「・・・一応聞くけど、こいつが黒幕だと思われる奴か?」
「そうじゃない、レムは特に興味はないけど」
そう言いながら、俺達は棺を見つめながら言う。
あれから、おそらくは黒幕だと思われる人物を探しながら、屋上まで目指した。
道中で、おそらくは棺に眠っていると思われる吸血鬼を見つけては、太陽が開いている窓の前まで移動させて、そのまま棺を壊して、中身にいる吸血鬼を殺す。
そんな単純作業を行いながらも、そろそろ日が落ちそうになっていた。
そして、俺達は、おそらくは黒幕だと思われる二つの棺を見つける。
「それでは、先程のように殺しますが、どうしますか?」
「そうだなぁ、これまでは特に気にせずに倒してきたけど、敵側に事情があるかもしれないからなぁ」
そう、俺は頷きながら、言う。
そうしながらも、俺は棺を見つめる。
「・・・それにしても、確認したいけど、レム、どう?」
「そうねぇ、片方はぐっすりと眠っているわね。もう片方はこちらの話を聞いて、動く準備をしていたわ」
「そうか、だったらやるか」
俺はそのまませっせと塔の端に行き、そのまま空中に棺を投げる。
「とりあえず、はい」
「ギャアァァァァァァ!!!」
直後、空中で破壊された棺から出てきた吸血鬼は、そのまま太陽に焼かれて、死んだ。
その様子を見ながら、次に俺がやるべき事は。
「さて、残されたこの棺だけど、どうするべきか」
レムの言うには、敵意はない様子だった。
そこから考えて、軽々と殺して良いかどうか分からない。
「とりあえず、警戒しながら、屋内へ。
そこから棺を開けてみるか」
「別にラムはそれで構わないけど、殺されそうになっても知らないわよ」
「警戒を続けて」
「あぁ」
そのまま、俺は棺を開く。
重く封印されていたと思われる棺。
そこから解かれた棺の中にあったのは女性の死体。
その心臓には、短刀がさされており、とても生きているとは思えない。
だが、吸血鬼である事から、普通に再生しても可笑しくなかった。
「・・・さて、これは予想外だったけど、どうするつもり?」
「・・・さぁな、けど、どういう奴か理解出来ないけど、とりあえず、保険をかける」
そうして、俺は彼女に鍵を突き刺す。
同時に、以前行った封印と似た方法を行う。
それは、彼女の中にある吸血鬼の力を僅かな物にする。
そのほとんどの力が無くなり、吸血鬼の残りカスともいうべき存在。
「さて、回復させたい所だけど、どうする?」
「とりあえず血ね、たぶんだけどどっかにあるから、それを使いましょう」
「まぁ事情を聞くのはそれからでも遅くないだろう」
そうして、俺は最後の吸血鬼から話を聞く為に行動する。