※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活 第2部   作:エスカルゴ・スカーレット

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追記(2023/05/18 00:05:01)
質問来てた!少し長い(495字)から後書きに。
追記(2023/05/21 17:08:04)
活動報告もあるから、見てね。
もし良かったら返信もお願いします。




バ〜カ

 復讐心に囚われた天使を悪魔への生贄に────悪魔と戦う者を悪魔へ捧げるとは、普通に考えれば天使に対して失礼どころの話ではない。というより尊厳を踏み躙る行為に他ならない。

 霊夢と魔理沙はそれにさえ反対したいというのが本音であった。しかし、それでも。それでも、彼の戦闘欲を誰より知る者達だからこそ、こればかりは反対したくても反対する事などできなかった。

 そしてもう、これに対して議論する事など無い。後は任せるだけだなと、2人は無理矢理に心の中で決着をつけるしかなかった。

 暫く、無言の時間が流れた。やがてそんな空気に耐えられなくなったのか、魔理沙は口を開く。

 

「天使かぁ〜。だけどそんなの、サリエル以外では見た事も聞いた事もないぜ。いつだったか、魔界で起きた異変あったよな。それで、黒幕が死の天使のサリエルで、そこまでは判明していたから、妹紅とエスカルゴで解決に行った事があった気がするが。今回侵入してきたのはそのサリエルと同族の天使……なんだよな?」

 

「それは少し違うわね。サリエルは、魔界神である神綺の創造物に過ぎないらしいのよ。だから天界で神に仕えているミカエルらとは別の『天使』よ」

 

「ほほー、そんな設定あったのか」

 

「設定て」

 

「いや魔界の事はてんで無知だからな。せいぜい、

『魔界は魔法のメッカ』って事くらいしか知らん。関わりも薄いし」

 

 その言葉に霊夢も紫も頷いて答えた。

 

「エスカルゴ曰く『サリエルは魔界を抜け出して、何処かに行っていた時期もあったけど、詳細は不明らしい』とのことだけど」

 

「それなら私も聞いたわね。確か、サリエルが不在だった間に、魔界では自然な変化が起こっていて、けれど戻ってきたサリエルはそれを知らないから、その変化を昔に戻そう(リセットしよう)としたのが、異変として処理された────だったかしら?」

 

「らしいぜ。……いや、待てよ?」

 

「「……!」」

 

 この時、3人の脳内には、まさに全く同じ結論が浮かび上がってきていた。即ち「サリエルが魔界を不在にしていた空白の時期に天界と何らかの接点を持ち、それが原因でこうなってるのでは」……と。

 

 

 ◆

 

 

 その頃、幻想郷の西部の方では、俺とミカエルが血の流れるような、激しい戦闘を繰り広げていた。

 ミカエルは、その見た目の優雅さに反した激しい肉弾戦を主とする戦闘スタイルらしく、俺はまさに十四女の綺愛羅を思い出していた。

 そして肝心の戦闘は、俺が一方的に押していた。

 

「ハッハァ!どォしたミカエル!てめーの復讐心はそんなモンかァ!?神の力を使うまでもねェな!!大天使が聞いて呆れる!神に返上しろ、その名!」

 

「ハァッ!!このッ、ちょこまかと……ぐあっ!?」

 

「当たんねーさ、そんなノロマな攻撃はよ!」

 

「ぎゃああっ……!!」

 

 腹に掌底を当てた上で電撃を流してやる。雷とは神の力ともされているが、これはまだ、あくまでも俺個人の能力の範疇。セーフだ。

 そしてミカエルの肉体を痺れさせ、彼女が地面に倒れた上、胴体を背中から踏み付けにしてやった。悪魔に足蹴にされる天使────良い画(え)になる。

 

「ずっと疑問だったんだよ。どうして神に叛逆したルシファーを撃退する為の戦いで陣頭指揮を執って打ち負かしたお前が、そのルシファーを殺した俺を憎んでいるのか。……でも、拳を交えてみて、やっと分かった気がしたよ」

 

「……!」

 

「お前は、ルシファーを殺したくなかったんだな。たった1人の家族……かは知らないが、お前にとってルシファーは血を分けた姉妹だ、殺したくないとか思っても仕方ない。殺したくないからこそ、自分が前線に立って、ルシファーを殺さないようにした。結果、ルシファーは堕天、そして悪魔に身を落とす事になったけど────命は守れた。自分が前線に立つことで逆にルシファーを守るのが、ミカエルの目的だった……違うか?」

