「なるほどな、そっちの世界の事情についても理解できた。
それにしても、まさか、お前の鍵でも開ける事はできないとはな」
「あぁ、それは本当に参っている。
この鍵では、おそらくは開けられない物は何もない。
だけど、問題は、その開ける為の鍵穴のような物が何も無ければ、それは不可能だ」
「波は、ある意味発生した現象だから、その入り口となる部分がある。
だけど、この無限牢獄は、それがまるでなく、入り口のない箱のような場所という訳か」
「あぁ、そう言う訳だ」
そう、俺は岩谷に詳しい事情を話しながら、リクをあやしている。
「・・・にしても、再開して早々、まさかお前に子供がいるとはなぁ」
「あははぁ、いやぁ、まぁ、ここでは時間の感覚がほとんどないからな。
互いに気づかない内に、そうなって、子供が出来たんだ。生まれた時なんて、それこそ知識はほとんどなくて、なけなしの知識でなんとか対処したよ。
けど」
そう、俺はリクの寝顔を見つめる。
「護るべき存在がいて、こいつを外の世界を見せてやりたい。
そう思ったら、俺も絆も諦められずに、足掻き続けたんだ」
「・・・そうか、まぁ、クズやビッチよりも、リクを護る為だったら、俺も力を貸すよ」
「あの2人を比較対象に出されると、少し嫌だけどな。
あぁ、それと岩谷、少し盾を出してくれないか」
「んっ、なんだ?」
そう、俺の言葉に合わせて、盾をこちらに見せる。
同時に俺はそのまま盾にある水晶に鍵を入れる。
「何を?」
「絆と一緒に過ごして、交じり合っている間に、鍵で出来る事も分かったんだ。
それが、これだ」
その言葉と共に岩谷は、その変化に目を見開く。
「なっ、これは一体!?」
それは、岩谷にとっては驚きの出来事だっただろう。
「俺の鍵は他の世界と繋げる事ができる。
本来だったら、別の世界では使用できない能力も、俺がこうして差し込めば、一時的に使用できるようになる。
ただ、世界の強制力なのか、本当に一時的だし、レベルに見合った奴しか使えない」
「それでも、十分だ。
それにしても、本当に万能だな、その鍵は」
「まぁね、ただ怖いのは、この6つの鍵だけどね」
「6つ?」
そう、岩谷に見せる。
「これは、霊亀」
「あぁ、ただ、他の見ると、雰囲気的には四聖獣と麒麟と黄龍だな」
「・・・あの、ウルティマのような奴じゃなければ良いけどな」
「あははは」
その言葉に、俺は思わず苦笑いをする最中。
「・・・ウルティマ」
その言葉と共に、ウルティマの言葉を思い出す。
『僕の声で、僕に誘われたら、断れない。
この声と、この指が、君の身体を気持ち良くさせると覚えさせるから』
そして、絆の声がウルティマと似ている。
「まぁ、きっかけだと思っておこう」
「どうかしたの」
「なんでもないよ」
後ろから話しかけてきた絆に心配をかけないように俺も答える。
「まぁ良い。
とりあえず、そのリクの為に、この無限牢獄、脱出するぞ」
「あぁ」