「さて、なんとかなったけど」
無事に波の脅威は去った。
そのまま、俺達は戦争を行っているフォーブレイへと向かった。
だが、向かったのは良かったのだが。
「これって、もうほとんど終わっているのか?」
「まぁな」
そう、尚文はあっさりと言う。
そこには、地面に倒れている今回の1件の黒幕であるタクトがいた。
「ぐっ、まさかっもぅ波を」
「あぁ、もう終わったよ、ついでにお前の女達もな」
「はぁ、何を言って」
そう、タクトは疑問そうに呟く。
「それにしても、尚文、本当に良かったのか?俺としてはやり過ぎだと思うが」
「別に問題ないだろ、それに、こういうのはあいつが得意だろ」
「おい、さっきから何を」
タクトが何か呟こうとした瞬間、聞こえて来たのは悲鳴。
それもかなり大きく、信じられない程の。
「今のはっ」
「うわぁ、あいつ、随分と凄まじい事をしているなぁ」
同時に、そのドアが開いた。
「やぁ、待たせたね、ソラ!」
それと共に良い笑顔で入って来たのはウルティマだったが、その後ろの光景に俺は思わず吐きそうになっていた。
そこには、元は美しかっただろう女性達。
だが、既にそこには、様々な拷問によって、苦しみと共に悶えている姿だった。
「あっあぁっ、なんでこんな事を」
「えっ、なんでって、決まっているじゃないか?」
そう、タクトに対して、ウルティマは笑みを浮かべながら。
「ソラも、殺して、僕達を手にしようとしたんでしょ。だったら、そんな奴を徹底的に苦しませるに決まっているじゃないか」
まるで当然と言わんばかりにウルティマは答えた。
守護者の中でも、最も敵に回してはいけない人物。
そう言える狂気がまさしくそこにいた。
そして、ウルティマは、そのままタクトに近づこうとするが。
「おい、止めろ」
「止めるの、盾の勇者」
そう、タクトを始末しようとしたウルティマを尚文が止める。
それは、まさしく勇者だからこその慈悲なのか、ウルティマは一瞬で尚文を睨み付ける。
だが。
「別にこいつを殺しても良いが、こいつにはやって貰わないといけない事がある」
「やって貰わないといけない事?」
そう、ウルティマは首を傾げる。
「こいつのせいで犠牲になった人達。
彼らの遺族も、こいつが処刑される姿を見ないと納得しないだろ」
「・・・あぁ、確かにね、それはそうだ、これは納得だわ」
同時にウルティマもまた納得した。
「いやぁ、良かったよ、君も考える事がエグくて理解出来るよ。
でも、そんな簡単に出来るのかい?」
「さぁな、それにこいつからは聞きたい事があるからな。
まぁ、だけど、お前に頼みたい事がもう一つある」
「えぇ、何々?君のお願いは結構面白いから聞くけど」
それと共に、尚文が睨んだ先。
そこにはヴィッチがいた。
「まっまさか」
「こいつに相応しい処刑方法を考えてくれないか。お前だったら、分かるよな」
「あぁ、なるほどなるほど、任せておきたまえ」
それと共にウルティマは、ヴィッチに近づく。
「たっ助けて」
「あぁ、安心して安心して、僕はとても親切だからね、君の命は助けてあげるよ」
「ほっ本当ですか!」
それに対して、ヴィッチは一瞬明るくなる。
けど。
「うん、殺さず解して並べて揃えて晒して刻んで炒めて千切って潰して引き伸して刺して抉って剥がして断じて刳り貫いて壊して歪めて縊って曲げて転がして沈めて縛って犯して喰らって辱めてあげるから」
それは、おそらくは死よりも恐ろしい事。
同時にヴィッチも理解しただろう。
ある意味、死は救済かもしれない。
「それじゃ、僕は準備をしておくねぇ!「たったすけ」」
それを最後にウルティマ達は、その場から去って行った。
「・・・なぁ、尚文」
「なんだ?」
「俺って大丈夫なのかな」
「俺に聞くな」