初めましての方は初めまして。
ザックリとですが今回は主なキャラの紹介を兼ねています。前作既読の方は、最後の方だけでも読んでください。
宴会
神々の襲撃を斥けた数日後。今日は博麗神社にて関係者のみでの宴会だ。相変わらず家族や彼女達、その他の友人等々にこうして囲まれて、本当に俺は幸せモンだと、こういう何気ない日々のささやかな幸せを噛み締めずには居られない。
美宵ちゃんに注いでもらったカリン酒を煽って、改めて周囲を見回す。
走り回る子、酒を注ぎ飲み比べをする子────または殴る蹴る、血反吐を吐く・吐かせるなどの、中々に激しい喧嘩をしていたり。中には酒の勢いで弾幕ごっこをしたせいで神社の一部を吹っ飛ばし、霊夢に拳でシバかれる子達も居るくらいだ。
相変わらず微笑ましくてつい頬が緩んでしまう。
「お前らぁ、暴れんのも程々にしろよなぁ〜」
「「「あぁ〜い!」」」
この俺、エスカルゴ・スカーレットは、魔界製の吸血鬼化薬にて吸血鬼化を果たした元人間である。所謂「外の世界」に住んでいた俺は、紫さんにより幻想郷に連れ込まれ、神隠しに遭ったとも言うべき形で、強引に幻想入りを果たした。
同じ吸血鬼という事で、幻想郷に俺を連れ込んだ紫さんは紅魔館の前に気絶した俺を放置。その後、紅魔館の主人、レミリア・スカーレットによって、紅魔館に拾われ、そこで居候を開始する。
レミリアは俺の運命を視たり、更に色々と親交を深めたりして、レミリア、その妹のフランの義弟に迎えられて、「スカーレット」の姓を与えられた。
因みに、俺の本名は「坂田エスカルゴ」である。鬼退治の功労者の、坂田金時こと金太郎の子孫だ。キラキラネーム?ほっとけ。
なので、俺が偽名を使う時は「坂田ヴァルゴ」と名乗っている。「
そんな俺の能力は、幾つかある。
まずは《雷を操る程度の能力》。雷神級の威力は勿論のこと、幻想入りしてしばらくは1日に操れる雷の量に制限があったが、成長するにつれて制限は無くなり、20年以上が経過した今では、量自体は、無制限となっている。
2つ目は《重力を操る程度の能力》だ。魔界製の薬で吸血鬼化したのだが、これには魔界神の神綺が製作に関わっていた。だから血の繋がりは無いが、俺は、神綺の義理の息子としても迎えられている。そんな神綺から、誕生日プレゼントで貰った能力がこの能力である。
誕プレが能力……世界をも創造してしまう神のやることは、正直、出会って数年経つ今も分からない。
3つ目は《異世界に行く程度の能力》。同じく、神綺からの貰い物だ。能力を使う際は念じるように
「設定」する必要があるのだ。例えば「八熱地獄の最下層に行きたい」と念じれば無間地獄へ行ける。そして「冥界に」と念じれば、広い広い冥界の中のどこかにランダムで
しかし物は考えようだ。「霊夢のすぐ後ろに」と仮定することによって、霊夢の背後1、2m程度の場所に移動できる。これは、そんな能力である。
更に、実は、俺が飲んだ魔界製の吸血鬼化薬は、不完全なものだった。そのせいで俺は一時、人間に戻ってしまった。そのときは永遠亭の薬師・永琳が完全版の吸血鬼化薬を、吸血鬼の細胞をサンプルに製作した。俺はそれを服用したことで再吸血鬼化を果たした。
そのサンプルにはフラン、レミリアの細胞が多く使用されており、俺は、この2人の義姉の能力を、ほんの部分的に────食べ物で例えるとするなら、
「風味」みたいな感じにうっすら受け継いでいる。
フランの能力は、俺だと射程距離は10m。彼女のように「目」を潰す場合なら10mだが、破壊光線のようにレーザーにすると、任意の距離に伸ばせる。
レミリアの能力は「予知夢を見る」という複雑な形式で受け継いだ。だから今の俺は、夢の支配者のドレミー・スイートに頼らなければ普通の夢を見る事ができない体質になってしまっている。
まぁ尤も、予知夢には何度も助けられているので文句は言えないのだが。
そして俺はハーレムを作っている。というのも、吸血鬼化した当時から、俺は、謎にモテるのだ。
しかしこの「謎」、実は謎でも何でもなかったと近年発覚した。吸血鬼の技能の1つである
つまり俺は、魔力の操作が極めてドヘタクソだったのだ!!
魔力の操作が下手なせいで、誰彼構わずに適当に魅了を掛け、それを「モテてる」と勘違いしていた昔の俺は、さぞかし滑稽だった事だろう。
今はそれを逆手に取り、ハーレムを築いている。しかし今は、実力で堕とすように努力しているのでそこについては一応安心してほしい。
「つぅかぁ、お前らぁ……酒に弱すぎなぁ〜い?」
「それはエスカルゴに似たんでしょ」
「違いない。母親達はどうしてか揃いも揃って酒に強いからな」
子供達にダル絡みしていると、苦笑いしながら、霊夢と魔理沙がやってくる。相変わらず、仲のイイ2人だ。何年前だったか、娘が起こした
「うるしぇ〜、霊夢も魔理沙もがっちゅり飲めぇ、酔っ払え〜。アルコールのキメセクしよぉよぉ〜?レイマリと俺の3P、まだシた事ないしぃ〜?」
「霊夢。コイツ本格的に壊れ始めてないか?」
「……。後で神社直しときなさいよ?じゃないと今夜納屋で寝かせるわよ」
第1夫人、霊夢が呆れ顔で俺にそう告げる。創造魔法の亜種、錬金(修復)魔法を使えば、さっさと建物は直せる。今くらいは好きなだけ酒を飲もう。
酒には飲んでも呑まれるなとは言うが、いつも、俺は呑まれる気がする。酔うこの感覚は好きだし、特に反省もしないのだが。
「境内じゃないだけ優しいな」
「だって境内だと、明日の境内掃除の時に枯れ葉と一緒に
「はははははっ!およそ妻が夫に対して言うセリフじゃないな、それ!ていうか最近、掃除は子供達に任せっきりじゃないか。何言ってんだかな〜」
「んぐっ……明日は私が掃除すんのよ!見なさいッ!子供達なんて、ぐでんぐでんに酔っ払って……明日は二日酔い確定よ!?」
「やっぱ酒デビューに日本酒はマズかったろう……。エスカルゴみたいに、子供達にも弱い酒を飲ませる方が良かったんじゃないのか?」
「でも、私達は10代でも普通に飲んでたからねぇ」
「それは私達が酒に強かったから出来たんだ霊夢、エスカルゴが酒に弱い時点で警戒しとくべきだった事項だぜ、コレは。そもそも子供に飲ませない方が良かったんじゃないか?」
「それもそっか。でも、外の世界の法律、だっけ?それに則って考えても、そろそろ、合法的に飲める年齢なんじゃあ……?前に菫子、お酒は何歳からって言ってたんだっけ?確か20歳……」
「待て霊夢、それ以上深く考えるな」
「……それもそうね」
魔界製の吸血鬼化薬で吸血鬼化&幻想入りして、何年が経ったのだろう。アルコールにやられた脳をフル回転させるが、明確な数字は思い出せない。
確か、とっくに20年は経過している気がするが。しかしそうなると、長女や次女、三女は既に20歳を超えている気が────。
「なぁ〜に考えてんの、エスカルゴ〜?酒飲む手が止まってるよぉ?」
「……巫月ぃ……って……何歳だっけ……?」
「えー、分かんない。数えた事ないし〜」
「でっすよねぇ〜」
今は外科医としても活躍する永琳の助手として、麻酔係として手術に駆り出される程度には優秀だ。それに加え、今はワケあって永遠亭で暮らしているサグメが家庭教師なので、勉学面も極めて優秀だ。慧音が里の外で個人経営している寺子屋にも通っているのだが、それはあくまで交友関係を広める為に通っているに近いかもしれない。
