好き合っている妹と兄が、長い二人だけの時間を手に入れたのでセックスしまくるお話。
Pixiv、ハーメルン、ノクターンノベルズでのマルチ投稿作品です。

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好き合う兄妹の性事情【短編】

 兄は優秀だった。

 テストでは常に全教科九十点台をキープしていて、部活動には参加していないが運動部と同じレベルの身体能力を持っていて、その持ち前のコミュニケーション能力で友人は多く、部員ギリギリの部活動に助けを求められることも多かった。

 

 私は兄が好きだった。

 安心感を抱かせる笑顔、放課後一緒に帰る時の汗の香り、クラスの女子より低く男子より高い声、難しい話を私でも分かるように砕いて話してくれる頭の良さ、困った時にいつだって一番に駆け付け助けてくれる行動力、自身の悪い所を見つけ出し改善しようとする心の姿勢。キリはあるけれど、好きなところは他にも沢山挙げられる。

 

 だけど、兄はどこか歪でもあった。

 どれだけ優秀な成績を残しても、どれだけ周りに持て囃されても、どこか周りと一線を引いているように見えた。高い能力のせいで嫉妬されても、女子からモテるせいで一部の男子に僻まれても、自分が悪いからと己が心を傷つけるだけであった。

 

 

 

 ──兄さん、兄さん、にい、さんっ……♥

 ──……えっ、

 

 

 

 そこまで遠くない記憶。私が中学生になって、兄が中学三年生に進級した時期。

 私は兄の部屋にある、兄のベッドの上で自慰をした。驚く兄の眼に、淫卑な蜜に濡れた秘所を見せつけた。興奮で膨らんだ陰部の蕾を焼き付けた。大きく響く愛液を搔き乱す音を聞かせてみせた。性欲にまみれた雌の匂いを嗅がせてみせた。

 

 ──兄さん、兄さんお願い……っ……

 

 服の上からでも分かる、大きく長く膨らんだ肉棒。私の肩をがっしりと掴んだ力強い大きな手、普段の優しい笑顔からは想像もつかない興奮で大きく開いた獣の目、荒い鼻息、何かを出そうとして開閉を繰り返す口。

 

 ──……欲しいの♥

 

 兄は優秀だった。でも、どこか歪でもあった。

 

 その原因は私かもしれない。

 もしそうならば、私はどうしようもなく嬉しさを感じてしまう。

 

 

 

▼ ▽ ▼ ▽ ▼

 

 

 

 ──今回は、運が良かっただけだから。だから、約束をしよう。

 

 

 

 私と兄が性に溺れた日から時が経ち、私は中学二年生に進級し、兄は高校一年生に進学をした。抱かれる快楽と抱かれた幸福で頭が残念になっていた私と違い、兄は私の勉強を見つつ、父と母の入学していた高校より偏差値が十以上高い学校に入学をした。食事中、鷹がトンビを産むとはこのことだなと父と母が言いあい、鳶が鷹を産むだよと兄が突っ込みを入れて笑いあったことをよく覚えている。

 

 ──じゃあ、行ってくるから。

 

 おそらく、それが切っ掛け。兄が両親の信頼を手に入れる最後の一押しだった。

 休みの日に、父と母は兄に家を任せて外に出るようになったのだ。行先や出かける理由などは詳しくは分からないが、何となく母が父に向ける視線が、私が兄に向ける視線と重なって見えたことが答えなのだと思う。邪魔はしないから、どうかこのまま末永く熱々でいてほしい。

 

 ──いってらっしゃい。

 

 私と兄の声が届くかどうかのところで、扉が閉まった。

 そう、いつもの休日のように、父と母は外に出かけていったのだ。

 

 喉が鳴った。

 

 父と母は外に出ていった。

 しかし、いつもと違う点が存在する。

 

 今日は休日だけれど、休日ではない。

 夏休み。今は、一月ほどの間、どんな日でも休みになる学生の特権期間なのだ。そして、久しぶりに遠出しようかと父が言い、夫婦旅行ねと母が乗り、私と兄が背中を押して、父と母が既存の休暇と合わせて二週間になるよう有休を取った期間でもある。

 

