※この作品はR-18です。

原作崩壊のNTR小説   作:pace

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悪役令嬢クリームヒルト「今更会いに来ようともう遅いのよ」

 人類最後のマスター・藤丸立香。四つのオーディール・コールを超えた彼が、南極はカルデアに乗り込む前の余暇を過ごしていたある日のこと。あの空前絶後、震天動地の天衣無縫な地球大統領から招待状が届いたのである。曰く誰もが夏のバカンスに酔いしれる奇跡のリゾート島、プレジデント・アイランドを作ったので遊びに来いと。おなじみになった大統領特異点にカルデアのスタッフ達は頭を抱えたものの、秘書官として見過ごせないとマシュが真っ先に立ち上がり、特異点の修正のためと立香とダ・ヴィンチちゃんも決起する。そして適正のあったキャスタークラスのク・フーリンが共にレイシフトすることになったのであった。

 

 ──本来であれば。藤丸立香とカルデア御一行はプレジデント・アイランドにレイシフトし、一時的にダ・ヴィンチちゃんとはぐれてしまう。そして再開したダ・ヴィンチちゃんは一週間近く自分達とズレがあったことを知る。そんな筋書きであった。だが、ここに例外があった。レイシフトの際にはぐれたのがダ・ヴィンチちゃんではなく藤丸立香で、しかも同行したサーヴァント達との到着に一週間以上のズレが生じていたら。特異点の性質である精神操作が、一夏のアバンチュールを加速させる類のものだったら。そして、一人はぐれてしまった立香を保護したのが復讐姫からクラスチェンジした悪役令嬢だったら。一夏の冒険は一夏の色恋に変わってしまうのであった。これはそんな一夏の艶笑譚である。

 

 ──────

 ────

 ──

 

 ストームボーダーからレイシフトした藤丸立香は、他のメンバーと逸れて島に降り立ってしまう。うっそうと立ち並ぶ森林で立香は一人彷徨うことになるが、直後に大統領の補佐官になったジュネス・クレーンが保護と説明に来たのもあって大事には至らなかった。彼女から島について簡単な説明を受けると、プレジデント・アイランドで暮らすのに必要な物を入れたと言うカバンを渡され入国を歓迎された。そして立香は関所も難なく抜け、プレジデント・アイランドを探索を始めようとしたその時。他のサーヴァントが立香と接触する前に彼女と出会ってしまったのである。巻かれた白銀のツインテールは風に吹かれながら、青と黒の水着に身を包んだ彼女は、手に持った扇子を華麗に扇ぎ立香に相対した。

 

「あら、マスターじゃない! あなたもようやく来たのね。ふふ、こんな所で会うなんて思わぬ幸運ね」

 

「クリームヒルト! そっちも来てたんだ。それにまさかクリームヒルトが水着を着ているなんて……すごく似合ってるよ、どこかのお姫様か令嬢みたい!」

 

「うふふ、さすがは私のマスターね! よく分かっているじゃない……そう! 今の私は復讐のバーサーカーではなく、サメをも魅了する悪役令嬢ライダーなのよ!」

 

「おおー!! なんだかよく分からない単語があったけどとにかく凄そうだ!」

 

 立香が出会ったのはこれまた夏の陽気に浮かされた復讐姫改め、サメを支配する悪役令嬢──クリームヒルトだった。クリームヒルトは本来プレジデント・アイランドの第二エリアのリーダで、滅多に城から離れることはないのだが偶然第一エリアに来ていたのであった。立香は彼女が自分に気が付く前の行動から薄々と察しはついていた。彼女は誰かを捜していたのだと。とはいえそのことを聞くのはまだ早いと立香は直感し、彼女と近況を報告し合うことにした。

 

 クリームヒルトはマスターの事情を聞き、まだ泊まる所が決まっていないならと自分の城に招待した。立香としても断る理由はなかったので、ご厚意に甘えて彼女の城に滞在することになったのであった。そうして第二エリアに向かう馬車の中で、立香は彼女から第二エリアの話を聞くことになった。

 

「へぇー、クリームヒルトのエリアでは演劇がテーマなんだ。土地全体を使うなんて派手だなぁ!」

 

「と言っても、今は少し事情があって中断しているのですけどね。……でも、そうねぇ。再開したらあなたも参加してみる? 私の執事役、それか王子様役なんて……ね」

 

「いやぁ、クリームヒルトの王子様役は荷が重くないかな? それこそジークフリートに──」

 

「あ、あああの人は論外です!! あんな色情魔なボンクラで、どこをほっつき歩いてんだか分からない人が私の王子になんて相応しくないわよね!?」

 

「あっ、そういう感じ……」

 

 立香はクリームヒルトの地雷を踏んでしまったとこめかみを押さえる。てっきり前まで夏にやっかみを持っていたが彼女がこうして楽しんでいるのなら、彼が一緒だからだと立香は推測したのだ。けれどジークフリートは彼女を置いていなくなってしまったようだった。

 

(う~~ん。想像するに、ちょっとした喧嘩からジークフリートが自主的に隠れちゃったのかな? 仲裁したいから喧嘩の理由を聞きたいけど、今すぐは聞くのは難しいかなぁ)

 

「あんな私にだけ口下手で唐変木な男のことはどうでもいいわ! それより、問題は劇よ! ねえあなたからも説得をしてくれる? 彼女──パッションリップが主役をやりたいって言って聞かないのよ」

 

 そう言ってクリームヒルトは立香と腕を組み自分の方に注目させる。普段の格好でも大問題だが、特に今の状態でのこれは男性特攻の攻撃宝具に等しかった。布一枚越しに接する胸の弾力、彼女から香る海の潮と花の香水。じっと己を見つめる真白の顔は赤く色づき、目はトロンと潤んでいるように見える。思わず立香は喉を鳴らしてしまう。そして、この状況を見られでもしたら色々とマズイと声を大きくしていしまう。

 

「それは由々しき問題だろうけど、ちょ、ちょっと近過ぎない!? その、クリームヒルトの今の格好でこんなことされると目に毒というか……ジークフリートに斬られたくないので離れていただきたいです!!」

 

「っ! な、なによ! 仮にも人類最後のマスター様があんな鈍サーヴァントに怖気付かないの! それに、私なんて姉みたいなもので気にならないでしょうに……」

 

「いやいや! 確かに、今まではそういう関係でしたけどっ! こう、二人きりだと色々意識してしまうというか、なんというか。喪服姿だったクリームヒルトが着飾った姿が魅力的過ぎて……いや喪服姿の時点ですごく幽美で綺麗だったけどッ! と、とにかく! 色々限界なんです!」

 

「っ!! えぁ、そ、そう。へ、へぇ……私なんかより露出が激しい子とか、スタイルの良い子が今までいたでしょ。そんな子達と接してても限界なの?」

 

「今まで隠していたけど、実はカルデアだとクリームヒルトが一番好み、です。見目はもちろん、性格とかも理想的な奥さん像で……クリームヒルトを見ていると、他のサーヴァント達とは違う感情が湧き上がってくるというか……ヤバ、めちゃくちゃはずいなこれ」

 

「ふ、ふぅ~~ん!? あ、あなたがそんなことを私に想っていたなんて、全然気が付かなかったわよ。けど、そうね、イヤではないわ。むしろ、嬉しく思うわ❤️ あなたはトラオムでもそうでしたけど、非力な身でありながら前線を駆け抜けて、どんな困難を前にしても進み続ける。そんな頑張るあなたを私はとても素敵だと思っているわ❤️ わ、私まで何を言ってるのかしら……❤️」

 

 互いに好いているポイントを言い合い、押し黙ってしまう立香とクリームヒルト。まさかお互い相手にそんなことを思われているとは思っておらず羞恥心から口を噤んでしまったのだ。二人の視線は暫し宙を泳ぐが、相手を捉えようと動き見つめ合うような形になる。すると二人の手はゆっくりと相手に伸び、二人の間で重なった。それはまるで初々しい両想いのカップルのようだと他者の目には映るだろう。

 

 本来であれば藤丸立香、クリームヒルト共にこのような状況には陥らない。立香は人理を修復するため結婚願望すら押し隠すほどの覚悟を。クリームヒルトは言わずもがな、夫のため全てを復讐に巻き込むほどの愛情が内には秘められている。だがこの特異点全体に発揮されている洗脳効果が、互いの絆を熱情に変えてしまったのである。立香とクリームヒルトの絆はカルデアでは最高位の十五、カルデアでも有数たる全幅の信頼を置いた間柄。加えてクリームヒルトの夏を受け入れた霊基の相性が環境とあまりに良すぎた。様々な事象が重なった結果、クリームヒルトは立香へのとめどない熱情が燃え上っていた。重なった手が絡み付いたように、もはや二人の関係を断ち切ることは不可能であった。冷房の効いた馬車内だというのに、二人の息は上がっており思わず立香は己の身を焦がす熱さに言及してしまう。

 

「な、なんだか熱くなって気がするね……?」

 

「そ、そうね……ぁ! でしたら、城についたら私の部屋に来るといいわ! 私の部屋は、めっちゃ涼しいからそこで休むといいわ! ええっと、あ、あくまで熱中症になられると困るからですので! ええ、本当にぃ! めっちゃ涼しいから勧めただけで、他意は一切ないので勘違いなさらないでくださいぃっ!!」

 

「う、うん……クリームヒルトが良いなら、お邪魔しようかな。オレもそんなやましい気持ちとかないから、本当に」

 

「そう、そうよね。四六時中マシュや他の美人な女の子に囲まれて浮いた話がないものね……ええ、そうでしょうとも……」

 