能力は極めて凶悪で、巫月に勝てる子は殆ど存在しない。「
ファザコンの極みで、イクところまでイッているかなりヤバい娘でもある。
25人の中の長女で、非処女である。
「お姉ちゃん酔っ払ってんねぇ〜♪」
「霊愛も中々でしょ。千鳥足だしぃ?」
博麗
霊夢が人間を辞めるキッカケになったのは霊愛が生まれた事。半妖の娘が成長するのを見届けたいと霊夢は考え、そして、人間を辞めた。
次期博麗の巫女なのは確定で、「次代の巫女」と呼ばれている。人間らしい思春期を経て、少しだけ精神的に成長したとか、していないとか。
半妖の為か、満月の光を浴びると吸血鬼化する。玉造魅須丸から力を借りる事が多く、その時限定のスペルカードがあったりする。
博麗神社に伝わる陰陽玉を、既に継承済みだ。
結構口が悪く、一時期は父親を毛嫌いする言動を繰り返していたものの、巫月と同じくファザコンの極みだったりする。パッツン前髪が特徴だ。
よく香霖堂や鈴奈庵で外来本のエロ漫画を読む。好きなジャンルは父と娘の近親相姦。子供部屋にはエロ漫画の棚を所有していて、霊夢は呆れているし諦めている。
父を逆レイプしたのが彼女の
俺の子供達をまとめて「エスカルゴチルドレン」などと呼称することがあるのだが、そのエスカルゴチルドレン25人の中では次女である。
「あそーだ、買い物行くんだけどぉ、何か欲しいのあったりするぅ?つまみの枝豆、足りなくてさー」
「私はいいかなー。穹、何か欲しいのある?霊愛が買い物に行ってくれるって〜」
「むむむむむ〜……いえ、私はいーれすぅ!それより妹、弟達の勇姿を撮影しなくてはぁ!」
「……穹、立派なパパラッチだねぇ」
「そーだねぇ」
射命丸
ただし、混血故か同年代の純血鴉天狗より肉体的成長が遅いらしく、周りが少女である中、穹だけは幼女体型のままである。
英雄追跡譚・
特にファザコンでもマザコンでもない。二つ名は
「山の英雄の娘」が幻想郷では有名だ。
加速やベクトルを操る能力などを持ち、移動速度などに応用したりする。
趣味は物理の勉強とネタ集め、数少ない友人との幻想郷内の漫遊だ。
チルドレンの中の三女で、処女である。
「お姉しゃま達ぃ、酔いしゅぎれすよぉ……♡」
ナイフを指先でクルクル回しながら現れたのは、紅魔館の副メイド長、十六夜
時間を操る咲夜さんの能力と、植物を操る自前の能力という、強力な2つの能力を持つ。能力の複数持ちは子供達の中では珍しくないのだが、戦闘だけではなく、生活の中でも実用的な力が2つあるのは弦月姫くらいのものだったりする。
ちょっぴり奥手であるがファザコンのケがあり、本音が出ると言われる「夢の世界」の弦月姫は既にイクところまでイッていたりする……。
父親こと俺がロングヘアーが好きな方だと知り、それが理由で髪を伸ばしている唯一の子供である。
弦月姫は四女で、長女から四女までは、それぞれ年子だ。この4人を合わせて、「上の4姉妹」とも呼ばれている。
夢の世界の弦月姫は既に非処女で、現の弦月姫はまだ立派な処女である。
「あっぶな!?ナイフやめてよぉ!?」
「あははははははっ!らいじょーぶれすよぉ♪」
「あっあっあっ落ちる落ちる!」
「えっ」
「────セーフ。……酔うと危ねぇのな、姉上って」
居合切りの要領で急接近して、弦月姫のナイフを足に突き刺さる寸前でキャッチしたのは、弦月姫の6歳年下の弟、魂魄
妖夢と俺の間に生まれた、初めての男の子だ。
弦月姫はナイフ、妖舞は刀を使うので、刃物使いという共通項を持ち、幼い頃からお互いに切磋琢磨している。
昔はよく、生意気な口を叩いては多くの姉達からバッシングを受け、泣き虫だったので勝負で負けてよく泣いていたが、成長を経て、泣かなくなった。
白玉楼では庭師見習いで、帰還した妖忌によって妖夢と一緒に稽古に励んでいる。
巨乳好きで、初恋の相手は主人である幽々子さんだったりするが、幽々子さんが父、つまり俺の彼女である事もあって、俺とは少し険悪な仲だ。それから特定の妹に対してはちょっぴりシスコンだ。
刃を全身から生やせる能力を持つが、能力に頼るより、妖忌譲りの居合の方が、凶悪だったりする。あくまで一瞬だが、妖忌が最速だとして、妖舞は、幻想郷準最速の速度を出せる。居合だけは妖夢にも負けない。
半霊を鞭のように乱暴に扱うが、その度に彼自身ダメージを受けている。なので、バカなのは昔から変わらないと言えるし、周囲からの評価も「バカ」なのである。
最近はタンクトップにハマっているが家族の間でそれに対して好意的な意見が出た試しが全くない。つまり不評だ。
言わずもがな、彼がチルドレンの長男。
そして童貞だ。
「妖舞……」
「酒飲んでんだからナイフはやめとけよ。俺はもう飲んでねーけど」
「霊夢さんにボコられたクセによく言いますねー、その瞬間もバッチリ写真に残ってますよぉ?」
「お陰で酔いから醒めたぜ。居合の方向をミスって突進とか、人生初だっての」
「うっそだ〜。巫月お姉ちゃんの能力で壁を敵だと誤認させられて、壁に居合しまくったことまであるクセに〜」
「お、おまっ……それ言うなって……!!」
口元に手を当てクスクス笑いながら現れたのは、博麗家の次女、エスカルゴチルドレンの中で五女の博麗
普段は冷静だが、戦闘が長引くと、吸血鬼特有の凶暴さを発揮するようになる。純血の吸血鬼だが、霊力が強すぎて魔力が殆ど打ち消されてしまって、魔法などは扱えない。
吸血鬼でありながら半妖の姉の仕事のサポートをするべく、日々、霊夢から与えられる厳しい修行をこなしたり、姉との共同で、妖怪退治などの仕事をする事もある。
お陰で今は「博麗の妖怪巫女」の異名を持つ。
霊夢から受け継いだ能力は未覚醒。陰陽玉などは受け継いでいないが、妖怪退治の腕はピカイチ。
シスコンで、特に異母姉妹ではなく実の姉である霊愛が性的に大好き。しかしその霊愛がファザコンなので、父────俺に対してはちょっぴり敵意にも似た、複雑な感情を抱いている。
それでいて姉と俺の行為を見て発情して、父親の逆レに及んだり、行為に慣れたあとは搾精プレイを開始したり、俺に対してのみS的な一面を見せる。
姉と同じく、香霖堂や鈴奈庵などにて、外来本のエロ漫画をよく読む。好きなジャンルは姉妹百合、父と娘の近親相姦。
姉に遅れて処女喪失済みである。
「にしても、妖舞お兄ちゃんもよくそんなに一気に成長したよね〜。少し前まで私が勝ってば〜っかりだったのに、今じゃもう『よーいドン』で始めたら私じゃ勝てないよ」
「俺の居合は、曾爺ちゃん譲りだからな」
「そんな妖舞お兄ちゃんの居合より速く行動できる子供は────やっぱ、今んとこ茜だけだよ?」
「えぇ……?今はもうそんな事は無いと思うけど……そうなのかなぁ……?」
八雲茜。別名、マエリベリー・ハーン。紫さんと俺の娘で、紫さんが自身の後継者にする為として、俺と交わった結果に生まれた娘。
しかし紫さんによる産まれる前の遺伝子操作で、吸血鬼要素はその紅の眼、地獄耳しかなかったり。
賢者として活躍させる為にと、外の世界へ留学に行かせている。京都の某大学に、「ギリシャからの留学生」として通い始めたのだが、そこで、宇佐見蓮子という少女と出会う。
