今回は以前募集したシチュエーションでの、二本立てとなっております。
一話目は、地球防衛軍兵士様より頂いた、「ライブ会場控室、アイドル衣装」。
二話目は、イスファハーン様より頂いた、「街角、男装」。
あまり語ってもネタバレになるので、詳しくは本編にて。
※注意。
こちらは私の勝手な妄想を形にしたものです。個人の主観が多分に含まれていますので、「この人はこんなことを言わない!」や「口調がおかしい」など感じる方が居られるかもしれません。
ですので、そうした方はブラウザバックを推奨します。
では、本編をどうぞ。
その日、世界中に衝撃が走った。
人気絶頂中のVirtual Idolにしてネット界の歌姫と称される戌亥とこが、一年間の活動休止を宣言したからだ。CHANNEL登録者数百万人を超える人気っぷりを誇っていた彼女の発表は様々な憶測を呼び、SNSや掲示板などでは連日議論が繰り広げられた。ただ当の本人からは一身上の都合――家庭の問題としか明かされなかったため、世間では人々により勝手な憶測がなされ、様々な噂が流れることとなった。
曰く、事務所とのトラブルが原因であるとか。
曰く、体調を崩されたとか。
曰く、結婚する為だとか。
ただどれも信憑性に欠けるものであり、結局真相は不明だった。
兎も角、正式に発表された以上は休止が覆る訳ではなく、ファンたちは泣く泣く彼女が一日でも早く復帰することを願いつつ見送るしかなかった。なお、このニュースが流れた日には会社や学校を休む人がちらほらと居たとか。
そんなファンのために、休止前の最後のイベントとして彼女の単独ライブが東京ドームを貸し切って行われることとなった。ただドームの収容人数は僅か五万席しかないため、到底希望数の十分の一すら入ることは叶わなかった。そうなればチケットの倍率はファンの数+転売目的組÷収容人数ということになり、ネット販売が始まると応募総数は軽く百万件を超えており、当選確率は何と4パーセントを下回るほどであった。
Liveまで色々と問題はありつつも、何とか当日を迎えることが出来た。当然のことながらドーム内は満員御礼状態であり、ドームの外には少しでも近くで戌亥とこの存在を感じようと千人以上ものファンが駆け付けていた。中には無理やり中に入ろうとして、警備員に摘まみだされるファンも目撃されたらしい。
そんなこんなありつつ開始したLiveは、結果から言って大成功だった。
舞台には応援としてリゼ・ヘルエスタやアンジュ・カトリーナだけでなく、フレン・E・ルスタリオといった彼女と仲の良いV-idolも駆け付けてくれて、会場は終始熱狂に包まれていた。そして二時間にも及んだLiveも終わり、ファンの万雷の拍手や歓声を受けながら彼女はステージ裏へと引っ込んでいった。
「お疲れ様、とこさん」
そして俺は用意された楽屋にて花束を手に、彼女を出迎えた。
差し出された花束を見て、とこさんはきょとんとした様子で目をしばたかせる。
「あれ、セツナはん。今日、外せへん用事があるって……」
「だから、これがその大切な用事だよ」
元々、とこさんには今日のLiveのチケットを直接手渡しされていた。
ただリゼさんから事前にとこさんを驚かせないかと提案を受けており、それに乗った俺はあえて大切な用事があって観客として見に行けないと伝えていたのだ。つまりサプライズというやつで、俺がこうして関係者以外立ち入り禁止のエリアに居るのは協力してもらったからに他ならない。
「……なんやねん、それ」
そう呆れたように言いながらも、とこさんは花束を受け取ってくれた。
