「・・・・」
「むぅ」
現在、俺はかなりの危機的状況に陥っている。
これから、ミカカゲ国の龍刻の時計に向かう。
その際に、必要な手形を手に入れる為には、素材は勿論、岩谷が得意な商売を行う必要がある。
しかし、岩谷だけに任せてはいけないという事もあって、俺は新たな守護者を呼び出す事にした。
ゼロツーは、戦闘を行う際には、あの巨大なロボットを召喚するので、必然的に他の守護者に頼む事になった。
だが、その横では、未だに警戒している様子の、絆がむすっとした表情で見ていた。
「えっと、絆」
「分かっているつもりだし、理解はしている。けど、ゼロツーみたいな子ばっかりだと思わないけど、それでも嫌な物は嫌なんだから」
そんな絆の言葉に対して、苦笑いをしながらも、納得している様子だった。
「それじゃ、とりあえず、召喚するぞ。えっと、今回は朱雀だな」
その言葉と共に、俺はそのまま鍵を振り下ろした。
同時に現れたのは紅の少女だった。
ゼロツーとは違って、どこか冷静な表情が見える。
「召喚に応じた、朱雀の守護者、ミィだ」
「ミィか」
それと共に警戒していたが、わりと真面目そうな雰囲気の子だった。
しかし、この状況は、まずいのでは。
前回のゼロツーの件もあって、もしかしたら絆が何か不機嫌な態度に。
「ねぇ、ミィちゃんだっけ?」
「なんだ」
絆はそのままミィに近づく。
既に俺の前に出ており、その表情は見えない。
一体、どのような会話を行うのか、少し怖く、警戒していた。
「なんだか、見た目の真面目さと違って、可愛い名前だね」
「えっ、可愛いですか、それはどうも」
「んっ?」
絆の発した一言で、一瞬、戸惑いを見せるミィ。
その表情は何やら、さっきまでの表情とはどこか違ったような。
「あぁ、もしかして、君、結構緊張しているの?」
「いや、それは、その」
「まぁまぁまぁ」
「うわぁ」
先程までの冷静な表情とは一変し、何やら押しの強い絆に対して、徐々にだが、顔が赤くなっていくミィ。
それと共に、ミィは、絆からゆっくりと離れると共に、その場で土下座をした。
「すいません、その、あんまりグイグイとこないで下さい」
「えっえぇ、オレ、そこまでとんでもない事をしたの!?」
「あぁあぁ」
その様子を見て、俺は思わず、絆に冷たい目で見てしまう。
「ごっごめんね!別に悪気は、ちょっとあって、警戒していたけど、そこまでするつもりはなかったの」
「いや、その、悪気はなかったのは分かりますが、その、うぅ」
「絆、さすがにそこまでは」
「だから、してないよ!ミィちゃん、オレは本当に気にしていないから、本当に!!」
そう、絆と共に、俺はなんとかミィを説得していた。
そして。
「うわぁ、可愛い」
「でしょ、なんだって、オレと空の子供だからねぇ」
現在はミィはすっかりと落ち着き、その手にはリクを抱いている。
「それにしても、ミィちゃんって、結構可愛い性格しているねぇ。
最初は、まるで騎士みたいな態度だったのに、意外と弱気で」
「その、守護者になってしまった以上はしっかりしないと思いまして、気合いを入れて、演技をしていたんですよ」
「あぁ、そういう感じなのね、けど、安心したよ。ゼロツーみたいな子じゃなくて、本当に」
そう絆は何やら安心したように笑みを浮かべる。
「えっと、ゼロツーさんは一体」
「うん、なに、オレの旦那を奪うとか言っていたからねぇ、そういうの、オレ嫌いなんだぁ」
「ひぃ」
何やら、俺には見えなかったが、一瞬だけ、ミィが怯えた様子が見えた。
「ミィちゃんは、どう?空の事は」
「えっと、私は、その、今、会ったばかりですので、その感情は分かりません。けど、嫌いではないです」
「そいつは良かった」
「ただ、その、絆さんには悪いかもしれませんけど、その召喚を続けたり、戦闘能力を上げる為には、その」
「あぁ、別にそこは気にしなくても大丈夫、オレはミィさんだったら、一緒に共有しても良いと考えているから」
「共有って、なんだか物みたいな扱いだな」
そう言いながらも、少しは納得した様子だった。
「ただ、オレって、欲張りだからね。ミィさんが出した精液の倍や交わる時間は貰うつもりだからね」
「いや、倍も何も、奥さんから寝取る訳ないですよ」
「いやぁ、本当に良かったよ、ねぇ、空」
「あぁ、そうだな」
何やら、絆からヤバい匂いを感じたのは気のせいだろうか。
いや、なんだか正面から見ていないけど、なんだかヤバいのは気のせいではない!
「ちっちなみに、絆としては俺の世界での守護者では、誰と会ってみたいの?」
「それは、勿論、一番お世話になっていたというシノンさんかな」
その言葉が何を意味をするのか、今は、考えないでおこう。