 つまり、忘れ物でもない限り、二週間近く父と母はこの家に不在なのだ。

 二週間近く、この家には私と兄しか存在しないのだ。

 

 

 

 ──だから、約束をしよう。

 

 

 

 兄との、あの性に溺れた日の後の会話が蘇った。期待で体が震えてしまったような気がした。

 

 行こっか。兄が言った。私の手を掴んで。

 こんなに暑いのに、兄さんの手はサラサラだなと感じた。

 

 返事もせずに、私はついていき、そして二階にある兄の部屋の前に着いた。

兄が扉を開けると、自室で勉強に集中できるようになと父が買ったエアコンの垂れ流す冷気が襲い掛かって来た。

 

 「寒い? ちょっと冷やし過ぎたかも」

 「ううん、大丈夫」

 

 どうせこれから暑くなるから。

 その言葉は飲み込んだ。勘違いだとは思わないけれど、万が一違った場合、恥ずかしかったから。

 

 代わりに、黙ってベッドに倒れ込んだ。

 大好きな兄の匂いが鼻に入って来る。二回ほど深呼吸をした。

 

 勇気が湧いた。

 

 「ねぇ、兄さ」

 「あの時」

 

 被った。

 

 「あの時、約束した通り。父さんも母さんもいない状況を作り上げた。コンドームも買ってきた。気持ちだって変わっていない」

 

 そのままの勢いで、兄が言葉を発した。

 その言葉で、期待が確信に変わった。体中に歓喜の熱が走り出した。

 

 「しよう。約束した通り、満足するまで」

 

 返事はキスでした。

 立ち上がった私を抱きしめて、兄はキスを返してくる。そして、ゆっくりと私をベッドに押し倒した。押し倒されている間も、私は兄の顔や首にキスをし続けた。

 

 「好き、好き、すきっ。兄さん、兄さんが好き……っ……」

 

 何度も何度もキスをして、そして見つめあった。

 兄の手が、私の胸を軽く触り、下腹部に向かってゆっくりと優しく撫でていく。

 

 あの性に溺れた日に分かった、私の切り替えスイッチ。

 体内を走っていた歓喜が、性欲に切り替わっていく欲情のボタン。

 

 再び、肉体に熱が生まれた。

 

 「っは……んむっ……っ♥」

 

 体内を巡る熱に耐えきれなくて、少しでも熱を逃がそうと自然と開いた口に、救いを求めるかのように下顎から離れて外に出てきた舌に、兄の舌が絡まって来る。互いの唾液が絡まりあい、水音を部屋中に響かせた。息が出来ない苦しさより、兄ともっと混ざり合いたいという思いが強かった。その思いによって、苦しさすら快楽に感じた。

 

 「っは、っ……はぁ、はぁ、はっ、」

 

 おそらく、五分程度。十時間くらいに感じた。

 兄が顔を私から離したことを切っ掛けに、新鮮な空気を肺に送った。もっとキスしたいという思いと、今まで快楽に勘違いしていた苦しさで瞳がうるんでゆく。

 

 「好きだ」

 

 兄の声が聞こえた。返事をする間もなく、唇が重なった。もう一度互いに舌を絡めあった。

 荒くなる鼻息がどこか遠くに感じて、言葉にせずともしてほしいことをしてくれた兄に強い愛情を感じて、意識がどこか遠くなっていく。

 

 「っ、ぁ……」

 

 酸欠かも。

 そんな言葉が浮かぶ余裕ができたのは、兄が再び顔を離し、呼吸ができてからだった。下の服が脱がされていると気がつくのには、更に時間が必要だった。その時間を兄はくれなかった。

 

 「っは、っ、あっ♥」

 

 いつの間にか大きく開かされていた足に、左の太ももに、ひたりと何かが張り付く感覚がした。何と考える暇もなく、それはゆっくりと股の方へと向かい、大陰唇を撫でていく。

 腰が浮きあがった。もっと強い快楽が欲しかった。兄に膨れ上がった蕾を舐めてほしかった。

 

 「……っぉ、~~~~~っ♥」

 