そして感極まったのか俺の腕の中へ飛び込んできて、俺もそれに応えるように抱きしめ返す。やはり長時間Liveの直後ということもあってとこさんの体温は高く、汗の臭いも少し混じっているものの不思議と不快さは無かった。
「……ああ、あかんわ」
「ん?」
ボソッ、と何か聞こえた気がした。
何か言ったかと問おうと顔を下げるのと同時に、グイッとネクタイを引っ張られた。突然のことに反応できなかった俺はそのままとこさんの顔の近くまで引き寄せられ―――ちゅっ、と唇を奪われる。しかもそれは触れ合うだけのフレンチなものではく、口内に舌が入り込むようなディープキスだ。
「んっ……じゅる、ちゅる」
侵入してきた舌が、逃がすまいと俺の舌に絡みつく。
激しく貪るような接吻がしばらく続き、やがて満足したのかゆっくりと顔を離せば、お互いの間に銀糸の橋がかかった。
「ふぅ……いやぁ、すまんな。つい我慢できひんかったわ」
「あっ、その……俺も、嫌じゃなかったですけど」
「ホンマは家まで我慢しようと思っとったんやけど、やっぱり無理やったわ」
そう告げると、とこさんは俺の手を掴んできた。
今の彼女は普段の和服ではなく、ステージ用として用意されたアイドル衣装を身に纏っている。そのため普段は珍しいスカートを履いているのだが、俺の手はその内側へと引き込まれる。指先に感じるのは下着の感触だが、綿の柔らかな触感ではなくグチャッと濡れた感覚があった。どう考えても、先程のキスだけでこんな風になるはずがない。
「知っとる? 大勢の前で歌ったり踊ったりするの、結構興奮するんやで?」
耳元で囁かれる声は熱を帯びており、その吐息は荒い。
彼女の言う通り、その体は火照っており昂ぶっているのが分かった。
「ほら、聞こえるやろ?」
そう言いながら、とこさんは腰を軽くグラインドさせる。
俺の指先に彼女の大切な部分が、下着越しに何度も擦り付けられる。その度にクチュクチュと水音が響き渡り、とこさんは艶めかしい表情を浮かべた。そんな恋人の姿に、俺の息子がズボンの内側でむくむくと大きくなってくるのが分かる。
「だから、シヨうや」
「えっ、ここで、ですか?」
「大丈夫やって。この控室は防音もバッチリやし、監視カメラなんて無いからバレへんよ。ちゃんと鍵もかけたし」
まぁ、確かにノックもなしに部屋に入ってくるような輩はいないだろうし、親しい誰かが来たとしても鍵をかけている以上は急に扉をあけられて見られる心配もない。誰にも気付かれる心配がないのなら、ここでヤッたとしても問題は無いのかもしれない。
「それとも、セツナはんは女が誘っとるのに断るつもりなんか?」
「まさか、喜んでお受けしますよ」
据え膳食わぬは何とやらと言うが、ここでひいては男が廃る。
俺はネクタイを緩めると、ズボンのジッパーを下ろして中から自慢の息子を引っ張り出す。既に臨戦態勢に入っているペニスを見て、とこさんは嬉しそうに笑みを深めた。そして俺の方にお尻を突き出すように壁に両手をつくと、ゆらゆらと尻尾とお尻を揺らしてくる。
俺は誘われるように背後に立ち、彼女のスカートを捲り上げれば太ももまで愛液が伝っているのが見える。俺は下着を脱がす手間すら惜しみ、下着を横にグイッとずらしてスペースをあけ、濡れそぼった秘所へペニスを押して当てて一気に挿入した。
途端――。
「~~~っ!!」
「うぉっ!」
ギューッと膣内が強く締まり、危うく射精しそうになる。
この反応の仕方からして、とこさんが挿入しただけで絶頂したことが分かった。まだ動かしてすらいないのに、身体をビクビクと痙攣させてイってしまったようだ。よほど興奮していたのかと驚いたが、それに合わせるように俺の期待度も高まる。
