※この作品はR-18です。

ポケモンSV二次エロ小説(タイトル仮)   作:火野荒シオンLv.X-ビリオン

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さて、今回はタイトルにある通りにセルクルジム再戦回です


第14話 再戦~VSカエデ~

カエデとの勝負に敗れてから次の日が経過し…ハルトはコライドンに乗ってセルクルタウンの近くで野生のポケモンを捕獲しつつ、野生のポケモン相手に自身のポケモンたちを鍛えていた

 

「…ふぅ…ポケモンたちのレベル上げ、大変だなぁ…とりあえずもうちょっとレベルを上げたいけど…そろそろ戦術も考えないと…搦手使わないとまた負けちゃうかもだし…」

「アギャス!!」

「あっ、そっちにポケモンがいるの?分かった、お願いコライドン」

「ギャッス!」

 

コライドンが近くのポケモンの気配を感じとり、ハルトに向けて鳴き声をあげる

それに気づいたハルトはコライドンに頼むと、コライドンはポケモンの気配を感じた場所に向かって走り出す

その際ハルトは、ちょっとした用事で町に残ると言って一旦別れたアオイの事を気にかける

 

(…そういえばアオイちゃん、今頃どうしてるんだろう…お金無駄使いしてないといいんだけど…ていうか昨日、ご飯食べた後どっか行ってたみたいだけど…何してたんだろ…)

「ギャッス?」

「あ、ごめんごめん…あ、あそこのカムカメだね。まだ捕まえてないし、ゲットしておこう」

 

彼女の事を気にかけているとコライドンが感知したポケモンがいる方とハルトの方を交互に見つめてきており、ハルトはコライドンを走らせ見つけたポケモンの方へ向かっていた

 

 

 

~~~

 

 

 

それから暫くして日が暮れ…ハルトはセルクルタウンまで戻ってくる

アオイとはポケモンセンターで待ち合わせの予定をしているのだが、夕方になっても彼女の姿見えずに心配になる

 

(…遅いなぁ…こっちのポケモンセンターで待ち合わせているはずなんだけど…。…また何かに巻き込まれたんじゃ…)

「―――あ、いたいた!おーい!!」

 

彼が彼女の事を心配していると、遠くから彼女の声が聞こえてくると同時に、こちらへ向かってくる姿が見えてくる

ハルトはそれに気付くと、彼女の元まで駆け寄っていた

 

「あっ、いた…よかったぁ…何かあったと思って心配したよ…」

「あ、はは…ごめんごめん、間違えて反対の方のポケモンセンターで待ち合わせてて…」

「えぇ…」

 

アオイは苦笑いをしながら彼にそう答え、ハルトは困惑した顔をする

が、同時に何事もなく合流できたことに対し彼は安堵していた

 

「でも本当によかったよ…また…その…何かあったのかなぁ…って思って…」

「…流石にそう何度も起きてほしくないわよ…、……に…」

「?今何か言った…?」

「いや、何も。それより夕食は何にする?」

「あまり食材を使わないものなら何でも…」

「それ一番困るんですけど…まぁいいや。適当にサンドウィッチでいいや。とりあえず、さっさと近くにテントを建てちゃお」

 

ふと、アオイが何か呟いてるように聞こえ、ハルトは尋ねるも彼女は何も言ってないと答える

それと同時に彼女は夕食をどうするかを尋ねてきたため、彼は食材を無駄に消費しないなら何でもと答える

その返答にアオイは困った顔をしながら、二人は街の外でテントを建てることにしていた

…その際ハルトは、アオイから何かイカ臭い匂いがほんのりと漂ってくるのに気付き、テントを張りながら彼女に尋ねる

 

「…?アオイちゃん、また何か買い食いしたの?」

「え?なんで?」

「いや、なんかこう…イカのような匂いがアオイちゃんから…」

「!…勘違いじゃないの?私今日お昼自分で作って食べたし…」

「そう?ならいいんだけど…(じゃあこの匂い、なんだろ…)」

 

一瞬彼の言葉にアオイはピクリと反応するも、すぐさま今日は買い食いしてないことを告げる

それに対しハルトは首を傾げながらテント作りを再開する

…そのすぐ傍で、アオイが自身の口元を抑えているのに、彼は気付かずにいた…

 

 

 

~~~

 

 

 

次の日の朝…ハルトは朝食を食べ終えた後、テントの中で今回選出するポケモンを決めながら、ジムに挑む準備をしていた

その近くではニャオハがボールが出ており、一昨日のリベンジと言わんばかりに猫パンチを素振りしていた

 

「とりあえず、二体メンバーは決定…後は…」

「にゃっ、にゃっ、にゃっ…!」

「あはは…ごめんニャオハ、気合入ってるところ悪いけど、今回のバトルではニャオハは出さないんだ…」

「Σはにゃっ!?」

 

