鳳凰との戦いが目前まで迫っていた。
これまでの情報と合わせても、鳳凰の戦いはこれまで以上の強敵である事は分かる。
入念な準備を行ってきたが、それでも勝てるかどうか分からない。
「だけど、ある意味、一つだけ希望があるとしたら、波である事かもな」
「本当に、今でも厄介だが、波という事は」
「あぁ波が起きている間はそれぞれの世界で上げたレベルが合算される」
それはつまり、別の世界に行った事のある尚文達のパーティの強さが格段に上がる。
それだけではない。
俺自身の召喚出来る守護者の数が、格段に上がる。
つまりは、不測の事態に対応する事が出来る。
「始まるぞ」
その一言と共に、現れた鳳凰は霊亀と同じく手ごろに多数の命が集まっている俺達の方へ向かって飛んできた。
「お前等、間違ってもトドメを刺すタイミングを誤るんじゃないぞ」
「わかっている!」
錬を筆頭に近付いてくる低高度の方の鳳凰に向かって、各々は攻撃を開始した。
「キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
高高度にいる鳳凰がこっちに向けて羽ばたきで羽根を降り注がせながら火の雨を降らし始める。
「流星盾!」
同時に尚文の雄叫びと共に展開された流星盾。
それは以前よりも範囲と防御力がかなり向上する。
そのお陰で最前線の一部は守られるが、それ以外はまだ足りない。
この辺りは想定内だ。
そして、鳳凰が落とした羽根が地面に落ちると、そこから鳳凰の使い魔と言う魔物が出現した。
「確かに再生能力はある。だが」
それと同時に、俺は懐から一つの鍵を見る。
かなりの数があり、その中で一つを取り出す。
「再生できない状態になれば良いだけだ、頼むぞ、メドゥーサ」
その一言と共に、彼女が前に出る。
「本当に、いきなり呼び出されたと思えば」
「あれが、別の世界の守護者」
メドゥーサは気怠いため息を吐きながら、尚文達はメドゥーサの方を見る。
同時に彼女はそのまま使い魔の方を見つめる。
「さっさと終わらせますよ」
同時に、サングラスを外す。
それと同時だった。
メドゥーサに向けていた鳳凰の使い魔は一気に石化する。
周囲を見渡せば、そのまま石となっており、そのまま倒れる。
「あの数を一気に」
「それでは、私はこれで」
「あぁ、ありがとう」
同時に、メドゥーサはそのまま姿を消す。
「大丈夫なのか?」
「あぁ、なんとか、魔力はかなり使ったけど」
そのまま、俺はなんとか魔力回復薬を飲む。
それによって、再度、構える。
「よし、ならば使い魔を後回しだ!こいつらを倒して、再生されたら厄介だ!」
同時に尚文の指示と共に空を見る。
空を飛ぶ鳳凰。
それらに対抗する為には。
「スイの水の能力で、鳳凰の火力に対抗出来るかどうか分からない。
この戦いは精密性よりも、こっちだ」
それと同時に、俺は新たな鍵を取り出す。
「来い、犬の守護者ヤマト!」
その宣言と共に、雷と共に現れたのは成人男性1人ぐらいの大きさの金棒と、それを越える巨体に和服。
そして、その顔には鬼を思わせる仮面を持っていた。
「こいつが、犬の守護者なのか」
「なんというか、大きいですけど」
同時に、そのままヤマトは走り出す。
「雷鳴八卦!」
そのまま、鳳凰の内の一体に向けて、金棒を振り下ろした。
雷を帯びた一撃は、そのまま鳳凰を地面に叩き落とす事に成功する。
同時に、鳳凰は痙攣している様子だ。
「電撃を内側に浴びて、痺れているのか、けど」
「倒すタイミングがずれたら、ヤバい」
2体同時に討伐しないと片方が大爆発を起こしてから2体揃って復活する。
だからこそ、ダメージ調整は重大である。
「油断は出来ない、今度こそ」
霊亀で役に立たなかった分、ここでなんとかする。