 二人は再び押し黙る。もはや言葉は不要であったからだ。言葉でどう言おうと、繋いだ手の熱が二人に本心を伝えていた。こうして馬車が城につき、手短にサメ騎士達と執事となったジークに挨拶すると二人はクリームヒルトの寝室へと姿を消した。ジークは二人のどこか落ち着かない様子に首を傾げたものの、詮索するのは野暮で義姉上お嬢様を怒らせるだけどと考え深く踏み込まなかった。結果的にそれは彼女への幻想を砕くことにはならなかったので正解だっかもしれなかった。

 

 クリームヒルトの寝室。キングサイズのベッドを始め調度品は彼女の出自でも満足できる超高級品が立ち並ぶ、まさしく王族以外使用することのできないロイヤルルーム。本来、その部屋を使用できるのはクリームヒルト自身とその夫であるジークフリートくらいのものだった。だが今は違った。ベッドに押し倒されているのは部屋主であるクリームヒルトだったが、彼女を押し倒しているのはジークフリートではなく別の男だった。藤丸立香、彼である。

 

「「ちゅぅ❤️ ちゅっ❤️ はむっ❤️ ぁむっ❤️ れぅ❤️ れるっ❤️ んっ❤️ んぅ~~❤️」」

 

 部屋につくなり二人は言葉なく互いの体を抱き寄せ合い白乳色のベッドへと沈んだ。そして熱く抱擁を交わしながら、クリームヒルトは夫以外に許さなかった唇を立香へと捧げたのだ。そこから立香は彼女の夫と違うという証明をするべく、舌を彼女の口内に侵入させ彼女の舌を絡め取ると、男女の接吻の音が部屋に響き出す。加えて彼女の豊満な胸に触れるのも忘れていなかった。南半球を露出した水着をあえて脱がさず、立香は下からするりと指を潜り込ませる。そして敏感になっていたピアス付きの乳首を指で弄り始める。瞬間クリームヒルトは声を押し殺そうとしていたが、立香を求める甘い吐息がこぼれていた。これを感じ立香は次なる段階のため体勢を変化させる。それはクリームヒルトを後ろから抱きしめながらキスするような体勢であった。

 

 これより始まるは上下の同時攻略である。キスと胸並びに乳首を弄るのはそのまま。残った左手でクリームヒルトのパレオに隠された、極めて鋭利なショーツに左手を滑らせる。キスと乳房の攻めで興奮しているクリームヒルトの秘所は既に湿っていた。挨拶変わりと立香はこれまたピアス付きのクリトリスを撫で上げる。瞬間、クリームヒルトの全身は大きく震え、背筋をピンと真っすぐにする。だが立香は身じろぎするクリームヒルトを抱きしめて逃がさなかった。そのまま立香は一本、二本と指の数を増やしながらクリームヒルトの膣内を指で刺激する。クリームヒルトはもう隠せないほど感じており、立香もまたクリームヒルトの喰らい付いた者を逃がさないサメの牙のような特級の膣内を感じていた。

 

 数十秒、或いは数分。この島では時間など殆ど意味をなさないが、クリームヒルトと立香は最も長い至福の時を体感していた。そして二人は次の段階に進むため、一旦体を離すことにした。熱く、蕩けるような口付けの証拠として二人の唇を結ぶ銀の糸。二人はそれが落ちるまでじっと見つめ合う。立香が口を開いたのは銀の糸が落ち切った後からだった。

 

「ふぅ、ふぅ。クリームヒルトっ」

 

「はぁっ……❤️ はぁ❤️ りつ、かぁ❤️ ご、ゴムは持っているわよね?」

 

「ゴム……あ。もしかしたら……どこかに……あった。ジュネスに貰ったカバンの中に入っていた」

 

 立香はクリームヒルトからゴムを持っているかを聞かれ、そんなのはここに来てから買ってもいないし持っていないと答えるつもりだった。だがふとジュネスから言われたことを思い出し、彼女から貰ったカバンの中を漁りに行った。彼女曰く夏なのでハメを外すこともあるだろうから、その時はカバンに入っている物を使うといいかもと言っていたのだ。そして立香はカバンの中から連なったゴムの帯を引っ張り出した。

 

「ぅうん……サーヴァントは基本的には子供を作ることできないわ。だから避妊具は意味がない物ですけど、だからこそぉ! 付けることで一線を引いているという証明になりますよねっ!? そうよね!!?」

 

「そ、そうかもです。あ、心配しなくてもジークフリートには内緒──」

 

「当たり前でしょ? 言ったらあなたを殺して私も死ぬわよ。誰にも言わないって誓えるわね?」

 

「──誓って誰にも言いません!」

 

「なら、いいのです。さ、さぁ。後はあなたの好きにするといいわ……言っておきますけど。私サメの女主人ですが、結構マグロなタイプなので淡泊でも気にしないで──ォ゛ッッッ❤️」

 

 クリームヒルトの好きにしていいという宣言を聞き立香の理性は蒸発した。その後に続く彼女の言葉は右から左で、立香はゆっくりと焦らず腰を前に突き出した。クリームヒルトをして夫のソレと遜色ない、或いは若々しさを考慮してこちらに軍配が上がる逸物の挿入で言葉にならない言葉を上げる。あまり感じないという宣言は何だったのかというほど、立香のモノにクリームヒルトは容易く陥落しかけていた。

 

(なっ!!? あ、あの人以外にこんな声を出させられるなんてっ❤️ ま、マスターってもしかしてか女性特攻のスキル持ち!? 初心な顔して油断させるなんて……!)

 

「ふぅー。クリームヒルトから見て、上手く出来てる? 実はオレ、初めてだから痛くしちゃっていないか気になって」

 

「は。はぁぁぁっっ~~!!? は、初めて……? んんっ❤️ ま、まあそれなり、ですねっ❤️ 痛くは、ないわよっ❤️」

(嘘、嘘嘘嘘嘘嘘ッ!!? これが初めてって、他のサーヴァントは手を出していなかったの!? この、挿入してグリグリするのなんて、こなれてなきゃできないでしょ!? 無自覚に私の弱点を抉っているっていうの!? ていうかマスターもあんなにたくさんの美女に囲まれて手を出さなかったって……今の状況はどういうことなのよ! そ、それだけ私が魅力的だということなのかしら……わ、悪い気はしないわね❤️)

 

 立香は初めての挿入で気が付いていなかった。眼下にいるクリームヒルトの内心が混沌を極めていたことを。それほどまでに立香が童貞だったことは、彼女からして驚愕の事実であったのだ。そして同時にそんな彼が己を始めて選んだという事にほのかな優越感が心を満たしていた。だがそんな感情も中を自分色に開拓しようとする怒張に塗りつぶされてしまう。

 

「とりあえず、普通にできてるみたいで安心したよ。痛くしちゃったら、言ってねっ!」

 

「ひぃゃぁ❤️ あぁぁっ❤️ ふぐっ、う゛ぅ゛ぅ゛~~~❤️❤️」

 

「っはぁっ! やばっ、我慢しなかったらもう射精ちゃいそう……! これがセックス……っ!」 

 

 クリームヒルトが歯を食いしばって耐える中、立香はゆっくりとクリームヒルトの中を自らの肉棒で貫く。歯の小さな隙間から溢れる嬌まめかしい息吹を受けながら、ついに立香は彼女の秘されし後宮の入り口に到達した。荒く呼吸を繰り返し、白磁の肌を赤に染め、秘所から蜜液をダラダラとこぼすその姿はもはや隠しようもないほど目の前の男に屈していた。だが。姫君としてのプライドがそれを妨げていた。

 

「ほぉ、ぉっ……❤️ ふぅ、ふぅ❤️ 顔がく、苦しそうね。そんなにぃ、苦しいならっ、もう射精しちゃえばいいのよっ❤️ 無理、する必要はないわよっ!」

(こんなのを知ったらもう……ダメ、ダメよクリームヒルト! たとえマスターといえど屈するなんて……!!)

 

「そうかもしれないけどっ! オレは、オレの初めてを受け入れてくれたクリームヒルトにも気持ちよくなってもらいたいッ! だから、クリームヒルトが気持ち良くなれるまで我慢するっ! それがオレの意思だッ!」

 

「ッ~~❤️❤️ り、立香ァッ❤️❤️ あっ❤️ ちょ、ちょっとっ❤️ ダメっ❤️ 今は、動かないでぇっ❤️❤️」

 

 クリームヒルトは少しでも感じないため彼にさっさと射精してほしかった。そうすれば息を整える時間を稼げる、夫以外でイクこともないと。だが立香は安易に楽な道を行こうとはしなかった。彼からすると人妻でありながら自分を受け入れてくれた彼女の覚悟に応じたい気持ちが強かった。なによりほのかに好意を抱いていた彼女に情けない姿を見せたくはなかったのだ。故に立香は彼女を感じさせるまで射精しなと固く誓った。その重いに突き動かされながら、立香の肉棒はクリームヒルトへの抽送を開始した。

 

 ゆっくりとした速さだが彼の巨根はクリームヒルトの肉壺を抉り抜く。サメの牙のように喰い付いた膣壁を立香の肉棒は障害とせず引き抜く。これすらもクリームヒルトにはとてつもない快感が全身に奔っていた。そして立香はギリギリまで引き抜き、一気呵成に腰を突き上げる。立香の肉棒が去ったことで閉じかけていた膣壁を一気に広げ、彼女の夫以外には侵入することを許さない後宮をノックする。この一連の快感にクリームヒルトはもはや歯を食いしばって耐えることなどできず、天高らかに嬌声を上げてしまう。藤丸立香は彼女の嬌声を聞いた二人目の男になったのだ。

 

「ん゛っ❤️ お゛ぉぉっ❤️ んっ❤️ あッ❤️ ふぅ゛~~ッ❤️❤️ ぅ゛ぅ゛~~っ❤️❤️」

 

「ふぅ、ふぅ、クリームヒルト、クリームヒルトッ!」

 

「ほぉ゛❤️ お゛っ❤️ お゛っ❤️ お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛〜~ゥゥゥッ❤️❤️」

 