気合十分と言わんばかりに素振りをしていたニャオハに対し、ハルトは苦笑いしながらニャオハにそう告げる

突然の戦力外通告を受けたニャオハはショックを受け、隅っこで落ち込んでいた

 

「にゃあ…」

「つ、次のジムの時は出してあげるから…そんなに落ち込まないで…」

「朝っぱらから何してるの…」

 

そんなやり取りをしていると、アオイがテントの外から顔を覗かせてくる

突然覗いてきたことにびっくりしたハルトは驚き、ニャオハに至っては八つ当たりしそうな勢いで彼女に向けて威嚇していた

 

「うわぁ!?び、びっくりした…着替えてたらどうするの…」

「にゃぁぁぁぁぁぁぁ…!」

「私はともかくアンタは覗かれても何も減らないじゃない」

「それ酷くない…?」

「それよりももうそろそろジムも開くんじゃないの?」

 

彼女の言葉を聞き、ハルトはスマホロトムの時刻を見る

後20分ほどで午前9時へとなろうとしており、ジムリーダーのカエデと相手する場合、早めに予定を入れないといけないことになる…

彼は時刻を見ると、慌てて準備をし始めた

 

「わわっ、急いで挑戦の申し込みしないと…おわっ!?」

「…慌てすぎでしょ…後、先にテント片付けないと」

「そうだった…ニャオハ、とりあえずボールに戻ってて」

「はにゃっ!」

 

ニャオハをボールに戻してから数分後…テントを片付けた二人は、ジムへと向かって走って行った

 

 

