※この作品はR-18です。

鍵の勇者の召喚記   作:ボルメテウスさん

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女性とは厄介である

 女神の試練が行われる場所へと辿り着いた。

 

 既に侵入ルートの幾つかは把握しており、行動は何時でも出来る。

 

 だけど、今回はある意味大人数で移動する為に、会場で待ち受ける必要がある。

 

「という事で、なんとか出来ないか?」

 

「なんとかと言われても、その状況を俺にどうしろと」

 

 そう言いながら、俺は現状、両腕に引っ付いているデルタとゼータをなんとかして貰う為に為に尚文に聞く。

 

 昨日の夜の行為が終わった後も、デルタとゼータは決して離れようとせずに互いに睨み合っている状態だ。

 

 一応は、周囲には顔が見られても、正体がばれないようにしているが、それでもかなり目立っている。

 

「どうにかしてくれよ。お前なら何かできるんだろ? 盾なんだし」

 

「無茶を言うな! というか盾だからって何でも解決すると思うんじゃねえ!」

 

「それは、そうだけどさぁ」

 

 これからの作戦の為にも、2人をどうにかして欲しいんだけど。

 

 こうなったら、同じ獣人であるラフタリアちゃん達ならば。

 

「えっ、私に!?」

 

「私は……えっと、ナオフミ様次第ですかねー」。

 

 くそぅ……頼れる仲間はいないのか! 

 

「デルタ、ゼータ、何をしているのかしら?」

 

「ひっ!!」「っ!」

 

 すると、背後から話しかけてきたのは、アルファだった。

 

 なるべく隠密行動を行う為であったらしいが、こちらに来ていたらしい。

 

「えっと、アルファ様、これはその」

 

「彼と久し振りに会えて、はしゃぐ気持ちは分かるけど、作戦が終わってからにしなさい」

 

「うっ、分かりました」

 

 アルファからの鶴の一声で、ようやくその場は治まった。

 

 全く……これで本当に大丈夫なのか? 不安しかないぞ。

 

 まあ良い、今はそれよりも、女神の試練が起きた時にどう動くかだ。

 

 俺が、鍵を開ければ、ドアが開かれるのはすぐに分かる。

 

 だからこそ、なるべく目立たないように行動しておきたいが。

 

「タイミングは?」

 

 俺はアルファに問いかけると、コクリと静かに首を縦に振った。

 

「おそらく彼が」

 

 そう、アルファはまるで確信をするように言う。

 

 それに対して、俺と尚文は互いに見つめる。

 

「……今回、上手にやると思うか?」

 

「まぁ、やるんじゃないのか?」

 

 俺は少しだけ嫌そうな顔をしつつも答えた。

 

 それから女神の試練が行われた。

 

 各々が目立たない場所で待機しながら、俺達は待ち構えていた。

 

 同時に女神の試練は順調に行われる。

 

 そんな中、シドの名前が聞こえる。

 

「……んっ、これって不味くないか?」

 

 というよりも、なぜシドの奴が女神の試練に参加しているんだ

 

 まさか、奴は、何か目立つ為にと思ったが、見ると奴はこれまでのモブを徹するようにな顔をしている。

 

 だが、俺と尚文は直感的に理解した。

 

「「あっ、これ、あいつ自身も想定していなかったな」」

 

 シドは中二病であるが、それは影の実力者として行動をしている。

 

 だからこそ、こういう目立つ行為は避けたいはず。

 

「……そう言えば、この前の学園の時から、何やらシドの奴、王女様に好意を寄せられたと聞くけど」

 

「確か生徒会長だっけ? だけど、そんな嫌がらせをするようには」

 

「……嫌がらせじゃなくて、もしも恋人になる為の方法だとしたら」

 

「あぁ、なるほど」

 

 それと同時に、俺達はなんとなく察した。

 

 そして、シドがこちらを見ている。

 

 遠くの会場ではあるが、ある程度場所も分かる。

 

 それと共に。

 

『これ、どうしたら良いの?』

 

『『知らねぇ』』

 

 まさか、シドの思考に同意する時が来るとは思わなかった。

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