 

「……だったら、何だと言うのだッ!!」

 

「いやぁ……なんつーか……バカだなぁ……って」

 

「────は?」

 

 絞り出すような、小さな声で、目を丸くしながら呟くように言う。自分の必死の選択を全力でバカにされたら、誰だってこうもなるだろう。

 

「だってそうだろ。神様の部下として働きながらもルシファーを守ろうとした大天使ミカエル────なんッて無様で、なんッて中途半端なんだろうと、憐れみすら覚えるよ」

 

「な…………に、を……言って………………」

 

「お前さァ。自分の手でルシファーを守れなかったからって、ルシファーを殺した俺を憎んでんだろ?だったらその前に、無力な自分を呪えよ。バ〜カ。自分も神に叛逆してルシファーと堕天しようって、どうしてそう思えない?」

 

「……だっ……て、そんな、そんなの…………」

 

「結局お前はさ。神に逆らうのが怖かったんだろ?だから、神の指示通りルシファーと戦う事にした。それでも命だけは助けたかったから最前線に立ち、ルシファーの命だけは助けるよう誘導したんだろ。つまりお前は、ルシファーじゃなくて、自分の心(・・・・)を助けたかったんだよ」

 

「────ッ!!」

 

「ルシファーが死ねば病むよな。それは分かるよ。神に逆らえば立場は追われるし華々しい生活からもオサラバする事になる。これも分かる。けどよぉ、ミカエル。『二兎を追う者は一兎をも得ず』っつー言葉が、この日本にはあってだな?」

 

「……」

 

「ま、ある程度の力がある者は例外だがね」

 

「……」

 

「────お前さ、ルシファーを守る為に、自分が指揮を執る以外に……何か努力したかよ?」

 

「!」

 

「してねェんじゃね?」

 

「…………貴様に私の何が分かる」

 

「お前ら姉妹の事は分からない。けどなミカエル。これだけは断言できるぜ。神様に誓ってもいいさ。

『俺は家族を守る為なら神すら殺す』────俺はここまで断言できるぜ。力を借りてたとしてもだ」

 

「ッ!!」

 

「『世界すら敵に回せる』とも誓える。何故って?世界なんかよりも家族の方がずっと大事だからだ。なんなら俺は、ただの友達(・・・・・)を助ける為だけに1つの巨大な社会を敵に回した事すらあるんだぜ?」

 

「……」

 

 山の掟を破ったと疑いを掛けられた文を救出したあの時の事である。あの時、俺と文はまだ恋人関係ですらなく、取材する者とされる者といった、友人関係とすら言えないくらいの、浅い関係だった。

 それでも文があらぬ疑いを掛けられていると知り俺は居ても立っても居られなかった。

 

「お前に足りてないのはその覚悟(・・)だよ、ミカエル。憐れなモンだよなぁ。お前が一緒に堕天していればルシファーは死なずに済んだんじゃないかってさ、そう考える日も多いんじゃ────」

 

「うるさいうるさいうるさいうるさいッ!!黙って聞いていれば好き勝手に!!貴様など、私が永遠に黙らせてやる!!」

 

「────だからテメーは俺に勝てねえんだよ」

 

 遂に、ミカエルが真の姿を現した。人間のようなシンプルな姿だったのが、天使の翼が生え、更には絵に描いたような天使の輪(ヘイロー)が頭上に現れた。

 ドッと強い衝撃と共に地面を吹き飛ばしついでに俺も空中に投げ出され、とうとう天使の姿を現したミカエルと対峙する。

 

「貴様は絶対に殺す……!」

【挿絵表示】

 

 

「はいはい、やってみなよ」

 

「うるあああぁぁああッ!!」

 

 先程よりも速い速度で突っ込んでくる。これには流石の俺も面食らって攻撃を受けてしまい、しかも胸倉を掴まれギリギリと首を締め付けられる。だがミカはこれでも止まらない。

 

「その首、へし折ってやる……!」

 

「……やっ、て……みろ゙よ……ボケ……が……」

 

 次の瞬間、ゴキンと音を立てて首の骨が逝った。しかし当然、そんな事で死ぬ俺ではない。骨などはすぐに再生し、ミカエルが力を弛めた瞬間、彼女の腹を蹴り飛ばして距離を確保する。

 

「げはっ……な、ん、だと……」

 

「俺の再生力は幻想郷で、いや、世界一なんでね。首の骨が折れたり、心臓に穴が空いた程度じゃあ、残念ながら死ねないんだよ」

 

「ならば心臓を掴み取るまでッ!!」

 

「バ〜カ。テメーになんざ殺されねーよ」

 

 ミカエルが指をパキポキと鳴らしつつ肉薄する、その瞬間。手元に開いたスキマから、小傘に頼んで改良してもらった例の折り畳みナイフを取り出し、それを俺自身の胸元に突き立てる────!!

