扉の向こうで待ち受けていた世界。
それは、俺が先程までいた世界に比べたら、文明は大きく発達していた。
「見る限りだと、結構前の世界と似た感じに見えるけど、汽車もあるよな」
その先に見えた光景に対して、少し疑問に思いながらも、別の世界である事を自覚しながら、ゆっくりと歩き始める。
この世界にいられる期間は、それ程長くない事は既に知っている。
だからこそ、疑問に思いながら、探る。
「んっ」
同時に見えたのは、何かの影。
それが、何か分からない。
けど、逃げている事は分かる。
追っている奴らについては分からない。
それでも。
「・・・こういうの、あまり好きじゃないからな」
俺はそのまま、走り出す。
この世界に来たばかりなので、効果があるかどうか分からない。
見れば、以前の絆の世界と同様に、鍵の種類は変わっている。
未だに交流を持っていないので、どのような人物なのか分からない。
それでも。
「力を貸してくれよな」
それと共に、俺は一つの鍵を、降ろす。
すると、それと共に現れたのは、一人の女性。
その格好は、俺の世界の現代の若者が身に纏うよう格好であり、現代風のスポーティな衣装に身を包み、サングラスをかけている。
「ふぅん、あなたがマスターな訳」
「悪いけど、時間がない。追いかけられている人を助けたい」
「そっ、まぁ、マスターである以上は従うし、それに」
同時に、その人物は、その手に持った短剣を既に構えていた。
「心置きなく、やれそうだから」
それと共に、その行動は素早い。
否、見えなかった。
追いかけていた奴らを全て斬り刻んだ。
地面には血の池が出来ており、同時にこちらを見る。
「蛇の守護者、メデューサよ、よろしく」
そう、軽い挨拶で終わらせる。
その惨劇に対して、特に気にした様子もなかった。
俺はそのまま、追いかけられた人物を見る。
「・・・これは」
そこにいたのは、人間の形をした何かと言ったら良いんだろうか。
異形の肉塊になりかけており、暴走しかけていた。
同時に、この世界でも適応したのか、ステータス画面でも異常なのは、一目で分かった。
「それで、どうするの?怪物のようだけど、助けるの」
そう、メデューサは、そう問いかける。
「助けるよ、何よりも、勇者だからね」
そう名乗るのは可笑しいかもしれないけど、俺にも一応は勇者として、やるべき事がある。
「あなたは?」
「俺か?俺は鍵の勇者、まぁ別の世界から来た者だ。まずは」
それと共に、俺は鍵を手に取る。
「・・・なるほど、少し厄介だけど、やってみる価値はあるか」
それと共に、俺は、その身体に鍵を触れる。
すると、先程まで暴走していた肉塊が、ゆっくりと収まっていく。
「今のはっ」
「まぁ、封印かな、暴走している原因に関しては、まだまだ解決出来ていないけど、これで少しはなんとか出来るよ」
一時的であり、ゆっくりと慣らす必要はあるだろう。
だけど、今はこれで良いだろう。
「それじゃ、えっと、君の名前を聞きたいけど、良いかな?」
そう問いかけると、少し戸惑った様子ながら、頷く。
「・・・リリムです」
それが、この世界における初めての住人との出会いだった。
という事で別作品の世界、「陰の実力者になりたくて!」です。
といっても、原作開始前から既に改変しており、オリジナル展開となっております。