賽鬼愉于奈は俺のキャラだ。
東方Projectのキャラじゃねえ。
よそでうちの子の名を出すのはやめろください。
アンチなのか東方キャラと勘違いしたファンの方か知らないが、普通に俺の迷惑になってるのでね。
あんなにもしつこく注釈入れてるのに、それなのに勘違いするなんて事は考えにくいと思うんだけど。
「*よう メイリン」
「おやサンズさん、さっきぶりですね。……おっと、隣の骸骨の方は?」
「*こっちは オイラのおとうとの……」
「*Papyrusさまだ! しゅじんに あいにきた!」
「パピルスさんですね、よろしくお願いします!」
骸骨なのに弟とは────?と疑問はあったが、美鈴はPapyrusからもSansと同じように、「彼」の気配を感じていた。
そして「主人」がまさしく自分の「彼」であると美鈴は察していた。しかし今はお取り込み中であり何人たりとも侵入は許せない。だから、おおよその時間が来るまで彼らを通すことはできないと考え、何とかやり過ごそうと話題を振ることにした。
「ところでサンズさん、パピルスさんは、2人共、エスカルゴさんの式神って認識で良いんですか?」
「*ああ」
「*あってるぞッ!」
「お2人から見て、あの人ってどんな人です?」
「「*……?」」
SansとPapyrusは互いの顔を見合わせ、妙な事を言うもんだ、と言わんばかりに首を傾げる。心から疑問に思っていそうなその態度に、美鈴もこれまた頭にハテナを浮かべ……。
「どうしました?」
「*とっくに つきあっているのに まるで まだこくはくすらも していない きむすめのような しつもんだと おもってな」
「*ニェッヘッヘ! そうそう! おもしろいね!まるで これから こくはくする みたいなッ! オレさまは おうえんするぞッ!」
「えぇ!?ち、違いますよぉっ!ほ、ほらっ、私とエスカルゴさん、お2人とエスカルゴさんだとまた関係性が違うじゃないですかっ!?だから、そこがちょ〜っと気になっただけなんです!」
「*にしては ワードセンスが ボロボロだな」
「*おれた ほねみたいにね!」
「*オイラの セリフ……」
「*しゅじんに そんなのいったら つきあって なかったのかと ゼツボー されちゃうかもッ! それは ないか! ニャハハハハ!」
「えぇ〜……」
「*ま…… そのしつもんに こたえるとするなら オマエさんが おもってるより ずっとシンプルな こたえになると おもうがね」
「*しゅじんは しゅじん! もくひょうであり!こえるべき ぜっぺきのような まおうのような むりなんだいのような そんなそんざいだねッ! どうかな! こたえに なってるかなッ!?」
「*……オイラとしても にたような いけんかな。たまには めいれいに そむくのも わるくないと おもってたりするが…… いわないでくれよ?」
「*あー! ダメだぞ にいちゃん! しゅじんの めいれいは ぜったいなんだぞッ!」
「*へへ…… わかってるぜ ブラザー」
この「兄弟」を名乗る2人のスケルトンを見て、美鈴は、エスカルゴの抱く「理想の兄弟像」を垣間見たような気がしていた。
実際の彼にも弟が居るが、その関係性は、決して良いとは言えないようなものと聞いている。美鈴もそれを知っているからこそ、この骨兄弟に、自分の理想を投影したのではないかと、半ば哀れみに近いような奇妙な感情を抱いていた。
「*……で、だ。しゅじんは こうまかんだろ?」
「*はやく あいたいぞ!ここの どこだッ!?」
「あ、あー……実は今、お取り込み中でして……」
「「*おとりこみちゅう??」」
「はい……」
「*……にいちゃん!『おとりこみちゅう』のデータ オレさまには はいってないぞッ!」
「*……。りょうかいだ メイリン。はんにちごに またくると しゅじんに つたえておいてくれ」
「*にいちゃん! にいちゃん! どういうこと? オレさまにも おしえて!」
「*いいから かえるぞ きょうだい」
「あっ、あの、サンズさん!もしエスカルゴさんがそちらに向かいたいと言ったら、どこに行くように伝えればいいですかッ!?」
「*どこに…… か。『
「スノーフルの街……?そんなのありましたか?」