「いッ!!? クリーム、ヒルトっ!!」

 

 一つごとに内から迸る稲妻のごとき快感。いくたびの戦場でも、忘れ難き夫との情事でも、味わったことのない快楽の極致。バラバラになりそうな全身を繋ぎ止めるため、クリームヒルトは全身で立香に巻き付き、そして無意識に立香の肩へと嚙みついた。肩から走る痛みにもしや、彼女を怒らせてしまったのかと動きが止まりかける。だが、噛み付いた当人の顔を見てそれは違うのかと認識する。

 

 クリームヒルトの顔は恍惚としており、紛れもない立香の抽送で快感に蕩かされていたのだ。その時ふと立香はサメの性交について思い出す。曰くオスのサメはメスのサメに噛みついてて行うと。それから考えられることは、クリームヒルトもまた絶対に交尾相手を離したくないと思っているから嚙みついたのではないかと。クリームヒルトの思惑がそうなのか立香には分からなかったが、そうだと思えば更なるやる気が湧いてきていた。ピストン運動が加速すると、クリームヒルトの喘ぎ声は更に高くなる。部屋の中には二人の熱気が満ち、涼しかった室内は熱気が帯びて二人の体に玉汗が浮かび上がる。

 

「ふっ、ふっ、ふっ──!!」

 

「ひっ❤️ あっ❤️ ふっ❤️ ふぁ❤️ りつかぁ❤️ ぁ、ぁ❤️ 気持ちいい、からぁっ❤️ もうイキそうだからっ❤️ これ以上されていたら、クリームヒルト、おかしくなっちゃうぅぅっっ~~❤️❤️」

 

「っぁ! 射精す、射精すよっ! クリームヒルトの中で全部射精すからっ!」

 

「あ、ぁ、ぁ、ぁっ❤️ だ、だしてっ❤️ りつかのザーメンっ❤️ クリームヒルトの中に全部出してっ──アァァァァッッ~~❤️❤️」

 

 口にこそしていなかったが立香との性交において、クリームヒルトは気持ちいいという言葉は口にしないつもりではあった。それはゴムをしているとはいえ、夫以外に心を体を決して屈さないという誓いであった。あくまでこれは一夏の火遊び、夏が終われば消える関係。マスターと見る泡沫の夢のつもりだった。クリームヒルトは見誤ってしまったのだ。自身と立香の相性。本来出会う筈のなかった最高最適の番と巡り合ってしまった幸運を。もはやクリームヒルトの体は完全に屈してしまっていた。彼女の理性は溶かされて、ついぞ口にしないと誓っていた言葉を口にしてしまっていた。

 

 立香はクリームヒルトの言葉を聞き、誓いを果たした喜び、クリームヒルトを気持ちよくさせた達成感で射精感が急速に満たされていく。この時を待っていたといわんばかりに、立香の肉棒をグツグツに煮え滾った精液が上り詰める。立香の本能は終局に向けて腰を突き抜くのを繰り返し、彼女の子宮入り口に到達したと同時に精液を解き放った。

 

「ァ~~~っ❤️❤️ かはっ❤️ ふっ❤️ お゛お゛っほぉ~~❤️」

 

「くぅっ、ふっ、ぁぁー……!」

 

 クリームヒルトは内を満たす感覚から、さながら海底火山が噴火し水柱が噴き上がる想像をしてしまう。それほどまでに強烈な快感で、クリームヒルトは力いっぱい立香に抱き着いていた。常日頃から王族として品のある言葉を使うよう意識している彼女だが、そんな余裕はないと言わんばかりに口からは人ではない動物の如き咆哮を上げていた。立香もまた自慰とは比較するのも烏滸がましい極点の快楽に、息を大きく吐き出して快感に耽溺する。どれほど時間が経ったか二人がようやく快楽の沼から意識を取り戻すと、立香は起き上がりクリームヒルトの中から肉棒を引き出す。それすらにもクリームヒルトが小さく喘ぐなか、彼女の中から飛び出た精液の詰まったゴム袋に立香は目を丸くして凝視する。ゴムを付けていなければ、この大量の精液が己の内を満たしたかと思うと少し残念に思う立香。だがクリームヒルトはそれとは別の所、具体的に言えば立香のそそり立つモノを見ていた。

 

「うわ、まじか。こんなに出るなんて、精通し始めた時以来だ。やっぱ好きな人とすると違うんだなぁ」

 

「え、いえそっちも馬並みで怖ろしいですけどっ! あ、あなたまだ勃っているじゃないっ!!」

 

「それは、まあ。今でもおかず……好みの本でした時はこんな感じだけど。一回じゃ足りないというか、そのぉ……クリームヒルトのエロい声を聞いて、抱き心地最高の体を感じてたらこうなるというか……」

 

「ッ~~❤️❤️ ま、マスターがこんなにドスケベでド変態だとは思ってもいなかったわっ❤️ あ、あの人だってもう少し慎みがあるわよっ! もうっ❤️」

 

 クリームヒルトの朧気にある生前の記憶では。ジークフリートは一度射精をすれば少し時間が必要だったと記憶にはあった。だというのに目の前の男、藤丸立香はこれが常識と言わんばかりの態度を取っていた。クリームヒルトの頬に一滴の汗が流れる。夏の熱に浮かされていたクリームヒルトの意識が少しばかり我に帰る。これ以上、立香との火遊びは危険だと、彼女の本能は告げていた。だが、それでも、彼女の体と目は立香から背くことができなかった。クリームヒルトの精神に反して、口は自然と動いていた。

 

「……しょうがないわね。あなたみたいなエロ猿を、野に放つわけにはいかないもの……良いわよ。あなたが満足するまで付き合ってあげるわ。マイマスター❤️」

 

「く、クリームヒルト!!  オレもクリームヒルトが満足できるよう頑張るから! ほんと面倒見の良い、そういう所も大好きだ!」

 

「ピィッ!!? す、す、好きってあなたねぇ! そういうことは不用意に言わないのっ! マスターに言われたら、勘違いするサーヴァントだって沢山いるわよ!? わ、私だからいいですけど……あまり誰彼構わず言っちゃダメよ?」

 

「オレだって言って良い人の区別はちゃんとするよ。でも、クリームヒルトには好きだってどうしても言いたかった。夏だからか、正直な気持ちを伝えたくなったんだ」

 

「ご、ぅっ、ばっ、もっ……もうもうもうっ❤️ 私だってあなたには感謝してもしきれない恩があって、嫌いか好きで言ったらそりゃ大好きよ!? 文句ないわよね!? ならあなたが嫌だって言っても辞めませんからっ❤️ 覚悟しなさい、限界まで搾り取ってあげるわよっ❤️❤️」

 

 互いに告白し合い、二人の熱は更なる上昇を向かえる。これにより二人は特異点の調査に来ていたことや、ジークフリートへの罪悪感が焼却される。最早、二人の熱情を止めれられるものはどこにもなかった。この日立香とクリームヒルトの情交は昼夜に渡って続き、それはジークが立香が食事を取らないでクリームヒルトの部屋に引きこもっていたのを心配して訪ねて来るまで続いていたのであった。

 

「マスター、頼まれた飲み物とファーストフードを持ってきた。だがほんとうに大丈夫か? いくら演技の練習とはいえ、義姉上お嬢様も根を詰めすぎてはいないか?」

 

「あ、ありがとうジーク! けどオレがもっとヤりたいって無理を言っている感じだから。クリームヒルトを責めないでほしいな」

 

「そうか。また必要な物があったら言ってくれ……ところで義姉お嬢様の姿が見えないが、何をしているんだ?」

 

「えっと、今はベッドで仮眠を取っている感じかなぁ」

 

 ジークからは中途半端に空いた扉の隙見からでは、部屋の中を見渡すことができずクリームヒルトの姿を見ることができなかった。彼の質問に立香はベッドで寝ていると答えたが、嘘はついていなかった。だが、彼女の異様な状態を言及をすることはしなかった。ベッドの上は精液の詰まったゴム袋が散乱しており、クリームヒルトの銀髪ドリルロールと水着は白濁液に染められていた。全身を立香色に染められた彼女は絶頂の海に溺れながら艶美な笑みを浮かべていた。立香が扉を閉めた後、ジークはふと思ったことを口にしていた。

 

「なんだか懐かしいような匂いがしたな。ふむ。まあマスターも義姉お嬢様も久しく見ていなかった喜びを感じているようだしいいか」

 

 こうしてジークに買い出しをしてもらうことで立香とクリームヒルトは部屋に引きこもったまま食って、ヤって、寝るという極楽のような生活を一週間送った。しかし一週間もエリアリーダーとして仕事を放棄していると、キレーちゃんから注意勧告を受けたことでこの生活は一旦の終わりを迎えることになる。だが立香とクリームヒルトのアバンチュールはまだまだ始まったばかりであった。

 

 ──────

 ────

 ──

 

「再来月はいいとして、その次の舞台はオズの魔法使いモチーフか、う~~ん。順番的にはパッションリップが主役になるから、エジソンとエレちゃん、タマモキャットにオファーをし──てぇッ!」

 

 快晴の陽ざしが差すクリームヒルト城は一室。元はジークフリートのため用意していたのであろう部屋で、藤丸立香は次なる舞台のキャスティングを思案していた。彼の広い顔を買ったクリームヒルトは、立香にキャスティングの仕事を任せたのである。彼の誘いに乗ったサーヴァント達により、これまでにない演劇を次々と成功させた。結果としてクリームヒルトのエリアは他のエリアを押さえて一番人気に上り詰めたのであった。立香が次の舞台のシナリオを読み、配役を決めようとした所で彼の体が一瞬跳ねる。もし立香の傍に人がいたとしたら、彼の顔にくすぐられたような驚きが見え、こそばゆそうな心地良い声が出たのを聞くことができただろう。立香は勢いよく顔を下に向ける。

 

