オリオン×アルテミスが好きな方、浮気やNTRと思わし描写、都合の良い設定が苦手な方におすすめ出来ない小説ですので、ご注意ください。
藤丸立香はマイルームにてボックスから手に入れた景品の仕分けを行っていた。
手間のかかる作業だが、どの英霊に使うか、どれくらい貯めて置くかを考えるのが立香は好きで黙々と仕分けをしていたが、カルデアでそんな穏やかな時間が長く続くわけもなく、マイルームの扉があわただしく叩かれる。
カルデアで長い間、過ごした立香はドアの叩き方である程度は誰なのか推理することが出来るようになっていた。今扉の前にいるのは、弊カルデアの古参の熊と同じ魂を持つ浮気症の酷い彼であろうと察した。
「助けてマスター! 今日のアルテミスは本気でやばいんだっ!」
「……タダイマ、ルスニシテオリマス」
「嘘つけー! てゆうかこのやり取り熊の俺にもしたって聞いたぞー!」
立香は自分の記憶が正しければオリオンはアルテミスとレイシフトで旅行に行っていた筈だったが、声を震わせマイルームに避難しに来たことから旅行先での開放感からまた浮気しちゃったのかなと思った。立香は仕方なく扉を開けると、一目散に侵入してきたオリオンは扉のロックを閉める。
似たようなやり取りを熊のオリオンの時から何度も繰り返しているため、自然とまたかーと言った表情に立香もなってしまっていた。
「そんな目で見ないでくれよぉ……今回は俺悪くないんだよぉ……半分は」
「半分もあるならオリオンが悪いでしょ、おとなしく捕まりなよ……あ、電話だ」
二人がそう言い合っていると立香の通信端末に着信が入っており、相手は件の中心にいるであろう女神だったので、立香は迷い無く通信を繋いだ。
「お疲れ様、アルテミス! ……うんこっちに居るよ……そっか、熊の方は捕まえたんだね……うん大丈夫だよ、以前渡されたオリオン対策の礼装で捕まえておくから」
「ちょ、ちょっとマスター? 俺対策の礼装……? ま、待ってッ! ──ギャ──蠍!!!」
以前からオリオンはアルテミスから逃げる時は立香の部屋に逃げ込むことが多かったので、アルテミスからオリオンを捕らえるための蠍型の魔術礼装を受け取っていたのだ。効果は抜群のようでオリオンは苦悶の声を挙げて天井の隅に張り付き動かなくなるほどだった。
立香はオリオンの痴態を眺めていると部屋の扉が開く、そこには白銀の長髪を靡かせ、豊満な体を扇情的なドレスで包んだ美の化身とも言うべき女性──女神アルテミスと幾つもの矢が突き刺さり綿がはみ出ている熊のオリオンがいた。
超人のオリオンが言っていた通り、アルテミスから昇る怒気のオーラと熊のオリオンの惨状、人理修復の初期からアルテミスと共に駆け抜けて絆を深めている立香は、今日のアルテミスはヤバイというのが心の底から理解出来た。超人のオリオンも蠍型の魔術礼装とアルテミスを交互に見て慌てふためいていた。
「やっほ~マスター! オリオンを捕まえてくれて、ありがとー! カルデアの中で弓矢を乱射しなくて済んだわー!」
「それは絶対辞めて! まぁいつものことだから慣れっこだから、気にしないで」
玲瓏としているが怒りが滲み出るかのような声で話すアルテミス。ダーリンではなく名前で呼んでいるのも、今日のアルテミスはヤバイと言っていた理由の補強になったと立香は思った。
そんな思いも露知らず、アルテミスは立香の言葉に何か気になったのか彼をじっと見つめて黙思していた。長い間、一緒に戦ってきたとはいえ、神霊を完全に推し量るのは不可能なので、立香は少し緊張しながら声を掛けた。
「どうしたのアルテミス? オレの顔に何か付いている?」
「……ううん、大丈夫よマスター! 気にしないでちょーだい!」
アルテミスは何でもないと元の様子に戻ったかのように喋ったが、先程の普段とは違う顔付きに立香は何か企んでいたのではないかと思っているとアルテミスは地を這う蠍型の魔術礼装を手に取り解除していた。
すると天井の隅に張り付いていたオリオンは安堵したのかずるずると降下して床に座り込むが、目の前に立つアルテミスを見てオリオンはその雄々しい体あくせくと動かし浮気の弁明をし始めた。
「ア、アルテミスさん、あ、あの件に関しては深ーい事情があってですねぇ……」
「……うん、もういいわよ」
「──それで、彼女から一夜だけと誘われて仕方なく……え? 許してくれるの?」
そう言ってオリオンはアルテミスを見上げる、そこにいるのは何時ものニコリと笑うアルテミスだった。だが一つ違うのは目は笑っていなかった。二人の間に流れる唯ならぬ雰囲気に立香は口を挟めずにいると、アルテミスは立香もましてやオリオンは予想だにしてなかった言葉をオリオンに告げた。
「うん、もう貴方の浮気症にはほとほと愛想が尽きちゃった……別れましょうかオリオン」
「はっ…………う、嘘だろ!? アルテミス!」
「まさかっ……!」
予想外の発言に立香は驚愕してあんぐりと口を開けてしまう、開いた口が塞がらないとはこのかと思うほどの出来事だった。確かにオリオンの浮気症は酷いものだが、オリオンとの金婚式の際に彼なりの理由を知ったアルテミスが今更別れる等と言い出すとは立香には思えなかったからだ。
蚊帳の外である立香でこの驚きようだが当の本人であるオリオンの驚愕はそれ以上でかつてはオリュンポスで神を撃ち落とした大英雄とは思えぬ程の狼狽だった。だがアルテミスはそんな様子の彼を我関せずと言った態度で、次の爆弾発言を投下した。
「そういうことだから、これからは私を気にしないで好きに女の子と遊んでいいのよ……私も貴方とは正反対の人を恋人にするから! ね、マ・ス・ター♡」
アルテミスはそう言うと立香を逃さぬように強く組む、当の本人である立香とその光景を見たオリオンは本日二度目にして最大級の驚愕の声を挙げる。
「うぇっ!? ど、どうゆう事!?」
「はぁ!? じょ、冗談だろ、アルテミス……!?」
オリオンはアルテミスに詰め寄るが、彼女は無視を決め込んでおり更にマスターへのアプローチを続ける。
「マスターは誰かさんと違って無節操じゃないし、ハネムーンの時みたいな無理なお願いにも付き合ってくれて優しいから、恋人にするならマスターかな……って、マスターは私のこと嫌い?」
「嫌いじゃないけど……いきなり恋人になるとかは、ちょっと性急するぎるよ……」