 

~~~

 

 

 

それから少しして、受付を済ませた後、丁度ジムリーダーカエデが対戦するのに余裕があるとのことだったので、ハルトは再度、パティスリー『ムクロジ』のバトルコートへと案内されていた

周りには既に話を聞きつけていたのか、この間より観客が来ており、その中には前回いなかったアオイも交じってみている

と、彼が辺りを見回していると、カエデがニコニコしながらコートに入ってくる姿が見えていた

 

「また来られましたね~」

「は、はい!今回こそは、か、勝ちます…」

「一昨日戦って負けたのに自信満々ね~。それほどまでにこの短時間でポケモンを鍛え上げてこれたってことかしら~。楽しみだわ~」

「それでは両者、構えてください」

 

カエデが自信満々に返答するハルトに心をウキウキさせていると、ジャッジが試合の準備をするよう指示してくる

両者は前回同様バトルコートで立ち並ぶと、ジャッジがハルトに対しルールを聞くか確認してきた

 

「チャレンジャーのハルト君、ルールは前回と同じだが、改めてルールを聞くかい?」

「あ、大丈夫です…」

「畏まりました。それではこれより、ジムバトルを始めます!!両者、構えて!」

 

ジャッジの言葉に従い、二人はボールを構える

そして軽い静寂に包まれた後、ジャッジが大きく息を吸い、高らかにバトル開始を宣言していた

 

「それでは…ジムバトル、開始です!!」

「行ってらっしゃ~い、マメバッタちゃん!」

「頼んだよ…コダック!!」

 

ジャッジの宣言と共に、二人は同時にボールからポケモンを出す

カエデの方は前回同様マメバッタから繰り出してきたのに対し、ハルトは一昨日と違いコダックと呼ばれた黄色いアヒルのようなポケモンを繰り出していた

 

「コダッ!」

「あらあら、かわいいコダックちゃんねぇ~…でも、放置しているとまずそうだし、早めに決めちゃいましょ~。マメバッタちゃん、〈にどげり〉よ~!」

「マメッ!!」

 

カエデはマメバッタに〈にどげり〉を指示すると、マメバッタは前回同様素早くコダックの懐に飛び込もうと飛び跳ねる

しかしハルトは冷静にそれに対応し、コダックに指示をしていた

 

「(そっちで来た…)コダック、〈ねんりき〉で動きを止めて!!」

「コダッ!!コダァァツ!!」

「マ、マメッ!?」

 

コダックに対して攻撃を放とうとした瞬間、突然マメバッタの身体が動かなくなり、更にはそのまま宙に浮かんで静止してしまう

マメバッタは驚きながらもがくが、ハルトは続けてコダックに指示をしていた

 

「そのまま放り飛ばして〈みずのはどう〉!」

「コダァァァック!!」

「マ、マメェェェェ!?」

「ああっ、マメバッタちゃん~!?」

 

コダックは〈ねんりき〉でマメバッタを遠くへ放り飛ばすと、そのまま口先に水の円状のエネルギーを形作り、それをマメバッタに向かって放つ

空中で雑に放り出されそれを避けるすべがないマメバッタはそのまま攻撃が直撃していた

攻撃が上手いこと命中したことにハルトは喜び、その一方でカエデは

 

「よし、いいよコダック!」

「(前回と違ってここまで素早い判断を…中々やりますわ~…けれど…)マメバッタちゃん、反撃です~!〈むしのていこう〉!!」

「マメッ!マメ…バッ!!」

「!コダック、〈ねんりき〉で攻撃を止めて!」

「コダッ!」

 

カエデは近接での相手は厳しいと考えたのか、今度は遠距離からの攻撃に切り替え〈むしのていこう〉を指示する

マメバッタは指示通りに攻撃を飛ばすとハルトは素早くそれを〈ねんりき〉で止めるようにコダックに指示し、攻撃を防ぐ

だが、それを防がれてもカエデはもろともせず、続けざまに〈むしのていこう〉を指示していた

 

「マメバッタちゃん、〈むしのていこう〉をさらに放ち続けなさ~い!」

「マァァァメェェェェェ!!」

「コ、コダッ…!」

「!コダック、持ちこたえて!」

 

攻撃の物量で押し込んで来ようとしているのに気付いたのか、ハルトはコダックに持ちこたえるように叫ぶ

コダックは負けじと〈ねんりき〉で〈むしのていこう〉による攻撃を抑えるも、その数が少しずつ増えてきて、それらがコダックの身体をかすっていく

それを見たカエデは今がチャンスと言わんばかりにマメバッタに〈にどげり〉を素早く指示していた

 

「(受け止めるだけで精一杯みたい…なら攻め時ですわ~!)マメバッタちゃん!〈にどげり〉よ~!」

「マメッ!」

「!コダック、〈ねんりき〉を解いて防御態勢を取って!」

「!?」

 

ハルトの指示通りにコダックは〈ねんりき〉を解くと身を守るように構え、それを見たカエデは驚愕する

そしてコダックにマメバッタの〈にどげり〉が直撃…すると同時に彼女がコダックに向けて放った〈むしのていこう〉が、マメバッタも巻き込んで命中していた

コダックはまだ体力に余裕があったのと防御態勢を取っていたためかなんとか耐えていたが、それよりも前にダメージを受けていたマメバッタはそのまま気絶していた

 

「マッ、マメェェェェ…」

「マメバッタちゃん!?」

「コ、コダッ…!」

「やった!マメバッタを突破した…!えらいよコダック!!」

「コダッ!!」

 

マメバッタが戦闘不能になったのを見てハルトは喜び、カエデはマメバッタをボールに戻しながら彼の方を見る

 

「お疲れ様です、マメバッタちゃん…(まさか、あの場で一か八かの巻き添えを狙うなんて…中々恐ろしいことをしますわ~…それに、一昨日私に言われたこともきちんと対処している…この子、大きく育ちますねぇ…)」

