※この作品はR-18です。

鍵の勇者の召喚記   作:ボルメテウスさん

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薔薇の正体

結婚式は刻一刻と迫っている。

その間、俺達もまた準備を進めている。

その最中で、シドは。

 

「なんか、ごめん、指輪を無くしちゃった」

「「えぇ」」

 

シドは、今回の中心になると思われる指輪を無くしてしまったのだ。

今回のローズ先輩の結婚を止める為に必要なキーアイテムとなるはずの指輪。

それをシドは、偶然とはいえ手に入れてしまった。

 

「まさか、そんな大切な物を無くしてしまうとは」

「仕方ないじゃない、僕だって、色々と予想外だったんだから」

「いや、親の不倫現場をいきなり見せたら、そりゃ吐くだろ」

「ぶっちゃけ、あの時のローズ先輩の目、色々と怖かった。ピアノの演奏に集中していないと、たぶん無理だった」

「まぁ、色々と心労が溜まっていたんだろうな」

 

そう、この場において、ローズ先輩の身を誰よりも案じているのは、案外、尚文だった。

尚文自身、過去に貴族からの嫌がらせを受けた事も相まってか、かなり同情する。

 

「まぁ、あのビッチの母親みたいな感じだからな」

「というよりも、あのビッチと似たような気配をしたのは、気のせいか?」

「ビッチビッチって言っているけど、どういう奴なの?」

「尚文を填めた元王女」

「今はもう処刑されたけどな」

「僕が言うのもあれだけど、君達の世界も世界だよねぇ」

 

それに関して、俺達は反論する事は出来なかった。

むしろ、それが反論出来ない程の材料が揃い過ぎている。

 

「まぁ、俺達がやる事は変わらないけどな」

 

そうしている間にも、結婚式は進む。

この結婚式を止める方法はあるのか。

そう考えていると、結婚式の最中、ローズ先輩は、波の一員と思われる男を見る。

男の容姿は、長い黒髪の和風美形で二十半ばの見た目。

 

「あいつが確か」

「名前は、アルバートだっけ?」

 

特にそいつの事には興味はなかった。

ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべている事だけは確かだ。

だが、その結婚式の様子は一変するような出来事が起きた。

それはローズ先輩の反逆。

同時に、そのまま、ローズ先輩は、なんと反論した。

まるで小物丸出しの雰囲気を出しながら。

それと共に映し出されたのは、映像。

 

「なっ、マジかよ」

「聖域でも考えていたが、まさかここまでオーバーテクノロジーがあるとは」

 

その映像の中には、王が告白していた。

それはドエムの悪行。

同時にアルバートの悪行も。

 

「なんというか、俺達が考えていた以上に、王様はとんでもない奴だったんだな」

「あぁ、未知のテクノロジーを使う事に対して戸惑いはあったかもしれない。けど、それを決断した」

 

そんな王に対して、尚文は賞賛していた。

だが、その周囲の貴族は、既に自分の保身へと走り始めていた。

尚文は、その態度に対して、舌打ちをする。

だが。

 

「っ、ソラ」

「あぁ」

 

だが、アルバートは笑みを浮かべる。

 

「もはやどうでも良い!ならば、俺が、俺自身で国を支配すれば良い」

 

それと共に、空間に走る衝撃。

それは、ローズ先輩が持つ指輪。

 

「黒き薔薇と呼ばれた現象。その正体を知らないお前達にとっては、これは厄災だろう!

だが、俺にとっては、まさしくこの場で最強とする現象である」

 

同時に見れば、アルバートのステータスは既に変わっていた。

 

「なっ」

 

ステータスが変わった事に対して、ローズ先輩は驚きを隠せなかった。

ステータスを見る事は、この場にいる俺と尚文以外は出来ないだろう。

だが、一瞬で、何かが変わった。

それを直感したんだろう。

 

「さぁ、ここで「なるほど、確かに普通だったら、無理だろうな」なに?」

 

その場で声が響く。

同時に、俺達はゆっくりと歩く。

 

「だけど、好都合なのは、こっちも同じだ」

「なにを言って」

 

それと共に、俺と尚文の手にある物を見て、驚いた様子。

 

「勇者だとっ!」

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