腕から感じる柔らかな感覚に一瞬で顔が沸騰したように赤くした立香はアルテミスの上目遣いとオリオンの眼光に若干、竦みながらそう答える。
実際、立香はアルテミスとは長い付き合いで、彼女の性格もオリオンには敵わないがある程度把握していて、結構な頻度でアルテミスの愚痴を聞いたり等のプラベートな関係も築いていた。
彼女自身のルックスやスタイルも立香の好みそのものだが、前の彼氏で友人と思っている男の目の前で告白を受け入れる勇気はなかった。それを聞いてアルテミスは納得した風に頷くが、一向に立香の腕を放さなかった。
「うんうん! それじゃあ、もっとラブラブになるためデートしましょ! そうね、明日マスターが言ってた鼠の遊園地に行きましょ! 約束よ! 忘れたら天罰だからね~!」
「えっ! ちょっ、アルテミス! まだ行くとは言って──行っちゃった……」
梃子でも動かなかったアルテミスは一方的にデートの約束を取り付けると、一瞬で立香の傍から離れマイルームから退散した。後には部屋の主である立香と心なしか萎んで見えるオリオンがいた。
「あーオリオン、大丈夫……?」
「あ、ああ全然大丈夫だぞ、ハハハー! あいつの突拍子も無い発言にはお互い困らされるな、マスター! おおかた別の男とイチャイチャして俺にヤキモチを焼かせる、そんな考えだろ! あいつが本気で俺と別れる気なんて無いさ!」
そう言ってオリオンは笑い飛ばそうとする。実際、立香もアルテミスの別れる発言はオリオンにお灸を据えるためだと推測していた。
「まぁしばらくは大人しくしておくさ……明日のデート、別の予定が入ってるならそっちを優先して大丈夫だからな、アルテミスが何かしてくるようなら俺が対応してやるからな! んじゃあ今日は帰えって寝るわ! またなマスター!」
「あ、ありがとう、オリオン! お休みー」
超人オリオンが放置されていた熊の方のオリオンを担いで帰るのを立香は見送ると、ベットに寝そべり明日のことを考える。
オリオンからはデートに行かなくても良いて言われたが特に予定も無いし、アルテミスと二人きりという珍しい状況に興味も有ったので、立香は明日のデートに向けて準備を進めていると、アルテミスから電話が掛かってきた。
「マスター、今大丈夫? もうダーリンは帰った?」
「オリオンならちょっと前に帰ったよ……改めて聞きたいんだけど、本当に別れたわけじゃ無いよね?」
立香はアルテミスがオリオンのことをダーリンと呼んだことや、先程のオリオンの推測を合わせて本当に愛想が尽きたのかを聞いた。
「私がダーリンに愛想尽きるなんてあり得ないわ! 当たり前じゃない!」
「あーやっぱり、そうだよね。理由としてはオリオンに浮気された相手の気持ちを知ってもらいたいから、そんな感じ?」
立香がアルテミスの意図を汲んだ確認をすると、電話越しにも分かるくらいにアルテミスが頷いてるのが想像出来た。
「うんうん、そうなの! 最近ダーリンの浮気が酷いから懲らしめたいのと、マスターとデートすることでダーリンがどういう反応するか見たいの……だからマスターに協力してほしいんだけど、良い?」
「うーん、まぁいいけど、オリオンもオレと同じ推測していて気にしないって言ってたから、あんまり効果無いかもしれないよ」
オリオンはアルテミスに振られた直後は動揺していたが、帰り際にアルテミスの思案を推測する程、落ち着いて見えたのであまり効果が無いだろうと立香は思っていたが、アルテミスは立香の言葉を聞いてくすりと笑う。
「あ~大丈夫よ! ダーリンはマスターの前だから強がっただけで、内心はまだ動揺してるわ!」
「ふーむ、そっかー。アルテミスがそう言うならそうなのかな……デートの件、オレで良ければ協力させてもらうよ」
立香がそう言うとアルテミスは嬉しかったのか耳が痛くなるくらいの大声で感謝された。
「やったー! ありがとう、マスター! じゃあ、じゃあ、待ち合わせの時間とかは後で連絡するわね! ばいばーい!」
「了解ー……めっちゃ耳に響いたなぁ」
それからしばらくするとアルテミスからデート先や待ち合わせの時間が送られてきたので、明日着ていく服等の準備を終えた立香は期待不安入り混じった感情で眠りについた。
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デート当日、立香は待ち合わせの二十分程前から待ち合わせの場所にいると周囲の人がざわざわとしていたので周囲を見渡すと騒ぎの方からアルテミスがやって来ていた。
アルテミスはいつもの露出の多いドレスではなく、長い銀髪をポニーテールに束ね、薄いベージュのTシャツとロングスカートを身に纏いカルデアでの天真爛漫な彼女の姿とは打って変わり大人びた姿に立香は不覚にもドキリとした。
「わぁー♪ マスター! ……ううん、立香も早いわね! カルデアでの制服も良いけど、今日の立香もとっても素敵ね!」
「あ、ありがとうアルテミス。アルテミスもいつも綺麗だけど、今日のは大人びて見えて、凄く綺麗だ……」
互いを褒め合う立香とアルテミス、何時もと違う雰囲気に二人は何だか気恥ずかしくなり顔色を変える。
「そう言われると嬉しいわ! ……何だかこのやり取りムズムズするわね! 早く行きましょ!」
「う、うんそうだね、アルテミス目立ってるし早く入ろうか……ってアルテミス!」
アルテミスは昨日と同じく腕を組んできたが、更に彼女の豊満な双丘の谷間で立香の腕を挟み込む。服越しでも分かる程の柔らかさからくる興奮や、大衆の面前でイチャイチャしていると見られる恥ずかしさが合わさり、立香は顔が熱くなっていた。
「立香の顔赤くなってて、かわいい~! マシュちゃんとかにしてもらったこと位あるでしょ?」
「それとこれとでは話が違うんだよぉ……! ッ!?」
だが直後、立香は真後ろから射抜くような鋭い殺気を感じたので後ろに振り向こうと思ったがアルテミスが小声で制止し、計画通りと言わんばかりにくすりと笑い囁く。
「ふふ、大丈夫よ立香、
「えっ、オリオン? オリオンも遊園地に来てんだ。なんでだろう? うーん……あっ!」
立香はふと昨日、オリオンがデートは無視しても良いと言っていたこと、もしかしたらオリオンは自分に代わってアルテミスとデートをしようと思っていたんじゃないかとアルテミスに話した。
「そうねー、ダーリン的には謝ってデートしたら仲直り出来ると思ってたんでしょうね……まぁ、今回はそうは問屋が卸さないけどね!」
