※この作品はR-18です。

鍵の勇者の召喚記   作:ボルメテウスさん

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再会

行方不明になっていたフィーロを見つける事ができた。

 

悲劇的な別れをしてしまったラフタリアさんも見つかった。

 

ここまでの道中、岩谷はとてもじゃないが、生きた心地をしていなかっただろう。

 

だからこそ、その再会は感動的だろう。

 

ただし。

 

「えっと、グラス?!」

 

眼前で、無言にいるグラスに対して戸惑う絆以外は。

 

現在、俺は本当に命の危機に瀕している。

 

それは、ここが町の中でなければ、今すぐでも殺そうとするグラスに睨み付けられているからだ。

 

「・・・鍵の勇者、聞きますが、お前が絆との間に子供が出来たのは、本当だな」

「あぁ、本当だ」

 

グラスからの問いかけに対して、俺は嘘偽りなく答える。

 

「ちょ、グラス、あまり空を責めないで「絆、こればかりは、私も譲れないので」えぇ」

 

その迫力に対して、グラスは絆の言葉さえ聞かなかった。

 

「もしも、お前が絆と結ぶつもりだったら、その命をここで差し出せ」

「ちょっ、何を言っているの!?」

「元々、私達はお前の世界を消して、この世界を救うつもりだった。

そんな世界の勇者のお前が絆を真に愛しているならば、ここで死ね」

「おい、グラス、それは幾ら何でも」

 

そう、合流したラルク達もまた言う。

 

それに対しての答えは既に決まっている。

 

「断る」

「やはり、命惜しさに、そう答えるか」

「あぁ、そうだな。

だけど、同時に俺は絆とリクの為にも生きるつもりだ。

何よりも、波をどうにかできる方法があるかもしれないからだ」

「えっ、波を、それはどういう事なんですか」

 

俺の一言に、ラルク達は驚きを隠せなかった。

 

「お前達との波の戦いの際に、空の鍵が一つの巨大な鍵になった。

その鍵はお前達と一緒に来た波を一瞬で閉じる事ができた」

「あの時、まだ時間があったのに、転移したのは、そういう訳か。

つまり」

「鍵の勇者の力を使えば、波を封印する事が出来る!どうにかできるかもしれないという事だよね!!」

 

その事に絆は勿論、ラルク達も同じだった。

 

「その言葉が、戯れ言でなければ」

 

しかし、その場でグラスだけは違った。

 

「おい、グラス、さすがに」

「この場で生き残る為の嘘かもしれない。

それを信用できるか、どうかも分からない。

本音を言えば、それが嘘であれば、私は何の躊躇もなく、お前を殺せる」

 

その殺気は紛れもなく本物だった。

 

「だったら」

 

その言葉と共に、俺は麒麟の守護者を呼び出す。

 

その容姿は、褐色の肌の少女であり、麒麟の守護者であるユキカゼだった。

 

「おい、空、まさかって」

 

岩谷達は戦うと思ったようだ。

 

「ユキカゼ、俺の頭を撃てるか」

「はぁ、いきなり呼び出して、何を言っているの、あんた」

 

俺の言葉に対して、ユキカゼは大声で叫ぶ。

 

「何のつもりだ」

「俺の言葉が嘘だと思ったら、この麒麟の守護者であるユキカゼが、俺の頭を貫く。

それは、グラスに任せるわ」

「あなた、自分の守護者に、自分自身を殺させるつもり」

「それで、信用できるなら」

 

そう言った俺は、そのまま真っ直ぐと見つめる。

 

しばらくの沈黙。

 

同時に。

 

「その覚悟、確かに見ました。

ただし、あなたの言葉が嘘だった時は」

「あぁ、良いよ」

 

そう、俺はあっさりと答える。

 

それに対して。

 

「・・・良いでしょう、そして、失礼しました。

あなたの覚悟、確かに受け止めました」

 

そうグラスはようやく殺気を収めてくれた。

 

だけど。

 

「ユキカゼちゃん」

「私?」

 

絆がユキカゼに話しかける。

 

「お仕置き程度で良いから、少し電撃を与えてくれる」

「えっ」

「まぁ、良いけど、さすがにこの対応は嫌だから」

「ちょっと」

 

何時の間にか、何かやばい気がした。

 

「きっ絆」

「あっ、グラスもね」

「えっ?」

「オレ、これでも結構怒っているんだよ」

 

そう、絆は笑顔のまま、見ている。

 

普段ならば可愛い顔だったが、今はかなり怖い。

 

「おい、止めろ」

「岩谷」

「やるならば、無事に逃げてからだ」

「盾の勇者!?」

 

その場を納めてくれると期待したが、どうやらこの場だけらしい。

 

「覚悟を決めていないとな」

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