※この作品はR-18です。

鍵の勇者の召喚記   作:ボルメテウスさん

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新たな地へと

「鳳凰の遺跡がここという訳か」

 

尚文達と別れて、2週間程度が経過した。

俺は、既にある程度の情報を集める事が出来た。

それは、俺達の世界で言う所の四聖獣とやはり近い存在である事は分かる。

そして、その封印場所に関しても、中華系の辺境の小国であった事も。

 

「とりあえず、封印されている国との協力、あとは鳳凰の特性も厄介だが」

 

そう、考えている間にも、俺は懐にある鍵へと手を伸ばし、構える。

 

「それで、お前達は一体、何の用だ」

「・・・」

 

その俺の言葉に対して、答える気はない様子。

だけど、明らかに敵対する様子はある。

 

「はぁ、こういうパターンはあまり好きじゃないけど」

 

その言葉を皮切りに、こちらに襲い掛かる影に目を向ける。

すると、こちらに対して、手を向ける。

だが、それよりも早く、俺はその手にある鍵の一つを発動させる。

 

「悪い、シノン」

「いきなりの奇襲という訳」

 

その言葉と同時に、シノンは既に弓を構え、そいつに向けて矢を放った。

放たれた矢は、そのまま奴の手に当たる。

 

「ぐっ」

 

何やら、苦痛に満ちた顔をしながらも、すぐに何かを握ろうとした。

 

「なにっ」

「んっ?」

 

すると、何やら驚いた様子で自分の手を見ていた。

 

「なぜだ、なぜ、奪えないんだっ」

「奪えない?何を言っているんだ?」

 

その言葉の意味が分からず、俺は思わず首を傾げる。

しかし、そんな俺の理解よりも早く、シノンは何かを思考させながら、すぐに近づく。

 

「その態度、なるほど、あんた、あいつの手先という事」

「シノン?」

 

それと同時に、シノンは素早く、周囲を見渡す。

 

「どうしたんだ?」

「少しね、どうやら心配していた事態ではないようね。おそらくは手始めにあんたを狙ったようだけど、どうやら、それは不可能なようね」

「不可能って、どういう事なんだ?」

 

俺は思わず聞くが、シノンは、奴を睨み付けた。

 

「さて、あいつの事だからあんたから聞き出す事は出来ないでしょうね、なんだって、あの性格の悪さを考えれば、自分の事を話した奴に対して、容赦はないし」

「お前っ、どこまで」

 

そう、呟こうとした奴に対して、シノンは容赦なく撃ち殺した。

 

「シノン、さっきの話は」

 

シノンのその言葉に対して、俺は疑問が多くあった。

確かに、シノンに関しては、これまで多くの謎があった。

他の守護者達に関しては、それなり伝承は残っていた。

それは、この世界での始まりから関わっている事もあり、理解していた。

だけど、シノンだけが、未だに、その影も見せない。

 

「・・・私に関して、今は話せないわ。それを話せるのは、本当に最後の戦いの時だから」

「最後の戦い」

 

それは、気になる所だけど。

 

「それよりも、色々と情報を聞き出したかったんだけど」

「・・・まぁ、それは置いといて」

「おい」

 

その発言に関して、色々と気になる事がある。

 

「とにかく、こいつに関して、色々と聞きたいんだけど」

「そうだな、推測だが、こいつはお前達と同じ別の世界から召喚された奴だろうな」

「えっ」

 

それはかなり重要な内容ではないのか。

 

「だとすれば、奴が介入する可能性は十分にある世界に行く必要があるな」

「えっ、どういう事?」

 

そうしていると、シノンが指を向ける。

それは鳳凰の書かれた遺跡であり、そこには扉がある。

 

「これは」

「異世界の扉」

「えっ」

 

その内容は、かなりとんでもない事に、俺は思わず声を出してしまう。

 

「あんたが言っていた嫁と子供がいる世界に関しても、霊亀の所に扉があるわ。あそこからおそらくは転移が出来るわ」

「いや、それを早く言ってよ!」

 

俺としては、絆には話したい事があったのに。

 

「その内だ。今は向こうの世界が危機的状況ではないのならば、他の世界へと行き、同盟を結ぶ必要がある」

「同盟って言うと」

 

そのままシノンはこちらを見る。

 

「この世界と強い繋がりがある世界だ。お前達が召喚される前の世界に関しては、遠く繋がりは薄い。

反対に繋がりの強い世界のの一つとして、絆の世界だろう」

「その同盟が出来れば、どうなるんだ?」

「霊亀を始めとした守護獣が能力を共有して強化される。実は、それは勇者の武器にも該当しており、同盟をしておれば、より強くなる」

「そう言えば、俺達の強化方法も共有すれば強くなっていたけど、もしかして、それと似たような感じ!」

 

それに対して、シノンは頷く。

 

「最も、勇者という存在がいるかどうかは、分からないけどな」

「・・・とにかく、向かう必要はある訳だな」

 

未だに鳳凰が復活するか分からない、

幸い、情報はある程度、揃っている。

 

「鳳凰の復活を考えても、それ程長い間、向こうの世界には滞在出来ない」

「分かっている、シノンは、この手紙を届けるように」

 

そうして、手にした資料の紙を渡す。

同時にシノンは、そのまま、矢に結び、放った。

放たれた情報は、既に待機しているだろう影の近くにいた。

 

「さて、それじゃ、行くとしますか」

 

俺は、そのまま扉を開ける準備をする。

果たして、これが正しいかどうかは、この世界次第か。




次回より、別作品の世界へと移動する事になります。
リクエストに関しては変わらず募集しており、小話として挟んでいきます。
作品に関しては、次回の投降後、タグを追加予定となっています。
どの世界になるのか、楽しみにしておいてください。
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