秘封倶楽部という名の、オカルトにのみ特化したサークルで活動するが、そこで調べるのは俺────エスカルゴ絡みの事件ばかり。
その後、様々な事件や出会いを経て、自分が人間ではなく妖怪だと蓮子に明かして、彼女の希望で、蓮子を幻想郷に招く。共に観光するなど活動の幅が増えたようで、何よりだ。
因みに、ある事情にで、今では蓮子は不老不死になっており、人間を辞めている。そのせいでいつか外の世界で暮らすことが不可能と判断した場合は、幻想郷で暮らすと決めている。
ちょっぴり百合のケがあるが処女である。そして蓮子に比べて貧乳。茜は、それについては特に気にしていたりはしない。
エスカルゴチルドレン六女だ。
「私が最速なのは結界の生成速度だけだからなー……それだけ速くても……ねぇ?」
「まぁ実際そうだよね。それだけで勝てるんなら、キング・オブ・チルドレンの称号は茜のものだし」
「それどころか私、四天王にすら入れてないしね」
「四天王決定戦はぶっちゃけ当たりが悪かったよ。そうでなきゃ四天王入りは確実だったんじゃない?ねぇ、妖舞お兄ちゃん?」
「……ンだよ霊麗、当て付けか何かか?」
「んーん、何でもないけど?」
「……」
「相変わらず、最近の妖舞お兄ちゃんはちょっぴりカリカリしてるよねー。いつから妖舞お兄ちゃんはコロッケになったの?」
アイスを咥えて、唯一酒を一滴も口にしていない娘がふらりと現れる。酒を飲んで暴れる兄弟姉妹を遠目から見ていたのだ。
それは東風谷樹理愛、本当の神となった早苗との間に生まれた娘である。妖舞は樹理愛に対してのみちょっぴりシスコンで、彼女に対しては、過保護な一面を覗かせる事も少なくない。
妖怪の山に住まう天狗達にとってはアイドル的な存在で、チルドレンで唯一、誘拐された事がある。
天候を司る神で将来的に「天候神」と呼ばれる。
チルドレンの七女。早苗はどこの家庭より極めて過保護なので、弾幕ごっこの特訓などは他の子よりしておらず、弾幕の腕は並以下。しかしそれでも、機転を利かせて戦う。
当然ながら処女である。
「俺は食いモンじゃねぇっ!」
「そんなの知ってるー。というか何でお姉ちゃんもお兄ちゃんもパパのとこに集まってるの?酔いどれパパの観察?」
「「「「……なんとなく?」」」」
「「「みんな集まってるから」」」
上の4姉妹は声を揃え、その下の3人もこれまた声を揃える。仲が良いのだか悪いのだか相変わらずよく分からない子供達だ。
目の前でワイワイガヤガヤしている子供達を肴に酒を更に煽っていると、俺の頭の上に1匹の蝙蝠が留まる。そしてその場で、ポンッと人型に。
「ぐぇっ」
「お姉様たちぃ、ナニお話してるの!?」
「うわぁエスカルゴ!?」
「レーテ、お父さん潰してる潰してる!」
「お父さんの首、ゴキッて鳴ったよ……」
「こりゃ死んだな、父上」
頸椎損傷にて一度死んだ俺は、少し離れた場所でリザレクション。俺の復活時に出現する雷型蝙蝠の威力は、もし人間ならば消し炭になる程度の威力があるからだ。
「あ!ごめんなさいお父様!まさか潰れたくらいで死んじゃうと思わなかったのっ!」
「……不意討ちじゃなきゃ耐えてたさ……」
全く、死んだ事によって酔いが醒めてしまった。
俺の頭上に現れたのはレミリアとの間に生まれた純血吸血鬼、レイチェル・スカーレット。愛称は、レーテ。一部の者、一部の兄弟姉妹からはこちらの愛称で呼ばれている。
見ての通りかなりお転婆だ。不老不死だからと、レミリアが俺を吸血の練習台にするくらいに、昔は中々にヤンチャだった。
操る魔法の属性は火。火属性の魔法が得意だ。
母のレミリアが槍を使うのに対し、レイチェルは魔法で生み出した大戦斧を使って戦う。紅魔館でも指折りの武闘派だったりする。
スペルカードは横文字、非スペルカードは漢字で名付けるといった、エスカルゴチルドレンの中では珍しい拘りを持っている。
そして非スペルカードなどもきちんと鍛えている数少ない子供でもある。
レミリアと違い、ZUN帽もといドアノブカバーのような帽子は殆ど被らず、リボンを装着している。
確率を操る能力、悪魔を召喚し使役する能力など中々に凶悪な能力を持っている、幼きお嬢様。
パチュリーや小悪魔による読み聞かせが大好き。フランの事を「フラン叔母様」と呼んで、フランにキレられる事もしばしば。
また、今より更に幼い頃に、フランからふざけて
「目玉焼き」を「目ん
好物は当然、その目ん玉焼きである。
弦月姫とは精神的な相性が良いらしく、弦月姫が仕事中の時以外は、一緒にいる現場が目撃される。弦月姫もレイチェルに対して「お嬢様の娘」よりも
「自分の妹」として接していて、咲夜さんはそれに苦言を呈したいと思っているが、レミリアがそんな弦月姫とレイチェルを微笑ましい目で見ているので咲夜さんは黙っているようだ。
チルドレンの八女、当然ながら処女である。
「もー!レイチェルお嬢様ってばやりすぎです!」
「お父様の残機が減っちゃったじゃないですか!」
「……俺は不老不死だから残機は減らないよ」
ドタバタ駆け寄ってきた双子は、小悪魔との娘。
ツインテールが姉、ここあ。サイドテールが妹、シガレットである。かの有名なお菓子であるココアシガレットが由来だ。
レミリアの友人、パチュリーの部下の娘なので、この双子に関しては、姐であるレイチェルに対してお嬢様として接する事も多い。
操る魔法は、脅威の
というのもこの2人に関しては、小悪魔が俺から吸い取った魔力の塊として産み落とした存在なので俺との直接的な血の繋がりは無いのだ。
魔力の質は俺で、魔力の量は小悪魔に似ている。
そしてこの2人が図書館の掃除や整理整頓などを頑張っている成果が如実に現れたか、パチュリーの生まれつきの喘息が、極めて軽減されたのだ。
生まれつきと思っていたのは、レミリアと出会うより前から埃っぽい図書館に引き篭っていたから。この2人が頑張って綺麗にしたので喘息に関してはかなり軽減されている。貧血は据え置きだが最近はあまり発症していないようだ。
因みに、この2人は母と同じくパチュリーに従事しているが、パチュリーに対しては思った事をすぐ口にする。2人から「臭いし埃っぽい」と言われて素直にショックを受けたパチュリーは、風呂や服の洗濯の頻度を増やしたくらいだ。それもまた喘息の軽減に一役買っているので、パチュリーは、2人に深く感謝している。
そして2人は、揃ってショタコン、ブラコンだ。
ここあは「生意気なショタ」、一方シガレットは
「可愛いショタ」が大好物である。
しかしながら、2人の処女喪失の相手は俺。魔力供給の大義名分の下、互いに襲ったり襲われたりの爛れた関係だ。
ただしシガレットに関しては、現在はとある弟が彼氏となっているので、俺との関係は絶っている。
ここあは、恋してるというレベルではないにせよ狙っているショタが居るようだ。これまた弟だが。
それぞれチルドレンの九女と十女で、非処女。
小悪魔は意外と貞操観念が緩くないようで、俺と娘達の関係について「魔力の繋がりしかないから。もしも血の繋がりがあるのなら止めています」と、公言しているそうだ。鈴仙と霊夢は耳が痛い思いをしたとか何とか。
「お姉様たちぃ元気れふね〜……飲んでまふかぁ?」
「誰かー、魅玖お姉ちゃんを下ろさせてぇ〜」
ふらりと現れた2人は、永江
