「あなた、色んな魔法が使えるんだね。スゴいね、多才でさ」
「この程度、スゴくも何ともないわ。基礎よ」
「空気操作に物体創造──この毒も魔法なワケ?」
「ええ!得意な魔法で、私のメインウェポンよ♪」
(アイツを殺してもこの顔の痺れは消えなかった。大抵の魔法は、術者が死ねば強制解除されるって、エスカルゴやへカーティアから聞いてたけどな──もしかしてだけど、生死に関わらず一度打ち込んだ毒は消えないのかな……?もし仮にそうだとしたら、あまりに厄介すぎる……ッ!!)
へカーティアやエスカルゴの発言は正しかった。ただし死んで解除されるのは「常に術者から魔力の供給が必要な魔法」である。
死んで解除されるというのは、魔法と術者の間の繋がりが絶たれるからこそ解除されるのだ。
ミコの毒はこのタイプではない上に──リリスの血が猛毒であるように、ミコには、他の子には無いとある特性があった。
「『
「うぉうっ!?────ひぇっ!?」
諏訪子の顔を目掛けて針を連射する。腰を逸らし回避するが、諏訪子を通過するなり方向転換して、背後から突き刺してこようとする。
「なんっちゅー方向転換よ!しかも投げた後の針を操作するって……」
どうしたものかと頬を冷たい汗が流れる。しかし次の瞬間──縁側に立っていた神奈子が、諏訪子に声を飛ばす。
「風だ諏訪子!今の急旋回は風で軌道を捻じ曲げただけだ!!」
「風っ!?確かに強い風が吹いてるとは思ってた、だけど……」
「……そっ。双子のお姉ちゃんが風属性でね。私にもかなり強めに風属性の適正があるんだよね」
(────いや、おかしい!確かにさっきも風属性魔法を使ってた、だけどそれは私がアイツを殺す前だった!毒とかとは違って、風の魔法は死ねば解除されるハズだ、永続なんてそんなのはありえない!エスカルゴやへカーティアクラスじゃあるまいし、こんなちっぽけな魔力でそんな……)
「ふふっ♡『終わるハズの魔法が終わらない』ってかなりの恐怖よねぇ♡」
「ッ!!」
「いいわ、教えてあげる。これは私の固有魔法よ。
『
「い゙っ!?」
「死ぬと分かってる戦いでは、魔力が有り余るヤツ以外は補助魔法やらバフを使いたがらないわ。もし死ねばバフは消えるし、補助魔法だって掛け直し。魔力の無駄になるもの。──その点、私は復活後も引き継げる……!!」
「……っ」
「その上、バフは重ね掛け可能よッ!!衝撃波すら生み出す威力──思い知りなさいッ!!」
「────源符『諏訪清水』」
また水流だ、と攻撃しつつも身構えるミコ。だが今回は前回とは違って、諏訪子は、自ら生み出したその水流を自分の周囲に展開した。凄まじい水流で壁を作った諏訪子は、ドヤ顔でミコを見つめる。
「……は?なにやってんの?引きこもり?」
「ふっふーん。こーするだけで、もうあなたは手も足も出せないねぇ♪」
「……あ゙?」
「音速を超える銃弾すら、水面から程近いところで停止しちゃうんだ。水ってのは、それだけの抵抗があるものなんだよ。ましてや重さも速度も足りない針だなんて、こうするだけで完封だねぇ♪」
「ッッ『
「?」
「その水流の範囲よりもッ、アンタの当たり判定をデカくすりゃそれで事足りるのよッッ!!!」
「うぇっ!?当たり判定ぇ!?」
────ミコの固有魔法、その2。
対象の当たり判定を大きくさせるという概念操作すらも可能としてしまったこの魔法は、ミコを霊幻世界最上位クラスの地位に立たせるのに大いに貢献している。
諏訪子の身体を大きくするのではない。あくまで当たり判定──例えば、針が諏訪子の脇の下を通り抜けたとしても、当たり判定に当たっていたなら、それは「針が貫通した」という事になる。
よって、諏訪子にはそれ相応のダメージが入る。たとえ
「からの──『一点集中……」
「それならこうだっ!」
「……はぁ!?」
水流を更に太く、大きくする。その水流は彼女の当たり判定を全て覆い尽くした事によって、ミコの攻撃手段を全て無効化してしまった────。
◆
「覚えてなさい!近いうちにリベンジに来るから!その首、ちぎれるくらい洗っときなさいよね!!」
「はいはい、さっさと帰った帰った」
「ちっくしょ〜……!先生に言いつけてやるっ!」
(先生って誰だよ〜……)
結局────水流防御中の諏訪子への攻撃が全て通じなかったミコはすごすごと退散する事にした。諏訪子もまた復活する者を殺す手段は持たないのでこれにて決着……となった。
しかし諏訪子は知らなかった。
ミコはそのプライドの高さが故に──この敗北が後々、大きな問題に発展するという事を。
2週間以上更新しないなんて初めて……()
少し東方へのモチベが下がりつつあるオイラです。
(なお連載中の原作漫画は追ってる模様)
今はブルアカ熱が凄いです。