「なんというか、面倒な所だな」
「つまらないですよぉ」
現在、俺はデルタと一緒にアレクシア王女が囚われていると思われる場所を探っている。
元々、デルタは隠密活動はあまり得意ではない。
だけど、意外な才能はあった。
「それにしても、こういう隠し場所を見つけるとはな」
「こういうのを見つけるのは得意ですから! というよりも、ソラの鍵は便利ですね!」
戦闘方面でも、前回襲われた時にある程度把握していた。
だからこそ、召喚に使う魔力をある程度、抑える事が出来るのは助かる。
「そう言えば、デルタに聞きたかったんだけど、リリムは、今は何をしているんだ?」
「雌猫の事ですか? あいつはよく分からないです」
「分からない?」
それに対して、俺は思わず首を傾げる。
「あいつはずっと世界中を回っているんですよ」
「世界中を?」
その言葉に対して、俺は首を傾げる。
「何かを探しているようですよねぇ」
「探している?」
それがどういう意味なのかは少し分かった気がする。
「どれぐらいの時期に」
「確か、ソラがいなくなって数ヶ月ぐらいだったかなぁ?」
「……」
その言葉を聞いて、不安に思えた。
あの時、俺は時間の経過がどれぐらいなのかを知らなかった。
リリムにとって、俺と別れてからの時間はどれぐらいだったんだろうか。
「今はこっちに集中しないとな?」
「んっ、どうしたんですか?」
「いや、久し振りに会うリリムに会った時に何かを食べさせないとなぁと思ってな」
「おぉ、デルタはお肉が良いです!」
「あははぁ、まぁね」
とにかく、心配させた分だけ美味しいものを作ってあげないといけない。
そう思いながら、俺はそのまま地下施設の探索を続ける。
この地下施設は本当に広い。
そして、未だに誰にも見つかっていないのか、誰もいない。
「うーん、こんなにも広いなら他の奴らも連れてくれば良かったかもなぁ」
「確かに広いですよね」
「まぁ、こういう考えをしている奴らの基地はだいたい面倒だからな」
「それはデルタでも分かるです!」
俺達はそんな会話をしながら歩いていた。
すると、目の前には大きな扉があった。
そして、そこには大量の魔道具が置かれていた。
俺はそれを見て、思わず苦笑いを浮かべてしまう。
その理由としてはあまりにも量が多すぎるからだ。
「とりあえず、地図を見つけたいし、ディアボロ教団の奴を1人でも見つければ尋問をしたいけど」
「んっ、雑魚を見つければ良いのか?」
「……あっ、そうか」
それと共に俺はデルタの特徴を思い出す。
「匂いで分かるのか?」
「まぁ、面倒だけど、アルファ様から言われたことでもあるから仕方がない」
「えっと、何を言っているですか? よく分からないですよ?」
「まぁ、気にしない方が良いよ」
そう言いながらも、デルタは鼻を動かす。
「おぉ! 見つけたですよ!」
「それじゃ、殺さずに捕まえるぞ」
「えぇ」
とりあえず、しばらくはこのデルタとのコンビをなんとか情報を見つけないとな。