 先ほどまでのキスと違い、少しだけ焦らされた。

 舌が蕾を撫でまわし、そして少しだけ強く吸われた。軽い痛みは快楽に変換された。喉の奥から、声と思わしき何かが出続けた。目に映る天井に白い閃光が走った。浮いていた腰に力が入らなくなり、しかし快楽を求めて、より強い力が自然と腰に入った。兄の大きな手が、下がりそうになる腰を支えてくれた。吸い付き、撫でまわす兄の口から秘所が逃げられなくなった。逃げなくていいと思った。もっと気持ちよくなりたかった。

 

 「んっ、ふっ……っ♥ っ♥ っ♥ ぃ、っ~~~~~♥」

 

 回数なんて数えられなかった。開きっぱなしなのに乾くどころか溢れ出る涙を、目に蓋をして抑えることすらできなかった。閃光が視界で何度も走って、だんだんと真っ白になっていった。救いを、キスの相手を、溜まりゆく熱を冷やす冷気を求めて舌が伸びて、口を閉じることもできなかった。涎が口からこぼれ、荒い呼吸とかすれてきた声がとめどなく流れた。私の足を押さえていた兄の手が片方離れていて、コンドームの開封を行っていたことに気づけなかった。

 

 「んっ、っ、もっ、♥」

 

 舌が離れた。腰は下がらなかった。兄の唾液と混ざった淫卑な蜜を垂れ流しながら、何か頂戴と乱れきった膣の入り口が軽い開閉を行った。

 

 「っぁ♥」

 

 柔らかいものが、ゆっくりと中に入ってきた。

 太さで分かった。男性器ではないと。動きで分かった。これは指だと。

 

 膣を傷つけないようにコンドームをつけた兄の人差し指と中指が、ゆっくりと私の中を進んでいき、軽く曲がった。

 

 「ぃ、♥」

 

 ゆっくりと、けれどもう一度と思う前には刺激を与える速さで、兄が私の膣の上部を触れていく。お腹から、快感の波が全身に伝わっていく。指を止めずに兄が顔を近づけてきた。横でシーツを握っていた手を何とか動かして顔を隠した。

 

 「見せて」

 「かっ、っ、ぁ♥ っだ、っ♥ よぉれてっ、ぅ♥ っ♥、♥、♥」

 「だから見せてほしい。今しか見られない、その顔を独り占めしたい」

 

 使っていない兄の手が、大きくて力強い兄の手が、大好きで大好きで大好きな兄の手が、私のささやかな抵抗を握りつぶして、顔を隠していた腕を動かしていく。涙と涎でぐちゃぐちゃになった、可愛らしさなど残っていないような顔が露わになる。

 

 「♥、♥、♥」

 

 体が軽く震えた。

 怖かった。この酷い顔を見られて失望されることが。

 

 それだけじゃなかった。

 こんな顔の私も愛してほしかった。受け入れてほしかった。可愛いっていってほしかった。綺麗って言ってほしかった。好きって言ってほしかった。期待が止まらなかった。

 

 「んむっ♥ じゅ、ん、っぅ、♥ ぶっ、んっ、っ♥」

 

 救いがやってきた。

 欲しかった気持ちは、獣と自愛を孕んだ兄の目から伝わってきた。汚れてしまった顔を見ても、軽蔑すらせず舌を絡めてくれた事実が、受け入れてくれたと私に安心感をもたらした。舌と口内の熱さが、絡み合う唾液の臭いが、興奮と快楽を体に灯す薪となった。何も考えられなくなった。気持ちよくて気持ちよくて、ただひたすらに、どうしようもない程気持ちが良くて、

 

 

 

 ──私だけ?

 

 

 

 心の中に、快楽でも消すことのできない小さな熱が現れた。

 

 頭の中に浮かんだ。

 服の上からでも分かる、大きく長く膨らんだ肉棒。私の肩をがっしりと掴んだ力強い大きな手、普段の優しい笑顔からは想像もつかない興奮で大きく開いた獣の目、荒い鼻息、何かを出そうとして開閉を繰り返す口。

 

 かつて見た、兄の、

 

 「ぃ、ぃさ、ぁ、っ♥」

 

 兄の舌が離れ、私の口が動いた。

 言葉にならなくても、何も考えられなくても、この熱を消す気にはなれなかった。消してはならないと感じた。伝えなきゃいけないと私のどこかが訴えた。

 