「これで少しは反省すると良いけどね……取り敢えず作戦通りこのままオリオンの前でデートするって事で良いのかな?」
「うん、それでOKよ。さぁて、ダーリンを懲らしめる為のデートだけど、立香と遊びたかったのも本当だから! 楽しみましょうね!」
そう言ってアルテミスは心底楽しみと言った声色で立香に微笑みかける。立香もアルテミスと同じ気持ちで久しぶりの遊園地で気になっていた人(神)と存分に遊び尽くそうと張り切る。
「うん! 思いっきり遊ぼう! それじゃあここの目玉である三つの山を制覇しに行こうか!」
そう言って立香はアルテミスをリードして歩き出す姿はまさしくカップルそのものだった。
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そんな仲睦まじいカップルに見える二人を柱の陰から見ている一体の着ぐるみがいた。
(つい睨みつけちまったがセーフ、だったか……? アルテミスなら気付いてもおかしくないが……)
中の人の大きさからギチギチになっていて端から見ても不自然な着ぐるみの中身こそギリシャ最高の狩人を自称しそれに恥じぬ力を持つ益荒男──オリオンであった。
(遠回しに来なくていいと言ったつもりだったんだがなー、お人好しすぎるぜマスター)
オリオンは一方的な約束でも律儀に守る立香に呆れながら心の中でそうひとりごちる。立香とアルテミスの推測通りオリオンは立香の代わりとしてアルテミスとデートすれば万事解決だと楽観視していたのだが、そう上手くはいかなかった。
立香のマイルームでデート先は聞いていたので、先回りしてアルテミスを待っていたが、その直ぐ後に立香が来たので事情を話して帰ってもらおうとするが、アルテミスも来てしまい慌てて隠れてしまった。
こうして予定通り二人のデートは始まってしまったが、そのまま帰るのも釈然としないのでオリオンは二人の様子を見張るため着ぐるみに入り尾行をしていたのだ。立香達は目当てのアトラクションの方を目指して歩き始めたのでオリオンも群がってくる客を適当にあしらいつつ監視を始めた。
まずアルテミスと立香は移動する時には必ず腕を絡めあい、立香はアルテミスの大きな二つの双丘の感触を腕から堪能しており薄く顔が赤くなっており、アルテミスもそれを把握しており立香の反応を楽しんでいるのか強く押し付けている。
(つーか人目を憚らずイチャイチャしすぎだろ! マスターも何か言ってやれ!)
そうオリオンが思っているとその念が通じたのか、立香もアルテミスに恋人繋ぎを辞めるよう提案した。
「ア、アルテミス! ちょっとくっつき過ぎだよ、他の人も見てるからもうちょっと離れてよぉ」
「周りなんて気にしない、気にしない~! マスターは私と恋人繋ぎするの嫌?」
「うっ……ま、まぁ嫌じゃないけど」
(マスター! そこで怯まず、もっと頑張れよー!!)
そんなオリオンの心の声も空しくアルテミスのつぶらな瞳に負けた立香は恋人繋ぎを続行する。ほどなく立香はアルテミスとのデートに夢中になったのか周りの視線を気にしなくなりアルテミスとの恋人繋ぎはさらに強く結ばれていた。
時間は少し経ち、アトラクションをいくつか遊んだ頃。
何個目かのアトラクションで立香とアルテミスは水辺をイメージしたステージを駆け回るジェットコースターに乗り込もうとする。立香はアルテミスに濡れるアトラクションだと注意していたが、アルテミスは全くと言っていいほど聞く耳を持たず、レインコートを着ようとする立香を引っ張り乗り物の席に座る。
(あーご愁傷様、マスター。アルテミスに忠告とか通じるわけがねーぜ)
心の中でオリオンがそう思っていると乗り物が動き出しオリオンから見えなくなる。しばらくして案の定、立香とアルテミスずぶ濡れの状態で帰ってきた。
アルテミスは面白かったと満面の笑みで、立香も何だかんだ楽しかったのかまんざらでもないと言った表情だったが、何かに気付いたのか一瞬で顔が赤くなった。
(あん? マスター急にどうしたんだ……って、おお!)
ずぶ濡れになったことでゆったりとした上着がピッチリと体に張り付きアルテミスの豊満な双丘が露になっていた。家族連れや、恋人連れ、様々な男達が思わずもそれを凝視するが、立香は手早く自分の予備の上着を取り出しアルテミスに着せる。
アルテミスは一瞬キョトンとした表情をするが、ゆるりと微笑む。
「あ! ありがとう、立香……でも、立香ならもう少し見てても良かったのに♡」
「っ! は、早く次のアトラクションに行こう!」
アルテミスのからかいに立香は平静を保とうとアルテミスの手を引き歩き出すが、耳が赤くなっていることから恥ずかしがっているのは一目瞭然だった。
(むぅ、なんか良い雰囲気じゃねーか、アルテミスもマスターももうちょい節度を持って接しろよ……)
だんだんとオリオンの中で立香とアルテミスの交友に対する焦燥感が溢れていたが、まだオリオンはそれを自覚してはいなかった。
正午過ぎ、立香のお腹が空いてきたことから二人は食事を取ることにしたようで飲食店に入って行った。だが何やらアルテミスは用事があると言って立香を席に待たせて何処かに行ったが直ぐに戻ってきた。
「ごめんね~ ここに来たら買いたい物があったのを思い出したから行っちゃた」
「別に大丈夫だけど、何を買ったの? お土産は後で買おうって話だったよね?」
「ふふふっ……これでーす!」
そう言ってアルテミスが買い物袋から取り出したのは遊園地のキャラクターを模したのペアのヘッドバンドだった。
恋人同士のキャラクターのペアセットなのでこれを付けるということはカップルないし親密な男女という匂わせになるので付けるのに勇気がいるものだった。
「あー成程、アルテミス好きそうだよね、こうゆうカップル系のグッズ」
「うん! ここに来たら恋人と一緒に付けたいと思ってたんだけど、立香と遊ぶのに夢中でつい忘れちゃってたわ……♡」
そう言ってアルテミスは立香の指に自身の細長い純白の指を強く絡める。立香は何か言いかけたが、ぐっと飲み込み彼自身からも指を絡める。
熱い目つきで見つめ合う姿は何処からどう見ても恋人同士の一時にしか見えない時間を二人は楽しんでいたが、それを面白く思わない人も勿論いた、アルテミスの本来の恋人であるオリオンだ。
(おいおいマスター、お前の本命はマシュちゃんだろうが! 何、人の女に色目使ってるんだよ!)