「コダック、今のうちに回復しとこう…傷薬使うよ…」

「…私もちょっとだけ、本気を出したくなりましたわ…タマンチュラちゃん、出番ですよ~!」

「チュラ!!」

 

ハルトがコダックに傷薬を使っている間に、カエデはタマンチュラを繰り出す

そしてハルトはコダックを回復し終えると、タマンチュラを見て案を練っていた

 

「(一瞬交代しようかと思ったけど、多分コダックでこのまま倒せるかどうかまで行ったほうがいいかもしれない…だったら…)コダック、〈みずのはどう〉」

「コダッ!コォォォォダァァァァ!!」

 

ハルトはこのままコダックで行けるところまで行くべきと考えると、コダックに指示を行う

コダックは〈みずのはどう〉をタマンチュラに向けて放つが、カエデはそれを避けるように指示した後、〈いとをはく〉を指示する

 

「タマンチュラちゃん、避けて上から落とすように糸を吐き散らしていって~!」

「チュラ!チュラッ!チュラッ!」

「(上から降らせてきた!?意識をそっちに持って行かせる気だと思うけど、このまま〈ねんりき〉を使っても正面からの糸に絡めとられちゃう…!)コダック、頑張って避けて!」

 

ハルトはコダックに避けるように指示するも、コダック自身動きが遅いのもあるからか、避けるのが精いっぱいと言わんばかりの動きをする

しかしその隙をカエデが見逃すはずもなく、今度は的確に足元へ向けて糸をばら撒くように指示していた

 

「タマンチュラちゃん!今度は足元目掛けて糸を吐き散らして!」

「チュラッ!!」

「コ、コ、コ…コダッ!?」

「(ま、まずい…!)コダック!〈ねんりき〉でタマンチュラを…」

「させません!タマンチュラちゃん、〈いとをはく〉でコダックちゃんの身体を捕まえなさ~い!」

 

やがてコダックの足元に糸が絡みついてしまい、ハルトは慌ててタマンチュラに向けて〈ねんりき〉で動きを止めさせようとする

だが、それよりも早くカエデが行動し、タマンチュラが体を動かせなくなるよりも早くコダックに糸を巻き付けていた

しかもその糸はあえてタマンチュラの口から繋がったままであり、仮にこのまま〈ねんりき〉を使って放り飛ばそうとしてもコダックまで巻き添えになりかねない状態になってしまう

 

「コ、コダッ…!」

「しまっ…」

「これで〈ねんりき〉で雑に飛ばされても安心です~」

「(〈ねんりき〉対策をされちゃった…軽めに飛ばすのも難しそうだけど…いや、でも〈みずのはどう〉がまだ撃てるなら…!)コダック、みずの…」

「タマンチュラちゃん、身体の方の糸を使ってコダックちゃんのお顔を塞いであげて~」

「チュラッ!」

「コダッ!?ーッ!?」

「そ、そんな…!?」

 

ハルトが〈みずのはどう〉で攻撃しようとしたのを読んでいたのか、カエデはタマンチュラに自身の身体を包んでいる糸を使って顔を塞ぐように指示をする

タマンチュラは指示通りに器用に糸をコダックの方へ目掛けて飛ばすと、そのままコダックの顔に巻き付いてしまう

視界はおろか口まで防がれてしまったコダックは軽くパニックを起こしており、それを見たハルトは絶句する

 

「今よタマンチュラちゃん!ひたすらに〈むしくい〉してあげて~!」

「チュラーッ!!チュララララララララ!!」

「コ、コダック、今なら〈ねんりき〉を…駄目だ、顔が塞がってパニックになってる…!」

 

タマンチュラが素早く口の糸を切り離すと、そのままコダックにかじりつく

ハルトはそれを見て慌ててコダックに指示するも、コダック側が動けずにそのままダメージを受け続けてしまう…

次第に体力がなくなったのか、コダックは動かなくなってしまい戦闘不能になってしまっていた

無償でコダックを突破されてしまったハルトはコダックをボールに戻しながらカエデの方を見る

 

(いい感じだと思っていたけど…やっぱり強い…もっと慎重に立ち回らないと…)

 

お互いに残り二体となった状態で、緊迫した雰囲気がバトルコートに漂う

それを傍らで見ていたアオイは二人の戦いを見て息を吞んでいた

 

「す、すごい…これがジムリーダーの強さ…でも、ハルトもそんな人相手に頑張ってる…」

―――ロトロトロトロト…

「!…こんな時に…ッ…」

 

二人の戦いを見ていると、突然彼女のスマホロトムが通知を知らせてくる

それに対しアオイは、唇を噛み締めながら、人に見られないようにスマホロトムを開く

そして…彼女は少ししてスマホロトムをポケットにしまうと……ハルトがまだ戦っているのにも関わらず、その場を後にして何処かへ行ってしまっていた…

 

しかしバトルに集中しているハルトは当然それに気付かず、次のポケモンとしてイワンコを繰り出す

 

「イワンコ、リベンジだよ!!」

「ワンッ!」

「あら、一昨日の…やる気満々みたいですねぇ~。でも、返り討ちにしてあげます~。タマンチュラちゃん、〈だめおし〉!」

 

カエデはそう告げながらタマンチュラに攻撃を指示する

恐らく前回のように糸を使って止めるとハルトが考えた上での指示だろうが、ハルトは冷静にそれを見極め、イワンコに〈すなかけ〉を指示していた

 

「イワンコ、〈すなかけ〉!」

「ワワン!!」

「チュ、チュラ…」

「あらら…流石に引っ掛かりませんか~…それじゃあ大人しく糸を…」

「させません!イワンコ!〈いわおとし〉!!」

「ワオォォォォォォン!!」

 

思い切り〈すなかけ〉を受けてしまったタマンチュラを見て、カエデは仕方なく一昨日のように糸で捕獲してからと考える

