シドが、女神の試練を受けた。
だが、その姿はシャドウとしてだった。
「ある意味、これは間違いではないかもしれないけどな」
そうしながら、俺は既に準備を行っていた。
実力を隠しているシドが、このまま出れば、そこからシャドウへと繋がる可能性がある。
ならば、シャドウとして乱入すれば、それでバレない。
「それにしても、アウロラか」
俺は、同時にシドと戦っている相手を見る。
足元にまで伸びる黒色の長髪を揺らしながら、シドに対して行っている攻撃は普通にえげつないのだが。
ドーム内を縦横無尽に飛び回るシャドウへ襲いかかるのは、自由自在に操られる赤い物体だった。
当たれば串刺しは免れないであろう鋭利なトゲが次々とシドに迫る。
魔力を変化させているのかと思ったが、見た感じ血液に魔力を流しているというのが正解だろう。
「だけど、魔法なのか、だけど」
俺が記憶している限りでは、やはりこの世界の魔力はそれ程発展していない。
それでも、この女神の試練で呼び出されたという事は、彼女は過去に存在していた事を意味する。
「にしても、女神の試練に呼び出されるのは、まるで俺の守護者とよく似ている。
それは、何か関係しているのか?いや、どちらにしてもその謎はいずれ分かる」
同時に、シドとの戦いの決着はついた。
「さて、こちらもやるとするか」
それと共に扉が開かれるのを確認する。
俺は、その顔をフードに隠しながら、そのまま歩き出す。
シドによって、大きな扉は開かれた。
そのまま、俺はその扉の中へと入っていく。
「ここに来るのも久し振りと言うべきか?」
だが、そんな考えを余所に、辿り着いたのは、見た事のない場所だった。
「聖域だとは聞いたけど、まさか別の場所に飛ばされたのか。
こんな事は初めて、いや、まさか」
そのまま、俺はすぐに向かった。
ゆっくりと、その聖域に何かがある。
その予感と共に、辿り着いた場所。
そこには、何かが封印されているように見えた。
「まさか」
気になり、俺はそこに封じられている物を見る、
厳重に、鎖で封じられており、取り出す事は難しいだろう。
だが、その鎖を解く事が、俺には出来るだろう。
同時に、俺はその鎖の封印を解く。
すると、封印が解かれたそれは、宙を浮かび、光の球となりながら、俺の手元に来る。
「だけど、なんでだ?なぜ、封印されているんだ?というよりも、もしかしてディアボロス教団というのは」
俺はそう思考をしながらも、その手に封印が解かれた物を見る。
「どちらにしても、見つけ出す必要があるかもしれないな、この世界の勇者を。銃の勇者を」
そう、封印されていた聖武器である銃を見つめながら。