 だって、これは、あの日の約束。

 “互いに”、満足するまで、

 

 「♥ ぉ、っ、♥、♥、♥、ぁ、ねっ♥」

 

 兄が耳を傾ける。

 

 「こっ♥ 、っしょ、ぃ♥ ぃも、ぃ、っ~~~~~っ♥」

 

 襲い来る快楽は止まらない。

 

 「ぉぃ、ぃ、っ♥ おっ♥」

 

 確かに慈愛のあった目が、獣に塗りつぶされていた。

 

 「──ぃぇ、っ♥ てぇ♥」

 

 十秒もかからなかった。

 

 「ごっ♥ お゛っ、♥」

 

 入ってきた。

 

 妊娠しないようにとコンドームをつけた、兄の大きく長く膨らんだ肉棒が。熱くて熱くてたまらない、これから私を搔き乱す剛直が。兄と私を繋ぎ、性行為というものを教え込んでくる性棒が。狂おしい程に好きでたまらない兄の──

 

 「~~~~~♥ え゛っ♥ っ゛、ぁ、ぁ゛、っ♥ っ゛♥」

 

 ──おちんちん♥

 

 

 

 気遣いは確かにあった。少なくとも私はそう感じた。

 でも、そんなものが無意味になるくらいに、兄は肉欲に、性欲に、獣の感情に支配されていた。ぐりぐりと、その滾りに滾った肉棒を私の膣に押し付けた。普通なら感じるだろう痛みは、ほぐされてドロドロになった私の体と頭では感じることができなかった。ただ、膣の上部が押される快感と、兄が私でこんなにも乱れてくれるという喜びと、この姿は私以外誰も知らないという独占欲が、頭の中を回り続けて。

 

 「お゛っ♥ っ゛♥ 、♥、♥、~~~~~~♥♥♥♥♥」

 

 最終的に、気持ちいいという言葉だけが残った。

 

 「がっ♥ はっ、っ、ぅ♥」

 

 好きだ、可愛い、放さない。

 どこか遠くで、そんな兄の言葉が聞こえた。答えようとして口が動いた。なんて言ったのか自分でも分からなかった。腰を抱きしめる力が強くなった。体が浮き上がって弓のような形にさせられた。兄と私の肌が擦れた。兄の腹筋に私のお腹が、胸筋に私の乳首が、一瞬だけ触れた。強く中の肉棒を感じた。擦れた乳首の痛みが気持ちよかった。口がふさがれた。視界はすでに何も見えなかった。私と兄は獣になった。

 

 「ぁ♥ ぁ♥ ぁ゛っ♥」

 

 だから分かった。兄の限界が。

 何度も突かれて、気持ちよさで力の入らなくなっていた足が、何かを原動力にしてゆっくりと動き始める。兄の抽送を阻害しない程度に、けれど絶対に逃がさないようにするくらいに、動いた足が兄の腰に絡まっていく。コンドームをしている以上私の中まで兄色に染まるわけが無いのに、放さないと言っている兄が逃げるわけが無いのに、体は兄から離れないように必死にあがいていく。

 

 「ぁ゛っ──♥♥♥♥♥」

 

 限界が来た。

 私の膣が兄の肉棒を締め上げる。精液を、その熱を、もっと欲しいと強請り尽くし、呻き声が聞こえ、私の中で肉棒が弾けた。

 

 「っ♥ 、♥ 、♥」

 

 荒い息が重なり合って、部屋中に響き渡る。

 エアコンの冷気なんて無意味なくらい体は火照り、汗が流れる。

 

 兄が言った。

 

 「満足?」

 

 兄の瞳はまだ獣だった。

 求めている答えは一つだと分かった。

 

 「もっ、ぉ♥」

 

 きっと私も、同じような顔をしていたに違いない。

 

 

 

▼ ▽ ▼ ▽ ▼

 

 

 

 それから三回、正常位でセックスを行った。

 兄の抽送は衰えを知らず、体の火照りは限界を知らず、私の性感帯は突かれるたび、キスされるたびに増えていき、三回目にはどこを触られても、どこを舐められても、シーツと体が擦れるだけでも、吐息が、荒い鼻息が肉体を撫でるだけでも、快楽を感じた。最終的には潮まで吹くようになった。

