城で行われているパーティ。
周りが盛り上がる中で、俺は彼らを無視して、目の前にある料理を食べ続けている。
「あんた、少しは落ち着きなさいよ」
「そんな事、言っても仕方ないだろ、腹が減って、仕方ないんだから」
隣でシノンが小言を言うが、実際に今、止まる事はできないだろう。
波との戦いが終わった後、俺はホムラと行為を行い、なんとか動けるだけの体力を取り戻した。
密着し、僅かな魔力でも共有する。
それによって、召喚に使った魔力を少しでも回収する事ができる。
だけど、できたとしてもなんとか動ける程度。
このまま寝れば、すぐに寝込む事は間違いない為、俺は目の前にある料理を食べる事に集中する。
その様子に呆れながらも、シノンは次々と料理を運んでいく。
何時いかなる時に敵が来るか分からない。
特に、俺はこの城にいる奴らに関しては警戒している。
波の戦いにおいて、岩谷の行動を見て、すぐに村を守る為に戦い始めた兵士達も確かにいた。
だけど、それはごく少数。
信頼できる人物は、この城では少なすぎる。
「飯食ったら、さっさと帰ろうか」
そう呟いていた時だった。
何やら騒がしい様子だが、一体。
「なんだ?」
気になって、近づいてみる。
「おい! 尚文!」
「……なんだよ」
聞こえた声に合わせて、見ると、確か槍の勇者の北村だったか?
奴が、手袋を片側だけ外して俺に投げつける。
確か、決闘を意味する奴だっけ。
北村は次の言葉に周りがざわめいた。
「決闘だ!」
「いきなり何言ってんだ、お前?」
そう、呆れた様子に岩谷の言葉に、俺は同意するしかなかった。
やがて、そこからの会話は、まるで茶番だった。
北村は、岩谷の奴隷であるラフタリアさんが可哀そう。
だからこそ、決闘を行い、彼女を解放しろ。
しかし、それは聞いた話というだけで、実際に見れば、ラフタリアさんは心底岩谷になついている様子だ。
そんな彼女の意思をまるで聞いていない様子だ。
そして、そんな北村の言葉、いやこの場は既に茶番のように決闘が始まった。
「どうするの、止めるの」
「どうやってだ」
止めようにも、周りが熱狂している。
可笑しいと言う為に飛び出そうにも、止められない。
やがて、周りが少し離れた所で、俺は岩谷に近づく。
「おい、岩谷。
決闘なんて、行う必要があるのか」
「…あぁ、正直言って、する理由なんてない。
だが、お前も分かっているだろ。
ここで断っても、どうせ無理矢理行う。
何よりも」
同時に見つめると、ラフタリアさんが喋れない状態で拘束されている。
あそこにラフタリアさんが捕らわれている以上、人質のような状況だ。
「お前は手を出すな。
出さなければ、せめてラフタリアは」
それだけ言って、岩谷は、決闘場へと向かう。
「まったく、どっちが悪人だよ」
人質を取って、決闘を行わせるかよ、普通。
「…本当、あいつの息がかかっているからね」
そう言うと、シノンが何やら、一人の女を見る。
それは、北村とべたべたしているようだが。
そう、考えている内に、決闘が行われた。
それと共に、結果は、ある意味、予定調和を思わせる形で終わった。
というよりも、明らかな不正があったのに、なかった形になっている。
それと共にラフタリアさんが人質としての役割を終えた後、抗議しようとする北村に対して、俺は近づく。
「元康、この試合の始まりの際、決闘はどうやってつけるか、覚えているか」
突然の、俺の問いかけに対して、北村は少し戸惑った様子を見せる。
「そんなの、勝敗の有無はトドメを刺す寸前まで追い詰めるか、敗北を認めさせる事だろ」
そう、王は、そう言って、決着をつけるように言った。
だからこそ、俺は思う。
「だったら、その時点で、お前は卑怯者だよ」
「なっ、俺のどこが卑怯者なんだ」
俺の言葉に対して、北村は何やら言うが、続ける。
「お前も勇者だったら知っていると思うが、自ら持つ武器以外での攻撃は基本的にできない。
それは、お前も知っているはずだ」
「あぁ、そんなの常識だ」
「俺は鍵、北村は槍。