それぞれ衣玖さん、隠岐奈との間に生まれた娘。衣玖さんは天子の紹介で俺と出会い、ダイエットと称してヤリまくる日々だったが、衣玖さんはそんな日々では愛されないと察し、既成事実を作る為にと敢えて避妊を怠り妊娠。
罪悪感を覚えてしまった衣玖さんは、この事実をひた隠しにしていたものの、生まれた魅玖が父親に会いたがるようになると、事実を打ち明けることを決心。
バッシングを覚悟したものの、子供が増えるのはよくある事だという緩い認識のハーレムのお陰で、今では立派に家族の一員である。
魅玖は巫月と同じく俺の能力を受け継いでいる。俺はペットのサンダーバードを魅玖に与えた。今もたまに雷雲から呼び出して、使役しているようだ。
天界の保育園のような施設に通っていたものの、自分を虐めてくる天人の子供とトラブルを起こしたという事件があって、今では巫月と同じく、慧音の運営している寺子屋に通っている。
普段は冷静で、どこか切れ味の鋭い物言いをすることもある。
隠れファザコン。会えなかった期間の反動。
しかし姉達と違い一歩を踏み出せず処女である。
エスカルゴチルドレン、十一女。
「阿弥も優しいね、投げ出せばいいのに」
「霊愛お姉ちゃんは鬼畜だね」
「誰が鬼畜よ」
阿弥は、紫さんと同じく隠岐奈が後継者の為にと交わった結果として生まれた娘だ。樹理愛と同じく半神半妖、しかし樹理愛よりもずっと吸血鬼の血が濃いようで、再生力は高め。
生まれた当初は感情の起伏が殆ど無い子だった。話す時も語尾に「!」が付くような明るい話し方はしない上に、建前を使わないので、周囲との軋轢を生み出しやすい性格をしている。
また、表を司るという能力を持っていて、これは概念に抵触する能力で、かなり危険なものである。少し前に「実験」と称して、千亦、フランに能力を使用。後者はそれなりに大きな問題に発展した。
そんな事件を起こしたお陰か、今は性格も成長し建前を使う事も覚え、寧ろ「取り繕い」が誰よりも上手になっている。
エスカルゴチルドレン、十二女である。
「うぇーいっ!女神を倒した緋月しゃまのおとーりだよぉおおお〜っ!どぉーんっ!」
「わっ!」
「きゃあっ!?」
ぴょんこぴょんことウサギ跳びで跳ねてきた娘が魅玖をおんぶしている阿弥に突進する。それにより阿弥はバランスを崩してしまい、魅玖共々その場に崩れ落ちる。
他の子供達も阿弥と魅玖の2人を受け止めるのが間に合わなかったようで、苦笑いする者、笑う者に反応が別れている。
「こらーっ、緋月!何やってんのよっ!……あーっ!お酒臭ッ!?お酒飲んでるの!?まだ早いって!」
「あははははっ!れーせんもお酒クサ〜い!」
この娘は
ずっと能力が開花しなかったが、つい先日、神の襲来に備えて鈴仙や月の都の玉兎部隊の能力を神綺母さんに強化してもらった際、緋月の能力も一緒に強制的に開花&強化してもらっている。
それによって、短い間とはいえ緋月と交友関係のあったギリシャの怪物・ラミアの敵討ちと称して、ゼウスの正妻であるヘラを打倒した。
またその際、その現場を見たゼウスは、気の強いヘラを打倒した緋月に興味を持ち、レイプしようと襲い掛かるが、魔理沙、雷神である武甕槌命の手で阻まれている。
そしてレイプされそうになった緋月はというと、数年ぶり────まだ幼かった頃に風呂で見た以来の男性器に興味を持ち、倫理観ユルユルの父こと俺に話を持ち掛けた。その後、初めての発情期を迎え、そのまま交わるに至る。
巫月とは違い、緋月は特にファザコンではない。
エスカルゴチルドレン十三女。
巫月、魅玖、緋月の3人を合わせて「雷三姉妹」という呼び方をする事もある。
「いたーいっ!ゲンコツしないでよ、れーせん!」
「なら魅玖ちゃん、阿弥ちゃんに謝りなさいっ!」
「ご・め・ん・ね!!これでいい!?」
「良くないでしょ!」
緋月、普段は普通に明るいだけの子供なのだが、酒は飲ませない方が良さそうだ。
そんな様子を温かい目線で見守っていた子供達の輪の中に、ふらりと1人の吸血鬼男子が割り込む。そしてそのままの勢いで、姉・シガレットに全身を預けるように抱きついた。
「シガレットお姉ちゃ〜ん……♡」
「わっ!霊魔くん!?お酒飲んじゃったの!?」
「お姉ちゃんもぉ……おしゃけ、飲もぉ……?♡」
「〜〜〜〜〜〜ッ……り、霊魔くんからの口移しなら飲んじゃおっかな〜……?」
「!」
(皆の前でキスだなんて、誰より恥ずかしがり屋の霊魔くんには無理なハズ!ここは絶対に断るように誘導しないと……)
「いいよぉ♡」
「ふぇっ!?」
「おとーしゃん、おひゃけぇ……ひょーらい……」
「俺のカリン酒しかねェぞ」
「いーよぉそれでぇ♡」
「ん。ほらよ」
「あっ!?お、お父様っ!?」
「大人しく喰らっとけシガレット、吸血鬼の力には逆らえねえだろ。怪我する前に観念した方がいい」
「ふぇぇ〜っ!?」
「いいよー霊魔、チューしちゃえー!」
「クソッ俺なんて彼女すら……」
「アハハハハッ、やれやれー!」
「あっそぉーれ、キース!キース!キース!」
「「「キース!キース!!キース!!!」」」
「ゴキュッ……ゴキュッ……ぷはぁ〜っ!んうっ……?あぅ……じぇんぶ……飲んじゃっ…………ムキュー……」
兄弟姉妹が煽り、見守る中、霊魔はシガレットの手を掴みながら、徳利から酒を一気飲みする。が、慣れない酒で無理をしたせいか、目を回しその場に倒れ込んでしまった。
彼の救助に間に合ったのは、姉であり彼女であるシガレット。可愛いショタ好きのシガレットだ。
この子、博麗
姉・霊愛の守護神の玉造魅須丸から伊弉諾物質を融通してもらって、物心がついた頃から大好きな、けん玉を作った。
彼の戦闘スタイルは、極めて防御に傾倒していた時期がある。極度の恥ずかしがり屋故か、拒絶する心が壁を生み出す。俺は、外の世界では少しオタクだったので、それを「A.T.フィールド」と呼んで、1人で大喜びした事がある。
また戦闘時には、その伊弉諾物質製のけん玉を、剣の形に変形させて戦ったりもする。
その際には、彼が好きな漫画「BLEACH」に則り始解もしくは卍解として技を発動させている。彼は吸血鬼なので、吸血鬼としての力を使用する際には
「
シガレットは魔法で自在に体型を変えられるが、そのせいで霊魔は「おっぱいが膨らむ瞬間」という中々ニッチな性癖になってしまった。
誰もが知る通りだが、普段の霊魔はいつも家族の後ろに隠れるくらいの恥ずかしがり屋だ。それ故、妖怪退治の仕事にも行けていない。
そしてそのせいで、霊魔の初討伐の相手は第二次吸血鬼異変の際に幻想郷に侵入してきた敵吸血鬼、しかも屋内から遠隔で倒すという、チルドレンでも指折りの離れ業を披露した。
チルドレンの次男坊、霊魔。
また、霊力を消費しまくることで、霊力によって覆い隠されていた魔力を行使する事が可能だ。
「やれやれ、霊魔お兄様は本当に滅茶苦茶をする。公共の場でキスなど、全く、お兄様らしくもない。お父様に似て、お酒に弱くて幸いでしたね」
「うぐぅ〜…………け……ん…………」
「ちょっ……虔魔くん!そんな言い方は無いでしょ!霊魔くんだって、霊魔くんなりに頑張って……」
「しかしシガレットお姉様だって嫌がっていたではありませんか。それともアレはただの照れ隠しで、キスがしたいと素直に言えないから、酔ってるのをいい事に霊魔お兄様を焚き付けただけだったり?」