…が、そうはさせないと言わんばかりにハルトがイワンコに指示をすると、イワンコが遠吠えを上げると同時に突然何処からかそれなりに大きい岩が、タマンチュラ目掛けて落ちてくる

それを見たカエデは避けるように指示をするが、先程〈すなかけ〉を受けた影響かタマンチュラは足元がふらついており、そのまま落ちてくる岩が命中していた

 

「タマンチュラちゃん、避けて~!」

「チュラッ!?チュ、チュラァァァ!?」

「ああっ、タマンチュラちゃ~ん!?」

「命中した…!イワンコ、今のうちに〈かげぶんしん〉をして!」

 

攻撃がヒットしたのを見計らい、ハルトはイワンコに〈かげぶんしん〉を指示すると、イワンコはその場で素早く分身を作り出す

そして分身がタマンチュラを囲うように作り出されると、ハルトはそのまま畳みかけに行っていた

 

「「「ワワワワワワンッ!!」」」

「チュラ…!」

「イワンコ!〈たいあたり〉!!」

「せめて一発は…タマンチュラちゃん、〈ダメおし〉よ~!」

「チュラッ…チュラーッ!!」

 

イワンコの攻撃に対しカエデはせめてダメージを残すべきと考え、ダメ元でタマンチュラに攻撃の指示を行う

そしてイワンコの分身を維持した状態での〈たいあたり〉とタマンチュラの〈ダメおし〉が奇跡的にぶつかり合い、両者が軽く吹き飛びあう

イワンコの方は大したダメージを負ってないのもあってすぐさま体勢を立て直し、対するタマンチュラは…地面に軽く転がった後、立ち上がろうとしてそのまま倒れ、気絶していた

それを見たハルトは軽くこぶしを握り締めガッツポーズを取り、その一方でカエデはタマンチュラをボールに戻しながら彼に尋ねていた

 

「チュラー…」

「や、やった!タマンチュラも突破した!」

「お疲れさまでした、タマンチュラちゃん…前回〈いわおとし〉は使ってきませんでしたけど、新しく覚えたんですね~」

「は、はい!もうちょっと隠したかったけど、出し惜しみするよりかは使ったほうがいいかと思いまして…」

「その判断は賢明です~。だって次の相手はこの子ですもの~…行ってらっしゃい、ヒメグマちゃ~ん!」

「ひめくー!」

 

カエデはそう告げると、最後の一匹としてヒメグマを繰り出す

それと同時に彼女はテラスタルオーブを構えており、それを見たハルトはテラスタルをしてくると判断する

 

(テラスタル…来る…!)

「ヒメグマちゃん、今一度蛹を破り、強く、大きく育ちましょう~!」

 

カエデは前回同様そう叫ぶと、テラスタルオーブを使ってヒメグマをテラスタルさせてくる

テラスタル化したヒメグマは前回同様力強い雄たけびを行い、その力を解き放っていた

 

「(来た…!出来ればイワンコにテラスタルは使いたいけど…)イワンコ、悪いけどこのままいける…?」

「ワンッ!」

「ありがとう…出来る限りやれることはやっておこう。イワンコ、〈いわおとし〉!」

「ヒメグマちゃん、〈れんぞくぎり〉で岩を切り落としてー!」

「ひめっ!ひめ…くぅぅぅぅ!!」

 

ハルトはイワンコに指示をすると、イワンコは〈いわおとし〉を行い、ヒメグマの頭上に先程同様大き目の岩を落としてくる

が、それに対しカエデはヒメグマを避けさせるどころか、〈れんぞくぎり〉で切り落とすように指示をする

それに従いヒメグマは本来技の相性が悪いにも拘らず、自身の強大なパワーとテラスタルの力で頭上の岩を切り伏せていた

それを見たハルトはヒメグマの力強さに驚くも、負けじとそのまま別の攻撃を指示していた

 

「(普通に切っちゃった…やっぱりパワーが高すぎる…なら…!)イワンコ!〈かげぶんしん〉をしながら〈すなかけ〉!!」

「ヒメグマちゃん、風圧で砂を振り払ってあげて~!」

 

彼の指示に従いイワンコは分身を作りながら砂をヒメグマにかけようとするが、カエデの指示通りにヒメグマは空を切るかの如く腕を振るい、その風圧で砂を弾き飛ばす

しかしハルトはそれすらも怯まずに、時折〈いわおとし〉を混ぜるように指示をしながらヒメグマに猛攻を掛けさせていた

 

「イワンコ!〈いわおとし〉!続けて〈すなかけ〉!!再度〈いわおとし〉!!」

「ヒメグマちゃん、その岩は避けて!砂はバックステップで避けた後、次の岩は切り裂いて~!その後イワンコちゃんに向けて〈れんぞくぎり〉~!」

「イワンコ、一旦避けてから〈かげぶんしん〉して!」

 

互いに一歩も譲らない攻防が続いていき、次第に二匹とも体力を消耗し始める…

そして…先に限界が来たのか、イワンコが軽く足をよろめかせており、その一瞬の隙を見たカエデはヒメグマに攻撃を叩き込むように指示をする

 

「ワ、フゥ…」

「!ヒメグマちゃん、今よ~!」

「ひめ、くぅぅぅぅぅぅ!!」

「ワフッ…!?」

「イワンコッ…!〈いわおとし〉!!」

「ワ…ワォォォォォン!!」

「ひめっ…くぅぅぅぅ!?」

「ヒメグマちゃん!?」

 

ヒメグマの〈れんぞくぎり〉がイワンコに直撃し、イワンコは苦痛の表情を浮かべる

それを見たハルトはイワンコの名前を叫ぶが、辛うじて耐えているのを見て、そのまま攻撃を指示する

そしてヒメグマの頭上に今までより少し小さめな岩が降り注ぎ、ヒメグマの頭上に激突していた

本来のヒメグマなら弱点ではないのだが、虫テラスをしているカエデのヒメグマには相当なダメージが入ることになる

…だが、流石はジムリーダーが使うエース枠ともいえるのか、ヒメグマは辛うじて攻撃に耐えると、そのままイワンコにトドメと言わんばかりに攻撃を行っていた

 

「っ…くぅぅぅ!」

「キャイン!?」

「ああっ、イワンコ!?」

 

