大変、申し訳ございません。
「なるほど、なんか聞いた事があると思ったら、ラフタリアさんの故郷だったのか」
あの後、状況の確認の為に、目の前にいる2人の兄弟。
フォウルとアトラから、この村の状況を教えてくれた。
どうやら、尚文達が村の外で、他の勇者達を探しに行っているらしく、その留守の間に襲われているらしい。
「呑気な事を言っている場合かよ、早く、皆を助けに行かないと」
「あぁ、たぶん大丈夫だと思うぞ」
「大丈夫って」
「お兄様、どうやら、その通りみたいですよ」
「えっ?」
同時に、見えてきた場所において、そこには捕まっていた村の住人と護衛を行っていた衛兵。
そして、この村を襲撃していた盗賊達を、2Bが捕らえてくれた。
「無事だったか」
「おぉ、ソラ様!という事はやはり守護者の」
「あぁ、ありがとうな、2B」
それと共に2Bもまた、すぐに帰って行った。
どうも、元の世界に帰ってきた影響で、疲れが残っている様子だ。
それと同時だった。
「皆は、無事のようだな」
「おぉ、ただいま、尚文、大変そうだな」
「こっちに大変な事を押しつけておいて、よく言う。
それに結構早かったじゃないか」
「えっ、早かった?」
それに対して、俺は首を傾げる。
「鳳凰まで結構僅かじゃないのか?」
「はぁ、何を言っているんだ?鳳凰が来るまで、まだ時間はあるぞ」
「いやいや、俺は向こうでギリギリまで、あれ?」
それと共に、俺はすぐに時計を見ると、鳳凰が来るまでの時間は、まだ余裕があった。
「どうなっているんだ?」
そんな俺の疑問を余所に、尚文はそのまま今回、襲撃してきた奴らを睨み付ける。
「私を殺したら、この村はそれこそおしまいだぞ。わかっているのか!」
「うるさい。すぐに処刑してやるから黙ってろ!」
未だに余裕な表情を見せる盗賊に対して、怒りを感じたのか、そのまま尚文は叫んだ。
その時だった。
遠くから何かが聞こえ、見るとどうやら騎士団だ。
「遅くなってすまない」
「ああ。ちょうどいいところに来た」
「今からこの悪党を処刑するところだ」
「そうか。援軍の意味がなかったな」
そう、彼女が言うと、盗賊の鎧を見て、何か驚いた様子だ。
「どうした?」
「この紋章は、国でも三勇教に信仰があつかった地域の貴族のものなのだ」
「三勇教って、あいつらか」
それは、俺にとっても因縁があり、そして未だに問題のある集団だ。
だが、一つの宗教として、この国には長く染みついている。
「はっ!まさか。貴族の反発を恐れて処刑できないなんていうんじゃないだろうな」
「残念だが…」
「くっ」
「ふ~ん…ふん」
だからこそ、奴は余裕な表情だったのか。
自分の命は確実に助かると分かっていて。
「命さえ取らなければいいんだよな?」
「ああ…しかし…」
「お前たちには奴隷になってもらう」
そう、尚文は盗賊を睨み付ける。
確かにこいつらは元々、この村の住人を奴隷にしようとしていたのだから、それもまた一つの手だが。
「私を売り飛ばすだと!?そんなことできるわけ…」
「安心しろ。行き先はシルトヴェルトだ」
「シルトヴェルト?」
まるで聞いた事のない国に俺は思わず首を傾げる。
「あっ!シルトヴェルト!?あ、あの…盾の悪魔を信仰する国にか!?」
「あぁ、つまりはこの国とは反対という訳か」
「他ならぬ盾の勇者様からの直々の奴隷の提供だ…きっとかわいがってもらえるさ。死んだほうがマシだと思うだろうがな」
それと共に盗賊は、そのまま尚文に縋り付く。
だが、尚文は、決して容赦しなかった。
「いやだぁ!やめてくれ!金ならいくらでも出す!奴隷になどなりたくない!」
「知ったことか!自分のやってきたことを死ぬまで後悔し続けるんだな!」
「うぅ…」
「助けてくれ~!みじめな奴隷になどなりたくない~!お、お願いします~!嫌だぁ~!」
そう、奴らは、そのまま転移していった。
「それで、お前の方で何があったんだ?」
「・・・色々と面倒な奴と会った」
「面倒って」
「おそらくはとんでもなく強いけど、とんでもないアホだ」
それを聞いた尚文が頭を抱える。