本音を言えばじっくりと愛し合いたいところだが、場所が場所なので俺は動くことにした。ゆっくりと腰を限界まで後ろに引き、そして同じぐらいの速度で最奥まで押し込む。味わうように何度かストロークを繰り返せば、その度にとこさんの口から甘い喘ぎ声が上がった。
「んっ、あ♡ あん……そこ、気持ちいい!」
「ここが、良いんですか!」
「んひぃっ!!」
Gスポットをカリ首でゴリゴリと擦れば、一際大きな声でとこさんが鳴いた。
快楽を堪えるように普段は仕舞われている本能が露わになり、彼女が手をついている壁にガリッと爪を立てる。流石に傷をつけるのは不味いと思ったが、俺の方もそんな些末なことを気にする余裕は無くなってきた。自然と抽挿の速度も上がっていき、パンパンと肉同士がぶつかり合う音が響く。
「はっ、はっ、はっ!」
「はぁあっ! いっ、んあっ! あっ♡ ああっ!!」
とこさんの声も段々と大きくなり、結合部からはジュプッ、グチュッといった淫靡な水音が大きくなっていく。
更に締め付けがきつくなるのを感じながら俺はとこさんの背中に抱き着くと、両手を前に回してアイドル衣装越しにその豊満な胸を掴んだ。服の上から荒々しく揉みしだきながら、腰は絶えず小刻みに動かし続ける。布を挟んでもなお存在感を主張する乳首を摘まみ、そのまま指で転がすように刺激を与える。
「ち、ちくびはぁっ……んぁああぁっ!! あっ、あぁんっ♡」
「ぐっ、締まるっ!」
奥歯を噛み締めながら必死に耐えながら、力任せに衣装を左右に引っ張ればブツンッと音を立てながらシャツのボタンが弾け、その下から黒色のブラジャーに包まれた巨乳が現れる。汗で濡れた肌に張り付く下着を上にずらし、ぶるんっと揺れるおっぱいを直接鷲掴む。柔らかな感触と共に指先が沈み込み、掌全体に吸い付いてくるような極上の感触が伝わってくる。
俺たちは互いに限界を感じ、もうじき絶頂を迎えようとしたその時だった。
――ピンポーン。
不意に扉脇に設けられたインターホンが鳴り、俺達はピタリと動きを止める。
控室は防音の仕様になっているため、呼び鈴が鳴らされるまで部屋の外に誰かがいても気付かなかったのだ。
本来なら直ぐにでも中から抜き、バレないよう体裁を整えるべきなのだが、今の俺にはとてもそんなことは出来なかった。それはとこさんも同じだったらしく、グリグリと腰を押し付けてきた。それはまるで続きを催促しているようで、俺がどうすべきか考えている間にもインターホンが再び鳴る。
諦めてくれないかなと思いつつ扉の方を向いた俺は、あることに気が付いた。あの昔ながらのタイプのインターホンはモニター画面が存在せず、音声しか伝えることが出来ない。しかも精度も低いので、例えセックス中であっても声を押し殺しさえすれば相手がよっぽど耳が良くない限りは気付かれる可能性は低い。
だから――。
「とこさん、出ようか」
「えっ?」
「ほら、相手を待たせちゃだめだよ」
俺はペニスを挿入したまま、インターホンの傍まで移動する。
とこさんは抵抗しようとするが、後ろから小刻みに小突かれているせいで俺に押されるがまま扉の傍まで来てしまう。そしてインターホンに手を伸ばそうとする俺の手を掴んできたので、激しく腰を動かして抵抗力を奪う。
そして俺は躊躇なく応答ボタンを押した。
『おっ、かしいな。お手洗い、にでも行っ、てるのかな?』
ノイズ交じりに、スタッフと思しき女性の声が聞こえてくる。
どうやら何かしらとこさんに用事があって、ここへ訪れているようだ。
「ほら、返事しないと」
「あ、アカンって……んっ!」
『あれ、戌亥さ、んいますかー?』
軽く小突けば、とこさんの口から声が漏れる。
その声に気付いたであろう相手が、インターホン越しにもう一度声を掛けてくる。