無意識のうちにオリオンは入園の時のように立香に向けて殺気を込めた視線を送ってしまう。だが彼等のムードは既にオリオンの無意識の殺気では崩せない程に強固だった。
そうしていると店員が料理を運んできたことで二人とも我を取り戻してか、手を離したのでオリオンはホッと息をついたのも束の間、アルテミスは立香にあるお願いをした。
「ねぇ立香、私あーんって食べさせてもらったことないからしてほしいんだけど……だめ?」
「あー確かにアルテミスがオリオンにすることは有っても、オリオンがアルテミスにしてるのは見たことないね」
(そりゃそうだろ、人の多い食堂でなんて恥ずかしくて出来ねーよ!)
度々、食べさせてほしいとお願いをアルテミスからオリオンはされていたが、周りの視線を気にしてすることは出来なかった。
立香も同じ気持ちだろうとオリオンはたかをくくっていたが、彼らしからぬ思わぬ行動に出た。
「うーん、バカップルみたいで恥ずかしくて普段ならやらないけど、今更か……はい、あーん」
「あーん! ……ふふ! なんだか何時もより美味しく感じるわ! ありがとう立香! おかげで夢が一つ叶ったわ!」
普段は目立つことが苦手な立香だったが、今日は入園の時からアルテミスの美麗、積極的なアプローチ等で目立っており、今更これくらいで目立っても変わらないと吹っ切れたようだ。
食べさせてもらったアルテミスは心の底から喜び、嬉しさが溢れているかのような笑顔で立香とオリオンは勿論、他の客も思わず見惚れてしまうほどだった。
(あんなに笑った顔、俺もそうそう見たことがねぇ……本当に楽しいんだなアルテミス……)
「そんなに喜んでもらえるならやった甲斐が有ったよ もっとやる?」
「ええ! 恋人と食べさせ合うって夢だったもん! あっ、次は立香が食べる番ね! はい、あーん!」
他人からは着ぐるみによって見えなかったが、見えていたら満場一致で心配されるほどのオリオンは苦悶に満ちた顔をしていた。
腕を絡め、食べさせあいっこをしたり、その後は遊園地のキャラクターを模したお揃いのヘッドバンドを付けたりと、誰が見てもバカップルそのものだった。
自分には見せた事のない服を着たり、自分以外には見せなかった表情を惜し気もなく別の男に晒すアルテミスを見てオリオンはかつてないほどの焦燥感が心を蝕んでいた。
(アルテミスのやつ、あんなにヘラヘラしやがって……俺の浮気にとやかく言えないくらい自分も楽しんでるじゃねーか……くっそ! 俺は何をしてるんだ……)
オリオンは今すぐ二人に駆け寄りひとこと言ってやりたいと思ってはいたが、足が思うように動かなかった。
己の背丈の数十倍もある獣、怪物にすら怯むことなく挑みかかり、勝利してきた超一流の狩人であるオリオンだが、もしアルテミスが本気で別れたと思っていて、彼女の口からそう告げられたらという考えが頭によぎると話しかけることは出来なかった。
そうしてオリオンがズルズルと尾行を続けていると時間はあっと言う間に過ぎ去り、遊園地のキャラクター達による夜間パレードが終わる頃には辺りは暗くなっていた。
運良く最前列を取れたようで立香とアルテミスは手を強く繋ぎ、鮮やかな電光と共に踊るキャラクター達の行進を見守っていた。
一方でオリオンはそろそろ着ぐるみだと動きづらくなると思い、着ぐるみを元あった場所に返却して、変装をして立香とアルテミスを尾行していた。
(ううむ、良く見えねぇな……何とか声は聞き取れるが)
だがオリオンは立香とアルテミスから離れた場所しか取れず、物理的に彼等の姿を見ることが出来なかったので聞き耳を立てて二人の会話を聞いていた。
「立香、今日は本当に楽しかったわ! 立香とのデート一回で私の夢がたくさん叶ちゃったわ!」
「オレなんかとのデートでも楽しんでくれたなら良かったよ。次に来る時の参考程度になったら上々だと考えてたから」
「あ~たぶん、他の人とは来ないわよ?」
「えっ……」
聞き耳を立てていたオリオンも立香も疑問に思ったようでアルテミスの方を伺っていると、アルテミスは語り出した。
「だって他の人と来ても立香とのデートの方が楽しかったって思っちゃうから、来ないわ。またここに来るなら、立香とね」
「あー、アルテミスってそういうのをさらっと言えるのずるいなー。……おもまた一緒に来たいな」
「うん! まだまだ回れてない場所はいっぱいあるから、また来るのが楽しみー!」
そう言い合う二人の仲は今日のデートでより一層、強くなっているとオリオンは感じた。
アルテミスは以前から立香のことを気に入っていたが、立香の方もアルテミスとのデートをして、彼女が気になり始めているような雰囲気がたびたび合ったのがオリオンは気にかかっていた。
(まさかと思うがマスターのやつ、アルテミスに惚れてないよな……いやいや、まさか人の女に手を出すわけない、よな)
オリオンがそんなことを考えているとナイトパレードが終わったので立香とアルテミスも移動するようだ。後を追うと、グッズやお菓子を販売している店に入っていったのでオリオンは店の近くで待機することにした。
しばらくして、立香とアルテミスはカルデアに持っていくであろうお土産を抱えて出てきたので尾行を再開する。
向かう先は遊園地の出口のようで、オリオンはやっと胸糞悪いデートも終わりかとホッと一安心していると、アルテミスは立香がどこかに連れて行こうとしていた。
(あん? アルテミスのやつマスターをどこに連れて行くつもりだ? まだ遊び足りないのか……?)
