アルファ達、シャドウガーデンの面々からの支援を受けて、俺達はミドガル魔剣士学園で生活をしていた。
していたのだが。
「なんというか、気に食わないな」
「まぁまぁ、尚文」
そう、俺の隣で周囲からの視線に対して、苛ついた様子で言う尚文を納める。
この学園においては、魔剣士の実力と共に、貴族の家柄によって待遇も大きく変わる。
それに関して、ビッチの件もあって、そういうのが嫌いな尚文にとっては不愉快でしかないだろう。
「だけど、ラフタリア達は楽しそうで良かったじゃないか、こういうの向こうの世界では体験出来ないからな」
「・・・そうだな」
それを考えれば、刀の勇者として選ばれたラフタリアの実力ならば、問題ないだろう。
「剣術に関しては、期待は出来ないがな」
「あはははぁ」
この世界における剣術のほとんどは力技である。
そういう意味では、ラフタリアがこの学園でも既に特待生と言っても良いだろう。
「それに、お前が言っていたシドだったか。実際に会ったが、本当に」
尚文はそうしながら、実際にシドと会った際の事を思い出して、頭痛をしていた。
「本気で影の実力者になろうとしているとはな」
「まぁまぁ、けど、侮れないだろ、ある意味」
「あぁそうだな」
それと共に尚文が思い出したのはシドの会話であった。
これまでの経緯を聞いたシドはそれを設定だと思い、考えた。
その結果、俺達では分からない部分が予想出来た。
「はぁ、とりあえずは、俺は俺で動く、お前はどうするんだ?」
「シャドウガーデンに少し行かせて貰う。少し俺の方でも気になる事があったからな」
「そうか、気をつけろよ」
それと共に、俺と尚文はそのまま別れた。
尚文は、この学園においてはあまり目立たないようにして、同時にこの世界の独特の技術についてを学んでいる。
それは、これからの波での戦いで有利になる為だ。
そして、俺は。
「イータの奴はそろそろ研究から切り上げてくれるか?」
この数ヶ月の間、イータは何かの研究に没頭していた。
その事もあってか、あまり彼女と会話をする事が出来なかった。
「もしかしたら、奴らの対策になるかもしれないから、聞けたら良いけど」
そう、俺はシャドウガーデンの本部へと入る。
既にある程度、俺達の事は知られている事もあり、少し警戒されている程度だ。
「にしても、イータの奴はどこにってぶげぇ!?」
俺がそう呟いていると、頭にいきなり衝撃が走る。
何が起きているのか、分からず、なんとか振り向く。
そこには、イータがかなりデカいスパナを持っていた。
「また、寝ぼけてっ」
そう、俺は、そのままイータに引きづられて、移動されていく。