「はっ、はーい……どないしましたか?」
『ああ、お休み、中のところす、みません。会場の、方で出演者の皆、さんが集まって、いて最後に改、めて閉めよう、かって言ってまして』
「わ、分かりました。直ぐ……アッ!」
『戌亥さん、どうか、されましたか?』
俺は再び腰を動かし始めた。
廊下の相手に気付かれないよう、ゆっくりと細心の注意を払いながらセックスを楽しむ。もしとこさんが声を出そうものなら、戌亥とこが控室でエッチなことをしているのが見ず知らずの誰かに気付かれてしまう。そう考えるだけで自然と腰の動きが激しくなり、とこさんの膣もうねって締め上げてくる。
「い…いや、何でもあらへんよ?」
『そうですか? なんか、息苦しそ、うですけど』
「んっ、い、今……汗拭いとるから、それで……」
喘ぎ声を必死に抑えながら、何とか受け答えする。
以前にもとこさんが誰かと話している最中に気付かれないよう悪戯したことはあったが、こうしてセックスするのも中々に興奮してしまう。とこさんも絶頂が近いのか、膣内が細かく痙攣を繰り返しているのが分かる。
「だから、何もありません!」
『ああ、そう、なんですか。なら良、かったです』
「し、支度したら直ぐに行きますんで、グッ……先に戻ってもろて下さい!」
『分かり、ました。では、待、っていますね』
ブツッ、と通話が切れるのと同時に、俺は我武者羅に腰を振った。あまりの勢いにとこさんの両足が地面から浮いてしまう程だったが、今はそんなことを気にする余裕もなく快楽を貪っていく。とこさんの背中にしがみ付き、絶頂に向かって無遠慮に腰を叩きつけていく。
やがて――。
「おぉ゛、出るっ!」
「~~~ッ!!」
俺が射精するのと同時に、とこさんも絶頂を迎える。
ビュルルルッ! という音が聞こえそうなほど大量の精液が彼女の膣内へと吐き出されていく。未だ性別も分からぬ我が子に、精液を飲ませるかの如く、子宮口に先端を押し付けて射精を続ける。とこさんは大きく背中を逸らせ、ビクンビクンと身体を震わせていた。
暫くしてようやく射精が終わったが、俺たちは互いに荒々しく呼吸しながら余韻に浸る。
「とこさん」
「んっ、ちゅ」
結合したまま彼女を振り返らせ、軽く触れ合う程度のキスをする。
それから数分間は繋がったままの状態でいたが、流石にこれ以上ピロトークに時間を掛けているとまた誰かがやってくる可能性があったので、俺は名残惜しくもズルッと膣内からペニスを引き抜いた。栓を失ったことで秘部からドロッとした白濁が溢れてきて、その光景に思わずまたペニスが固くなってしまう。
高まる性欲を鋼が如き精神力で以て抑えつつ、俺は部屋にあったティッシュ箱を手に後処理を始めた。
「あっ!」
と、何かに気付いたのか、とこさんが声を上げた。振り返ると彼女の衣装はボタンがないせいで前側が開けており、とこさんの下着が顔をのぞかせている。それを見て、行為中に力任せに引っ張った際に弾け飛んでいたな、と他人事のように思い出した。
「もうっ! どないすんねん、これぇ!」
「えーっ、と……すみません」
「……まぁ、わたしも盛っとったし、お互いさまや」
頬を膨らませながらも、怒っているわけではないらしい。
とこさんは衣装の上着だけを脱ぐと、下はそのままに自前と思しきTシャツに着替えた。それから消臭剤を使って行為の臭いがバレないようにしてから、彼女は関係者の待っている会場へと向かった。
俺は弾け飛んだボタンを全て回収し、軽く控室の片付けをしてから会場を後にした。
なお、後にリゼさんと会った際に、『ああいった場所でセックスするのは禁止です』と注意をされてしまった。どうしてバレてしまったのかは、謎である――女の感だろうか。