 

 「んぶっ♥ っ゛♥ んっ゛♥ んっ゛♥」

 

 その後、動けなくなった体をひっくり返されて後背位を行った。

 それまでは頭を枕に乗せていたから、当然私の顔は枕に押し付けられた。苦しくて、苦しくて苦しくて、苦しさが気持ちよさに変わって、枕には兄の体臭がこびりついていて、死ぬんじゃないかなと思うくらいに体が狂った。

 体位を変えたことで兄の肉棒が私の性感帯をより強く、そしてより深く突けるようになった影響もあったのだと思う。狂って狂って、死ぬかと思った。五回はした。そこからは、少し意識が離れ過ぎて数えることができなかった。兄が限界を見極めて止めてくれる人でなければ、窒息死か何かで死んでいたと思う。

 

 ちょっと水分補給をしよう。兄がそう言って、私たちは休憩に入った。

 兄はそのまま、部屋を出て水を取りに行った。私の足が、腰が、使い物にならなくなる程ほぐされていたせいで、リビングまで行くことができなかったから。

 

 でも、足が無事でも行けなかったと私は思う。

 この時は気持ちいいしか考えられなくて、気持ちいいしか求めることができなかったから。部屋に戻ってきた兄は、多分、そうとうに驚いたはずだ。汗と潮で体の水を飛ばし、呼吸が難しい状況で死の一歩か二歩手前までいった私が、声は枯れ果てて誰の耳にも届かず、ぐったりとして顔を小さく揺らすことでしか意思表示できなかった私が、愛液飛び散る、激しい自慰を行っていたのだから。

 

 「お゛っ♥ っ、お゛っ♥ っ~~~~~♥」

 

 自慰を止めることはできず、私は兄に水を飲ませてもらいながら秘所をひたすらに弄った。膨らんだ蕾を擦り続けた。七回くらい体が跳ねて、そこでようやく、わずかな正気を取り戻した。頭、髪、背中を撫でる兄の手が気持ちよくて、水を飲ませてもらったこともあって、なんだか赤ちゃんに近くなってしまったみたいだと恥ずかしくなった。興奮もしてしまった。私の頭はやっぱり残念になってしまったのだと思う。

 

 「っ♥ ふっ♥ んっ♥ っ、じゅむ♥」

 

 それから、肉体に負担をかけることで情事に制限をつけようと兄が言い、駅弁体位で行うことになった。狙い通り、抽送の速度は今までよりも落ちて、後背位の時のように死んでしまうと思う程の快楽は感じなくなった。だけど、物寂しいとか、気持ちよくなくなったとか、そういったマイナスの気持ちは抱かなかった。今までと違った、お互いの体がぶつかりあうという、全身が性感帯になったことで感じられるようになった快楽が、気持ちよくてたまらなかったから。乳首を兄の体に擦りつける快感が、腿とお尻の間を掴む兄の手が、セックス続きでより強くなった兄の首筋の体臭が、どうしようもなく気持ちよかったから。

 そうして、唇に、首筋に、キスをしながら最終的に四回ほど駅弁体位で行った。

 

 気がついたら、お昼時を過ぎていた。

 ご飯は食べなかった。

 

 「んっ♥ んっ♥ んっ、っ♥」

 

 ずっと気持ちよくしてもらっていたから、兄に気持ちよくなってもらうために騎乗位にも挑戦をした。まだ足腰に力が入らなかったから、中に入れるのには協力してもらった。手を乗せて感じる兄の腹筋にドキドキした。腕になんとか力を入れて、上下に体を動かした。体が肉棒に落ちた時の衝撃が気持ちよくて、夢中になって動き続けた。

 

 私は何回か果てた。兄は気持ちよさが足りないみたいだった。

 気持ちよくなってほしかった。別の動きを入れる必要があった。不思議と体に力が戻った。

 

 「っふ♥ 、♥ っ♥」

 

 腰を前後左右に、円を書くように動かすようにした。膣の潰される快楽に、擦られる快楽が加わった。気持ちが良かった。兄も気持ちよくなってくれたみたいだった。小さく漏れた兄の吐息が可愛いと思った。もっと気持ちよくなってほしかった。一緒に気持ちよくなりたかった。お腹に力を入れて、この動きを何回も続けた。

