今回はリクエストより、「8号がフランシス達に助けられたIF《快楽に溺れたくて》の続編」となります。8号には他の作品でも用いた「葵」と言う名を付けています。
太平洋上に作られた人工の都市・海都には、他の街同様数多くの店が存在する。その多くは観光目的で街の外からやってきた人向けのカジノや商店なのだが、中には外から来た者よりも街の住民に向けた店も存在した。
その店として有名なのはやはりBAR・FUJINOであるが、こちらは酒とルーレットがメインの大人向けの店だ。当然主な営業時間は夜であり、日中は閉まっている。
その間、日中に活動する住民に愛されている店が最近新しくできた。その名はカリビアン・ダイナー。以前は非合法の運び屋をしていたアウトローのフランシス率いる海賊のような連中が経営する大衆食堂であり、如何にも男料理と言った豪快に炒めた肉と野菜や大味なスープ等を提供する店である。
店のスタッフはその大半が元アウトローだったが故に強面が多く、特に店長であるフランシスはそのガタイと眼帯の所為で初対面からは恐れられる事も少なくない。だがその見た目に反してフランシスは割かしフレンドリーな人柄であり、そのギャップと何より親しみの感じられる料理の味に、気付けば街の住民達から愛される店となっていた。
そんな店に、紅一点と言われる女性スタッフが1人居た。或いは、店の人気の秘訣は彼女の存在にあるのかもしれない。
その女性の名は、葵と言う。
「いらっしゃ~い。空いてる席にどうぞ~」
外見は夜の店であるBAR・FUJINOの看板娘の片割れである大梅 瑠璃と瓜二つ。ただ髪型が瑠璃がポニーテールなのに対して、こちらは肩口で雑に切り揃えられていた。また顔には斜めに走る大きな傷跡があり、そのお陰で彼女の事を怖いと感じる者も少なくはなかった。
とは言えこちらも外見で損をしているだけであり、その性格はどちらかと言えば穏やかでエプロンの似合う若女将と言える存在であった。
彼女は嘗て、瑠璃と同じセラと言う女性の8番目のクローンとして生み出された存在である。その出自と生きてきた環境の所為で非常に攻撃的な性格であり、嘗ては何度も瑠璃と激突してきた。が、瑠璃との戦いに敗北した挙句海を漂流していたところをフランシス達に助けられ、彼らと触れ合う内にその性格も丸くなっていった。今名乗っている葵と言う名前も、街の人々に親しみやすいようにと瑠璃達も交えて考え出したものである。お陰で今は誰とでも普通に接する事が出来るし、店の常連の中には彼女が目的の者も出てきていた。
とは言え…………
「へへへっ……」
「……むっ!」
時には厨房で鍋を振るい、時にはお盆を片手にテーブルの間を忙しなく動き回る葵。そんな彼女の尻を、1人の男性客が撫でようと手を伸ばす。瑠璃に負けず劣らずの見事なプロポーションを持つ葵に対し、色目を使うだけでなくこうして直接手を出そうとする不届き者は少なからず存在していた。
しかし、忘れてはならないのだが彼女は嘗て元傘木社の研究員である深井 恭子の下で実験動物として生きてきた経験がある。その時に一通り戦闘訓練は受けている。何が言いたいかと言うと、ド素人が彼女の隙を突いてその体に無遠慮に触れるなど不可能だと言う事。
「おっと」
「あイテテテテッ!?」
彼女に手を出そうとしていた客は、逆にその手を掴まれ捻り上げられる。その痛みに悲鳴を上げる男性客に、他の客が何事かと2人の事を見ていると葵は悲鳴を上げている客にとてもいい笑顔を向けながら口を開いた。
「困りますよ、お客様? うちそう言う店じゃないんで、そう言う事がしたいなら別の店にお願いします」
顔は笑っているが、その迫力は凄まじい。笑顔は元々威嚇の為の表情だったという説があるが、彼女の笑みを見ているとそれも納得できた。笑顔で放たれる威圧感に、男は冷や汗を流して何度も首を縦に振った。
「ご、ごめんなさいごめんなさいッ!? ちょっとした出来心で……!?」
全力で謝って来る客の姿に、葵も溜め息をつくと手を離して解放してやった。腕が自由になると客は捻られて痛んだ関節を押さえながら葵から距離を取る。
「今回は初犯って事でここまでにしてあげる。ただ次何か企んだりしたら……分かってるわね?」