〈終〉
◆
とある日の休日。
渋谷の駅前にある有名な某忠犬の石像の前にて、可愛らしい格好の人物がスマホを片手に立っていた。どうやら恋人と待ち合わせの最中らしく、おめかしした様子からデートであることが容易に推測できた。まだ相手は来ていないのか、心配そうにキョロキョロと辺りを見回している。
と、そこへ如何にもチャラそうな二人の男が声を掛けてきた。
「ねえねえ、彼女」
「俺たちと一緒にお茶でも飲みにいかない?」
「えっ……こ、困ります」
少しハスキーな声で、うつむき気味に返事をする。
それを相手が気が弱いから押せば行ける、と判断した男たちは更に続ける。
「君、さっきからここに居るけど、もしかして彼氏とか待ってる感じ?」
「そんな奴なんて放っておいてさ、俺たちと一緒に遊ぼうぜ!」
「俺らの方が楽しませてやっから!」
相手が黙っているのを良いことに、男たちは好き勝手に云う。
明らかにはた迷惑なナンパ行為に周囲が遠巻きに様子を窺っていると、そこに一人のスーツ姿の人物が颯爽と現れた。その人は臆することなく三人の元へと歩み寄ると、チャラそうな男たちへと声を掛けた。
「ごめんな、兄さんたち。その子、わたしとの先約があるんよ」
「あっ? なんだ、テメェ」
そう声を掛けらえ、男たちは振り返った。
そこに立っているのは狼系と思しき耳を生やした獣人、真っ赤なYシャツに黒のスーツを着こなした人物。彼らが逆立ちしても叶わぬほどに整った容姿を持つ、見るからにホストと言った風貌だ。にこやかな笑みを浮かべながらも、そこには有無言わさぬといった迫力があった。
「……行くぞ」
「チッ……んだよ」
舌打ちをし、男たちは去っていった。
彼らが居なくなると様子を窺っていた人たちも興味を失ったのか、散り散りになって残されたのは二人のみ。
「アハァー↑ 似合うてるで」
「か、揶揄うなよ。とこ」
「ほんま可愛へえなぁ。これなら男やと誰も思わへんよ、セツナはん」
「うぅっ……屈辱」
満面の笑みを浮かべる女性に、彼は恥ずかし気に顔を赤く染めた。
凛々しくスーツを着込んだのは女房である戌亥とこ、そして可愛らしく白のワンピースに身を包むは旦那の立実セツナであった。この二人は半年前に結婚したばかりの夫婦であり、今日は互いに服装を入れ替えてのデート中であった。普段だったなら幾ら妻の頼みであっても女装することを彼が受け入れることはないのだが、今回は已むに已まれぬ事情があったのだ。
事の発端は遡ること一週間前、その日は立実家に激震とも云うべき出来事があった。
二人が結婚してから三年の月日が経ち、双子の兄妹も自分で身の回りがある程度できるようになっていた。以前暮らしていたマンションでは既に手狭になっており、フレン・E・ルスタリオとその娘とも暮らせるように4LDKのマンションに移り住んでからも暫く経った頃のことだった。
休日ということもあり、家でのんびりとしている所にリゼ・ヘルエスタが深刻な表情をしながらやって来たのだ。
そして告げられたのは――。
『私……タツミさんの子供を妊娠しました』
という、爆弾発言であった。
何故ならリゼ、そしてフレンもまた、とこが用意したセツナのセフレだったからだ。
普通なら修羅場に発展する所だが、こと彼らに関してはそうはならない。何故ならリゼも、そしてフレンもまた、とこが用意したセツナのセフレだったからだ。肉体関係があったのだから可笑しな話ではなく、危険日を避けていたとは云え学生の間に妊娠しないで良かったぐらいだ。これでもしセツナがとこにより刺されているとしたら、フレンを孕ませた四年前に彼はとっくに墓の下に眠っている所である。
だが、それとこれとは話は別であった。