「ッ……う……うぅっ……っ……くぅっ……」
「おやおや、泣かせるつもりは無かったのですが。すみません、図星だったようで────」
次の瞬間、くすくす笑う彼の下顎は吹っ飛んだ。フラフラに酔っ払いながらも、彼女を想う霊魔は、姉の為にと拳を振るった。
兄弟姉妹もそれを見てワーワーと囃し立て、また兄弟喧嘩が始まった。
この正論マンこそが、チルドレンの中でも頭一つ飛び抜けて周囲と軋轢を生みやすい、三男坊。名を十六夜
弦月姫の実弟に当たる子。昔は仲が良かったが、何をどう間違えて育ったのか、今では虔魔は誰より喧嘩を売りやすいタチだ。
時間を停止させられる他には、並行世界の自分に干渉する能力を持ち、並行世界の幻想郷の知識をも持っている。多くの並行世界の虔魔達は同じように嫌われていたり、酷い場合だと縁を切られ紅魔館を追い出されていたりする。
一番酷い場合では野良妖怪として生活しており、少しだけマシな場合だと、白玉楼の魂魄家に拾われ魂魄虔魔と名を改めて生活している。
紅魔館にて、執事見習いとして従事している。
妖精メイドの間では「黙ってればカッコイイのに残念だよね」と、残念がられている。
「ははは、兄貴達ってばまたやり合ってんのなー!オイ、お前ら!乱入して、更に場を乱してやれ!」
「む、無理ですぜ坊ちゃん!」
「あっしら消えちまいますぜ!!」
ほんのちょっぴりの千鳥足で現れたのは四男坊、驪駒
目に見えない力などにも干渉出来る能力であり、使い方によってはかなり凶悪な能力となっている。
近年、幻想郷に侵攻してきたとあるヤクザの組を撃退するのに活躍した功によって、勁牙組の若頭に昇進している。組員達からも慕われているようで、元気に育っている。
少し前に「ノウキントツゲキオー」との二つ名を自分につけたが、「1文字多いな」と指摘を受け、改めて良さげな名前を考案中とのことだ。
因みに童貞。魅玖に次いでのオシャレさんだ。
九女ここあが目を付けている弟というのは、この駆翔のことである。
「……なぁ兄ちゃん、止めなくていいのか?」
「お兄ちゃんたち、危ないよぅ……」
「いーんだよ恋夜、綺愛羅。男は戦って負けて怪我しまくって強くなるッ!そーゆーモンだッ!」
「「そういうモノなのかなぁ……」」
心配そうに俺の元に来た2人は、魔界神であり、俺の義母でもある神綺母さんと俺との間に生まれた男女の双子。男子が
それぞれ漢字を1文字ずつ取って「恋愛コンビ」というコンビ名を自称している。
俺と神綺母さんは義理の親子。故に神綺母さんの子供という見方なら、この2人は、俺の弟と妹だ。しかし実際は俺との子供なので、俺から見た場合、弟と妹なのに息子と娘でもあるという繋がりだ。
恋夜は、吸血鬼と魔界神の要素を7:3の割合で継いでおり、吸血鬼らしい肉弾戦などの方がずっと向いているのに、殴る感覚が嫌いだからと、錬金の能力や魔法でばかり戦っている。
反対に綺愛羅は吸血鬼と魔界神の要素を3:7で受け継いでいて、魔法で戦う方が適性があるのに、魔法の勉強が嫌いな上、肉体を使う戦い方が好きだという事で、肉弾戦ばかりをしている。たった1つ使える魔法は、肉体強化の魔法のみだ。
それぞれ、恋夜は五男、綺愛羅は十四女であり、当然のように童貞、処女だ。
「けんか、よくない!めっ!!」
「んぎゃっ」
「はぎゃっ」
重力の能力にて、霊魔と虔魔をその場に強制的に平伏させた、黒髪黒翼の幼女。地底のプリンセス、霊烏路
重力を操る能力を有しており、空間にも作用させられる他に、物にも重力を付与できる。引力までは操作は不可能だ。これが現時点の話なのか、能力を成長させても無理なのかは、不明である。
名前の通り、お空との子だ。お空以外の地霊殿のメンバーや地底に住まう鬼達からは我が子のように可愛がられている。
姫はチルドレンの十五女である。処女。
「姫も怒りすぎ〜、落ち着いて落ち着いて。ほら、姫の『
「!」
悪い感情を「やみ」と称して、チルドレンの心を綺麗にしてくれる「心の掃除屋」、
心の闇は勿論、怒りや苦しみ、悲しみなどというネガティブな感情を吸収する事で、一時的にだが、何に対しても「まぁ、いっか!」と判断してしまうくらい楽観的な性格に変えてしまう。
そんな真宵は、仲裁に能力を使用した姫、怒りに身を任せる霊魔、挑発する虔魔の「やみ」を吸収し見事に場を収めて見せた。
赤いリボンは、霊愛と霊麗による贈り物。吸収し溜め込んだ「やみ」を暴走させないようにという、保険の為だ。これを取っても、ルーミアとは違って大人の姿に変身したりはしないが、操れる闇の量は段違いに激増する。
因みに、この真宵も慧音の寺子屋に通っている。しかもルーミアと一緒に、だ。巫月、魅玖という姉のみならず、母子共に寺子屋通いとは、珍しい。
現在ルーミアと真宵は俺が魔法の森の中に建てた小屋に仲良く住んでいる。
そんな真宵は処女で、チルドレン十六女だ。
「やれやれだね、ほんと喧嘩ばっかだねあの2人」
「……!シラフか?さっき飲んでなかったか?」
「徳利に水を入れて飲んだフリをしただけだよ」
「策士め」
博麗家、いやチルドレンの中で唯一「無能力」で生まれた巫月以上の突然変異の吸血鬼、博麗
しかし無能力のコンプレックスを拗らせてしまい一時期は博麗神社を出ていこうとしていたが、その考えを改めるキッカケがあり、今もこうして無事に博麗神社にて暮らしている。
霊愛と霊麗は霊力が強すぎて魔力が行使できず、霊魔は霊力を消費した上でのみ魔法を使える。が、霊子はどういうワケか、突然変異の恩寵か、霊力を消費せずに魔力、魔法を扱う事ができる唯一の子。
扱う属性は月属性。五行の属性は不明。ここでの月属性とは闇であり、生と死の魔法を指している。特に霊子は攻撃的な性格をしているので死の魔法を使う事が多いようだ。
その他、通常より音域の広い超音波を使えたり、生まれつき凄まじい再生力を持っていたり、子供の中では誰よりも怪力だったり、無能力ではあるが、かなりの強さを持っていると言える。
霊夢から与えられる博麗の巫女の特訓は、姉達と同じように卒無くこなしている。しかし、腋が出る巫女服は恥ずかしいと、自分からは袖を通さない。
中途半端に出すくらいだったら最初からだ、と、普段から白のキャミソールを着用している。自身の髪色と同じだからだろう、白にイメージカラー的な思い入れがあるようだ。
ブラコンな様子は見せないし、シスコンの気配も無い。しかし姉達のエロ知識に充てられ俺が処女を喰ってやったので、当然のように非処女である。
食事はできるが、本当は魔法使いのように食事は不要である。彼女の主食はあくまでも「血液」だ。
そんな霊子は、チルドレン十七女だ。
「パパってば、止めなくても止める素振りくらいは見せればいいのに。霊夢さんも怒るんじゃない?」
「呆れるだけだろうさ。霊魔と虔魔のいざこざは、今に始まった事じゃないしな。……あれ、幻月は?」
「もう少ししたら来るって。夢月もね」
「了解」
────デビリサエル・スカーレット。夢幻世界、夢幻館の主人である天使のような悪魔こと幻月との娘である。幻月との出会いについては割愛するが、出会いは凄惨なものだった。それが今では自他共に認めるアツアツ具合である。
デビリサエルの由来は「デビル」と、天使である
「アルミサエル」。妊娠などを司る天使。この子の愛称は「デビリサエル」の真ん中の「リサ」。