そう言って葵がニコリと微笑むと、その背後にオーラのような物を感じた客は首が取れるのではと言う程の勢いで首を上下に振った。その反応に満足したのか葵は威圧感を霧散させその場を後にする。
彼女と客のやり取りを、フランシスとエドワードの2人が空恐ろしいものを見る目で見ていた。
「相変わらずおっかねえ姉ちゃんだ。仮面ライダーの姉ちゃんと比べて大違いだな」
「いや、あっちもあっちで結構えげつないって話だぞ? 何しろ下手に手を出せば最後、ギャンブルで根こそぎ搾り取られるって……」
2人が厨房から様子を見ながらコソコソと話し合っていると、それを聞きつけたのか葵がすかさず り付けた。
「コラそこッ! 暢気に話してる暇あるならさっさと手を動かすッ!」
「「はいぃッ!?」」
葵からの怒声に2人は慌てて皿を洗う手を動かす。この店の店長はフランシスなのだが、実際に店の舵を握っているのは何だかんだで葵だったりする。その事にフランシスは、店長は自分なのにと毎回首を傾げつつ、手元だけはしっかり動かしているのだった。
さて、そんな賑やかなカリビアン・ダイナーだったが、この店には客の知らない裏の顔がある。と言っても別に裏で悪党などと繋がっている訳ではない。店を開く前から、彼らは情報屋を除く所謂犯罪組織と手を組んだ事は一度も無かった。仕事を受けた事くらいはあるかもしれないが、逆に言ってしまえばそこまでである。
外部の者が知らない、カリビアン・ダイナーの裏の顔。それは…………
「あっ♡ んんっ♡ あはっ♡ んぁっ♡ あ、あぁぁぁぁっ♡」
カリビアン・ダイナーの店舗が存在するビルの上層階、即ち居住区の一室では、葵がフランシスの上に巫女服姿で腰を振っていた。
一見すると美女と野獣の様な組み合わせであるが、実は2人は付き合っている訳ではない。
前述した通り、葵は元々実験動物として生きてきた。非道な人体実験を平然と行う恭子の下では、人権や倫理観も半ば崩壊しており彼女を始めとしたセラシリーズは全て道具として扱われていた。
その最たるものが男達の性欲処理であり、不合格の烙印を押されたクローンは例え人格がしっかりしていたとしても女に飢えた男達の中へと放り込まれ、壊れるまで犯され続けた。
それを間近で見てきた事に加え、一般的な娯楽と言うものを知らなかった葵は凌辱以外の互いが気持ち良くなるセックスと言うのを知らなかった。
しかしそれも、フランシス達に助けられた事に端を発して認識を改める事となる。ある時ふとした事から海羽とバーツが互いに愛し合う姿を目撃してしまい、そこから彼女の中でセックスというものに対する見方が大きく変わったのである。
「あっ♡ イイッ♡ イイのッ♡ もっと♡ あはっ♡ 気持ちいいっ♡ んんっ♡」
「くぅっ! 姉ちゃん、そろそろ……!」
「あはっ♡ 出すの?♡ せーし出すの?♡ いいよ♡ 出して♡ 私の中、あんっ♡ 一杯出してぇッ♡」
セックスの快楽を知ってからは、彼女は遮二無二それを求めるようになった。生まれて初めての快楽と言う名の娯楽に彼女は引き返せない所まで嵌ってしまったのだ。一時は船内の風紀が乱れに乱れ、時間も場所も関係なく彼女の喘ぎ声が響き渡るようになっていった。
当時船に同乗していた海羽は、瑠璃と瓜二つの姿の女性が爛れた日々を送る事に対して良い印象を抱かず、更には自分の彼氏であるバーツにまで手を出されそうになり遂に怒りが爆発。同時に船内の風紀がこれ以上乱れるのを良しとしなかったフランシスと2人から説教された結果、彼女らはシフトを組み何時誰が葵と夜を共にするかを決めたのである。
それはこうして船を下りて店を構えてからも変わらない。寧ろ(人工的な物とはいえ)地に足が付くようになった事で、船に乗っていた時以上に冒険的な行動に出る事も少なくなかった。今彼女が身に着けている巫女服もその一環であり、他にもメイド服やチャイナドレス、婦警と言ったコスプレHが彼女の中でブームとなっていた。
「あぁっ♡ あぁぁぁっ♡ イクッ♡ イクイクイクッ♡ イックゥゥゥゥゥゥゥゥ♡♡」
「うぉぉっ!」
「ん、あぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡ 出てるぅッ♡ 私の中、一杯出てるぅ♡」
「ん、くぅ~……! はぁ、はぁ……流石だぜ姉ちゃん。この間のスク水ってのも良かったが、その巫女服もなかなか似合うな」