とこは親友とも云うべき相手が同じ男の子供を孕んだ事実に喜んだが、同時に女として嫉妬心も抱いたのだ。子供を産んでから既に四年が経ち、夜の営みもあるのに新しい命を授かる気配がないのが気に食わなかった。それが獣人ゆえの体質だとしても、とこは納得できなかった。
そこで彼女は我儘を言って久しぶりに二人っきりのデートを計画し、更にはマンネリ気味だったのを解消する為に逆転デートを提案したという訳だ。タツミとしても女房からの可愛らしいお願いを無下には出来ず、こうして女装をすることになったのだ。
「それにしても、アンジュの薬は凄い効き目だ」
「ホンマやね」
三十代過ぎた無骨な男の女装など、普通なら目を背けたくなる光景だろう。
ところが現実に女装したセツナの見た目は本当に女性と見間違えてしまう程に可愛らしくなっており、これは決して整形手術をしたとかそういう訳ではない。錬金術師であるアンジュから貰ったある薬品――彼女が長い時間かけて開発した秘薬(未完成品)の成果である。
その薬を服用したことで一日だけ、セツナは女性のような中性的な容姿へと変身した。完全な女性になった訳ではなく背丈やシンボルといった男性的要素はそのままに、男らしい体格や体毛といった部分が女性のそれに近付いたのだ。こうなってしまえば恐らくは彼の両親ですら、説明されなければ実の息子だとは気づくことはないだろう。
「ほな、デートに行こか」
「エスコート、お願いしますね。とこ」
二人は仲良く手を繋ぎ、街へと繰り出していった。
今日はとこがエスコートする側ということで、彼女が立てたプランに沿って行動することになっていた。渋谷の街中を歩いては気になったお店に入ったりと散策を楽しみ、そしてお昼に近付いた頃に目についた喫茶店で一休みする。
「今日は、わたしの為に時間を取ってくれてありがとうな。セツナはん」
店員に注文をした後、とこはしみじみとお礼を言う。
そんなことを言われるとは思っていなかったセツナは、瞬きを何度かしてから口を開いた。
「ここ数年はずっと忙しかったから、こうしてとこと一緒に居られる時間が出来るのは俺としても嬉しいよ。それに大好きな妻からの、折角の我儘なんだから叶えないと」
「……わたし、幸せ者やわ」
そうして彼女は微笑む。
何だか照れくさくなったのか、セツナは頬を掻きながら話題を変える。
「そ、そう言えば、やっぱりとこは何を着ても似合うよね。女性たちが思わず見惚れてたよ」
「セツナはんかて、結構な数の男に見られ取ったで」
「え、そうだった?」
「せやで。まぁ、こんな可愛い子にナニが生えとるなんて誰も気付いとらんかったけど」
「うっ……」
そう言いながら、いつのまにか靴を脱いだとこはセツナの股間を足先で撫でる。
まさかこんな人目のある場所で悪戯してくるとは思っていなかったセツナは、突然の刺激に身体をビクつかせる。
「ちょっ、とこ!」
「大丈夫やって。テーブルの下やから誰にも見られへんよ。まぁ、セツナはんが大きな声を出したら気付かれてまうかもな。そしたら女ものの服を着るヘンタイと思われてまうな」
「ッ……もう、駄目だ。こんな所で」
セツナが周囲に気付かれないよう声を抑えながら注意するも、彼女は悪びれる様子もなく笑みを浮かべている。その笑顔はまるで小悪魔のように可愛らしく、それでいて何処となく妖艶さも感じられた。
彼が大きく動けないことをいいことに、とこは更に大胆な行動をする。足先はワンピースの中へと侵入させ、内側のパンツ越しに彼のモノを弄ぶ。スリスリと彼女は巧みに足指を使って竿を擦り上げ、時にはグリグリと先端部分を刺激してくる。堪らない快楽に徐々にセツナの肉棒は大きくなっていき、先端部分が先走りで湿ってくる。