 

 「──ごっ♥」

 

 兄が私の腰を掴んで、深く、そして速く抽送をするように私の体を動かした。何度も何度も、私の意思なんて考えていないような、自慰でもしているかのような、乱雑な動きで私に肉棒を撃ち擦った。兄の、私の腰を掴む力強い手に、私を求めてくれていると感じた。体が耐え切れなくて、上半身が兄の肉体に向かって倒れた。兄の匂いがした。もっと求めてと思った。少しでも求めてもらうために、気持ちよくなってもらうために、舌を動かして兄の肌を舐めた。私の中で、兄の肉棒から熱が放出された。気持ちが良かった。嬉しかった。

 

 「っ、♥ ぁ♥ ──ぇへ♥」

 

 そうして、何度も何度もセックスをした。

 

 体を休めて夕飯を食べても、体の火照りは収まらなかった。

 お風呂に一緒に入って体を重ねた。対面立位、背面立位でセックスをした。壁に押し付けられることが気持ちよかった。立っていられなくなって、体が、顔が、お湯に沈んでいく苦しさすら燃料になった。心地よい温度のお湯の中でするのがたまらなかった。シャワーを浴びる時に自慰を見せてと言われた時はどうしようもなく興奮した。

 風呂を出てから、脱衣所ですぐにセックスをした。服なんて着なかった。廊下で、リビングで、階段で、兄の部屋で、私の部屋で、セックスをした。止まることはなかった。そうして寝るまでセックスをした。

 

 あの日、性に溺れた日から、約束をしてから、ずっと待ち続けた日々だった。一年近く待ち続けた日々だった。当然、一日で満足するわけがなかった。父と母が帰ってくる二日前まで、私と兄はこの淫らで堕落に満ちた生活を続けた。

 

 

 

▼ ▽ ▼ ▽ ▼

 

 

 

 父と母が帰ってくる日の前日。

 家中にこびりついた雌と精の臭いをどうにか落として、コンドームやティッシュなど痕跡残さず片付けて、私と兄は床についた。一緒にいたかったから、兄のベッドにお邪魔をした。抱きしめあってキスをした。暗闇の中、至近距離で見つめあった。

 

 

 

 「多分」

 

 不意に、兄が口を開いた。

 

 「父さんも母さんも、納得はしてくれないと思う。周りの人だって嫌な目を向けてくると思う。一生関係を口にすることはできないと思う。色んな不幸が押し寄せてくることになると思う。でも──」

 

 呼吸音。

 震えていた。

 

 「それ以上に、幸せにしてみせる。幸せだったって笑えるように努力する。一人にしないと約束する。だから」

 

 キスをした。

 突然だったから、喋っている途中だったから、兄は大きく目を開いた。が、すぐに私を受け入れてくれた。

 

 嬉しかった。

 でも、一つ間違っていることがあって、そこだけは訂正しなければと思った。

 

 口を離した。

 

 「私は」

 

 言葉を紡ぐ。

 セックスをしたから、体を重ね合わせたから、知ることができた私の気持ちを、伝わるように声に出す。

 

 「私は、一緒に幸せになりたいの」

 

 兄の目を見る。

 

 「兄さんだけに、不幸を背負ってほしくない。背負うなら、二人で一緒に背負っていきたい。関係なんて言えなくていい。私たち二人で分かっていれればそれでいい。周りの人なんて気にしない。どうしても説得する必要があるのなら、二人で一緒に説得をしたい」

 

 笑顔を見せた。

 

 「好き。兄さんが好き。一緒に幸せになりたい。ずっと放さないでほしい」

 

 兄が抱きしめてくれた。力強くて、でも苦しくはなくて、絶対に放さないと体で表してくれているみたいだった。

 私も抱きしめ返す。長く、長く、互いの鼓動が、息遣いが分かるくらい体を寄せあった。そして、少し離れて、もう一度キスをした。一緒に眠るまでキスをした。

 

 「──」

 

 幸せだった。

 私と兄さんなら、どこでだって幸せを見つけられると、幸せを感じられると、そう思った。

 


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