オリオンも大柄な体を縮こませ追いかけると、アルテミスと立香の目の前にはお城を模した宿泊施設があった。
だがそこに入る客層がカップルに見える男女一組が多いこと、己の経験から連れの女性を見る男の獣じみた目付きから、ここはいわゆるラブホテルだとオリオンは推測した。
アルテミスは何故ここに、そんなことを考えるオリオンを尻目に顔を赤らめてホテルに入ろうとする立香とアルテミスを見てオリオンは思考を放棄して二人を止めるため駆け出す。
だが待っていた──そう言わんばかりに振り向いたアルテミスがオリオンに向かって手をかざす。
「ここから先は覗き見厳禁よ。カルデアで反省しててね、ダーリン♡」
「なっ!? ア、アルテミス! ま、待ってくれ!」
アルテミスが手を振ると、オリオンの視界は一瞬で暗転する、視界が元に戻るとそこは、毎日見ているカルデアの一室であった。
「ッ!? ここ、は……俺の部屋か! 強制的に戻されたのか、クソッ今すぐ戻らねーとアルテミスとマスターが……! ちっ! こんな時にメールかよ!」
オリオンは今すぐ戻らないとアルテミスとマスターがヤッてしまうと思い何とか戻ろうするが、部屋に備え付けられた通信端末にメールが届く。
送り主はアルテミスだった。
『嘘浮気でダーリンを懲らしめよう作戦、大成功! これに懲りたら浮気はしないこと♡ 愛しいアルテミスより』
「はぁぁ!? 嘘浮気、だとぉ!?」
嘘、つまりオリオンの当初の予想通り、アルテミスは浮気を懲らしめるためマスターと浮気した風に見せていたのだ。嘘と聞いて心体が安心してしまったのかオリオンはヘナヘナと崩れ落ちる。
「やっぱり嘘だったのかぁ、はぁーそうだよな、アルテミスがマスターに本気で惚れるわけ、無いよな…………」
そう嘘だったのだ、恋人以外の男と腕を絡め、食べさせあいっこをしたり、遊園地のキャラクターを模したお揃いのヘッドバンドを付けたりと、恋人には見せた事のない服を着たり、恋人以外には見せなかった表情を惜し気もなく別の男に晒す姿も。
嘘のはずだ、オリオンはそう結論づけた。
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夜間パレードの終了から少し後。
アルテミスと一緒にお土産屋に入った立香がカルデアに持っていくお菓子やグッズを物色しているとアルテミスが話しかけてくる。
「ねぇ立香、この後行きたい場所があるんだけど、いいわよね?」
「良いけど、どこに行くの? ここから近い場所?」
「んふふ~それは秘密。ダーリンを懲らしめる作戦も大詰めだから、もう少し付き合ってね!」
お土産を手に持ちながらアルテミスは可愛らしくウィンクをしながら立香に言った。意識している女性の可愛らしい仕草を見て、立香は自分の顔が熱くなっているのを感じたので気取られないため早口で捲くし立てた。
「オッケー、それじゃ早いとこお土産を決めて作戦の大詰めに取り掛かろうか」
「はいは~い! あっ、これ可愛い! こっちのも面白い形ね!」
自由奔放な買い物だったがなんとかカルデアに持っていくお土産が決まったので、立香とアルテミスは遊園地から出ることにした。
「ちょっと歩くけど、立香なら大丈夫よね?」
「まぁこれでもアメリカ大陸を横断したくらいだから、多少は平気だよ」
「あ~そんなこともあったわね!」
そんな他愛無い話を生温い夜風に当たりながらして数十分ほど歩いていると、目の前にお城を模した宿泊施設──ラブホテルがあった。
アルテミスがそこで立ち止まり立香を手招く、その瞬間、立香の脳内に様々な憶測が飛び交う。
何のためにここに、アルテミスはここがどういう場所か知っているのか、まさか一緒に入る気なのか、困惑、興奮で立香の顔は瞬く間に赤くなった。
「ア、アルテミス、ここがどいいう場所か知ってる……?」
「ええ、もちろん。今日もそうだけど立香にはいっぱいお世話になってるから、お礼したいの……立香は、私が初めては嫌?」
告白と共に差し出されたアルテミスの手に立香の体は考える前に動き出しアルテミスと手を繋ぐと、一瞬驚いたがほのかに顔を赤らめ微笑む。
立香とアルテミスはまさしく初心なカップルと言った様子でホテルに入ろうとすると、後方から地を蹴るけたたましい音が暗闇に響き渡る。
だが待っていた──そう言わんばかりにアルテミスが振り向いたので立香も振り向くと、そこには見た事もない顔のオリオンがいた。
「ここから先は覗き見厳禁よ。カルデアで反省しててね、ダーリン♡」
「なっ!? ア、アルテミス! ま、待ってくれ!」
アルテミスが手を振ると、英霊が消失する時に発生する金色の光を発しながらオリオンは一瞬にして姿が消えた。立香は突然のオリオンに驚愕して声もでなかったが、何より立香を驚かせたのは彼らしからぬ姿だった。目にはうっすらと涙が滲み、手を必死に伸ばすその姿は子供のようで大英雄と呼ばれた彼には似ても似つかなかったからだ。
立香は浮気を懲らしめるためとは言え、心苦しいなと思っているとオリオンを飛ばした当の本人であるアルテミスは今日のデートで見せた笑顔とは別ベクトルの笑みを浮かべていた。
「立香、今の見た!? あんな顔、私も初めて見たわ! 新しいダーリンを発見出来たなんて、作戦は大成功ね!」
「そう、だね……でも浮気を懲らしめるためとは言え、ちょっとオリオンが可哀想だなぁ。アルテミスから少しフォローしても良いんじゃない?」
浮気したのが悪いとはいえ、あれほどショックを受けたまま放置するのは流石に殺生だと思い、立香は助け舟を出した。
立香がそう言うとアルテミスは考える素振りをして黙りこくり、ほんの数秒後、アルテミスは通信端末を取り出す。
