「報告を受けた時は、ディアボロス教団の追っ手か彼女を追う奴らかと思っていたけど、本当にあなただったなんて」
そうしながら、俺達は現在、アルファと会っていた。
最後に、俺が会った時は少女であった彼女だが、今は成長している姿が見えており、高校生ぐらいの年齢だった。
「俺としても、驚きを隠せなかった。まさか世界の間では時間の流れが違うとは」
「どちらにしても、俺達自身の常識で当てはめない方が良いかもしれない。もしかしたらこれからも、そうなる可能性もあるからな」
俺と尚文も、すぐに確認するように言う。
「だけど、彼があの時、言っていた言葉。何か意味があると思っていたけど、そういう事だったのね」
「どういう事だ?」
「いずれ再開するだろう。だが、その時、時の残酷さを知るかもしれないと。そう考えると、まさか世界の流れまで」
そう、アルファはその時のシャドウの言動を思い出すように言う。
「シャドウという方、まさかそこまで理解していたなんて」
「味方だって思えば、かなり心強いな!」
「会ってみたい!!」
そう、ラフタリア達は、そのままシャドウに関しての評価を言っているが、俺達は。
((確実に、格好良いと思って言っただろうなぁ))
簡単に、予想できてしまった。
以前の元康達と似た思考だとは思っていた。
だけど、シャドウの場合は、それが全て当たっている。
しかも、こちらではレベルという概念がない為、俺達のようなレベルの作業はない。
「それにしても、それがソラの言っていた盾の勇者の証である盾。
確かに見た事ないし、アーティファクトとは、何か違うわね」
「悪いがこれはそっちには渡せないからな」
「それは構わないわ、私達の敵はあくまでもディアボロス教団。そして、世界の脅威に立ち向かうならば、シャドウガーデンも協力するわ。
ただし」
「分かっているよ、俺としてもそんなディアボロス教団とかいう奴らに協力するつもりはねぇよ」
「安心したわ」
そう尚文の言葉に安心するようにアルファは呟く。
「ならば、貴方達に頼みがあるわ、具体的にはシャドウと一緒に行動して欲しいの」
「シャドウとって、どういう事だ?」
すると、アルファが取り出したのは、何かの書類。
「これは?」
「推薦書よ、これを使って、貴方達にはミドガル魔剣士学園に入学して貰うわよ」
「学生生活って、なんで」
「シャドウガーデンはシャドウ以外は女性しかいないのよ、悪魔憑きの関係か、未だに分からないけど。
その点、貴方達二人は男性だから、そういう方面での調査に向いているはずよ」
「悪いが、それは無理だ」
「なんでかしら?」
そう、アルファが問いかけると共に、尚文は、その手にある盾をこちらに見せる。
「俺達は各々が持つ武器によって、これ以外は武器を装備する事が出来ない。
その学園では魔剣士だったか?剣を装備しなければならないならば、それは不可能だ」
尚文の理由を説明すると共にアルファは驚きながらも。
「それは心配ないわ。学問における特待生という事にしているから。
それらの事情も、既に彼から聞いているから」
そう、アルファの言葉と共に尚文は腕を組む。
(シャドウという奴に関しては未だに会ってみないと分からない。だが、どちらにしても後ろ盾がない現状において、シャドウガーデンのバックアップは必要だろう。
幸い、学園生活を送ったとしても三年。ソラがこちらに滞在し、帰ってきた時間と合わせても問題はないだろう。
それにソラが信用しているならば、ここは一旦様子見でも良いだろう)
「分かった、ならばそれを受ける。ただし、こっちとしても色々と条件がある」
「えぇ、勿論よ」
そう、尚文とアルファによって、同盟は結ばれた。
それは、とても喜ばしい事だ。
「所で、アルファ、その聞きたい事があるんだけど」
「そうね、ソラも気になっているよね、あの子は今も元気よ。
ただ、いつも単独行動しているから、いつ帰ってくるのか分からないけどね。
だけど、あなたが帰ってきたと言えば、すぐに帰ってくると思うわ」
それを聞いて、一安心なんだが。
「それはそれとして、デルタなんとかしてくれないか」
デルタ、未だに俺の上で肩に乗っている。
それも、寝ながらだ。
「デルタもデルタで、あなたの事を気に入っていたのよ、たまにはね」
「まぁ、なんだ、子持ちのパパとしての威厳を見せておけ」
そう、尚文は揶揄うように言うと、アルファは目を見開いた。
「えっ、ソラって、結婚しているの?」
「まだ、していないけど、そういう相手はいるかな」
「そう、それはびっくりだけど、これはなんというか」
アルファは少し腕を組み始めた。
「どうかしたのか?」
「・・・まぁ、なんとかなると思うわ」
「凄い気になるんですけど!?」
そう、俺は思わず叫んでしまう。