悪魔らしく、契約に関する能力を有しているが、これがまた子供達の中でもチートも良いところで、リサの解釈によっては無敵になりかねないという、それはもう凄まじい内容の能力である。
また母の幻月、叔母の夢月と同じように、とある特性*1を有している。それは「その戦闘の間たった1つだけ任意の敵の技を無効化する」というもの。つまり「これヤバそう」と感じたらその技を無効化するよう念じれば、その技だけではなく、その技の系列の技が全て無効化されるのだ。
幻月はメイド服を「着せるのが」、夢月は「着るのが」好きという環境で生まれ育ったリサ。そんなリサは、夢月と同じように「メイド服を着る」のが好きな子に育った。
様々なバリエーションのモノを所有しているが、その全てが夢月、もしくは俺が作ったモノである。創造魔法、咲夜さん仕込みの裁縫術は今も現役だ。
母である幻月と喧嘩してしまうくらいには重度のファザコンであり姦通済み────非処女である。
そんな魅玖、駆翔に次いでオシャレさんなリサはエスカルゴチルドレンの十八女だ。
キレた時にのみ、悪魔なのに、
「……」
「どうした?」
「お父さん、喧嘩してるの見て楽しそうにしてた。何故?」
「ははは、そうだな!男の子は喧嘩してナンボよ。お前も大きくなったら理解できるようになるさ」
「……。………………」
細々とした声で話し掛けてきた娘は、稀神
神愛は、話した事が現実になるという、母であるサグメと少し違う能力を有している。しかも過去の事柄であれば何も影響は無いので、この程度ならば好きに話せるのだが、軽く酔っているらしく、変に能力を使わないようにと今はスケッチブックを常に手にしているようだ。
サグメは、月の賢者だった。けれどもその立場を追われる事件があり、地上に逃げてきた。そして、サグメが慕う永琳の住まう永遠亭に居候している。
しかし穢れに満ちるこの地上で暮らすのは、月に住んでいたサグメには不可能だった。そこで俺は、過去に確立していた不老不死化の法を用い、彼女を不老不死化させた。
蓬莱の薬は妖怪などには効かないし、そもそも、永琳はもう蓬莱の薬を作るつもりは無いそうだし、仕方がなかった。
そんな流れで穢れを克服したサグメは、永遠亭に住む事になって、日々、巫月の家庭教師をしたり、地上の文化を学んだりしている。
一緒に遊んだ事のあるリサの影響からか、神愛もオシャレになりつつある。そんな彼女はチルドレン十九女である。
「はーっ、はーっ……お、遅れ、ましたぁ…………お、お父さん……っ」
「おー、おいおい、どうした?そんなに急いで」
「ひ、人里で……霊愛さんと会って……。も、もう、宴会が始まってると聞いて、慌てて……」
ふと周りを見渡してみると、確かに、霊愛の姿が無い。ゴタゴタとしていた隙に、宴会を抜け出して里につまみの買い出しに向かったらしい。
「てか宴会、まだ始まってないよ?俺も含めて皆が勝手に飲み始めてるだけなんだから……」
「私もそう言ってるのだけど、小春ったら、『皆が居るなら私も急ぎます!』って聞かなくてねぇ」
「だ、だってぇ……」
「こらこら、小春。お母さんの言うことは、素直に聞いた方がいいぞぉ?」
「はい……」
「ま、いいさ。楽しもうや」
「っ!はいっ!!」
少し遅れて博麗神社に到着したのは西行寺
この子は、俺にとって初めての養子である。
というのも、現在のこの子は亡霊なのだが、人間だった頃の小春の両親は、妊娠に関する神徳を持つ俺の信者であり、小春の事は彼女が幼い頃からよく知っていた。そればかりかよく遊び、面倒を見たりしていた過去がある。
いつしか小春は親子程の年齢差のある俺を恋慕し遂には告白してくるまでになったが、それに対して俺は「天国でね」と返した。
結果、小春は12歳まで蚊どころか何の虫も殺さず誰に対しても優しく接して、周囲から天使のように可愛がられて育って行った。
しかしある時、小春は
俺はロリコンで、しかも殆ど老ける事のない人外ばかりを愛している────という事実に。
そして小春は「四谷怪談」の「お岩さん」の話を参考にして、「死ぬ前の姿が死後の亡霊の姿に反映されるのでは?」と考えた。
つまり「若い内に死ねば若い姿の亡霊になれる」という結論に至ったのである。
小春は、12歳を迎えた日の深夜────布団や枕に使われる綿を飲み、窒息自殺をした。
彼女は予想通り、若いままの姿で冥界に行った。その後、魂を運ばれて閻魔による裁判を受けたが、結果は「天国行き」どころか、逆の「地獄落ち」。
自殺もまた、地獄落ちの要因だったからだ。
小春が自殺すると────地獄落ちすると分かっていながらも見逃していた俺は、罪悪感から、彼女が地獄落ちになる直前に小春を救出した。
へカーティアの配下をやっていて、地獄でも顔が利く存在の俺は、無理を言って小春を引き取って、白玉楼へ連れ帰った。
白玉楼の主人こと幽々子さんは、閻魔から冥界の亡霊の管理を任されている。だからそこに、小春も管理、監視の対象という形で預けてくれないかと、そう閻魔に頼み込んだのだった。
俺と幽々子さんは既に結婚を前提とした恋人関係だった上に、小春はもう亡霊だという事もあって、同じ亡霊の幽々子さんとの養子として引き取った。
そして小春が亡霊になったのは数ヶ月前。神愛が生まれたよりも後に亡霊になったので、小春こそが末の娘という形で受け入れたのである。
今の小春は処女だが、生前から俺と子作りをする予定だったのだから、近いうちに、俺で処女を卒業するのだろう。まぁ近親相姦など俺にとって極めて日常茶飯事だ、今更1人増えようが関係ない。
因みに小春は生前から霊愛と交流があったので、霊愛の事は今も「霊愛お姉ちゃん」「お姉ちゃん」ではなく「霊愛さん」と呼んでいる。
唯一の養子、小春。チルドレンの二十女である。
◆
「そいじゃ、神々をブチのめした事を記念してぇ!カンパーイ!!」
「「「カンパーーーイッ!!」」」
霊愛もまだ帰ってきていないのに、もう本格的に宴会を始めてしまった。何かしらの活躍をした者は武勇伝を語り、何も出来なかった者、もしくは全く関わる事さえ出来なかった者は悔しそうに、または羨ましそうにその話を聞いていた。
「ねぇ〜ぇ〜、エスカルゴ?」
「はい?」
「今年はジューン・ブライドラッシュの予定?」
「そーですねぇ。紫さんもこの前、俺のその案に、賛成してくれたことですし?」
「フフ……私も身を固める時が来たのねぇ♡」
紫さんと今にもキスしそうな距離感で話し込んでいると、眉間に皺を寄せた霊夢がドカッと目の前に腰を下ろした。一升瓶を持参とは、やりおる。
「紫が?エスカルゴと結婚する?えぇ……?そんなに仲睦まじかったっけ?」
「あら、私達は隠れたラブラブアベックなのよ♡」
「……アベック?」
「カップルって事よ、カップル♡」
「傍から見りゃあ……紫より他の奴の方がラブラブに見えるけどねぇ」
「あら失礼な。その他の奴って誰よ?」
「モルモー、
「……その中に愉于奈も居るのが気に食わないわね」
紫さんは、悔しそうに扇子で口元を隠しながら、その3人へと目を向ける。
神代の吸血鬼、モルモー。遥か昔、神話の時代にへカーティアの配下として活動していたモルモーは行き過ぎと言える血統主義者で、現存する世界中の吸血鬼全ての始祖である。