「*しゅじんになら つたわるさ。じゃあな」
「*まって サンズ!まだ『おとりこみちゅう』の いみが わからないよッ!サンズ!サンズ!!」
「*わかった わかった。かえったら データを ぶちこんでやる。オマエは こえが デカすぎる。しゅじんの じゃまを してしまうぜ」
「*わかったよッ!しずかに するよッ!!」
「*……わかってないな」
風になびくPapyrusのスカーフを掴んで、SansはPapyrusごと瞬間移動にて美鈴の前から姿を消す。恐らくその「スノーフルの街」とやらに向かったんだろうと考えた。
色々と疑問が湧いて止まらなかったが、それでも美鈴は、余計な事を考えるのは止めておこう、と、静かに門番業務に戻る事にした。
◆
「……ん。あれ、Sansは?」
「エスカルゴさん!大妖精さんは?」
「寝てるよ。寝かしつけて来ただけだしね」
「あ、そうなんですか!?ありゃー……。余計なことしちゃいましたかね」
「いや、いいよ。それで、Sansは?どこか行くとか何か言ってた?」
「えっと、『スノーフルの街』に、と……」
「ん?スノーフル?……まだ、Papyrusは起動しないはずだけど……何でだろう……?」
「え?そのパピルスさんって、サンズさんより背が高い骸骨さんですか?」
「そうだけど、なんで美鈴が奴を知ってるの?」
「さっき、サンズさんと来ましたよ?兄弟だって、2人共、言ってましたし」
「え?……まだガワしか完成してなくてデータ入力がまだだと思ったけどな……。まぁいいや、とりあえずスノーフルに行くわ」
「それ、何処なんです?聞いた事も無くって」
「魔界にある氷雪世界だよ。手前にある市街地と、最奥にあるパンデモニウムの間にある青白い、常に雪が降る寒い寒い世界……。そこにあの骨兄弟の家を建ててあるんだよ」
「あー!氷雪世界!話に聞いた事はありますね!」
「『雪が降る』つまり『スノー降る』ってこった」
「あっ、そういう名付け……」
確か、UNDERTALE原作の公式和訳も、こうだったはずである。作者が東方好きなのもあり、東方とのクロスオーバー二次創作も割と多いくらいだ。
しかもどちらも「人間と
例えば、もしこれで俺が「スーパーマン」なんか式神として使役していたら違和感しかないはずだ。
「大ちゃんによろしく伝えといてくれる?」
「あ、はい!任されました!」
「サンキュ。んじゃ、またね。オイラは手のかかる兄弟のトコに行ってくるぜ。……なんちって」
瞬間移動魔法にて、幻想郷から魔界の氷雪世界、骨兄弟の家へと移動する。Papyrusは、本当ならまだ培養液というか、骨としての身体を安定させる為のカプセルに入れておいたはずだが、美鈴によると、もうカプセルを出ている────ハッキリ言って、これは式神の主としての俺からすれば想定外の事と言わざるを得ない。何が起きているのか解明せねば式神なんぞ恐ろしくて使えない。
「*よう すうじかんぶりだな しゅじんよ」
「*わあ! はじめましてなのに そんなかんじ まったくしないやッ! これが『データ』のチカラなんだね! にいちゃん!」
想定通りの外見、想定通りの声、想定通りの高いテンションでPapyrusが絡んできた。人懐っこい彼の笑顔は、見る者をどこか安心させるものがある。
「Sans……これは一体、どういう事だ?どうしてまだ眠っていたはずのPapyrusが起きているんだ?当初の予定では、Papyrusが目覚めるのは来週あたりのはずだろう」
「*オイラの データを いちぶだが Papyrusに ひきつがせたんだ」
「!」
「*これいじょう しきがみのことで しゅじんのてを わずらわせたくないと かんじたのでね」
「……確かに、Sansには俺自身のデータを殆どコピーしているから、完成させるのも出来はする────だけど、無茶をしてるとは思わなかったのか?失敗したらどうしよう、とか思わなかったか?」
「*おもわなかったな。めいれい でもなければ じぶんから 『できない』と おもったことなど やるわけが ないからな」
「……分かったよ。Papyrusには何のデータを?」
「*しゅじんの みのまわりの じんぶつのデータ そのほかの のうりょくについては しゅじんが けいかくしていた とおりに しておいたよ」