フランシスは射精と共に絶頂し、その余韻に浸っている葵の頬を優しく撫でた。いきなり変わった格好でセックスに臨んだ時は何で態々そんな格好をと思わなくもなかったが、今となってはその日はどんな格好で抱けるのかとちょっとした楽しみになりつつあった。シフト制で日により全く嗜好の違う男に抱かれると言う事で、葵の方もマンネリ打開の為色々と試行錯誤しているらしい。
因みに彼女の話だと、エドワードは婦警の格好でのHがお好みだったらしい。嘗ては自分達を検挙してくる公的機関の人間を、組み敷く感覚が癖になるのだとか。
「ん……♡ ねぇ、もっとシよ?♡ 夜はまだ長いんだしさ♡」
暫く休んでいた葵とフランシスだったが、まだまだ彼女の性欲は収まる事を知らないのか彼の上に跨ったまま淫靡な顔で自身の唇をぺろりと舐め挑発した。着崩した巫女服姿でそんな事をされては、フランシスも反応せずにはいられない。性欲を刺激され、葵の膣内で彼のペニスが再び硬さと大きさを取り戻した。
「んぁっ♡ えへへ♡ フランシスのおチンチン、また大きくなった♡」
「全く……明日も仕事あるんだから、程々にな?」
「は~い♡ ん♡ あぁぁっ♡」
再びフランシスの上で、葵が薄暗い照明の下で汗を飛び散らせながら淫らに踊り始める。その姿は正しく「昼は淑女、夜は娼婦」と言う言葉を体現していると言っても過言では無かった。
***
基本的には彼女が店の男とHをするのは夜であるが、時には男の方が我慢できず昼の仕事中に葵の方が誘われる事もあった。
葵と同じセラのクローンである瑠璃は、名器の持ち主であり夜の営みでは愛するネイトを愉しませている。と言う事は、同じ人間のクローンである葵も同様に名器の持ち主と言う事であり、その名器に魅入られた元乗組員の中には夜まで待てず日中から彼女を誘う事も儘あった。尤もその場合は彼女の仕事を肩代わりし、さらに彼女が納得できるレベルまでこなさなければならない。色々と高水準な葵の仕事を完璧にこなすのは地味に容易な事ではない為、基本的に日中から彼女が誘われる事は滅多にない。
それでも色々と限界な時は、意地でも彼女を納得させるだけの仕事をこなし日中に居住区に引っ込んで昼間っから盛る事もある訳だが。
「あっ♡ んぁっ♡ あぁぁっ♡」
「はぁ! はぁ! 姐さん! 姐さん!」
「んんっ♡ ん、ふふっ♡ いいのよ、好きなだけ出して♡ あん♡」
閉め切った部屋の中で、カーテンの向こうから差し込む光だけを光源とした薄暗い部屋の中で葵が子分の1人に組み伏せられてペニスで膣を突かれている。突かれる度に巨乳が大きく揺れ、その先端で硬くなった乳首に溜まらず子分がしゃぶりつくと葵は嬌声を上げながら優しく彼を抱きしめた。
「んぁぁ♡ ふふっ♡ 今日は随分と甘えん坊なのね?」
まるで子供をあやす様に優しく接してくる葵は、普段の姐さんと呼ばれる雰囲気とは打って変わって母性を強く感じさせた。アウトローとして無頼に生きてきた中で忘れかけていた感情に、子分は気付けば彼女に身を委ね狂ったように腰を振っていた。
「んんっ♡ あぁっ♡ いいわ、そうよ♡ あん♡ ん、くぅ♡はぁ♡ あはっ♡ 好きだけ、出していいからね♡」
赤ん坊にしては荒々しく乳首をしゃぶり、巨乳の柔らかさに手だけでなく顔まで埋めて彼女の体を堪能する子分。普段淫乱な娼婦の様に男を求める葵が、今は逆に激しく求められるのを受け入れている事に彼は次第に彼女に強くのめり込んでいた。
そして、その感情の赴くままに欲望を彼女の奥深くに解き放った。
「んっ! あぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡ はぁ♡ はぁ♡ ふふっ、一杯出たわね♡」
限界近くまで腰を振ったからか、子分は疲れ果てた様子で繋がったまま彼女の柔らかな巨乳を枕にするように顔を埋める。女性特有の甘い香りの体臭に包まれ身も心も蕩けるような錯覚に陥り、顔全体で彼女の巨乳を堪能していると、徐に彼女は彼の頭を優しく撫でた。
「よし、よし……」
葵のオリジナルであるセラは包容力のある女性だった。どんな相手も受け入れ、直ぐに打ち解けられるだけの器の大きさがある。そんな彼女をオリジナルに持つからだろうか? 葵は時々恐ろしい位母性に溢れる事があった。今が正にそうであり、特に日中から彼女を求めてくるような相手の時は高確率でこの状態になる事がある。