だったら、岩谷はなんだ」
「そんなの、盾に決まって」
そこまで言って、俺の言いたい事が分かったように止まる。
「そう、盾だ。
盾で、殴る事ではダメージにはならない。
防ぐ事しかできない。
そんな状況で、お前は、どうやって岩谷が決着をつけるような攻撃ができるんだ」
「それは、その」
「正々堂々。
それを言うのは結構だ。
だけど、お前がやったこの決闘。
これは、お前が一方的に攻撃だけ行える決闘だぞ」
それだけ言い、俺は北村に問いかけるように近づく。
「勝敗に関して、何か考えていたのか」
「それは、王様が言うから」
「奴隷だと言うが、だったら、この国の奴隷、全員は解放できるだよな」
「いや、そんなの、無理に決まっているだろ」
「ラフタリアさんが可愛そうだと言うんだったら、お前はこの国にいる奴隷を助けるような行動をしたのか」
「ぐっ」
「お前は、ただ、岩谷の近くに美人のラフタリアがいた。
だから、助けた。
それだけだろ。
何よりも、お前は、王様が言った言葉を覚えているか」
「王様が言った言葉?」
「決闘の賞品。
人を隷属させるもんじゃないと言ったお前が、王様の言葉に、なんで反対しなかったんだ」
俺は、心底に思った言葉を言う。
「鍵という訳の分からない奴が、元康様に意見をするつもり!」
そう、何やら騒ぐ女がいたが
「そういうあんたは、空の意見に反論できるのかしら」
そう、シノンが女の前に立つ。
「なっ、ぐぅ」
すぐに何か言おうとしたが、女はすぐに言う事ができなかった。
同時に俺が、これ以上は何もできないだろう。
そもそも、この決闘自体を止めるべきだった。
だけど、それができなかった。
俺は、そういう意味では卑怯者ではある。
だかこそ、岩谷を救う事ができるのは、彼女だけだろう。
「彼女を離せよ」
それだけ言った。
正直に言えば、俺はこの場にいる王に従う理由などない。
召喚されて、勇者ではなかった。
だからいらないと言われ、追い出された。
しかし、後になって、勇者だと判明したから波と戦え。
そう言った奴に、俺は従う必要はない。
「貴様っ、何を「これ以上、無様な姿を見せるのか」っ」
聞こえた声。
同時に、俺は思わず、見つめる。
先程まで、シノンがいた場所には、彼女はおらず、代わりに一つの鍵が光っていた。
同時に、俺の隣にいた人物に目を向ける、
白銀の白い獅子を思わせる仮面を被った人物。
「あっあなた様はっ、獅子王っ」
「獅子王?」
その人物が誰か分からないのか、北村は首を傾げる。
それは、他の勇者達も、いや、あの女も同じだった。
「かつて、召喚された槍の勇者様の一人。
その中でも、歴代最強とされた人物がっなぜっ」
「それは、私が現在の鍵の勇者。
獅子座の守護者だからだ」
「守護者?」
それには、北村も疑問に思ったように首を傾げる。
「二度、同じ事を言わせるな」
「はぁはいっ」
そう、彼女の言葉に王はすぐに従った。
「…すまないな、マスター。
これ以上、槍の醜態を見せたくなかった」
「別にかまわないよ」
彼女は、ホムラ以上に魔力を吸う。
それは、戦闘を行わなくても同じ事だ。
「ごめんな、ラフタリアさん。
あとは」
「いえ、感謝します、空様」
それだけ言うと共に、そのままラフタリアさんは、岩谷の元へと向かう。
「はぁ、たく。
せっかく食べたのに、また食べなきゃいけないなぁ」
「せっかくですので、私も頂きましょうか」
「あぁそうだな」
どうせならば嫌がらせだ。
この城の食糧庫をほとんど食ってやる。
現在の守護者募集の中で、既に決定済みの枠に関しては確定枠に。募集の中で悩んでいるけど、まだ決定していないのは暫定枠、本当にどれにしようか悩み中が未定枠の3つに別れています。
現在の応募の中で以下のようになっており、応募の際、下記を参考に応募、お待ちしています。
『確定枠』
射手座‐シノン
双子座‐ホムラ&ヒカリ
獅子座‐ランサーアルトリア
牡牛座
天秤座
蟹座
乙女座
蠍座
『暫定枠』
牡羊座
山羊座
水瓶座
『未定枠』
魚座