 

「……ゲフッ……」

 

「なん……だと…………私に殺されるくらいなら自死を選ぶとでも言うのか……!?」

 

「……これが俺の死に様だァ……その目ェかっ開(ぴら)いて見てやがれ……ッ!!」

 

 突き立てたナイフを真下に引き心臓を斬り裂く。心臓を傷付けることで俺を殺すには、心臓に刺すのではなく、斬るのが大事だ。ちょっとした傷では、すぐに再生するからである。

 ミカエルの目の前で、リエ、シエルまで見届ける中、俺は自殺を遂げた。そして次の瞬間。

 

「うあああっ!?」

 

「何ですの……あれ……」

 

「雷の……蝙蝠……?」

 

 炎のフェニックスならぬ雷の蝙蝠が現れ、新しく構築された肉体で「俺」が出現。俺は不老不死だ、もし仮に死んでも古い肉体は消滅して新しい肉体を構築するだけ。蓬莱人みたいなものだ。

 

「……何なのだ……貴様は…………一体……」

 

「アレ?まだ3人には言ってなかったんだっけか?エスカルゴ・スカーレット、不老不死の吸血鬼さ。何者だろうと俺を殺す事は不可能なんだよ」

 

「────ッ」

 

 不可能。不死身。不老不死。殺せない。無意味。

 膝から崩れ落ちたミカエルの脳内には、恐らくはこんな言葉が渦巻いている事だろう。どんな手でも俺を殺す事など叶わない。復讐心も何もかも無駄に終わってしまったのだと、気付かされたから。

 

「だから言ったろ。テメーは俺に勝てない……って。

『エスカルゴを殺す』のがお前の『復讐』だったらお前は永遠に復讐を遂げられない。……可哀想に」

 

 地面を呆然と見つめたままで硬直するミカエルの目元から、一筋の涙が流れ落ちた。

 大事な双子の姉妹の仇をやっと見付けて、やっとこの手で殺せると知ったのに、相手は不老不死で、しかもその上で屈指の再生力を誇っている────なんて空虚で、無意味で、無益で、あまりに無駄な時間を過ごしてしまったんだろう。

 

「トドメにドデカイ雷、落としてやんぜ。せいぜい死ぬなよ。一閃『Mishap of Thunder』ッ!!」

 

 上空に巨大な魔法陣が広がる。エネルギーを込めその魔法陣をドンドン拡大させていき、やがては、リエとシエルを巻き込むギリギリの範囲に広げる。そしてトドメの雷は、既に戦意喪失したミカエルを強烈に、熱烈に穿いた……。




活動報告
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=297572&uid=220894

Q.エスカルゴさんが好きな異世界漫画は何ですか?

質問を質問で返すようで申し訳ない、俺と主人公のエスカルゴのどっちでしょう……?
PNを主人公の名前にしてるせいでごっちゃに……。
とりあえずどちらもお答えします。

A1.エスカルゴ「東方は異世界系に入る?入るなら東方の原作書籍だけど、入らないんなら、無いわな」

A2.作者「『異世界ソープランド輝夜(かぐや)』ですかね。異世界系には、基本的には、異世界転生系も含めてあまり興味無いです」

恐らく全年齢向けかR-15で、コンビニにも並んでるような作品ですが、普通にエロくってイイですね。表紙と裏表紙からは、バトルとエロを両立している作品のようにも見えたので、参考書にするつもりで買いましたが、思ったよりバトル要素が無いので、普通にエロの参考にしたいと思います。
2023年5月、つまりつい最近知ったばかりです。
推しは、アンズちゃんという金髪ツインテ娘です。
もし次に巫月と霊愛とのソーププレイの3Pよりも高クオリティなのが書けたときには、間違いなく、この作品の影響と言えます。キャラは未定ですが、次の「ソーププレイ」にご期待ください。
ソープ、流石に毎月は行ってられないですからね。
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