※この作品はR-18です。

鍵の勇者の召喚記   作:ボルメテウスさん

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囮?の亀

龍刻の砂時計を目指す為に、俺達はとある作戦を立てる事にした。

 

それは、簡単に言えば、陽動作戦である。

 

軽い騒ぎを起こしながら、絆を目的の場所まで運ぶ事。

 

とてもシンプルな内容であり、その囮役に関しても既に決まっていた。

 

ここ数日の間に、俺達は既に他の守護者に関する情報も十分に得る事ができた。

 

その中でも、ある意味、最も囮に適した守護者が担当していた。

 

「それにしても、何というか、俺って、他の奴らから見たら、あんな感じなのか」

「さすがに違うと思うけど」

 

そう言いながら、俺は囮となっている霊亀の守護者であるメイプルの戦いを、屋敷の中から見つめる。

 

その彼女は、俺から受け取った魔力を使って、敵から攻撃の注目を集めている。

 

彼女は、どうやら岩谷と同じく過去に盾の勇者として召喚されたらしい。

 

だが、その行動は、かなりとんでもなかったらしい。

 

その能力の数々はとてつもなく、辺り一面を毒に変えたり、悪魔を召喚したと言われている。

 

その事から、岩谷が過去に盾の悪魔と呼ばれた要因の一つではないのかと、疑われた。

 

疑われたのだが、その性格ははっきり言えば、どこか絆と似ていた。

 

実際に、絆と会った時には、結構早くに意気投合していた。

 

「なんというか、本当に気が合う守護者とは仲良しになるな」

「それは勿論、とにかくメイプルちゃんが引きつけている間に、すぐにでも行こう」

 

それと共に俺達は目的の龍刻の砂時計に向かって、走る。

 

メイプルが敵を引き寄せている間にも、俺達はそのまま龍刻の砂時計へと辿り着く。

 

だが、龍谷の砂時計の前には、待ち伏せをしていたのか、兵士がおり、その中心にはどこか覚えのある気配があった。

 

「どうかしたの、空」

「いや、なんというか、よく分からないけど、あいつ、キョウとどこか似た気配をするんだ」

「気配?」

 

そう、岩谷が目の前にいる奴と会話をしている間にも、その違和感の正体に疑問を感じる。

 

キョウの奴に対してもそうだったが、今思えば、それはあのビッチにも同じだった。

 

「今、誰か別の女の事を考えた」

「あぁ、俺が一番嫌いな女の事だ、そいつとなんか似ているからな」

「あぁ、そっちか、だったら良いか。

オレも、なんか嫌いだからね、だから!」

 

そのまま絆は俺にリクを預けると共に、そのまま真っ直ぐと龍谷の砂時計に近づく。

 

「そのチビを止めろ!」

「チビって言うな!私はこれでもお母さんなんだからぁ!!」

 

それだけ言うと、そのまま龍谷の砂時計を起動させる。

 

それによって、無事に転移ができそうになる。

 

「空、すぐにメイプルを戻せ!」

「分かっている、メイプル、ありがとう!」

 

そのまま遠くで囮になっているメイプルをそのまま呼び戻す。

 

それによって、この場は無事に脱出できる。

 

はずだった。

 

それは、なぜかラフタリアさんだけが光が消えた。

 

「なっ」

 

同時に聞こえた笑い声。

 

それを、俺達は知っている。

 

「まさかっキョウ!」

『よぉ、久し振りだなぁ、盾のアホ勇者に鍵の馬鹿勇者』

「まさか、お前」

『おぉ、さすがは頭が良いなぁ、この状況にも気づくとはな』

「本当、最悪だなぁ」

 

あの場で、全員が同じ場所に転移された。

 

それは、偶然だと思っていたが、それは違ったようだ。

 

奴は始めからここから脱出するには、龍谷の砂時計を使う事が分かっていた。

 

そして、嫌がらせをする為に、行動をした。

 

それが分かると、岩谷は顔を歪ませる。

 

「くそっ」

 

転移して、逃げるという目的は確かに達成する事ができた。

 

だけど、それは、仲間であるラフタリアさんを置いての転移。

 

ここまでの出来事が奴の手の平で踊っていた事を意味をする。

 

だからこそ、今度会った時は。

 

「絶対にてめぇを倒す」

 

そう、言葉と共に誓った。

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