※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活 第2部   作:エスカルゴ・スカーレット

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慧音の想い 〜柔よく剛を制す〜

 ある日の授業終わりにて。巫月達の迎えに行った俺だったが、慧音に呼び止められてしまい、今日の放課後は慧音と「話」をする事に。

 何やら怒っているような気配もするし、心做しか目付きもキツイ気がする。

 

「……とりあえず甘味処でも行くかい?そこで話そうじゃないか」

 

「いやいい。寺子屋(ここ)で話そう」

 

「け……慧音、さん?怒ってらっしゃる?」

 

「あながち間違ってはいないだろうな」

 

「えぇー……?定期的には会いに来てるじゃないか。もっとヤリたいの?」

 

「それはお前の方ではないのか?」

 

「なはは、バレた?そーだよねぇ、慧音ってば割といつも忙しい気がしてさー。申し訳なくてあんまりお誘いもできないし……」

 

「頻度は今のままで結構。何なら落としてもらって構わん。というか、私に対しての押しが弱いのは、私が忙しそうにしているからではなく、私がお前の好みの幼女じゃないからではないのか?」

 

「!……もしロリだったらもっと執拗く誘ってたのは微塵も否定できねぇな」

 

「フン、やはりな。幼女趣味……だものなぁ?」

 

 ジロリと睨み付けてくる。何か心に刺さるものがあるが、それが何かは分からない。とにかく話題を逸らさなくては。慧音にとってこの話題は少し地雷なのかもしれない。

 

「そッ、それよりさ!里に新しい甘味処が……」

 

「レミリアを孕ませただけでは飽き足らず、今度はルーミア、か。幼女に対するお前の溢れんばかりの性欲には、本当に頭が上がらないよ」

 

「……」

 

「ルーミアは本当の姿は『大人』らしいが、誰もが想像する『ルーミア』は幼女だ。お前が幼女を妊娠させた客観的事実は変わらん。そうだろう?」

 

「……そだな」

 

「全く幼女趣味もここまでくると病気だぞ。お前、分かっているのか?いずれは、私以外の女からも、こうして詰め寄られる事になるんじゃないのか?」

 

「かもしれねーな」

 

 世界は違えど、人間ではなく半人半獣だろうと、やはり教師は教師という、独立した生き物らしい。本来なら、うんうんと聞いていなくてはいけないんだろうが、悲しいかな、素直に受け入れられない。

 趣味を否定されているからというのもある。だが実際問題、決してそれだけではないのは、恐らく、誰から見ても分かるだろう。

 

「慧音さァ。幼女あっての俺のハーレムだッて……、分かってるよね?」

 

「っ!……あ、あぁ、それは心得ているよ」

 

「なら文句は言わないでくれると助かるがね」

 

「……しかしなエスカルゴ、どうも最近のお前からは倫理というものが……」

 

「倫理?……ンなモンは、人間から悪魔になった時に捨てたよ。タブーも常識も何でも破ってやるだけ。ロリでも何でも孕ませてやる。それがその子の望みならの話だけど」

 

 空気がヒリついた。俺の初めての彼女がフラン、次にレミリアなあたり、俺がロリコンなのは周知のことなのだが、慧音はそれでもと言う。品行方正な彼女の事だ、それを咎めるつもりは無いが……。

 

「……とはいえ、だ。レミリアの時も言ったと思うが孕ませるのはどうかと思うぞ。母体への負担なども何も考えていないだろう?」

 

「そうだね。けどそれが彼女の願いなら、俺はその願いを叶えるだけ。例えそれが彼女を苦しめる事になったとしても……俺はきっとそうするだろうよ」

 

「………………私とは根本から考え方が違うようだな」

 

「ああ。俺は『相手に合わせる』。だから、慧音がその方針で俺と付き合うなら、慧音となら(・・・・・)俺はその方針に合わせる。けど、もし……例えば仮にフランが望むのであれば俺は彼女に合わせるだけさ」

 

「……。分かったよ。やれやれ……、価値観ばかりはやっぱりどうにもならないな」

 

「……」

 

「互いに譲れんものがある以上────仕方がないというもの。エスカルゴに譲る気は無く、私も譲る気が無い。これはもう仕方ないな」

 

「だな」

 

「……人里にでも行こうか。新しい甘味処、できたんだろう?案内してくれると嬉しいんだが」

 

 慧音からのその言葉で俺は気を取り直し、2人で里へ向かい食べ歩きデートと洒落込むことにした。

 きっとこれからも、この件に関しては、慧音とは何度も衝突する事になるだろうし、こうして何度も話し合っては解決もできない事が続くだろう。

 けれどその度に、こうして食べ歩きをして、風が吹き抜ける程に開いてしまった俺と慧音との距離を再度0距離にまで縮めるんだろう。

 

「お、慧音とエスカルゴじゃないか。デートか?」

 

「ももっ、妹紅!?あっ、えっと……その……!」

 

「よう。まぁデートみたいなもんだね。というか、慧音ってば何そんなに恥ずかしがってるんだ?」

 

「や、その……」

 

「過去にはセックス現場まで見られてるんだし特に恥ずかしがる事も無いさ」

 

「……そういうとこだぞ?」

 

「ん?」

 

「あぁ、そういうとこだな。恋人との逢瀬を友人に見られたら恥ずかしがるのが普通じゃないか?前に性交を見られたとかそういうんじゃなくてさ」

 

「そういうもん……なのか。すまん…………慣れすぎてよく分からなくなってきた」

 

「まぁ……後からハーレムに入った身として、それは責められないかな……」

 

「全くエスカルゴは常識知らずだよなぁ……」

 

「常識ズレてる人みたいで嫌だな……なんというか、気を付けます……」

 

 妹紅や慧音から色々と指摘をされ、少しだけ己の考え方や思慮の浅さを見返す、いい機会となった。これで成長が出来れば、俺はまた一段とハーレムを広げる事ができるようになるだろう。

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