普段の葵とは打って変わった、全てを委ねてしまいたくなるような溢れる母性。この時彼女を抱いた子分の男は、後に他の仲間達にこう語ったという。
「あの時の姐さんはヤバかった。もし最初からあの状態だったら最悪戻れなくなってたかも……」
母性等と言う言葉からはかけ離れた生活を長年過ごしてきた弊害だろうか。葵のズブズブに甘えたくなる母親を前にした時の様な優しさに包まれ、それに狂ってしまいそうになったのである。尤も最初の内は普段通りの娼婦然りと言った感じの様子だったので、まだ価値観が大きく変わる程の衝撃は無かったのが幸いか。
そんな感じで時折畏怖の目を向けられる事になりながらも、日々バーツを除いた男共との爛れた日々を満喫している葵は姉妹と言える瑠璃との仲はそこそこと言ったところである。葵の方が一方的に敵視していたような関係ではあったが、敵対した過去は互いに水に流し割り切って知り合い程度の間柄を維持していた。瑠璃の方はもう少し彼女と関わりたいと思っているようだが、葵の方は今以上に瑠璃との関係を発展させるつもりはないのかどちらかと言えばドライな接し方である。
それでも以前敵対していた頃に比べれば百倍マシな関係ではあるので、瑠璃も多少の不満は感じつつ我儘は控えて過ごしていた。
その一方で、海羽との関係は非常に良好と言える。海羽とは同じ船の上で過ごした仲であり、また瑠璃に敗北した挙句死に掛けた所為で精神的に滅入っていたところを元気付けられた事から彼女に対しては葵も心を開いていた。
「――――だからってバーツは絶対貸さないからね?」
「分かってるって。流石にもう
そう宣う葵の腕の中には、1人の男の子の赤ん坊が抱かれていた。言うまでもなく、海羽とバーツの間につい最近生まれた子供である。名前はウィルと言う。葵は海羽に子供が出来たと聞くと我が事の様に喜び、そして実際に生まれたウィルをこれでもかと可愛がっていた。
「ん~! ウィル~!」
「あぅ~、だ~」
嘗ての険しい雰囲気は何処へやら、まるで我が子の様にウィルを可愛がり頬擦りする葵に海羽もただ苦笑するしかない。
「葵って、赤ちゃん欲しいの?」
あまりにもウィルを可愛がるものだから、ふと海羽はそんな事を葵に訊ねる。大体にして普段から毎日の様にダイナーの誰かとHしているのだから、何時妊娠したとしても可笑しくない。
しかしそれを問われた当の本人は、その問い掛けに対してキョトンと首を傾げた。
「え? ううん、別に?」
「えっ? そうなの?」
「うん。まぁ出来たら目一杯可愛がるだろうけど、無理して産みたいとも思ってないしね」
今のところ体調に変化はないし、妊娠の兆候もないらしい。まぁ子供と言うのは授かり物と言うし、出来る時は直ぐに出来るし出来ない時はなかなか出来ないものなのだろう。だが連日連夜Hしまくりな上に、これと言った避妊もしていない彼女が肝心の妊娠に関しては興味がないと言う事には正直意外を通り越して驚きですらあった。
「じゃあ何であんな毎晩毎晩?」
「ん~? そんなの決まってるじゃない?」
「気持ちイイからよ♡」
「……あ、そう」
妖艶さを感じさせる笑顔でそう答える葵に対し、海羽はそう答えるしか出来なかった。何というかもう、それで本人がいいなら勝手にしてくれと言った感じである。
そんな訳で、葵はこれからもダイナーの男達と爛れた日常を過ごすのだった。
「あん♡ あん♡ あぁぁ♡ イイ♡ そこ♡ もっと♡ もっともっと♡ あぁ、凄い♡ イク♡ イクイクイク♡ イっくぅぅぅぅぅ♡」
今宵も、ダイナーでは葵の淫らな嬌声が響き渡る。暗い室内で、髪を振り乱し巨乳を大きく揺らしながら、男の上に跨り腰を振って熱く硬い肉棒をその肉壺で絞り上げ性を貪る。
「あぁっ♡ あはぁっ♡ ん、くぁぁぁっ♡ はぁ~♡」
頬を上気させ、顔を蕩けさせる彼女の様子は淫らでありながら満たされたように見える。この一夜の快楽に、彼女は確かな充足感と幸福を感じているのだった。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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