それ以外の血脈から始まる吸血鬼は、モルモーが全て途方も無い年月を掛けて殺し尽くしたからだ。
だから、スカーレット家の始祖よりも、更に上、苗字すら持たなかった頃の祖先という事になる。
極めて高度な時間魔法の使い手で、自分の肉体の時間を、つまり老化を食い止めているのだが、もし魔力が尽きてしまえばその瞬間に老衰で死ぬという凄まじいデメリットがあった。その為、つい先日、俺の手によってモルモーもまた不老不死になった。これで魔力切れを起こしても老衰で死ぬという事が無くなったという事だ。
そして今の俺は、フランとレミリアの血統因子を有している為、後天的にだが、モルモーの子孫だと言える存在である。
フラン、レミリアが人間の10歳程度だとすれば、モルモーは人間の14歳程度だろうか。高校生にすら見えないくらいの若々しさを保っている。
モルモーはへカーティアの新しい配下として選出された俺を殺す為に、俺を探し当て、眷属を数千人率いた上で、幻想郷へ侵入してきた。それが第二次吸血鬼異変だ。
そんな最悪な出会いだったが、心をへし折る俺のレイプ、俺の付き人であるシャロンによる無意識の洗脳などにより
魔術の神であるへカーティアの配下をやっていただけあって、彼女は時間魔法の他、磁力魔法なども扱える上に、火や水などの属性魔法以外の「無属性魔法」は大抵使える。
そして「何もしなくても料理が運ばれてくるから快適だ」と、紅魔館の地下牢にて、居候している。趣味は、魔法の開発とオナニー。
紫さんが苦々しく思っているのは、幻想郷に侵入してきたモルモーより、こちらの鬼娘だろう。
名を、
当時の博麗の巫女の封印、八雲紫の介入により、生きたまま無間地獄に落とされる事になった。
しかし時は流れ、封印は劣化。そこに付け込まれある者が封印を解いた。それにより愉于奈は、再び世に解き放たれる事になるのだが、事前にその事を察していた紫さんは、「古の妖怪」の討伐を、俺に命じた。
ただし「愉于奈は幼い外見であなた好みだけど、見逃さず処理すること」とも言い含められていた。そして俺はモルモーと処理に向かったのだが、少し俺が目を離した隙に、モルモーが、愉于奈を完全に殺していた。
俺は、愉于奈と接触する機会を失ったワケだが、ある時、へカーティアの地獄の力を借りて、地獄の亡者を蘇らせる事が出来る機会に恵まれた。なのでその際、愉于奈も蘇らせたのだ。一度は命令通りに殺したので、セーフだろうという屁理屈つきで。
これまたモルモーと同じく愉于奈をレイプで籠絡してしまった俺は、魔法の森に建ててあるセックス専用小屋、通称「ヤリ部屋」を愉于奈の仮住まいの拠点として一時的に与える事にした。
そして今に至る。
因みに「賽鬼愉于奈」は彼女が自分で考えた名で本当の彼女の名は誰も知らない。恐らく本人ですら知らないか、元々、名前など無いのだろう。
かなりのロリ巨乳で、自分より巨乳な女が嫌い。
強さもそれなりで、堂々としているという事で、星熊勇儀からの好感度は高かったりするが、勇儀は愉于奈より巨乳なので、愉于奈は勇儀が嫌い。が、勇儀に絡まれても、そこまで悪い気はしない様子。
血のように赤い着物を、普段は、胸元をはだけて着用している。
シャロンとは、紅魔館における俺の専属の妖精のメイドの事だ。名を持たない妖精だったので、俺が専属メイドとして彼女が欲しいとレミリアに嘆願し受け入れられ、OKされたので、名前を付けた。
専属メイドという事で、まるでエロ同人のように
「ご奉仕」してもらっているが、元から、彼女から俺への好感度は高かったという事で、調教もかなり楽に進んだ。
因みに、モルモーを紅魔館に住まわせる事にしたのは他でもない俺なので、モルモーが完全に堕ちるまで、俺が不在の時には、俺の代わりにシャロンがモルモーの面倒を見る事になっていた。
その際、シャロンが俺の事をモルモーに話し続けモルモーを軽く洗脳状態にしたそう。しかもそれが全くの無意識だと言うから恐ろしいものだ。
今ではモルモーとシャロンと俺の3Pをする事もあるくらいには仲良くしている。
◆
「────傍目から見ていて『彼女』レベルに仲が良く見えるのって、やっぱりこの3人よねぇ。紫、この3人に勝てるの?仲の良さの周囲の認知度で」
「か、勝てますわよ??それがどうしたの??」
「目が泳いでちゃ説得力も何も無いわね……」
「くぅ……っ!」
やんややんやと騒ぎが起こったりしている中で、やっと次女、霊愛が人里から戻ってきた。お使いの中で酔いを醒ましたらしく、酒の匂いこそするが、さっきまであんなに酷かった千鳥足はもうすっかり治っている。
「お父さん。……あ、酔い醒めてるなら丁度いいや。さっき里でさ、なんか変な人に会ったよ」
「変な人?変態とか?それなら殺しておくが」
「変態じゃなくってさ。なんか女の人3人組がさ、人探ししてるとかで────」
───────────────────────
「よし、枝豆確保〜っと。小春も向かってるし私もさっさと帰んないとなぁ……あー大福も買おっかな、まだ夕方だし店やってるよね?……お金足りるかな」
「あのぅ、そこのお方。そこの紅白のお嬢さん」
「んぁ?私?」
買い物の帰り道、背後から女に呼び止められて、霊愛は振り返る。そこには、白を基調とした服装の女性が3人、立っていた。
和服とは違う。恐らくは外来人か何かしらの妖怪なのだろうと霊愛は考えた。
1人はニマニマしているサイドテールの子供で、1人は仏頂面、睨んできているようにすら見える、少女。そして真ん中の1人はふんわりした雰囲気を持つ女────声を掛けてきたのは、この真ん中の女だな、と声だけで察せられた。
「えぇ、えぇ、紛れもなくあなたですわ。少しだけお時間よろしいかしら?」
「んー、少しね。急いでるの」
「ありがとうございます。あのですね、この近辺で
『本来あってはならないモノ』────なんかを、目にした経験はございますでしょうか?」
「唐突だね。『本来あってはならないモノ』……って何なの、それ?」
「何でも
「ザックリし過ぎてて分かんないよ」
ぶっきらぼうに言い返すと、女は顎に指を当てて目を宙に泳がせる。そして数秒間考えたと思うと、パッと目線を戻して、また話し出す。
「……ふむ、それもそうですわね。では言い方を少し変えましょう。『この世のモノならざるモノ』、と言ってみましょうか。お心当たりは?」
「あー……幽霊とかそういうヤツ?」
「そう、ですわね……うぅんと……幽霊よりもずっと神聖なモノと言いますでしょうか……?」
「イマイチ分かんないなぁ……神とかそれに近い?」
「ええ、ええ!まさにそうですわ!」
「んーと……神の眷属とか?」
「……とは少し違いますわね。『神に仕える者』なら近いかもしれませんが」
否定ばかりしてきて、具体的な事を何も言わない事に苛立ち、霊愛は「そもそもねぇっ!」と、声を荒らげた。
「どうして私に声を掛けてきたの?自分でも分かるくらい、私、子供だよ?大人に聞きゃいいじゃん」
「それは、あなたから周囲の方々には無い清らかな気配を感じたからですわ。まるで神に近いような、そんな気配がしますもの。そんなお嬢さんを見ればこうして声を掛けたくもなりますでしょう?」
(まぁこれでも巫女やってるしな……。魅須丸からも力、借りてるし……それの事なのかな?)