「い、いきなり吸い付くのは勘弁してよっ! 変な声出っちゃった」

 

「ふふ、マスターってほんとうに敏感ね❤️ 昨日は乳首でも悶えていましたし、女の子より女らしくわよ❤️」

 

「それを言うならクリームヒルトも──ぉっ! ば、ばつが悪いからってっ、更に激しくやるのは反則っ~~!」

 

「じゅっぱっ❤️ じゅっぽっ、じゅっぽっ❤️ れう、れるぅ❤️ じゅるるるっっっ~~❤️❤️」

 

 立香の使う机の下。そこにはクリームヒルトが収まっており、彼のズボンを下ろし跳ね回る肉棒を咥えていたのだ。立香が城にやってきた日から体感で一ヶ月、二人の熱は冷めるどろこかますます加熱されていた。仕事をこなしつつ隙あらば互いの熱情を満たすため、ある時は混浴で身を汚しては清め、またある時は顔を隠してお忍びデートをしたりと夏を謳歌していた。

 

 そして今は疲れている立香を労うため、王族自ら奉仕をしていたのであった。クリームヒルトの舌が肉棒の裏筋を舐め上げると、舌のざらつきと共にピアスのひんやりとした感触が立香を震わす。初めてした時は歯が当たるといったトラブルもあったが、今では立香の肉棒に舌を這わせ、頬を窄ませて吸い付くと彼の巨根に合わせたフェラを可能にしていた。

 

「っ、ぅっ、あぁぁっ! 日に日に上手くなってるきがするよっ……!」

 

「じゅちゅちゅっ❤️ じゅるるぅ~~っぱぁ❤️ まあそうでしょうねぇ。あなたには口から孕ませたいのかって、濃くて大量の精を飲まされたんですもの❤️ 仮にも王族に奉仕を求めるなんて、いい趣味だこと❤️」

 

「否定はできないなぁ。でもそのおかげでキャスティングも決まったよ。ありがとうクリームヒルト!」

 

「あら、本当? ふふ、よく頑張ったわねマスター❤️ あの子(パッションリップ)の共演者選びは難しいから、そんなに早く終わるとは思わなかったわ。 それじゃあ、報酬代りに今日最初のを出させてあげようかしら……あぁむっ❤️」

 

「あっ! く、クリームヒル──「すまない、マスター。今いいだろうか?」──トッ!!?」

 

(じ、ジーク!? ちょっとノックしないなんて執事失格、いいえそんなことより!! なんでこんな時に来るのよ!!?)

 

 立香の言葉にクリームヒルトは信頼感と好意が滲んだ笑みをこぼす。パッションリップはカルデアに来た当初は彼女の被虐体質や口の悪さから他のサーヴァントとトラブルを起こすこともあった。クリームヒルトも彼女と接することでその気質は知っており、立香が来るまではキャスティング等に苦戦したこともあった。それ故にここまで滞りなくキャスティングを決められる立香の手腕に、クリームヒルトは彼の仕事ぶりに答えなければと口淫を再開したのだが。部屋の中に突然入ってきた男の声が、二人の行為を妨げた。クリームヒルトの城に滞在しているサーヴァントの一人、悪役令嬢の執事であるジークの声であった。

 

「じ、ジーク!? あ、ああうんっ! 大丈夫、だよ……」

 

「ああ、すまないマスター。何時もの癖でノックせずに入ってしまった。声が上擦っているが本当に大丈夫か?」

 

「う、ん。大丈夫だよ。ジークが来るってことは急ぎでしょ? どうかしたの?」

 

「そうか。確かに最近は義姉お嬢様もマスターもそんな感じか。実は少し相談したいことがあるんだ」

 

 この特異点に来てから立香はジークと過ごすことも多々あった。それ故の友達間の遠慮のなさが、ノックせずに入室することに繋がってしまったのである。クリームヒルトは息を殺し、気配を限りなく消してジークに見つからないようにする。実はこのプレジデント・アイランドでは、サーヴァントは自由に霊体化(・・・)することができないのである。大統領曰くサーヴァントを限りなく人に近付けるための処置と説明されており、それ以外は基本的に普段通りなので今の今まで気にしていなかった。だがこういった状況になると、立香とクリームヒルトは霊体化で気配を消せない焦りを感じずにはいられなかった。緊迫した空気が流れる中、立香から話を切り出す。

 

「相談って? サメ騎士達のイザコザ? それともテスカトリポカみたいな闇商人が出た?」

 

「いやそっちは大丈夫だと思う。相談というのは俺のことなんだ。実は遊びに行かないかと誘われたんだが、モードレッドやジャンヌ・ダルク・リリィからのお誘いで断りづらいんだ。義姉お嬢様にも相談しようと思ったんだが、姿が見当たらなかったからマスターに相談しに来たんだ」

 

(ふうん、なるほどね。ジークだって友達がいるもの、偶にはお休みが欲しいわよね。マスター、私もジークには夏休みを楽しんでもらいたいから許可して良いわよ)

 

(了解)「遊び、良いんじゃないかな。ジークってこの特異点に来てからずっとここで執事してたんでしょ? 一週間くらい休みを取っても誰も文句は言わないよ! クリームヒルトにはオレから話しておくから、遠慮しないで遊んできなよ!」

 

 ジークの相談とは遊びに誘われたとのことで、立香はジークの普段の頑張りに何か返したいと思っていたのでこれはちょうどいいと思った。クリームヒルトも同じことを思っていたようで、念話から許可が下りたのもあり立香もジークを快く送り出すことを伝えていた。その言葉に少し緊張している風だったジークも笑みをこぼしていた。

 

「本当かマスター! うん、そういうことなら執事は一時休ませてもらおう。しかしマスターが来てから良いこと続きだ。エリアは今までにない盛り上がりで俺も嬉しい。それに義姉お嬢様はジークフリートがいなくなってからずっとイライラしていたが、マスターが来てからはすっかり上機嫌だ。マスターのサーヴァント付き合いは見事の一言だな」

 

「そんなに褒められるとこそばゆいな。エリアが順調なのは皆のお陰だよ。クリームヒルトの演技や統率は勿論、ジークが縁の下の力持ちをしてくれるからこそだよ。ほら、ジークが出演した演劇も今じゃ目玉の一つだしさ」

 

 そして立香が来てから身の回りが好転していることを話し始める。クリームヒルトが恥ずかしがっているのを感じながら、立香は自分の仕事は他力本願な部分も多いと感じた。それ故に真っすぐとジークから褒められて気恥ずかしい思いが大きかった。尚もジークは立香を持ち上げるような話を続ける。

 

「それを言うならマスターもじゃないか? マスターの演技を高く評価する話を沢山聞いたぞ。現に男性もだが特に女性からのファンレターがいっぱい送られていたじゃないか。そういえば返信はもうしたのか?」

 

(女性、ね。ふ──ん。そんなの貰っているなんて聞いていませんけど? ずいぶん人気者になったみたいねマ・ス・タぁー?)

 

「いや、それは──ぁぐっ!!」

 

 多数の女性からファンレターを貰っているという話にクリームヒルトの目が光る。立香が誤解を解こうとしたと同時に、彼の股座から奔る刺激で全身が快感で震える。立香がチラりと下を見ると、そこにはクリームヒルトが苛立ち気に肉棒を掴んでいたのだ。彼女は目尻を吊り上げて不愉快さを隠そうともしておらず、ギュッと掴まれることで立香の口から首を絞められた鶏のような声が上がってしまう。

 

「マスター!? だ、大丈夫か!?」

 

「だ、大丈夫大丈夫! ちょっとねっ、虫が首裏に飛んできてビックリしただけだから……っ!!」

 

(どうしてくれようかしら。まあ別にぃ、マスターが誰に好かれようが、イチャコラしようが私には関係ないのですけど? なんか隠し事をされているっていうのがムカついたわ。ちょっとイジワルしちゃおうかしら……❤️)

 

 クリームヒルトの念話に立香は首を横に振って辞めてくれと懇願する。だがクリームヒルトは悪戯っ子のように妖しい微笑みを見せると、立香の肉棒を水着の隙間に通し胸でこすり始める。吸い付くような弾力のある胸に竿が包まれる感触、胸の北半球を隠す水着の天井にこすれる亀頭の刺激。それらが合わさって立香は声を押し殺すことなどできず、口の隙間から息吹が漏れ出ていた。

 

「っ~~!!!」

 

(ふ、うふふ❤️ ほんっと、いつ見ていいわね、堪えようとするマスターの顔❤️ まだまだ出しちゃダメよっ❤️)

 

 立香の息も絶え絶えな姿に、クリームヒルトの嗜虐心に更なる燃料を注いでしまったようだった。彼女は口角を上げて喜びを露わにする。そのまま瑞々しく張りのある胸が四方八方に乱れる。彼女の脳内にはジークにバレるかもという思考はないかのように、ただひたすら立香をイかせようと胸を乱舞させた。

 

「それにしてもまだ体が震えているが……まだ首にいるのなら取るか?」

 

「い、いいよ!! 本当に! ぅっ、俺は大丈夫だからッ──!!」

 

 クリームヒルトの唾液と立香の我慢汁が混ざりパイズリは加速していく。それに比例して立香の体の震えは止まらなくなり、誰の目から見ても今の立香に異常が発生していると判別できた。困惑したジークはどうにか力になれないかとマスターの身を案じるが、頑なに立香は拒絶して机に突っ伏す。立香はなんとかクリームヒルトに辞めさせるため念話で説得を試みる。

 

(聞いてクリームヒルト! 確かにファンレターを貰ってたけど一通も返信してないし、オレはクリームヒルト以外の女性とお近づきになる気は全くないから! 俺が愛しているのはクリームヒルトだけだよ!!)

 

(はぁぁぁぁっっ!!? いっ、いきなり何を言ってるのよあなたっ❤️ あなたが、あ、愛していようが私が応えられないのは分かっているのよねっ!? というかいきなり告白するなんて何を考えているのかしらっ!?)