「*だけど オレさま まだまだしらないことが いっぱいなんだ! おしえてくれないッ!?」
「*しゅじんから OKが でたならな。どうだい しゅじんよ なにか ふびは あるかい?」
「……今のところ、見た感じ、話した感じは無いな。とりあえずテストしようか。合否はそれからだな」
「*わあ! たのしみだねッ! にいちゃん!」
「*うけるのは オマエだけだぜ」
「*えっ! そうなのッ!? わかった!」
結果。通常時のPapyrusは、既に通常時のSansを上回るステータスを叩き出した。ただその優しさや人懐っこさから性格が戦闘に向かない事が判明。
幻月と夢月のコンビよろしく、骨兄弟で組めば、
「ラストブレス」を使う必要すら無くなるくらいの強さを発揮できそうだが……果たして。
Papyrusの試運転の相手は俺がやるとして、暫くは魔界に滞在させて、魔界家族と交流も持たせておいてその他にも────あぁ、俺は賢者でもないのに、どうして自分から自分を忙しくしているのだろう。
「……ミスティアんとこ行くか……」
「*いってらっしゃいッ! あ! それだったら おゆはん いらないかな!?」
「*そもそも しゅじんは かよいおっとなんだ。メシのよういは れんらくがあったとき だけだ」
「*そうだったねッ! いってらっしゃいッ!」
「はいよ、行ってきます。特訓頑張れよ」
「*がんばるよ! オレさまは 『グリゴリ』の ふくリーダーになる スケルトンだからねッ!」
ミスティアの屋台に移動し、ライブで歌った曲を久しぶりに歌ったりして、散々カラオケを楽しみ、日々のアレコレで溜まった疲労を発散した。
しかしその頃、氷雪世界の骨兄弟の家では……。
◆
「────入るわよー。……あっれェ?さっきまで、ダーリンの気配がした気がしたけどなぁ〜?」
「*にいちゃん! にいちゃん! おきゃくだよ!にいちゃんが あいてして! オレさま おちゃのよういするからさッ!」
「*おきゃくだと? かってに はいってくるのは ドロボウ っていうんだぜ」
「はぁ〜?魔界は私のテリトリーなんですけどォ?ていうかダーリンはどこよ?久しぶりに私に会いに魔界に来てくれたと思ったのにもう居ないしィ?」
「*にいちゃん! ダーリンって なに!?」
「*『ダーリン』────『げんげつ』『エリス』このふたりのみ しゅじんを そうよぶ そうだ。というか この おんなは……!!」
「*だいあくま!? すごい! すんごくつよい あくまなんだねッ!?」
「*────にげろ パピルスッ!!」
Sansの警告虚しく、その女の放つ弾幕にて木造の骨兄弟の家は吹き飛ばされ、2人は、不意に寒空の下に投げ出されることに。
幸いにしてこの2人はスケルトンなので、寒さや暑さなど環境変化はバフにもデバフにもならない。
「*うわー! おうちが! キッチンが!」
「*チッ…… やってくれたな オマエさんよ」
「アンタらから、うっすらだけどダーリンの気配がするね。アンタら────ダーリンの何?」
「*……こたえる ぎりは ないね」
「*オレさまは しゅじんの しきがみだぞッ!」
「*このバカ……」
「*えッ」
「式神?……あぁ…………ふぅん。気に入らないわね」
「「*ッ!!」」
その女は蝙蝠のような黒い翼をはばたかせて、青白いレーザーを2人に向けて放つ。スケルトンの兄弟はそれぞれ瞬間移動、そして骨の壁を出す事で回避、防御していく。
「あの人は私を救ってくれた……。あの人は私の恩人なのよ。そんなあの人の気配を放つ者なんてのは、あの人本人、1人だけでいいのよ────ッ!!」
作者が持つ声イメージと参考キャラ、歌(敬称略)
巫月:CV(森羅万象)あよ
霊愛:CV(森羅万象)あやぽんず
CV佐倉綾音(銀鏡イオリ)
弦月姫:CV春花らん(早瀬ユウカ)
モルモー:CV中村豆千代(カレ・カノ・カノン)
CV愛美(戸山香澄)
駆翔:CV高山みなみ(江戸川コナン、エンヴィー)
魅玖:CVファイルーズあい(愛清フウカ)
デビリサエル:CV優木かな(朝顔ハナエ)
神愛:CV福圓美里(金色の闇)
シエル:CV大久保瑠美(浅黄ムツキ)
ルビー:CV井澤詩織(