「────その中に少し魔の者の気配もしますが」
先程までのふんわりしたオーラはなりを潜めて、どこか槍のような鋭い視線に変わる。
「……ッ!ま……まぁね……私、吸血鬼と人間のハーフだから。それの事かな?」
「吸血鬼……成程、悪魔ですか。クスッ……あなた、混ざり物なんですのね」
「────ッ!!」
「あらあらまぁまぁ、乱暴なお嬢さんですこと」
「!?」
女の「混ざり物」発言が頭に来た霊愛は平手打ちしてやろうと手を振り上げるが、その女は特に回避する様子を見せず、逆に頬に平手打ちが当たる前に霊愛の手を受け止めてしまった。
人間要素が強いとは言え、霊愛だって悪魔の血を引く半妖。人間では到底、ビンタ中の霊愛の手などこうしてアッサリと掴めるはずもない。
そんな光景を目の当たりにして、やっと、霊愛は今自分が話しているこの女達が「人ならざるもの」なのだと100%の確信を持った。
「人間じゃないなと思ってたけど────あんた、いや、あんた達は何者?」
「申し遅れました────
───────────────────────
「────って言って、この……メイシとかいう紙、渡されたよ。『お心当たりがございましたら、私の番号にご一報お願いしますわ。私のテシフォーンはあらゆる機械との通信が可能なんですのよ』……ってドヤ顔してた」
| エデン異世界調査隊 隊長 ヨロシクね♡ AP No. -0001 |
|---|
連絡先が番号式という事で、外の世界の電話番号というものを思い出して、懐かしい気分になった。しかしそれと同時に名刺を二度見して、今更ながらおかしい点に気が付いた。
「連絡先はこの番号って事だろ?これマイナスか?それともハイフン?どっちにしろ、マイナスだとかハイフンだとかで始まる電話番号なんて聞いた事も見た事もねェよ。どこの世界の
「名刺、ねぇ?ふぅん、それなりに文明が発達した世界からのお客さんのようね。気配の残滓も無い。秘密裏に何かを追っている立場なのか、己の気配を残さぬように徹底しているようね」
紫さんは名刺を手に取りまじまじと見つめるが、特に何も、その女の情報を得られなかったらしい。霊愛に返そうとするが、霊愛は「要らない」と軽く突っぱね、結局、俺がその名刺を受け取る事に。
「『あらゆる機械との通信が可能』、か。そいつは確かにそう言ったんだな?」
「うん、間違いないよ」
「なら俺のトランシーバーでもいけるのかな」
「あー、にとりが作ったヤツね」
「そうそう。どれ、早速連絡してみ……あっ。これ、ハイフン無いんだった」
「何やってるのよもう、アンタってば」
「エスカルゴはおっちょこちょいだし仕方ないわ」
「ホント、お父さんは抜けてるよね」
「うっせーやい!とりあえず0001だけで1回は試してみようぜ!」
「無駄でしょ」
「無理だと思うわよ?外の世界で使われている電話番号なんかとは、全く様子が違うもの」
「そうね、それで通じるのならその横棒をわざわざ書いたりしないんじゃないの?5桁しかないし」
当然と言うべきか、やはり連絡は通じなかった。という事はやはり、先に予測した通り、マイナスかハイフンを含めて1つの番号という事なのだろう。
明日にでもにとりに依頼して改良してもらおう。
「全くね。霊夢の言う通りだわ。ねぇ霊愛ちゃん、そのリエって女はどんな容姿だった?気配は?」
「
「そうねぇ。外来人が幻想入りしてきたとしても、そんな聞き込みのやり方はしないと思うし」
「何より、霊愛のビンタ止めたのはヤバいでしょ。加減してたとしても普通の人間には殆ど無理よ?」
「美鈴のような格闘の達人────ならまだ分かるかもしれないけれど。考えにくいわ。どう考えても人外と断定する方が自然でしょうね」
「……紫としては、どうしたいの?それによっては、私と霊愛、場合によっては霊麗も博麗の巫女として動くけど?」
「────待ちます。敵意ある行動には見えない。言葉にトゲはあるけれどね。敵とも味方とも、今は断定せず、この者が接触を試みてきた際はあくまで普通に、自然に接するようにしましょう」
「相手の出方を見るのね」
「ええ。あぁエスカルゴ、どうせだったらいつものように篭絡して、情報を聞き出してもいいのよ?」
「ちょっ、紫!?何言ってんのよっ、もう!」
「んー……
「アンタも何言ってんのよ!バカ!」
それにしても……どうもキナ臭い。人間らしくない人間の見た目の何者か、というだけでも怪しいが、
「エデン異世界調査隊」という肩書きが怪しい。
というのも「エデン」というのは、旧約聖書にて登場する理想郷、楽園の名だ。よく「エデンの園」などと呼んだりするだろう。
楽園の名前を冠する調査隊────怪しくないと考える方が無理があるとさえ思える。
こんな名前にするくらいなら、「異世界調査隊」だけの方がまだ「ほーん、成程ね」と俺もすんなり受け入れられただろうに。
改めて酒を飲みながら懐に名刺を仕舞い込んで、のんびりと、そんな事を考えていた。
茜(メリー)の挿絵に関しては、過去の写真だなと思って頂ければ。実際は高校生程度、チルドレンの中では一番大人に見えます。蓮子も、チルドレンと出会った際、メリーが長女だと勘違いしています。
そして蓮子より「貧乳」です。
キャラ紹介に「童貞、非童貞、処女、非処女」等のワードが入る時点で本作がどんな作品かお分かりになるでしょう。新規さんも居たら、よろしくです。
そういえば今日(5月7日)は例大祭ですね。
行く人は楽しんでください。俺も楽しむぜ。