 

 立香は誤解を解くべく他の誰でもないクリームヒルトのことを一番に愛していることを伝える。契約のパスからもそれが事実だと感じたことで、クリームヒルトは情緒は更に乱れた。クリームヒルトもジークにバレるかもしれない危険を背負って、立香にパイズリをするのはおかしなことだと理解はしていた。だが彼女の加熱された嫉妬心は身体を突き動かし、立香を独り占めしたい、彼に自分だけを見て欲しいと奉仕を再開する。だがジークフリートの妻としての位高き愛が、彼女に最後の一線を踏み越えさせることをなんとか防いだのだ。

 

(だって嫉妬しているみたいだから安心させたくて──(していませんからっ! 嫉妬なんてしていません!! 勘違いもほどほどにしてくれるかしら!? ちょっとセックスの相性が良くて、弟っぽくてほっとけないだけですから! で、でも彼とは違って本心をちゃんと口にしてくれる所は嫌いじゃないですが!!)──ぐっ!? そ、それ以上強くされたらっ!!)

 

「ぁっ……!!」

 

「マスター!?」

 

 立香の悶えとジークの戸惑う声が部屋に響き渡る。クリームヒルトが我を忘れ自分の胸を締め付けたことで、彼女の白桃のような胸に包まれた立香の肉棒が限界を迎えたのだ。発射された精液は水着や胸にベッタリと付着し、それだけに留まらず机の下に撒き散らされた。これにはマスターを心配していたジークも鼻を何度か鳴らした。

 

「ん……? またこの匂いか。最近嗅ぐことが多い気がするな……マスター? もう体は震えていないようだが大丈夫なのか?」

 

「う、うん。もう、大丈夫。心配かけさせてごめん。ちょっと仕事が続いてたから変になってるのかも。ジークも皆との遊びでしっかりリフレッシュしてきなよ」

 

「あ、ああ。そうする。マスターも体調には気をつけてくれ。何か人手が必要になったら遠慮なく連絡してほしい。それでは」

 

「いってらっしゃい……もう、クリームヒルト! ジークのいる前でするなんて、バレないかひやひやしたよぉ~~!」

 

「その、えっとね……ごめんなさいマスター。あなたが女性からファンレターを貰っているって聞いたら頭に血が上ちゃって。ジークにバレたら危なかったのに……本当にごめんなさい」

 

「まあ、うん。バレたらヤバかったのはそうだけど。でもそれ以上に、クリームヒルトが嫉妬してくれて嬉しい気持ちが大きいかな。一方的に愛しているだけじゃないって知れて、むしろ嬉しく思ってるよ」

 

「ふぎゅっ!? だ、だから私は嫉妬なんて……うぅぅぅ!! もうっ、クリームヒルト分かんないっ!!」

 

「あっ、クリームヒルト!?」

 

 立香とクリームヒルトは二人の関係がバレるかもしれなかったことを反省していた。けれど、それ以上に立香はクリームヒルトが嫉妬したであろうという事柄を嬉しく思っていた。クリームヒルトは口では嫉妬じゃないと言い続けているが、それが自分を誤魔化すため言っているのは立香も薄々と感じていたのだ。故にこれ以上クリームヒルトは自分の本心に嘘はつけず、咄嗟にその場から逃げ出したのであった。

 

 この日クリームヒルトは立香から徹底的に逃げ続け、ついぞ彼と話すことはなかった。だが確かに立香とクリームヒルトの関係はセフレを超える一歩手前まで近づいてしまっていた。その一線を踏み越えるのは、ほんの数日後のことだった。

 

 ──────

 ────

 ──

 

 ギラギラとした日差しが肌を照りつける。夏の日差しが燦々と降り注ぐビーチにて。男──藤丸立香は砂浜にパラソルを立てると、大きなレジャーシートを敷いた。そこに、さも当然とでも言うかのように灰色のサメパーカーを着た女性が座った。彼女──クリームヒルトはフードを深く被ると、扇子でを扇ぎながら海を眺めていた。そして立香もまた、サメ騎士達が用意してくれた水色のサメパーカーを着ていた。サメパーカーは魔術を得意とする海の魔術師──マーサメによって認識改竄の魔術が施されていた。

 ジークとの一件で霊体化できないデメリットを痛感した二人は、同じ轍を踏まないため衣装に細工を施すのを依頼したのである。これにより二人は人目を気にせずイチャイチャできるようになっていた。

 

「潮風気持ちいいなー。パーカーも見た目に反して通気性が良くてぜんぜん暑くないよ。クリームヒルトのは女王鮫って感じでキュートだね!」

 

「も、もうっ❤️ マスターもよく似合っているわよ。王様っぽい感じがあって……ペアルックみたい❤️ 他の観光客からは、か、カップルみたいに見えるのかしら……ね❤️」

 

「クリームヒルト……!」

 

 その言葉はクリームヒルトへの愛おしさが溢れ出し、思わずと立香は彼女に抱きついてしまう。彼女の照れ臭そうに言ったカップルという単語、まるでそう見られたいという気持ちが込められた口ぶりに立香は興奮を駆り立てられたのだ。

 

「きゃっ❤️ マスター! ま、まだダメよっ。人目だって多いのですからね? それより、海に来たらまずアレを最初にしてほしいわ……❤️」

 

「それって……! 分かった。クリームヒルトの日焼け止めを塗る役目、オレが引き受けるよ!」

 

 クリームヒルトはバックから日焼け止めのボトルを取り出す。以前ジークから聞いた話では、クリームヒルトがサメ騎士達やジークと海に来ると日焼け止めを塗られることを拒否したのだと言う。ジークは彼女が夫以外の男に肌をみだり触らせたくないと予想していて、立香もそうだろうと考えていた。そんなクリームヒルトが、日焼け止めを塗ってくれと口にしたのである。しかも今日のクリームヒルトはパーカーを着ており、人の手を借りる必要がないのにも関わらないのにだ。そのことから立香はクリームヒルトが己を彼女の夫と同等に信頼していることが分かり、日焼け止めに全力で臨もうと気合が入っていた。

 

 クリームヒルトがパーカーを脱ぎ、カジュアルな水着だけになるとうつ伏せで寝転がる。言ってしまえば色物の格好から現れたクリームヒルトのシンプルな水着姿は、立香の興奮を昂らせるが先の信頼に応えるべく理性が興奮を律する。立香は日焼け止めのジェルを手に伸ばすと、彼女に塗り始めた。

 

「まずは背中から塗るよ」

 

「ん、ふぅ、良いわよ。ひんやりとしてるけど、立香の手の熱も感じるわ。慣れた手付き、今までの夏でしたことがあるのでしょ?」

 

「まあ何回かあるかな。けどクリームヒルトに日焼け止めを塗っている今が、一番緊張しているよ」

 

「ふうん? 何故?」

 

「それは……クリームヒルトに嫌われたくないから。変なことして今日を最悪な一日にしたくないってクリームヒルトいると強く思うんだ。クリームヒルトが笑ったり、楽しんだりしているとオレも幸せだから……」

 

 立香自身クサイ台詞を言っていると思ったがもう止まれなかった。クリームヒルトへの想いが彼の内で留まってられず口から放たれたのだ。その言葉にクリームヒルトは脚をバタバタとさせて悶えると、伏せていた顔を上げると立香に抗議を始める。

 

「ッ〜〜❤️ そういうとこっ! 前にも言いましたが、そういうとこがマスターのダメな所よ! あの人みたいな言葉足らずになれとは決して言いませんけどっ!!」

 

「大丈夫、クリームヒルト以外には言わないから。前に言われてから考えてたんだけど、これはそうしようって決めたんだ。これなら色々と安心だよね?」

 

「きゅっ、あ、あぅ……❤️」

 

 立香の宣言を聞き、静かに頷いたクリームヒルトの姿を立香だけが見ていた。その後は不意にクリームヒルトの弱い所に触れて空気が色めく場面も多々あったが、立香は決して手を出さず日焼け止めを全身に塗り終えた。クリームヒルトはパーカーを着直すも、どこか物言いたげな雰囲気を醸もし出していた。

 

「ふぅー塗り終わったよ。後はクリームヒルトの方で塗ってね」

 

「むぅ……わ、私、これでも王族なのですけど。やるなら最後までやるのが従者の務めではなくて? っ、その、言わなくても分かるわよねっ……❤️」

 

「えぇぇっ!? サメパーカーで見られないと思うけど、ちょっと先に観光客いるけど大丈夫……?」

 

 立香は焦る心を制してクリームヒルトに尋ねる。城では幾度も触れた彼女の素肌だが、ここは公共のビーチで少し歩けば他の観光客が賑やかしと遊んでいるのだ。そんな状況で熱愛に溺れた男女が肌と肌を触れ合わせれば、何が起きるか火の目を見るより明らかなことである。だと言うのにクリームヒルトは立香の問いに頷いた。言葉はもう不要であった。

 

「っ! そこまで言うなら、今度こそ全部に塗りたくるよ! もう止まれないからね、クリームヒルトっ!」

 

「あぁっ❤️ ま、マスターっ❤️ んっ❤️あ ひゃぁっン❤️」

 

 最早我慢できないと、鼻息荒く立香はクリームヒルトを押し倒す。白亜の水着の下から指を入れ、撫で揉みながら日焼け止めを塗りたくる。ぬるぬるとした手で乳房やピアスの付いた蕾を弄られ、クリームヒルトは震えながら艶のある声を漏らす。正常位の体勢から立香は空いた手を下に伸ばす。何度も何度も繰り返した前戯、手マンでクリームヒルトの秘部を愛撫する。クリームヒルトの目は辺りをキョロキョロと伺いながら快感に翻弄される。相性抜群の手淫と誰かに見られるかもしれないというスリルが、クリームヒルトを普段以上の興奮へと導く。