「うーん、それもそうね! 今日傷つけちゃった分、カルデアに帰ったらたっぷりとイチャイチャするわ! それとオリオンには連絡を入れておくわね」
そう言ってアルテミスは通信端末を操作してオリオンの部屋にメールを送ったようだ。メールを送り終わるとアルテミスは立香の腕に抱きつき、改めてラブホテルに歩き出そうとした。
だが立香は作戦が終わったのに何故ラブホテルの方に向かおうとするのか、後はカルデアに帰還するだけだと思っていたので、アルテミスの不可解な行動を尋ねる。
「アルテミス? 何でラブホテルの方に向かうの? もう作戦は終わったでしょ?」
「ええダーリンの新しい顔も見れたから作戦は終わりよ。だから立香へのお礼しようと思って」
立香は何故、お礼でラブホテルに向かうんだと疑問に思ったが、瞬間脳裏に普通ならありえない発想が浮かび上がり顔が紅潮する。
アルテミスは立香の変化に気付き、ニヤリと笑みを浮かべる。
「え、アルテミス、まさかお礼って……」
「ふっふっふー、そのまさか! マシュちゃんとの初めての時に戸惑わないように私がと・く・べ・つに相手をしてあげる♡」
とてつもない衝撃発表に立香はいくつもの疑問が、頭に浮かんだのでアルテミスに問いただそうとするが、アルテミスからのキスによって頭は真っ白になった。
初めての異性とのキス、しかもその相手は仄かに気になっていた女神様で、恋人もいる人(神)で立香への衝撃は計り知れなかった。
「ア、アルテミス……」
「ふふ、今のファーストキスだった? 私、立香のことはかなり気に入ってるの。だから立香には私自ら導いてあげたいの、立香は嫌?」
「そんなわけ、ないよ。オレもアルテミスと、したい……」
立香の告白を聞いたアルテミスは深く頷き、受け入れる。
そして二人はもう後戻りは出来ない道へ踏み出した。
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ラブホテルに入った立香とアルテミスは一先ずシャワーを浴びようといった運びになり、先に立香から入ってとアルテミスに言われたので、立香はお言葉に甘えシャワーを浴びていた。
アルテミスのオリオンの浮気を懲らしめるための嘘浮気作戦を手伝ったお礼としてエッチの手ほどきをしてくれるとのことだ。
人理修復の初期から長い間、立香はアルテミスを仄かに想っていたが、恋人への一途さから叶わぬものとして受け入れていたのが、まさか受け入れてもらえるとは夢にも思わなかった。
立香がそんなことを考えていると背中越しに浴室の扉が勢いよく開く音がしたので振り返るとそこには、生まれたままの姿のアルテミスが堂々と立っていた。
「立香ー! 洗いっこしましょ!」
「わわ! アルテミス! 入ってくるなら一言、言ってよ! あとバスタオル巻きなよ!」
「別にいいでしょ、後でたっぷり見るんだし、立香なら堂々と見てもいいわよ♡」
立香はアルテミスに関する神話で己の裸を見た男を方法は諸説あるが殺すほどガードが堅いと書いてあったが、見てもかまわないと言われたことに嬉しさを感じつつも、刺激の強い姿を直視できなかった。
アルテミスは己の肉体に恥じる所は一切ないと言わんばかりに仁王立ちするが実際、そのプロポーションはまさしく女神と言ったもので、カルデアでも最上位と呼べる純白の双丘は重力に逆らい保たれ、脚の肉つきも程よく、お尻はもちろん安産型と全身が男を魅了してやまない完璧なボディだ。
立香も一人の男であるのでアルテミスがぐいぐいと裸体を押し付けてくるので目視してしまうと、興奮から肉棒が痛い程に勃起してしまい、何とか隠そうとするがアルテミスに手を防がれる。
「もー隠す必要ないわよ! うんうん、ダーリンのモノしか見たことないけど立香のもとても立派よ!」
「立派とか関係無く、異性の……気になっていた人に見られるのは恥ずかしんだよぉ」
立香の訴えも空しくアルテミスにはあまりピンと来ないようで、立香の雄々しくそり立つ肉棒を優しくじっくりと指で撫で上げる。
不意の衝撃に立香は情けない声を上げてしまいアルテミスにくすりと笑われてしまう。
「ふふ、可愛い声。でも洗いっこが終わるまでもう少しの辛抱よ。あっ立香、石鹸取ってくれる?」
「むぅ……はい、どうぞ」
立香はいきなり触られたことや、そもそも洗いっこすると言ってないのに先に進められていること、色々言いたいことはあったがアルテミスはどうやってもやりたいことを通してくるだろうと察した立香は流れに身を任せることにした。
感謝の言葉と共に石鹸を受け取ったアルテミスは、自身の身体に泡立たせまるで雲の様な服を着ているかのような格好になる。
ある程度、泡が付いたのをアルテミスは確認してうんうんと頷くと、立香に強く抱きつき、キスをした。
アルテミスとの二度目のキスだが、体の底から湧いてくる多幸感や口の中を這い回る舌の感触、身体を巡る快楽の波に立香は翻弄されなすがままにされていた。
さらに抱きついているアルテミスは腕や足を立香に絡め、泡をこすり付けるように細かく動き、胸板に当たる柔らかい感触に肉棒はいきり立ち、アルテミスの臍に当たる。
「ッ……!」
「ちゅっ、ちゅる……むー駄目よ立香! 相手からじゃなく自分からもリードしなきゃ! ほらもう一回!」
そう言ってアルテミスは立香を導くために離した唇をもう一度立香の唇に重ねる。
再び立香の身体を巡る快楽に押し流されないように踏ん張りながら無我夢中に行動する。
今度は立香から舌をアルテミスの口に入れると、あちらからも舌を伸ばし絡めあい、湿り気のある音が立香を襲う。
「ちゅるっ♡ はぁむっ♡ んむぅ♡ れっろぉっ♡ じゅっる♡ んんぅ♡」
だが立香は快楽に屈せず、まず空いている左手でアルテミスの大きな丘の頂点を弄り、残った右手で彼女の誕生以来、ダーリン以外に触れさせなかった秘密のクレバスを指先で開拓せんと弄ると、ようやくアルテミスから甘い嬌声が上がった。