と、そこへ――。
「お待たせしました!」
店員が運んできた料理を、テーブルに並べる。
流石にこのタイミングで行為を続ける訳にもいかず、とこはスッと足を引いて最初から何もなかったかのように振る舞う。それを少し恨めしく思う反面、中途半端に昂ってしまった気持ちを発散することも出来ず、悶々としながらもセツナは出来上がった料理に口をつける。
それから何事もなく食事は続き、腹を満たした二人は会計を済ませて店の外に出た。
これからデートの再開と行きたいところだが、セツナの我慢は限界に近かった。
「と、とこ……」
「ホテルまで我慢できひん?」
「…っ」
「んー……しゃーない」
セツナの手を掴み、とこは人気のない路地へと入っていく。そこは表通りからそう離れてはいないが薄暗い場所であり、もし誰かが視線を向けたとしても奥まで入ってこなければ見られる心配のないデッドスペースとなっていた。
「ここで抜いたるから、見せて」
「えっ……わ、分かった」
言われるがまま、セツナはワンピースの裾を掴んでスルスルと上に持ち上げる。
その下からは男物のパンツと、その中で苦しげながらもそそり立つ肉棒が自己主張していた。
「アハァー↑ 昨日もわたしとフレンで抜いたのに、ホンマ元気やねぇ」
「だ、だって仕方がないじゃないか。あんなことされて、興奮しない訳にはいかないよ」
「ふーん、ほんまに? 実は最初から興奮しとったんとちゃうの?」
「ち、違う! いや、男前な姿にドキドキはしたけど」
「ならご褒美をあげないと」
とこがセツナの前にしゃがめば、彼のパンツが眼前に広がる。そしてパンツに手を掛けるとズルッと下へとずり下せば、拘束を解かれた肉棒がとこの鼻先に突き付けられる。スンスンッと鼻を鳴らしてから彼女は躊躇することなくその先端に口付けし、亀頭部分をチロリと舐める。たったそれだけで、セツナの腰に電流が走ったような感覚が襲い、その快感に思わず身を震わせる。
顔が見えずとも気持ち良さそうな彼の反応に気分を良くしたとこは、そのまま飴でも舐めるかのようにペロペロとゆったりとしたペースで舌を動かしていく。
「ちゅぷっ、れろぉ……」
「ふっ、くぅ…!」
「あかんで」
思わず腰を引いてしまいそうになるが、彼女の両手が彼の腰に回される。
大きく膨らんだ睾丸から竿を伝って裏筋まで舐め上げてから、とこは彼の大きな肉棒を口一杯に頬張った。温かく湿った口内の粘膜に包まれた感触から彼女がしゃぶったことを理解するのと同時に、まるで掃除機でバキュームするかのように勢いよく吸い上げられる。
「じゅぶっ! ぐぽっ、ぢゅるるっ!!」
「あぁ、あっ、とこぉ……!」
激しいフェラチオによって、一気に射精欲が高まっていく。
ジュプジュポと音を立てながら前後に頭を動かし、喉の奥深くにまでセツナの肉棒を飲み込んでいく。時折、彼女の鋭い犬歯が敏感な部分に引っ掛かる度に彼は小さく声を上げ、とこの頭にしがみ付くように絶え間なく襲い来る快楽の波に耐え続けた。
「とこ、出るっ、出るぞッ」
「ンブッ!」
腰を前へと突き出すのと同時に、ドピューッと勢いよく先端から精液が大量に吐き出される。
不意打ちに近い射精であったが、しかしそれでもとこは口を離そうとせず一滴残らず無駄にしないように嚥下する。
「んっ、こくっ、ゴク……」
「っはぁ、はぁ……」
腰砕けのような状態になりながらも、セツナは大きく息を荒げながら立つ。
ようやく長い放出が終わり、彼女は最後に尿道に残った分もしっかりと吸い取ってから口からモノを引き抜く。
「……いっぱい出たなぁ」
「はぁ、はぁ……」
「ホンマはホテルに行きたかったんやけど……無理やわ」