 

「いっ❤️ あぁっ❤️ ます、たぁーっ❤️ もっと、ゆっくりぃぃっ~~❤️❤️」

 

「ふぅー、ふぅー、クリームヒルトっ……んっ!!」

 

「ふっ、あぁっ──んんっ!!? んふぅっ、んぐっ❤️ ちゅるっ❤️ れぅっ❤️」  

 

 クリームヒルトの陰核を指で弾きながら、立香は喘ぐクリームヒルトの唇を奪う。舌を絡め唾液を交換しながら、互いの熱をすり合わせる。視覚、聴覚、味覚を持って二人の興奮は最高潮に高まる。立香はクリームヒルトから唇を離すと、彼女の履く水着のクロッチを横にズラす。既に濡れきっており、立香がゴムを装着することで両者の準備は万端となる。湾曲した肉棒は今にも暴発しそうなほど膨張しており、今か今かとその猛りを解放する時を待ち望んでおり、クリームヒルトはその御姿に喉を鳴らす。

 

「クリームヒルト、挿入るよ……」

 

「ふぅ〜〜っ❤️ ふぅぅ〜〜〜……っ❤️ き、来てっ❤️ マスターぁ──あぁぁぁっっ~~❤️❤️」

 

「っぁ~~……!! クリームヒルト、クリームヒルトっ!!」

 

 クリームヒルトの呼び声に立香は応える。蜜液を垂らす肉壺に立香の剛直がクリームヒルトの中を貫き穿つ。もはや夫より体感したかもしれない立香の剛直たる切っ先。あまりにも肉厚的なそれに突かれたクリームヒルトは、もはや誰かに見られるかもという懸念を気にすることができないほど声を張り上げていた。クリームヒルトの嬌声を聞き立香も荒い息を吐き出すと、息つく間もなく立香は抽送を始めた。

 

「ンッ❤️ あァッ❤️ いっ❤️ あはぁっ❤️ マスター、マスターぁっ❤️」

 

「くぅっ~~!! ふッ、ふッ!! ふッ~~!!」

 

 立香とクリームヒルトは内から湧き出る快感から、無意識に相手と手を繋ぐことで相手を逃さまいとしていた。立香はクリームヒルトの弱点を熟知しており、強弱を巧みに切り替えながら突いて突きまくる。その度にクリームヒルトの肉壺からはドロドロと蜜液が漏れ、立香の抽送を支援し己の快感を更に高める。クリームヒルトは立香の手の熱を感じながら、快楽から逃げるために体を捻ったり、物欲しげに舌を伸ばしたり、口から唾液がこぼれていた。淫靡の極みと化した姫君の姿をもっと見たい、立香はそんな思いで杭を打つかのようにピストンを続ける。

 

「ンひぃっ❤️ そこっ❤️ そこぉぉっっ❤️ あっ❤️ あっ❤️ あっ❤️ すきっ❤️ すきよ、マスターぁ❤️」

 

「オレも好きだよ、クリームヒルトっ! はぁ、はぁっ、ふッ~~!!」

 

「ひぅ❤️ うっ❤️ うぁっ❤️ んぁぁっっ~~❤️❤️ ます、たぁっ──イッっ……❤️❤️」

 

 快楽の頂点に達したクリームヒルトは、ガクガクと腰を震わせた後に潮を噴き上げていた。その姿に立香の射精感も高まるの感じ、ラストスパートとピストン運動を加速させる。激しい情動に、クリームヒルトは絶頂後の敏感な肉壺を責め立てられ、再びのアクメを迎えてしまう。絶頂から収縮する膣壁に肉棒が絡み付き、多大な快感を前に立香は射精する瞬間が近いのを感じていた。クリームヒルトも立香の射精の予兆を感じ、手で、脚で、全身を使って立香を絡め取り射精を迎え入れようと動く。そして、立香は最後の一突きと共に精を射出したのだった。

 

「射精るっ──!!」

 

「あぁぁっっ❤️ んんんっ──っっ❤️❤️ あぁぁっっ〜〜❤️❤️」

 

 立香の吐精を受け、クリームヒルトは蕩けた顔で幸せを味わう。夫より注がれる精の温かさと量に。それらが一体となりクリームヒルトは連続して絶頂に至り続ける。子宮が膣道が精を求めて収縮していたが、ゴム越し故に精液が一滴も彼女の中を満たすことはなかった。満たされない渇きから蜜液は大量に分泌され、彼女の肉体は無意識で立香に腰を押し付けていた。そんな時である。立香とクリームヒルトのいる場所の近くから男女の声が聞こてきた。それは二人の居場所から隣接する岩山の向こうから聞こえており、立香は男性の方の声に聞き覚えがあった。

 

「騎士様、ここなどがちょうどいいかと! うふふ、こうしてまた海辺で寄り添えるなんて夢のようです……騎士様? どうかなさったのですか?」

 

「いや、見知った者達の気配を感じたんだが……気のせいか」

 

「あれ、この声って……?」

 

「──え? 嘘でしょ? この声……ちょっと待って、聞き間違いよね?」

 

 岩山の向こうから聞こえる男女の声に、絶頂から戻ったクリームヒルトは小言で呟き始める。立香も声の主を想像して硬直してしまう。首を横に向けたまま凝視し、立香とクリームヒルトは岩陰から声の主達の姿を垣間見る。片方は貴族の令嬢という感じがあり、男爵令嬢という言葉がよく似合う童顔の女性であった。そして男性の方は胸元が大きく開いた黒のシャツを着崩し、胸には翡翠の文様が輝いる偉丈夫であった。立香もクリームヒルトも決して忘れらない男──ジークフリートがそこにいたのだ。

 

「しかし、君の初めてを俺が貰ってもいいのか? 今の俺には君と出会った記憶はないが……」  

 

「ええ騎士様──ドラゴンスレイヤーなる大英雄。ジークフリート様だからいいのです。それに風の噂でお聞きましたが、今までも亜種聖杯戦争でご縁のあった女性達と逢瀬をしていると。ふふ、流石は名高き大英雄ですわ❤️」

 

「否定はしないが……」

 

「…………はぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

「ちょ、声大きい! マーサメのパーカーがあるとはいえ、騒ぎすぎると気付かれるって! 落ち着こう! ねっ!」

 

「お、お、落ち着けですって!!? これが落ち着けるわけないでしょ!!? ぁ、あの人、喧嘩別れしてから何をしているかと思ってらナニをしているなんてっ! 人のことを言える立場ではないですけど、複数の女性から言い寄られ、全員と関係を持っているなんて! 本っっっ当に、どこに行っても人助けをしてらっしゃるなんてご立派な英雄だことッ! 英雄色を好むと言いますが浮かれ過ぎでは!? 人のことを言える立場ではないですけどッッ!!」

 

 ジークフリートに寄り添う幻霊の爆弾発言を受け、怒髪衝天なクリームヒルト。彼女自身も火遊びしてしまっている以上人にどうこう言える立場ではなかったのだが、彼女はそれでも怒りが収まらないらしく激化した感情のまま声を荒らげていた。立香もとある特異点でクリームヒルトに己の愛を証明するため、カルデアと敵対してまでも彼女と共に戦ったジークフリートが他の女性と関係を持つというのは信じ難いことだった。大英雄ですら、プレジデント・アイランドの熱気に浮かされてしまうことに立香は冷や汗を滲ませる。だがそれも一瞬のことで、目の前でジークフリートと女性が抱擁し合う姿を前にすれば思考はそこだけに集中してしまう。

 

「騎士様……❤️ 貴方は覚えていないでしょうけど、あの聖杯戦争でわたしと主の命を助けてくださった貴方に恋をしてしまったのです。貴方に妻がいるのは知っています……ですが、どうかこの島だけでもわたくしに夢を見せてもらえませんか?」

 

「君の言う通り俺には愛する妻がいる。君の想い全てに応えることはできない……すまない。だが俺を心底好いているというのは偽りない真実だと伝わってきた。ならばこの一時だけ、君にこの身を捧げよう。俺を好きに使ってくれ」

 

「つ、使ってくれですってぇ!? その割には彼女を抱き寄せてて自我が出ているように見えますけど!? わ、私より力強く抱きしめようなんてしめいるように見えますけど……!? あぁっ!! あの人からき、き、キスまでするなんて……!!」

 

「ジークフリートがああまでするなんて。プレジデント・アイランドの熱、恐るべしだなぁ……」

 

 ジークフリートもクリームヒルトの存在は決して忘れてはいなかったが、今は目の前の女性のことだけを優先する様子だった。そしてジークフリートと女性は口付けを交わし、互いの肉体を求めあう。その光景を見ていたクリームヒルトは言葉にならないうわごとを繰り返し、立香もまたジークフリートの雄を剝きだした行動に困惑を覚える。

 

「ちゅぱっ❤️ んはぁっ❤️ はぁぁ〜〜〜ッッ❤️ 騎士様ぁぁぁぁっ❤️ もっとぉ❤️ わたくしを孕ませるくらい激しくぅ❤️」

 

「君がそう望むなら応えよう……! ふぅ、ふぅ!!」

 

「ぁ、ぁぁ、あぁ……! ふぅ、ふぅ……マスター!」

 

「うぇ!? く、クリームヒルト!? ちょ、いきなりどうしたの!?」

 

 幻霊の女性が岩に手をあてジークフリートを誘惑すると、彼はその誘惑に導かれるようにバックで性交を始める。夫が別の女とする光景を見たクリームヒルトは目をピクピクと震わせ、常軌を逸したかのような声を発していた。肩を震わせて視界の焦点が合わないクリームヒルトだったが、それも一瞬のこと。クリームヒルトは幽鬼のように体を震わすと、次の瞬間には立香に押し倒して跨っていた。立香に跨るクリームヒルトは目をツリ上げ激昂したような、吹っ切れたような、或いは快楽を前にした妖しい笑みを浮かべていた。

