「おい、本当にそいつが協力者で大丈夫なのか?」
異世界での出来事を話すと共に、尚文は当然の反応をした。
頭を抱えるように、ため息を吐いた。
「まぁ、その、今考えると、とんでもないな。
というよりも、俺もそちらの話を聞いて、驚きしかないんだけど」
それは、俺が尚文と別行動をしている間の出来事。
尚文は迫る鳳凰の戦いに備え、準備をしていた。
どうやら、別れている間にも、既に元康達3人の勇者を見つける事には成功した。
だが、それによって、多くの問題も起きた。
まず、錬に関しては問題は軽かった。
荒れていた時期もあって、その頃に発現したカースシリーズの影響で強欲の代償でレアアイテムを全くドロップできず、武器や硬貨も触っただけで崩れ去ってしまう貧乏体質になってしまい、暴食の代償で経験値も入らなくなってしまう。
「結構、ヤバいだろ」
「まぁ、だけど、まだ頼りになる」
「まだって」
その言葉に対して、俺は思わず困惑していた。
次に樹だ。
彼は自分の意思が持てなくなるほど決断力が低下し、更に嘘もつけなくなった。
その騒動は、あのビッチが関係しており、頭が痛くなっていた。
「・・・ウルティマに今度、頼もうか?」
「あぁ、ぜひとも頼む。お前の守護者の中で、こういうのは得意そうだからな」
「というよりも、ここまで来て、まだマシなのか」
「一番の問題は、あいつら」
そして、ここに来て最後の問題である元康。
奴もまた、あのビッチの被害者である。
その時、心を傷ついた際に、フィーロに慰められた事がきっかけで、なんと変態になった。
「なんで、そうなる」
「俺が聞きたい!しかも、この3人の中で一番強くなっているのが、皮肉にもこいつだ!」
聞いた限りだと、既にビッチによって、心が壊れていた状況でもあった事で、カースシリーズの影響をまるで受けていない。
さらには、これまでは拒み続けた尚文の強化方法も受け入れた事によって、現状では勇者の中でも最強と言っても良い実力を持っている。
「そう考えると、シャドウはもしかしたら今の元康と似ているかもしれないな」
「おい、そいつは本当に大丈夫なのか」
「たぶん、駄目だ、心配になってきた」
向こうの世界にいるリリムが心配になってきた。
「・・・どちらにしても、鳳凰はすぐそこまで迫っている。
お前の情報を元に、色々と準備を行いたい」
「あぁ、分かっている、にしても、俺が向こうで二ヶ月過ごしていたのに、こっちではそんなに経っていないなんて」
「世界の間では、時間の流れが違うという事だろうな。まぁ、異世界の事は俺だって分からない事が多いからな」
そう、尚文は呟く。
「・・・まずは、目の前の問題だな」
それと共に、俺達は迫る鳳凰の戦いに備える事にした。