「それにしても、珍しい格好をしているな、お前達はこの辺の人間なのか?」
「少し、旅をしていてな、まぁ目的地がどこか分からないぐらいに迷っていたが」
あの後、俺達はグレンさんの案内の元にミドガル王国という場所へと辿り着いた。
周囲を見ても、その文明が発達しているのは目に見えて分かる。
同時にタクトが行っていた行動での技術発展は明らかに無理があったのはよく分かる。
「さて、これから君達はどうするんだ?」
「とりあえずは、知り合いを探したい所だけど、どうする?」
それと共に俺達は見つめ合っていると共に。
「仕方ない、しばらくは旅商人をするか、何か、持っていないか?」
「まぁ、金ならばあるけど、これを元にするか?」
「とりあえず、売れ筋をどうにかしないとな」
そうしながら、俺達はこれからの動きに関する相談を行っていく。
この世界において、尚文達は基本的に後ろ盾はない。
それと共に、俺達に協力してくれるだろう集団は確かにいる。
「それで、お前はまずは会いに行かないのか、リリムだっけ?」
「そうしたい所だけど、今はどこにいるのか分からないからな、まずは彼女を見つけたい所なんだけどなぁ」
俺達は、そのまま周囲には聞こえないように会話を行っていく。
そう、会話を行っていくと共にグレンさんから案内もあり、盗賊達を捕らえた報酬を無事に受け取る事が出来た。
「また、何か困った事があったら、言ってくれ」
「ありがとうございます、その時には頼りにしていますので」
そう、俺達もまたすぐ近くの宿に泊まる事にした。
この世界では安宿ではあるが、男女で別れる事も出来た。
「さてっと、これからどうする」
「とりあえず、何か加工出来るか試してみるか」
それと共に尚文は、俺が事前に手に入れた素材を使い、錬成していく。
素材の質の他に、その腕もあってか、様々な物を作り出す事が出来た。
そう、俺が見ていた時だった。
何か、気配を感じた。
「・・・おい」「分かっている」
それと共に尚文は、俺に造ったばかりの道具を一つ投げる。
勇者だとしても、道具はなんとか使える。
同時に背中合わせにして、構える。
すぐにラフタリアちゃん達と合流したい所だけど、それを許してくれるかどうか分からない。
「「・・・」」
気配を消している。
普通ならば、気づかないだろう。
だが、レベルリセットを受けたととしても、戦いの勘までは失われない。
そして。
「っ」
窓を突き破って、襲撃してきた奴ら。
その身体は黒いフードを身に包んで、全員の姿は分からない。
だが、俺はすぐにその手にある道具、閃光弾を地面に叩きつける。
「なっ」
それによって、俺達は光に包まれる。
同時に奴らの隙を突く。
「ラフタリア!フィーロ!キール!」
それと共に、尚文の叫びを聞くと共に、三人もまた飛びだした。
「なぁ、これってどうなっているんだ!?」
「知るか、俺が聞きたいぐらいだ!とにかく逃げるぞ!」
キールの言葉に対して尚文が叫びながら答える。
同時に、俺はその腰にある鍵の一本を取り出す。
「という事で、頼みます、馬の守護者!」
そう叫ぶと共に、建物から飛び降りた俺達は、そのまま召喚した守護者が受け止めてくれる。
そこには巨大な黒い馬車であり、走り出した。
「おぉ、まさかこんな守護者がいるとはな」
「助かりまっ、きゃぁぁぁぁ!?」
「どうしたってっえぇえl!?」
だが、馬車を運転している人物を見ると、ラフタリアちゃんとキールは絶叫をする。
「どうしたって、これは」
そこにいた人物の顔がなかった。
黒い靄だけであり、それに対して驚いたようだった。
「おい、もうやられたぞ!」
「いや、驚くのは無理ないが、あまり大きな声を出さないでくれないか」
「えっ?」
同時に、首のない身体の近くには首が一つあった。
「おい、これって」
「こちら、馬の守護者でセルティさん。
デュラハンだ」
「デュ、デュラハンか」
それに対して、尚文は驚きを隠せずにいる様子だった。
「すまないな、驚かせてしまって」
「いっいえ、それよりも」
「あぁ、分かっている、しっかりと捕まってくれ」
それと共にセルティさんは、その言葉と共に馬車の走る速度をさらに速く、走る。