 

「うふ、うふふふ……! あの人だって浮気を楽しんでいるなら、もう我慢しなくて良いわよねぇ? あの人だって性欲剥き出しで腰を振っているのですし、私がマスターの上で腰を振っても問題ないのよ。マスターもそう思うでしょ……?」

 

「っ!! ま、まだゴムして──!」

 

「ゴムなんていらないわよ! だってあの人だってしていないのですものっ! マスターもゴムなんてしないで生ハメしたい、いつもそんな顔していたわよ。私のこと、孕ませたいのでしょ……?」

 

「それは……! クリームヒルトを孕ませたい! 大好きなクリームヒルトにオレの子を産んでほしい!」

 

「うふ、あはははっっっ❤️ そうよね。あなたなら、そう言うわよねぇ❤️ 私も、マスターが──ううん、立香のことが大好きよっ❤️ あなたの子なら産んであげたいくらい、愛してしまったわっ❤️」

 

「クリーム、ヒルト! オレもヒルトのこと愛してる!!」

 

「あぁ……立香ぁ❤️ 私も愛してるっ❤️ 私と立香の子作りエッチ、始めましょう❤️ んっ、ぉ、おぉぉ──お゛ぉ゛ぉ゛っ゛っ゛っ゛❤️」

 

 そして再び二人は交わり合う。クリームヒルトの蜜壺は先程の性交で濡れに濡れており、彼女が腰をゆっくりと下ろすと立香のいきり勃つ肉棒は容易く彼女の中へと迎えられる。ゴムを隔てていなかったことで生での交わりが成され、互いの体温を感じることのできるセックスに立香とクリームヒルトは喜びの声を漏らす。同時に岩陰から響く性交の音色も聞こえ、それが二人──特にクリームヒルトを興奮させる。

 

「ふぅっ、ふぅっっ~~❤️ あいつらに、んんっ、負けないくらいっ、激しくするわよッ❤️」

 

「了、解ッ! オレがヒルトのことを、誰よりも気持ち良くしてみせるっ!!」

 

 クリームヒルトはジークフリート達を横目に、彼等には負けじと腰の上下運動を激しくする。騎乗EXのクラススキルは、B相当の力も有しており巧みに立香を乗りこなす。彼の動きに合わせて腰を振り下ろす。相性抜群の行為に技巧が合わさり、二人の快感はこれまでにない次元に達しようとしていた。更には奇しくもジークフリートとクリームヒルトの動きが重なり、二組の交合は音色となって鳴り響く。片やジークフリートは女の求めに応じて動き、まるで奉仕をしているかのような性交を。一方クリームヒルト達は互いの愛を交わらせるような、息の合った円舞の如き性交を繰り広げていた。その情交はクリームヒルトの対抗心を徐々に薄れさせたのか、ジークフリートに向けられていた視線は立香にだけ向けられるようになっていた。

 

「あ゛ぁっ❤️ はぁン゛ッ゛❤️ りつか❤️ りつかぁっ❤️ すき、大好きぃぃ❤️ クリームヒルト、りつかとのエッチ大好きぃぃぃ~~❤️❤️」

 

「ふっ、はっ!! オレ、も! ヒルトとのエッチ、大好きだっ!!」

 

「ふぅ゛❤️ ふぅ゛ぅ゛~~❤️ りつか、りつかぁ──ガゥッ❤️❤️」

 

 動作と言葉で互いの想いを伝え合い、二人の熱は飛躍的に燃え上る。蜜液──否、クリームヒルトの愛液は絶え間なく滴って立香をマーキングし、立香の我慢汁もまたクリームヒルトにマーキングするかの如く漏れ出ていた。幾度とクリームヒルトと交わった立香をしても、生ハメの快感は彼女にとっても今までにない快感を覚えているのかその顔はどこか狂気を感じさせる。瞬間、彼女は立香に甘噛みをする。まるでサメのような激しい交尾、その熱気は隣で嫋やかに性交を営むジークフリートにも届いていた。

 

「ッ……?」

 

「んんっ❤️ んっ、騎士様ぁ? どうか、なさったのですか……?」

 

「いや、妙な胸騒ぎを感じたんだが……すまない。今はこちらに集中する」

 

 辺りを見渡すジークフリートのすぐ傍で。まさか彼の妻が他ならぬマスターに抱かれているとは、思いもよらぬ出来事であろう。彼の脳裏では危機を知らせる警報が鳴りやまなかったが、自身に恋する乙女のため性交を再開してしまう。だがこの時こそジークフリートがクリームヒルトを引き留める、最後の瞬間だったとは知る由もなかった。しかしその事実を誰も知ることはなく、二組の男女は絶頂に至る最終局面に到達しようとしていた。

 

「ん゛っ、ん゛ッ、ん゛ん゛ッ゛~~❤️❤️ あ゛ァ゛ッ゛、ア゛ァ゛ッ゛❤️ り、りつかぁ❤️ イクッ❤️ イキそうっ❤️ クリームヒルト、もうイッちゃうっっ❤️❤️」

 

「フッ、フッ、フッッ~~!! オレも、イクから、ヒルトも一緒にっ……!」

 

「あっ❤️ あっ❤️ 騎士、様ぁっ❤️❤️ わたくしの中に、貴方の子種をっ❤️」

 

「ッ! 承知、した……!!」

 

 夫であるジークフリートは別の女と、妻であるクリームヒルトは別の男と。その夫婦は隣り合わせにいながら、本来のパートナーではない別の相手に種を放ち、または種を受けようとしていた。その夫婦の愛は片時も相手のことを忘れないほど、永遠で、忠実で、裏切らない、不変のものであった。だがこの特異点の核たる島の熱気が、二人の想いを陽炎に包んでしまったのだ。かくしてジークフリートとクリームヒルトは、心の片隅で己が愛に一抹の罪悪感を抱きながらも、浮気相手と絶頂に至ってしまった。

 

「イ゛グゥ❤️ イクッ、イクイクッッ❤️❤️ クリームヒルトッ、りつかのチンポでイ゛ッ゛ちゃうゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ッ゛ッ゛ッ゛~~~~❤️❤️❤️」

 

「ぐ、ハァァァッ……!!」

 

 竜殺しの英雄、かつて復讐に狂った美姫が同時に声を上げる。片方は妻にどこか似ているが、それ以上に気品漂う男爵令嬢に子種を最後の一滴まで吐き出し。片方は夫とは似ても似つかない、弟分のように可愛がっていた男の精を子宮で受け止める。両者共に相手の体を引き寄せ、精を沁み込ませるように腰を押し付けていた。体感にして那由多の如き快感が過ぎ去った後。ジークフリートは名高き英雄に相応しい佇まいで、残心するかのように直立していた。対するクリームヒルトの方は絶頂のあまり、脱力したように立香に倒れ込んでいた。絶頂の余韻から呼吸は荒く、目は虚ろに彷徨わせていた。けれども立香の手と繋いで離さず、彼の上から降りようとはしていなかった。二組のカップルがそれぞれ深呼吸を繰り返す中、最初に口を開いたのは立香だった。

 

「はぁ、はぁ……ヒルト。オレ、気持ち良くできたかな? その、ジークフリートより……」

 

「ンッ❤️ あァッン……そうね。あの人より……とぉーっても、気持ち良かったわ❤️ あなたの子種が私の中で暴れているわよ❤️ とぉっても熱くて、とぉっても粘っこいのがねぇ❤️ ふふ❤️ 一発で孕まされちゃったわね、きっと❤️」

 

 立香の問いを聞くと、クリームヒルトは体を起こすと肉棒を抜き出す。そして彼女は指で自身の秘裂を開くと、彼女の子宮から膣道を伝いドロドロの白濁液がこぼれ出る。立香をしてもこんなに濃いものを出したのは初めてで、自分がいかにしてクリームヒルトを孕ませたかったのがを自覚することに。サーヴァントじゃなかったら、そう思わずにはいられず立香は大きなため息を吐いてしまう。

 

「かもしれないね。はぁ、ヒルトがサーヴァントじゃなかったらと思うと本当に残念だな……」

 

「ふふ……❤️ さてどうなのかしらね?」

 

「え? それってどういう──?」

 

 立香の心底残念な様子を見てクリームヒルトはくすくすと笑みをこぼし立香を見ていた。その顔は決して馬鹿にしている顔ではなく、むしろ慈母のように穏やか且つ蠱惑的な妖しさを秘めた笑顔であった。立香はその真意を尋ねようとするが、彼女は立香の未だいきり勃つ肉棒を撫で上げ思考を強引に切り替える。

 

「全く、相変わらず聞かん棒ねっ❤️ ここでしてもいいけど、続きは城でしましょう? 誰の邪魔が入らない、私達の城でね❤️」 

 

「ぁ……! う、うん! オレ達の城で……!」

 

 クリームヒルトは視界の端に入った男の存在をどこか疎ましく思ってしまい、彼女の口からは城に帰って続きをしようと立香に提案した。この時の彼女は半ば無意識のワードチョイスだったが、その言葉を立香は聞き逃さなかった。クリームヒルトは自身の居城を立香に向けて私達の城と言ったのである。本来であれば彼女と夫が住むはずだった城だったので、立香を夫と同格の存在として認識してしまったことにより私達のと口にしてしまったのではと立香は推察し、これが事実だったら嬉しいと感じていた。立香はその正否を彼女に聞くことはしなかったが、城に帰る道中で彼女が思い出したかのように口元を押さえたのを見て、自分の考察が正解かもしれないとほくそ笑んだ。

 

「あぁ……騎士様ぁ❤️ 貴方の熱が、わたくしの中で広がっていますぅ❤️ 貴方との繋がりを得られて、わたくし嬉しいですっ❤️」

 

「君が嬉しいのなら、俺も嬉しく思う……」

 