そう言うと、とこはその場でズボンを脱ぎ始めた。それを汚れないように近くにあった排水パイプに引っ掛け、自らはエアコンの室外機の上に腰掛けた。そのまま両の膝裏に手を回してM字開脚の体勢を取り、まるで見せつけるように股間を露にする。彼女はレースが縁取られた赤色のショーツを履いていたが、そこのクロッチ部分は黒く変色しているのが分かった。
「わたしも我慢できひん……挿入て」
「とこっ!」
ショーツを脱がすのも億劫だと言わんばかりに横にずらすと、再びガチガチになった肉棒を秘所へと突き出した。膣内は愛撫なしで挿入しても問題ないほどに愛液で濡れそぼっており、簡単に最奥まで到達することが出来た。
フーッフーッ、と息を荒くさせながら、とこの経産婦とは思えない程に細い腰を両手でホールドしてから腰を動かし始めた。普段のゆったりとしたスローセックスではなく、最初からトップスピードでガンガンと子宮口を突き上げるような激しいピストンを繰り出す。
あまりの激しさに室外機がガタガタと音を立てて揺れ、周囲に音が響き渡ることも気にせず二人はお互いを求め合った。
「あぁっ、はっ! もっと……激しくっ」
「っ……とこっ、とこぉっ」
「んむぅ、んちゅ」
前のめりになりながらセツナがキスすれば、とこもそれに応えてくれる。
舌を絡ませ合い、唾液を交換しながら絶えず腰は動かし続ける。
「ああっ、くそっ! 二回目なのに、もう我慢できない!」
「あんっ♡ え、ええよ! 出してぇっ、わたしの中に一杯ちょうだい!」
「とこっ、出すぞ!」
「うんっ……来てっ、全部受け止めるから!」
とこが両手両足を使って彼の身体にしがみ付く。
膣内もうねるように竿を締め付けてきて、限界だったセツナは堪えていたものを解き放った。
「うぉっ!」
「~~~ッ!!」
ビュルルルッ、と子宮へと精液が吐き出される。
セツナも最愛の妻に孕んでもらいたいと思っていたのか、射精しながらも腰を軽く揺らしながら亀頭を子宮口に擦り付けるように動かした。長い射精もようやく終わったが、二人とも動こうとはせず余韻を味わっていた。
「とこ」
「セツナはん……んっ」
セツナが顔を寄せれば、とこ自然と顔を上げて唇を重ねる。
啄むように軽いキスを繰り返してから、そっと顔を離す。
「意外と、興奮するもんやね」
「そうだね……けど、女装は出来れば遠慮したいかな」
「えー、似合うてるのに」
困ったように言うセツナに、とこは悪戯っぽく笑う。
あまりピロトークを楽しんでいると本当に人が来てしまおうかもしれないので、二人は余韻もそこそこに後片付けをし、服を整えてから路地を出て行った。今日のデートはまだ始まったばかり、夜のお楽しみを想像しつつ、彼らは手を繋いで街を歩いていった。
今回の内容は如何だったでしょうか?
この話が果たして応募して頂いたお二方の思っていた通りだったかは定かではありませんが、出来るだけ設定に沿うように書いたつもりです。
と言い訳はこれくらいにして、こんな感じで二話ずつぐらいの短編(?)を何話か投稿していきます。
最後に今回は私の作品を読んでいただきありがとうございます。
もし縁があったのなら、また私の作品を読んでいただけたら幸いです。
では、クリック? クラック!
とれが良い?
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メイド服
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バニー服
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エプロン
-
他