「ひゃっぁ♡♡ んぅ♡ その調子よ、立香♡ そのまま続けて♡」
「了、解……ぐぅッ!」
立香は昔に見たうろ覚えの知識で指を動かしていると、アルテミスは立香のガチガチになった肉棒を泡立った手で包み上下運動、いわゆる手コキをし始めたが、訓練で硬くなった自分の手でしたモノとはまるで別物と感じた。
アルテミスの手は柔らかくしなやかで心地が良く、握る強さも絶妙で、数回の往復で得た情報から見つけた弱点の部分で握る力を強くする等、まさしく精密な機械のような技巧だと立香は感じた。
「うぅ、ア、アルテミス、もう出そうだから、離れてっ」
「はいは~い! それじゃ最初の一回目、スッキリしちゃおうか♡」
そう言うとアルテミス手の上下運動のペースが速まり、力強く握られ、立香はあえなく射精すると、以前に自分でした時の数倍の時間と量、立香の肉棒から射精され続けアルテミスの下半身を汚した。
アルテミスはまさかここまで勢いがあるとは思ってなかったらしく、立香を好奇と期待の入り混じった風に見つめていたが立香自身もここまで出るとは思っていなかった。
「わぁ~♡ すっごい出したわね、立香! もしかしたらダーリン以上かも? しかも、まだまだガチガチだし絶倫ね♡」
「こんなに出たのは始めてだよ、アルテミスにしてもらったからかな……?」
実際、立香は環境のせいもあるが自慰なども二~三日に数回したら十分で一回射精すると回復に少々時間が掛かるのだが、アルテミスを前にすると射精直後にもかからず勃ち上がっていた。
立香の言葉にアルテミスは得意気な表情で肉棒を指で撫で上げたので、期待からビクビクと肉棒が震える。
「ふふ♡ そう言ってもらえると、嬉しくて張り切っちゃうわ♡ ただ、その前に泡を落としてベットに行きましょう」
「了解……じゃあ流すよー」
立香はシャワーで自分とアルテミスの泡を流し、射精で汚してしまった部分は念入りに流して二人は浴室から出ると、着替えのバスローブに目もくれずそのままベットに向かう。
ベットに座った立香の股の間にアルテミスは入り、立香の肉棒を自身の豊満な双丘に宛てがう。
「さぁて、次は立香の好きなこれでしてあげるわ♡ 最近はそうでもないけど、召喚された当初はすっごいチラチラ見てたわよね~」
「ご、ごめん! 見ないようにしてたんけど、つい……」
「ふふ、別に怒ってないわ……今までは見るだけだったけど、今日は立香の好きにしていいんだからね♡」
アルテミスはそう言うと己の双丘に立香の肉棒を挟み込む。
立香は肉棒から感じる感覚は手コキの時とはまた違っており、アルテミスの瑞々しい乳肌はピッタリと肉棒にくっ付いているようで、生暖かさを感じた。
アルテミスが唾を少し垂らして潤滑を良くするとゆっくりと胸を上下させる、ただそれだけの動作で射精しそうになってしまうが、立香は歯を食いしばって耐えた。
これがパイズリかと驚愕するのも束の間、上下だけではなく左右の動きも加わり、波立つ胸の動きからもさらなら快楽を立香にもたらし、肉棒は怒張していまにも射精しそうだったが、アルテミスはさらなる追い討ちを仕掛けようとしていた。
「ふふ、立香~♡ こんなのまだまだ序の口よ♡ 本番はこれからだから、頑張って耐えてね♡」
「はぁ、はぁ、ふっ、くっ、へぇっ……!?」
立香はアルテミスの言葉に驚く間もなく、アルテミスは立香の胸から出ている肉棒に細かい口付けを繰り返したので、歯を食いしばらなくてはならなかった。
アルテミスはその弾力のある唇で肉棒を含み、肉棒から溢れる我慢汁を吸いながら口付けを続ける。
さらにアルテミスは舌を巧みに動かし尿道を突き、もっと我慢汁を出せと言わんばかりに刺激を与え続ける。
「うぅ、はぁっ、はぁぅ、ア、アルテミス、もう射精るっ……!」
「ちゅっ♡ じゅる♡ じゅっるる♡ ちゅっぱ♡ いいはよ、ぜんぶ、だあして♡」
アルテミスは立香への言葉とともに大きく吸い上げると、立香の陰嚢でグツグツと煮えたぎっていた精液が解き放たれと上り詰める。
カルデアでもトップクラスの
擬音が出ているかのような錯覚すら覚える程の射精だが、アルテミスは一切怯む事なく立香の肉棒を喉奥まで咥えて飲み続ける。
アルテミスの白い喉が自分の出した精液を飲んで鳴らす姿に立香は言いようのない劣情を覚える。
精液を飲み干したアルテミスは最後の仕上げ言わんばかりに尿道に残った精液を吸い取り、顔を上げる。
「はぁ〜♡ 立香の精液の味、覚えさせられちゃった……♡ でもあんなに出したのにまだガチガチで凄い♡」
「アルテミスが相手だからだよ……アルテミス、最後まで良いよね?」
最初こそ仲間の恋人とするのに抵抗があった立香もここまでヤられて最後だけお預けはもどかしいので恐る恐る訪ねた。
「もちろん♡ そうじゃなきゃここまでしないわよ♡ 処女は上げられないけど、こっちは立香の好きにして♡」
そう言ってアルテミスは立香に向けて安産型の桃尻を向けて、淫らに誘う。
立香は自身の今にもはち切れんばかりに膨張した肉棒をアルテミスのアナルにあてがう。
アルテミスと目が合うとコクリと頷く、立香はゆっくりと挿挿入を始める。
肉襞は狭く肉棒を締め付け挿入するだけで射精してしまいそうになるが、立香は耐え切り全て挿入することが出来た。
「んぅ♡ はぁー♡ 立香の熱い気持ちを感じるわ♡」
「ふぅ、ふぅ、パイズリやフェラとはまた違う感覚で今にも射精しそうだよ……」
「ふふ♡ 始めての挿入なんだから、ゆっくり動いてみて♡」
立香はアルテミスの提案に頷くと、ゆっくりと腰を動かし始めた。
アルテミスは悩ましい息を漏らしながらも、中はキツく肉棒を締め上げて、射精を促しており立香も唸り声を上げてしまう。