イワンコは大きく吹っ飛ばされると同時に、その場で気絶して戦闘不能になる

ハルトは叫びながらもイワンコをボールに戻し、ボールに戻ったイワンコに対してお礼を告げていた

 

「…あそこまで頑張ってくれてありがとう…次で決めるから…」

「…これで残り一体ですね~…私の場合はきついですけど…」

「はい…でも…イワンコが頑張ってくれたお陰で…この勝負、僕が勝ちます…!後は頼んだよ、ムクバード!」

 

ハルトはそうカエデに告げると、最後のポケモンを繰り出す

…最後に彼が出したポケモンは、ムックルと同じ色合いをしたムクドリのようなポケモンであり、ムクバードと呼ばれたそれは宙をはばたきながら鳴き声を上げる

 

「ムクバァァァァ!!」

「!そのムクバードはもしや~…」

「はい、あのムックルが昨日、進化したんです…!そして…!」

 

ハルトはそう告げながら、懐からテラスタルオーブを取り出す

そしてそれを起動すると、ムクバードに向けて放り投げる

ムクバードは一瞬結晶に包まれ…砕けると同時に、頭に風船のような結晶を乗せた状態で現れていた

 

「ムクバァァァァ!!」

「!あれは…!」

「飛行テラスタル…このムクバードがムックルの時に持っていたのがこのテラスタイプです…!ムクバード!〈でんこうせっか〉で近づいて!!」

「ムクッ!!」

 

ハルトは飛行テラスになったムクバードにそう告げると、ムクバードは一瞬にしてヒメグマの背後を取る

それに対しカエデは慌ててヒメグマに指示を行い、ヒメグマもまた咄嗟にカウンターで攻撃を叩き込もうとする

 

「!ヒメグマちゃん!後ろよ~!」

「ひめっ!ひめぇぇぇぇぇ!!」

「〈かげぶんしん〉!」

「ひめっ!?」

 

だが、攻撃が当たる寸前、彼はムクバードに〈かげぶんしん〉を指示すると、ムクバードは瞬時に分身を作り上げる

そして…ヒメグマの攻撃が、分身の方に命中し……その隙をついてハルトはムクホークに〈つばさでうつ〉を指示し、命中させていた

 

「―――今だよ!〈つばさでうつ〉!!」

「ムク…バァァァァァァァァ!!」

「ひっ…ひめぇぇぇぇぇ!?」

―――パリィン…!

「ヒメグマちゃん!!」

 

弱点である上にテラスタルで強化された〈つばさでうつ〉に耐えられるはずもなく…攻撃を食らったヒメグマは全身のテラスタルの結晶が砕けながら、ゆっくりと倒れる

そして…ヒメグマが気絶したのを見たジャッジが、試合の勝者の名を宣言し、同時に見ていた観客が大盛り上がりしていた

 

「…勝負あり!勝者、チャレンジャーハルト!」

「「「うわぁぁぁぁぁぁ!!」」」

「や、やった…勝った…勝ったよ…!」

「ムクッ!ムクバッ!!」

「ムクバードもありがとう…!そして、今日頑張ってくれたみんなも…本当にありがとう…!」

 

ハルトはカエデに勝利したことに喜びで震えており、今日の戦いに貢献したポケモンたちに感謝を告げていた

一方でカエデはというと、ヒメグマをボールに戻した後、どことなく嬉しそうな顔をしながら呟く

 

「…ヒメグマちゃん、ご苦労様です~…私のポケモンたち、みーんな虫の息ですね~…」

「そ、そんな怖いこと言わないでください…!?」

「フフッ、冗談ですよ…貴方の強さ、この2日間の間…そしてこのバトルの最中でもどんどん膨らんでいきました~。私もも~っと進化しないといけないですねぇ~」

 

カエデはそう告げながら、懐から何かを取り出すと、ハルトにそれを渡す

…彼が受け取ったのは、ジムリーダーに勝利した証としてもらえる『ジムバッジ』と呼ばれるものであり、カエデは彼に自分に勝ってジムチャレンジに合格した証明としてその証を渡すと告げていた

 

 

「さて…改めまして、私に勝ったのでセルクルジムのジムチャレンジは合格で~す!ジムリーダーに勝った証として、このジムバッジを差し上げます~」

「こ、これがジムバッジ…本当に、貰っていいんですか…」

「勿論です~。私に勝ったんですから、自信を持って受け取ってください~」

「あ…ありがとうございます!」

「それと、カエデ特性の手作りケーキも一緒に作ってありますので、た~んと召し上がれ~」

「えっ、いいんですか!?ありがとうございます!!」

 

カエデはバッジを渡した後、近くにいたスタッフからカップケーキを乗せたトレイを受け取る

どうやらジムバトルに合格した者への褒美として用意しているらしく、そのカップケーキをハルトに手渡してくる

彼はそれに驚きながら、彼女からケーキを受け取ると、おいしそうに食べ始めた

 

「お、美味しい…!」

「お褒めに預かりまして~。おかわりもありますけどどうしますか~」

「はい!頂き…っと、どうせならアオイちゃんの分も…あれ?」

 

ハルトはそう言いながらぺろりとケーキを食べ終わり、二つ目のケーキを手に取ろうとして、アオイの存在を思い出す

彼女の分もケーキを貰っておこうかと考え、彼は観客席の方を見るのだが、当の本人の姿が見えず、彼は首を傾げた

 

(アオイちゃん、またいなくなってる…?トイレかな…?)

「あら、どうされました?」

「あ、いえ、何も…それより、友達にも食べさせたいので、申し訳ないんですけど…そのカップケーキ、いくつか貰っていいですか?」

「構いませんよ~。スタッフさんに頼んでお持ち帰りの袋を用意しますね~。あ、後、下で何か買って行ってもいいですよ~」

「う、うーん…ちょっと生活面が厳しいので、そっちの方はまた今度…」

「あらら~残念です~…では、またのお越しをお待ちしております~」

 

 

 