 立香とクリームヒルトが帰った後、ジークフリートは幻霊の女性を介抱しつつも二人がいた場所に視線を向け続ける。行為中に常に感じていた、マスターの存在、何より最愛の妻がそこにいた気がしてならなかったのだ。だが二人の存在は既にどこにも感じられなかった。心に引っかかりを感じるが、幻霊の彼女にもう一度したいと強請られると、妻やマスターを気にかける心が揺らいでしまう。結局ジークフリートは妻の様子が気になるも、別の世界で縁が出来てしまった女性達に囚われてしまう。結局彼がクリームヒルトと再開するのは、特異点の体感時間で一ヶ月も先のことになるのであった。

 

 ──────

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 ジークフリートの体感でビーチの青姦から数ヶ月以上経った。現在の彼はクリームヒルトと関係を修復し、彼女の城に滞在していた。当初この特異点に来た際に彼は別の世界で会ったことがあると見知らぬ女性に話しかけられ、何故だかその女性を放ってはおけずお茶してしまったのが全ての始まりだった。その現場をクリームヒルトに見られたことで喧嘩が勃発。クリームヒルトとは喧嘩別れしてしまったのである。それからはクリームヒルトの誤解を解く機会を伺いつつ、次々と出会う別の自分と縁のあった女性達の対応を行っていた。そして現在、紆余曲折あったもののようやく穏やかに夏休みをようやく過ごせるようになったジークフリート。彼は身重(・・)であるに関わらず朝早くから仕事をする彼女の部屋を尋ねるのであった。

 

「クリームヒルト。朝早くからすまない。部屋に入ってもいいだろうか? 君の、顔が見たくてな」

 

「──んんぅ!? っぷはぁ、あ、あなた! い、今はちょっと……ぇ、この状態でしたいの? ちょっと待ってくださるっ!? 机が散らかってて今片付けるから! も、もう……し、仕方ないわね……ん、どうぞ入ってきても良いわよ」

 

「ああ、失礼するよ。ん、今日はその衣装だったか。うん、いつ見ても似合っている。君には黒も似合うが、やはり白は特別な感じがするな。その衣装がウェディングドレスに見えるのも関係あるかもしれないな」

 

「そ、そうね。ンッ❤️ あァッ❤️ もうぅ、お気に入りよぉ゛❤️」

 

 ジークフリートがクリームヒルトの部屋に入るとそこには最愛の彼女がいた。彼女は椅子から立ち上がっており、机を支えにして中腰の体勢で固まっていた。今日の彼女は白を基調とした水着を着ており、普段とは違う雰囲気を纏っていた。今日着ている衣装がウェディングドレスを基調としており、それが特別さに拍車をかけているとジークフリートは感じる。かつて体験したであろう彼女との結婚式を想起し、ジークフリートは朝から来た良かったと確信してしまう。だが少々気になることがあり、ジークフリートはつい口に出してしまう。

 

「クリームヒルト、口元に何かついているぞ。フッ、君らしくないな。それはひじきか? 朝食に和食を取るとは珍しいな」

 

「えッッッ!? えぁ、そ、そうよ! 最近、あの子の影響で和食も食べるようになったの」

 

「マスターの影響か……んっ」

 

 クリームヒルトはジークフリートの指摘に急ぎ手で口元を押さえると掃って落とした。ひじきにしては薄いように見えたが、それ以外あり得ないとジークフリートは思い深くは追及しなかった。またこの際、クリームヒルトがジークフリートの方に大声を発したことで、彼女の口臭が鼻につき顔をしかめてしまう。そのことも追及しようと思ったが、女性に臭いのことをずけずけと言うのは駄目だと認識しており何も言わなかった。

 

 しかしジークフリートがクリームヒルトに関して気になる所はまだあった。彼女は運動をした後のように息が上がっており、またほんのりと赤らんだ頬が色っぽさを感じさせた。机には次の演劇に向けた書類が乱雑に山積みされており、先程の会話から察するに床に散らばってしまったの急いで片づけたからとも考える。熱い息を吐き出す彼女を見てジークフリートは心臓の鐘が早まるのを感じた。堅物と言われることが多い彼とて、妻の色っぽい姿には自然と惹きつけられてしまう。しかしジークフリートは今だ平静を取り戻さない彼女の姿から、サーヴァントも罹ってしまう特殊な風邪になってしまったのかと心配が勝った。

 

「クリームヒルト、息が荒いが平気か? サーヴァントは病気にはならないが、以前カルデアでは風邪が流行ったことがあった。もしやそういった特殊な病にかかってはいないかと心配になる息遣いだ。今の君は特殊な状態だから余計にな」

 

「えっ!? い、いいえぇ!! 全ッ然ッ、健康ですけどッ!? ふっ゛❤️ おっ、ぉ゛ぉ゛……❤️ む、むしろ、愛しい 子(・)の熱でっ、元気一杯ですがッ❤️」

 

「それならいいんだが……君と俺の子か。感慨深いな」

 

「ふっ、ォ゛ッ゛〜〜❤️❤️❤️」

 

 ジークフリートが自分と彼女の子と呟くと、彼女は身体を大きく震わせて顔を机に押し付けた。手に持った書類はシワクチャに握りしめられており、彼女も自分との子供に歓喜が溢れてしまったのだとジークフリートは捉える。そのまま彼はクリームヒルトの腹部に視線を下げた。彼女の純白で力強く掴んでしまえば壊れそうだった臍が、今やバレーボールほどに膨らんでいた。クリームヒルトは妊娠していたのだ。

 

 何度も夢かとジークフリートは思ったが、目の前にいる彼女の姿が現実だと告げていた。このプレジデント・アイランドではサーヴァントは受肉したような状態になり、霊体化を行いことが出来なくなっていた。その代わり極めて低い確率だがサーヴァントでも子を孕ませる、妊娠することが確認されたのである。

 

(まさか彼女の城に来て、最初の夜で出来てしまうとはな。正直、彼女とした記憶を全く覚えていない(・・・・)のが心残りだが……子供が生まれた後、改めて思い出を作ればいいか)

 

 ジークフリートはクリームヒルトと関係を修復した夜、執事になっていたジークや自身と妻のマスターであり、恩人たる藤丸立香との晩餐が楽しく酒が進み過ぎたのだ。またこの島の酒は特別性なのかアルコールがとても強く、耐性のあるジークフリートとて数杯で酔ってしまったのは記憶に新しかった。そうしてふとジークフリートは立香に聞きたいことがあったことを思い出した。

 

「そういえばマスターはまだ部屋にいるだろうか? いつもは朝早くから出かけているようだが、クリームヒルトはマスターの向かった場所に心当たりはあるか?」

 

「ふぅー、ふぅー❤️ さ、さぁ? あの子は演劇の打ち合わせで忙しいですからっ。ふぅ❤️ ぁっ❤️ どこにいるのか、私も完璧には把握していないわっ❤️」

 

「そうだったか。なら散歩しながら気長に探すことにしよう。忙しい時にすまなかった。何か俺に手伝えることがあったらいつでも言ってくれ。全力でサポートする」

 

「あ、ありが──ぁ、ぁぁぁっっ❤️」

 

「んん……クリームヒルト、お節介かもしれないが換気をした方がいいかもしれない。何か異様な臭いがこもっているような気がする……決して、君が臭うという話ではないが……すまない。女性の部屋で言うべきではないことだったかもしれない」

 

 ジークフリートは一瞬クリームヒルトの方からイカのような臭いを感じた。以前から彼女の部屋で異様な臭いを感じることがあった。彼女は窓を閉め切っていることが多く、それが原因だと思った彼はつい口を出してしまった。クリームヒルトは一瞬呆けたような顔をしていたが、すぐに元の凛々しい彼女に戻り頷いた。

 

「ふぁ……え、ああ、そう、ねぇ❤️ 後で開けておくわぁ……。あ、い、今から大事な会議があるから、もう出ていってくれます? 夜までかかると思いますのでっ、あなたも愛人達と遊んできたらぁ❤️」

 

「彼女達は愛人などでは……すまない。俺はもう行こう。エリアリーダーの業務頑張ってくれ……愛しているよ、クリームヒルト」

 

「え、ええ。私も愛──んっ❤️ ンンッ❤️ ちゅっ❤️ ちゅるぅ❤️ ちょ、ちょっと❤️ あの人が出ていくまで待てないのっ❤️ もぉ、わがままな子ねっ❤️」

 

 ジークフリートはクリームヒルトに愛を伝え部屋を出ようとする。部屋を出る間際、彼女が何やら悶えていたが、いつも通り(・・・・・)の出来事だったので気にせず部屋の扉を閉じる。そして彼は立香を探すついでに、クリームヒルトの提案もありこの島で知り合った彼女達に会いに行こうと日差しの中を歩き出す。そんな折、ふとジークフリートはクリームヒルトと再開した時の言葉を思い出す。

 

『今更会いにきても、もう遅いわよ』

 

 こうして仲直りできたと言うのに、もう遅いというのはどういうことだとジークフリートは思い出す度に首を傾げる。生前死に別れてしまった彼女とこうして巡り合い、今やバカンス来るまでなったというのに。加えてサーヴァントとなったことで縁の無くなったことだと思っていた、我が子ができるという奇跡も起きたのだ。何も遅いことなどなかった。ジークフリートは過去最高潮に幸せだと自負していた。ジークフリートは日差しを見上げて呟く。

 

「この島に来て、良かった」

 

 心の底からの本音を誰に聞かせるでもなく呟いた。プレジデント・アイランド。そこは一夏のアバンチュールがまかり通る常夏の楽園島。たった一人を愛し抜いていた夫婦は、今や夫(妻)と同等に愛する者が出来るほど島の魔力に取り憑かれてしまっていた。だがそこには不幸せを感じている者はおらず、新たな幸福で満たされた男女は夏を謳歌し続けるのであった。

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