それでも繰り返し抽挿を繰り返したことで、慣れてきた立香はアルテミスにもっと気持ち良くなってもらいたく、ペースを速めたり最奥を突く強さを変えたりと工夫を凝らし始めた。
すると最初は喘ぎ声を押し殺していたアルテミスだが、徐々に艶めかしい声が漏れ始めた。
「あっ♡ んっ♡ はぁぁ♡ り、りつか♡ ふぅぅ♡ はげしいわ♡ もうちょっと、ゆっくりぃ♡」
「アルテミスっ! アルテミスっ! 好き、好きだ!」
初めて味わう快楽と興奮で立香も今まで隠していた本音が漏れ出していた。もちろん立香もアルテミスが告白に応えれないことはわかっていた、彼女の恋人に対する愛に割って入ることは誰にも出来ないだろう。
それでも立香は今でもないと一生言う機会が無いと思い、つい言ってしまったのだが、逡巡するアルテミスを見てやってしまったと後悔していた。
立香がアルテミスに釈明をしようとすると、アルテミスは立香の唇を自身の唇で封じる。アルテミスの舌は戸惑う立香の舌と絡まり二人の唾液が交わった。
アルテミスと目が合うと立香は彼女の気持ちがなんとなく分かった気がした。恋人になることは出来ない、だが今日だけは立香の好きにして良いのよ、そう言っているように感じた立香は中断していた抽挿を再開する。
立香のテクニックはこの数十分でみるみると上達しアルテミスを翻弄していた。安産型の桃尻が大きく波立つ程の腰使いにアルテミスはよがり喘ぎ、汗ばんだ体に透き通る白銀の波が張り付くのを見て立香はますます興奮しアルテミスを攻め立てる。
「おっっ♡ はぁっ♡ あぁぁっ♡ そこぉっ♡ すきぃ♡ りつかぁ♡」
「くぅっ! ふぅぅ……!」
後背位から対面座位の形になり立香はピストン運動で激しく動くアルテミスの双丘を揉みしだきつつ、彼女の唇を奪う。立香はそろそろ自分の限界が近いのを悟ったので全身で彼女を味わいたいと思いこの形を採ったのだ。アルテミスも己の中で怒張する肉の矢がピクピクと細かく痙攣していることから立香と同じ考えに至り彼に抱きつく。
「アルテミスっ! 全部……射精から、受け止めてっ!」
「はぁっ♡ はぁっ♡ うっん♡ りつかぁの♡ せいし♡ きおくさせてぇ♡♡♡」
立香はアルテミスの返事を聞くと、彼女の最奥を突きまくり、ラストは穿つかの如く突き上げて射精した。濁流のように溢れているであろう精液は立香とアルテミスの結合部分から漏れ出しており、その凄まじさが見て取れるようだった。
人間の限界を超えた射精をした立香と今まで一番の絶頂を迎えたアルテミスは二人して意識が飛んでおりベットに倒れ込んでいた。だが気絶しても尚、立香とアルテミスは抱き合ったままでそれは二人の絆の強さを表しているようにも見える光景だった。
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ふと立香が目を覚ますとそこは何時も見るカルデアの天井では無かった。立香は記憶を呼び起こしている隣から玲瓏として声の女性から声が蚊掛かる。
「立香! よかった~! このまま、ずっと目を覚まさないかと心配だったわ!」
「アルテミス……? どうゆう……あっ!」
立香に声を掛けた女性はアルテミスで、生まれたままの姿で少しお腹が張っているようにも見えた。立香は何があったかと昨日の記憶を辿り、自分と彼女の間に何があったのかを思い出した。
「そうか……射精して気絶したのか、あー何だか情けないなぁ」
「情けなくないわよ! あの射精量は人として異常だったから、気絶して当然よ! ダーリンの数倍以上はあったわね……♡」
立香とアルテミスが眠るベットは普通の性行為ではありえない程、汚れていおり、それを受け止めたアルテミスも前述の通りお腹が張っており所謂、ボデ腹になっていた。立香はそれを見てまたムクムクと己の息子が勃起するのを感じた。
「ア、アルテミス。また……したいんだけど、駄目かな?」
「ん〜そうね……約束は果たしたし、またダーリンが浮気したら、ね♡ だから今日はお預けよ♡」
そう言ってアルテミスは立香の肉棒を指で弾く。アルテミスがその気じゃ無い以上、無理強い出来ないので仕方ないと立香は思ったが、それでも心の隅っこには悶々とした気持ちが募っていた。
「あ、うん……そうだよね、無理言ってごめん」
「あと、流石にこの状況で連日無理させると他の皆がうるさくなるから、今日はどっちみちお開きしかないのよね~」
実際、アルテミスとの性行為では立香の性のリミッターのようなものが外れてしまうのが判明したので、二日連続でヤるのは立香の命の危険が伴うこともありアルテミスはストップを掛けたのだ。だがアルテミスは立香を見て微笑み、囁いた。
「だ・か・ら! 今度する時はお互いに最大限の準備をしてからヤりましょ! 立香はキャスター特性の精力剤とかを用意して、私は
「えっ今度って……っ!?」
立香の手を掴みアルテミスは自身の臍の下辺りを摩るように動かす。処女神である彼女のまさかの暗示に立香は頭が真っ白になる。しかもそれを本当の恋人ではない者に捧げようとする仕草にからかっているのかと立香はアルテミスの顔を見詰める。
アルテミスも立香を見詰めているが、その顔は今までとはまた違っていて、とろんとした瞳は扇情的で、妖しい色を孕んでいた。
「きっとダーリンはまた浮気すると思うの、だから次はもっと過激なお仕置きをしたいなー、と思っているの……また付き合ってくれるわよね? 立香♡」
「っ……!」
人知を超越した女神からの誘いに立香は即座に頷くことは出来なかった。だが心の隅で燻っている感情から立香は頷いてしまうのは時間の問題だった。
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