~~~

 

 

 

ジムテストを終えた後、カエデからケーキの入った袋とついでにわざマシンを貰い、ハルトは受付でバトルに勝ったことを伝えると、アオイが戻ってくるのを外で待つ

その際ポケモンセンターでポケモンたちを先に回復させるべきかと考えるが、もしかしたらバトルがどうなったかの確認で彼女がここに来るかもしれないと考え、暫くその場で待つことにした

…だが、いくら待っても彼女がジムのところまで来る様子がなく、彼は心配そうな顔をしていた

 

「…アオイちゃん、何処に行ったんだろ…トイレにしては長いし…。…ちょっと連絡を入れてみよう…」

 

あまりにも心配になった彼はスマホロトムで連絡を入れようとして、スマホロトムを起動する

その際彼は、一昨日から彼女の様子がおかしかったことを思い出していた

 

(…そういえば、一昨日のアオイちゃん、なんか様子がおかしかったなぁ…買い食いしてたらしいけど、それが関わっているのかな…)

―――ピロリン

「あっ、繋がった。アオイちゃん、今どこに」

『―――しもしも~、アオイちゃんのお友達ですかぁ~?なーんてwww』

「!?」

 

彼女との連絡が繋がったと同時にハルトが彼女に声を掛けた瞬間……突然見知らぬ男の声が聞こえてくる

彼はその声に驚いていると、男は笑い声を上げながら彼に告げていた

 

『アオイちゃんは今オレたちと遊んでまーすw』

「あ、遊んでって…貴方、いったい…」

『……っと!か…でな…!』

「!(今のは、アオイちゃんの声…!?)アオイちゃん、そこにいるの!?」

 

男の声に混じるかの如く、遠くから叫んでいるのかアオイらしき人物の声が聞こえる

それを聞いた彼は声を荒げるも、彼女のスマホロトムで通話している男が彼を静止させる

 

『おっとぉ、あまり大声出すなよぉ?そこに人がいるかは知らねーけど、騒がれたら面倒だからな…大人しくしてろよ~?』

「ッ…アオイちゃんはどうしたんですか…?貴方はいったい誰ですか…!?」

『今遊んでる最中って言っただろ~?どーしても知りたいなら…セルクルタウンから北にあるオリーブ畑、その近くにあるボロくせぇ小屋で待ってるから来てみなよ。いいもん見られるかもだぜぇ?』

「なっ…」

『あ、後一人で来いよ。サツとか連れてきたら、アオイちゃんがどうなっても知らねーから。んじゃあまた後でな~』

「ちょっ…切られた…!」

 

男が一方的にそう告げると、そのまま通信が途絶えてしまう

あまりにも突然の事態にハルトは一瞬頭が混乱するも、直ぐに只事ではないと理解する

 

(今の電話って…アオイちゃんのスマホで出ていた男の人は誰…?それにアオイちゃんは…!?遊んでるって言ってたけど…とにかく、アオイちゃんが危ない目に遭ってることは確かだ…!急いで助けに行かないと…!)

