる。性奴隷や肉便器と言う内容から金持ちかと思ったが養豚場のオーナーと言う場違いな単語に疑問符が浮かぶ、だが続けられた言葉に絶望する事となる。
「はい。畜産業も女尊男卑となって右肩下がりになっています。特に日本の国産品の豚肉、牛肉と言った肉類は飼育料の観点から総合的な価格高騰が続いています。
何処かの女性権利団体の人間が『雄の畜産の肉なんて食べたく無い‼︎』って言って捨てる行為が増えちゃったんですよね〜。食べ物を粗末にするなんてとんでも無い話です。ちゃんと育てて精肉して納品されるまでどれほどの労力が掛かって居るのかまるで理解出来ていませんね〜」
「……そ、それが、何に繋がるの……?」
「つまり、貴方はコレからは養豚場の雌豚として購入されました」
「ッ⁉︎ い、嫌ッ⁉︎」
比喩表現でも何でも無い、本当の雌の豚として買われたのである。
「流石に
「嫌ァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎⁉︎」
真耶の説明は元生徒の悲鳴で掻き消される。最も、この場所は限られた人間しか知らない場所。あの織斑 千冬すらも知らない区画である。泣けど叫べど誰1人として助けに現れる事は無い。
「あ、貴方は知らないかも知れませんけど記録には雄馬と交尾した女性が居たそうですよ? この試みはまだまだ途上段階ですが上手く行けば昨今の食糧問題も解決出来るかも知れませんね。容姿だけ優れていても性格に難がある上に成果も出せないゴミでも食糧問題の解決に貢献出来るのであれば大したモノですからね」
「嫌ァァァァァァァァ‼︎⁉︎ 家畜になんてなりたくないッ‼︎ 豚と交尾なんて嫌ァァァァァァァァ‼︎ こんなの、こんな事のためにIS学園に来た訳じゃないのにィィィィィィィィ‼︎‼︎」
「……世間一般では貴方の様な人を『身の程知らず』と言うのですよ? ISに本当に携われる人間はごく僅かな者達だけです。成果も出せず適合出来ない人は抹消されるのが席の山。此処が軍学校ならば射殺処分されても文句は言えないでしょう?それに引き換え、生きていられるだけ儲け物ですよ?」
悲鳴をあげて怨嗟の声を垂れ流す元生徒に真耶の説教は届かない。その様子に呆れを見せた時、僅かな突風が耳元を通り過ぎる。
「……あっ、う……な、に、……これ?」
その言葉の後、気を失ったかの様にぐったりと意識を失った。
「……もう少し吐き出させた方が良かったかしら?」
「ううん、五月蝿いだけ」
コツコツと真耶の後方から2人分の跫音が聞こえて来る。真耶はああ、時間だと納得して振り向いた。
「いえいえ、泣く事ならいつでも出来ますので時間の無駄ですよ?」
振り向いた真耶の前方、其処には2人の人物が立って居た。長い茶髪の髪を靡かせ青から紫のグラデーションの双眸(然し瞳孔が無い)、白衣に黒袴と言う和装と言う出で立ち。
もう1人は白銀の長い髪で金色の双眸に白を基調とした服装をして居る。その手には短銃が握られており先程の突風は射撃の際に発生したのだと分かる。
「お早いご到着ですね。リーリスさん、それにリデアさんも」
「……御託は要らないわ。申し訳ないけれど手早く済まさせて貰うわ。リデア」
「はい、リーリス」
「あ、お手伝いしますね〜」
茶髪の女性、リーリスはそう告げてリデアに指示を出した。要件とは先程、落札された元生徒の身柄を回収しに来た事。
先程、打ち込んだモルヒネ弾丸によりぐったりした元生徒を拘束具から外して持ち込んで来た大型のトランクケースの中に身体を丸めさせて手足を固定して入れる。その際、口には猿轡、アナルに電動バイブを突っ込んだ後に蓋を閉じた。
「確かに回収したわ。それで、出荷先は何処かしら?」
「はい、新潟県の鈴丸養豚場です。コレがその書類です」
「……確かに受理したわ。元2年生と元3年生の身柄は既に回収したからコレで最後ね」
「今月は忙しいんですか?」
「……色々あるわね。男性操縦者の件でゴタゴタが起きて居るのよ。関係ある所も関係ない所も巻き添えで色々と面倒な事になっているわね」
髪を掻き上げてリーリスはウンザリ気味に告げる。心底、本当にウンザリしていた。
「男性操縦者、ああ……織斑君ですね。彼も災難ですね……。卒業後には研究所送りは確定していますから……勿論、成績最下位ならばその時点で研究所送りが決まりますしね。どう転ぼうとも過去最高の値段で売れそうで何よりです」
一夏はIS学園に入学したは良いが、ある意味執行猶予が付いたに過ぎない。IS学園に居られるのは3年間のみ。卒業後は守るモノは何も無い。平凡に卒業すれば何処かの研究施設が大枚叩いて買い取ろうとするだろう。勿論、IS学園がそんなビジネスチャンスを逃す筈が無い。
最悪の場合、3年最期の月末、つまり2月末に売り飛ばそうと考えるかも知れない。
「……そう、IS学園のやり方に口を挟むつもりは無い。時間が無いからもう行かせて貰うわ」
「はい、お疲れ様です。あ、次回の……『機械姦フロア』の直近の予約日は何時頃に空いて居ますか?」
神楽はIS学園の生徒も『ストラトス・デザイア』を利用していると言った。それは生徒に留まらず、教師も居た。
「ゴールデンウィーク中は生徒の利用も考えられるから、その次の週の平日をオススメします」
リーリスの隣、元生徒を拘束して格納している大型のキャリーケースの持ち手を持っているリデアが片手で小型の空間ウィンドウを開き予約表を見てからそう告げる。
「ありがとうございます。やはりストレス発散には機械姦での搾乳に限りますね♡」
「…………」
真耶の浮かれ言葉に背にリーリスは何も言わずリデアを伴いその場を立ち去って行った。
「ふぅ……今月の放学処分は終了、と。さてさて、皆さんもっと頑張らないと人生終了しちゃいますよ? もっと、もっと必死にならないと代表候補生や就職なんて夢のまた夢。
特に織斑君? 貴方は男性操縦者なのですから、誰よりも必死にならないと最悪の場合、来月末に研究所に売られちゃいますよ〜? 既に10億円を出すと言う研究機関もありますからね〜」
暗くなった部屋にて、真耶の狂った笑みを浮かべながらそんな言葉を呟いていた……。
一夏も状況は最悪の一言に尽きる。何故なら時間稼ぎにしかなっていないから。
ダンジョンの構造イメージは?(同数の場合、1番上になります)
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シルゥワプリズン(森の監獄)
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エクレシアケイヴ(教会の洞窟)
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マッドファブリカ(狂った工場)