※この作品はR-18です。

鍵の勇者の召喚記   作:ボルメテウスさん

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貴族の事件簿

武神祭。

それは、この世界における祭りの一種らしい。

人種も国籍も職業もバラバラで、たった一つ武神祭を楽しむという目的だけが一致している。話したこともなく、今後話すこともない人々の中に、奇妙な一体感が生まれる。

祭りとはそういうものだ。

しかし。

 

「なぜ、俺の元に、そういう話が来るんだ」

 

その日、尚文の方から話が来ていた。

その内容というのは、何やら事件が起きたらしい。

 

「それで、俺に依頼というのは」

「貴族同士のやり取りだ。ある意味、これまでにない面倒な仕事だ」

 

それと共に、俺はその内容を聞く事にした。

事の始まりは、武神祭が行われてから数日後の出来事だった。

その日、オリアナ国王が自分の娘であるローズ先輩に殺されそうになった。

部下であるドエムに盲目的に従っているように見える。ローズがある事件を起こした際には、自国の問題として処理することを望んでいる様子であった。

 

「それで、俺に依頼を?」

「一応、騎士団に所属している俺では、そういうのは無理だからな。こういう動きに関しては、お前の方が得意だと思って」

「やろうと思えば出来るけど」

 

そうして、俺は、今後の行動に関して、どうするべきか考える。

一瞬だけの考えと共に、とある事を思いつく。

 

「だったら、尚文、少しだけ手を貸してくれないか?」

「手を貸すって、どういう事だ?」

「多分だけど、アイリス女王は、その件でオリアナ国王と面会する時があるか?」

「まぁ、一応、この後に、だけど一体」

 

そうして、俺はすぐにとある鍵を取り出す。

その様子を見て、尚文は首を傾げるが、俺はそのまま構えた。

 

「と言う事で、出番だ!兎の守護者!猫猫!」

 

その宣言と同時だった。

俺の横に緑色の中華服を身に纏った少女。

その表情は、かなり怠そうにしており。

 

「・・・一体、何の用でしょうかぁ」

「うわぁ、相変わらず、やる気なさそう」

 

そう、俺は思わず呟いてしまった。

同時に、尚文は、思わずこちらに問いかける。

 

「おい、こいつに一体何をするつもりだ?」

「こいつとは、いきなり失礼だな」

 

尚文は、そうしながら、猫猫の様子を見て、すぐに俺の方へと向ける。

 

「いやぁ、こういうのはぴったりだと思ってね」

「ぴったりってなんだよ、ぴったりって」

「えっ、なんか、貴族の不祥事の事件」

 

その一言に対して、猫猫は思いっきりしかめっ面をした。

 

「私はそういうのは嫌いなんだけどな、主よ」

「結構同意するが、なぜ、こいつが的確なんだ?見た感じ、強そうにも見えないが」

 

それに対して、俺は頷く。

 

「実際、そうかもしれない。猫猫は、守護者の中では戦闘能力は一番弱いし、頭脳も高い方だけど、一番ではない」

「おい、人を呼んで、いきなり罵倒か」

 

俺の言葉に対して、猫猫はこちらを睨む。

 

「けど、こういう事件を解決するんだったら、猫猫が一番信頼出来るからな」

「結局、面倒事を押しつけようとしているじゃないかよ」

 

そう、猫猫は俺を睨む。

 

「まぁまぁ、この世界特有の変わった毒を提供するからさぁ」

「仕方ないなぁ」

 

その一言に、猫猫は満足そうに言う。

 

「・・・本当に大丈夫なのか、こいつに任せて」

 

そう、尚文は呟いたが、関係ない。

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