 

ハルトはそう考えると、コライドンを出す余裕もなく、指定された場所を探しに走り出していた

 

 

…この時の彼はまだ、まだ知る由もなかった…

自身がこれから行うことに対し、想像を絶するほどの『絶望』が待ち受けていることを…




ジムチャレンジをクリアしたと思ったら相方がとんでもないことになってた。そんな14話

前回の敗北から一日が経過し、ハルトはポケモンを鍛える(ついでにまだ捕獲してないのを捕まえる)ことになりました。と言っても特に細かく書くつもりはないのでその様子はカットですが
そして一通り済ませた後、ポケモンセンターで待ち合わせてたアオイと合流。その際彼女の口から何やら匂いが発せられた模様
…ここ、とある表現のためにイカの単語出したけど、この世界だとイカそのものは多分いないんだよなぁ…ポケモンの世界でイカの匂いを表す場合メノクラゲとか使われるんだろうか…あれ食えるのかは知らんけど。毒タイプだし
その一方で口からなにか匂うと指摘されたアオイは何も買い食いしてないと伝えつつ、何故かハルトに隠れる形で口を抑えてる模様
…一体ナニを口にしたんでしょうねぇ…?

そして朝早くからジム戦のためのメンバー選び…なおニャオハはどうあがいても重たいので今度は選出しない模様
まぁ他のメンバーが育ってきたなら、弱点突かれるポケモンは選出しないよね…
さらりとアオイに酷いこと言われつつも、ジムが開く時間帯になったためにハルトは早々に受付へ行くことに
因みにゲーム原作ではゲーム内での夜中でもジムは空いてます。ブラックすぎひん?

今回はアオイも見学席にいる状態でのカエデとの再戦
ハルトはコダックを出して〈ねんりき〉を活用した戦法でカエデのマメバッタを相手に善戦します
同時にカエデも負けておらず、〈むしのていこう〉で遠距離から攻撃…が、ハルトはそれをも利用し、隙を見せて突撃したマメバッタ相手に、自爆覚悟の巻き添え攻撃で突破する荒技を披露
…というかまだ二回目のジム戦で自爆覚悟の巻き添えをするとかとんでもないことしてるなこいつ…

しかし相手はジムリーダー、タマンチュラをうまく指示し、コダックに順応して〈ねんりき〉対策を行いつつ、すぐさまやられた分を取り返します
そんな二人のバトルを見て驚いているアオイに突然なにかの通知が届き……それを見た後何処かへ向かっていきました

けれど試合に集中しているハルトはそれに気づくはずもなく、今度は新技を覚えたイワンコを繰り出します
前回のリベンジマッチとも言える組み合わせで覚えたての〈いわおとし〉を命中、そこからダメージを貰いながらも素早く畳み掛けてタマンチュラを突破します

そしてカエデの切り札である虫テラスタルヒメグマ相手に、〈いわおとし〉で攻撃しつつ〈すなかけ〉と〈かげぶんしん〉で撹乱させ体力を消耗させに掛かる作戦を実行
その結果ヒメグマにダメージも与えて体力も消耗させるという大きな戦果を与えることに…アニポケ式バトルだとイワンコ割と便利だな←

最後に前回の戦いでいいところを見せられなかったムックルをムクバードに進化させたハルトは飛行テラスタルを使用、そのまま手負いのヒメグマに一撃を与え見事に勝利!
そしてバトルに勝ったのでジムバッジとご褒美にお菓子をもらいます
その際アオイにも渡そうと考えたハルト、ようやくアオイがいないことに気がつくという
そして流れるように店の商品も売り受けようとするカエデェ

ジムチャレンジが無事に終わりアオイを待つも一向に姿を見せないアオイに不審さを感じたハルトは彼女に連絡を入れてみることに
しかし彼女のスマホロトムから聞こえてきたのは聞き覚えのない男の声が…
突然の出来事にハルトは驚くも、微かに聞こえてきたアオイの声を聞き取り、何をしているのかと訪ねます
が、男は答えず、知りたければ指定した場所に来てみろと伝え、同時に警察を呼ぶなとまで付け足すと電話を切ってしまうという

男から連絡を切られたハルトは只事じゃないと考えると、急いでアオイを救出に向かいます
なお、本文でも書いてますが、ハルトは急いで助けなきゃいけないと考えてしまってるため『ある事』を済ませてないです。しかもだいぶ致命的なやつ
…もうこの時点でどうなるか、分かる人はわかりますね…?

そういうわけで次回!ハルトは無事にアオイを救えるのか、それとも……?
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